やはり俺の福引旅行はまちがっている。 作:EPIPHANEIA
今回は、昨日特別編の方に投稿した『仲町千佳の災難~地獄に落ちろ、バカップル~』に関する話を書いてあります。
こちらの作品を見た後にそちらの作品も見て頂くと、微妙に話が繋がっているところもありますので、宜しかったら是非閲覧お願い申し上げます。
では、第19話どうぞ!
~2日目の昼・さっぽろ羊ヶ丘展望台~(留美side)
八幡「ブッ……クックックッ……!!」
○花「ふぇえええ!?ま、○帆!!」
○帆が命名した皆のニックネームを聞いた途端、八幡は腹を抱えて笑いだし、○花が○帆を諌めようとする。そして…………
結衣・めぐり・小町・奈呼・璃夢『………………』(゜〇゜;)ポカーン
雪乃・いろは・沙希『…………』(# ゜Д゜)ピクッピクッ
陽乃「…………」( #・з・)ジトー
あっ、やっぱり。
結衣さん、めぐりさん、小町さん、そして奈呼さんと璃夢さんは、開いた口が塞がらないといった感じで、呆然としていた。
雪乃さん、いろはさん、沙希さんに関しては、明らかに○帆に対してイラついているといった感じで、額に血管を浮かびそうに口元をピクピクさせながら、物凄くひきつった顔をしている。
そして、陽乃さんはというと、○帆ではなく八幡に対してジト目で見ていた。
いろは「……ねぇ、○帆ちゃん。『ほへと』って、もしかして私の事かなぁ……?」
○帆「おー、そーだぞー。『いろは』だから『いろはす』っていうのも考えたけど、あまりにも安直過ぎるなーって思ったんだ。あたしの近くに久○奈っていうのがいるんだけど、『や○ばる』って呼んでるのと一緒みたいなものだ。何となく『や○ばる』と『ほへと』、声も似てるし♪」
いろは「へ、へー……。そーなんだねー……。」(#・∀・)プルプル……
ヤバい……!今にもいろはさん、キレちゃいそうだよ!両手がプルプル震えてるし……!
八幡「クックックッ……。そうか……『やんばるくいな』に『いろはにほへと』か……!お前、最高だな、マホ○ホ……!」
あれ?八幡、そこで声を掛けたらマズイんじゃない?
○帆「当たり前だろー、『ハチ公』。ハチ公もあたしのネーミングセンス、理解してくれるんだなー。」
八幡「……あっ、しまった……。」
……もう遅いよ、八幡。そうして、みんなの方を見てみると
結衣・いろは・小町・奈呼・璃夢『アッ……アハハハハハハハハハハハハハハハハハ……!!』
めぐり「ダ、ダメだよ、みんな。笑っちゃ……!!フフフ……!」
沙希「そ、そうだよ……!クックックッ……!!」
雪乃「し、城廻先輩……!川崎さん……!笑うなっていう方が無理ですよ……フフフ……フフフフフフ……!」
陽乃「へー、なかなか素敵なニックネームじゃない?『比企谷ハチ公』君?」
雪乃・結衣・いろは・めぐり・沙希・小町・奈呼・璃夢『アハハハハハハハハハハハ……!!』
八幡「お、お前ら……!!しかも、奈呼さんと璃夢さんまで……!!///」プルプル
あ~あ……。やっぱり、みんなに笑われちゃったよ……。『人を呪わば穴二つ』ってこういう事を言うんだね……。
こうして、八幡改めハチ公はみんなに笑われて、涙目になりながら顔を真っ赤にしていましたとさ。
留美「ハァ……ほんとバカばっか……。」
○花「あっ……!フフ……。」
留美「うん?どうしたの?○花。」
○花「あっ、ゴメンね、留美ちゃん。その口癖、相変わらずなんだなって思って。」
留美「……っ!な、何言ってんの、○花……!バッカみたい……!」///
○花「あっ!その口癖も懐かしい!よく言ってたよね!」
留美「~~~~~~!!」///
もしかして、さっきの口調にツッコんだ仕返し……?私の口癖を聞いた○花は、懐かしみながら笑っていた。その反応に対して、私は顔が真っ赤になってしまう。
留美「と、ところで、どうして北海道にいるの?私達みたいに旅行か何か?」
私は○花に、何故北海道にいるのかを尋ねる。引っ越しとかしていなければ、彼女も千葉に住んでいるはず……。それなのに、どうして……。
○花「私や○帆も、友達と一緒に北海道旅行に来たんだよ。私達の初等部卒業と中等部入学のお祝いで。」
留美「そうなんだ。それじゃ、私と一緒だね。」
私が○花達が北海道にいる理由を納得すると、八幡達と旅行に来た成り行きを、○花と○帆に説明する。
○花「……な、何か凄いね。比企谷さん……八幡さんが福引旅行を当てて、留美ちゃんと小町さんとめぐりさんの卒業記念旅行として行こうとしたら、他の皆さんも付いてきたって事?」
留美「うん。大まかに言えば、そんな感じ。」
○帆「そーかそーか。でも、人数でいったらあたしらの勝ちだなー。あたしらは総勢15人で来てるぞー。」
結衣「じ、15人!?」
めぐり「そ、それって、○花ちゃんや○帆ちゃんみたいに、みんな初等部の子達とか?」
○帆「違うなー、めぐっち。あたし達の同級生のサ○にひ○にア○リーン、後輩のミ○ミミにつ○○ーにゲッ○ンにお○し、コーチのす○るんとあ○いっち、それ顧問の○ーたんとひ○のストーカーのナ○ヒ、あたしのお付きのメイドのや○ばる。そして、あたしともっ○んで、慧○学園初等部女子バスケ部の卒業旅行メンバーというわけだ。」
雪乃「な、何を言ってるのかしら?まるで、一色さんが比企谷君に早口で振ってるみたいなのだけれど。」
いろは「ちょっ!雪ノ下先輩!」
沙希「へー、アタシと同じ名前の子もいるんだね。サ○って。」
○花「は、はい。永塚紗○って言うんです。沙希さんも何となくですけど、紗○みたいにクールなところがありますよね。」
陽乃「○花ちゃんと○帆ちゃん、バスケ部なんだ。それで、どうして今は2人きりなの?」
○花・○帆『うっ……。』
陽乃さんの問い掛けに、○花達はバツが悪そうな顔をして黙ってしまう。もしかして、さっき○帆が喚いていた事が原因なのかな……?
○帆「ま、まー、それは聞くも涙、語るも涙の、やむを得ないじじょーって言うのが、あってだなー。」
○花「何言ってるの、○帆!○帆が竹中君兄妹や紗○達と次の行動で揉めたのが原因でしょ!?」
○帆「も、もっ○ん!!それは言わない約束だぞ!?それに悪いのはアイツらだって言っただろ!!しかも、す○るんもアイツらの味方してたし!!もっ○んもす○るんの回し者じゃないのかー!?」
○花「ふぇええええ!?わ、わ、私は別にす○るさんの回し者って訳じゃ……!!」///
あれ?今、○帆がす○るって人の話をしたら、○花が急に顔を赤くした……?もしかしたら……。
留美「ねえ、○花。そのす○るさんっていう人達、何処ではぐれたか分かる?」
○花「留美ちゃん……ごめん。初めて来た所だから、ちょっと……。」
留美「それだったら、一緒に探そうよ。私も協力するから。」
○花「ふぇ?で、でも……?」
ためらおうとする○花に、私は○花の耳に近づきヒソヒソと話す。
留美「(○花、す○るって人の事、好きなんでしょ?)」
○花「ふぁう!?ど、どう……!?」
留美「(シッ!静かに。だから、一刻も早く逢いたいんじゃないかなって思ったの。私も八幡とはぐれちゃったらそうだし。)」
○花「(ふぇええええ!?る、留美ちゃん、八幡さんの事が……!?)」
留美「(そうだよ。私は八幡の事が好き。そのす○るって人、高校生なのかなって……。)」
○花「(……そうだよ、私の好きなす○るさんも高校生の人。でも、何で分かったの?)」
留美「(……だって、私達好きになるものとか、結構似てたりしてたじゃない。幼馴染なんだから、それぐらい分かるよ。)」
○花「(ふぇええええ!?)」
○帆「おーい、どうしたんだよ?もっ○んにルミミミ。」
八幡「どうしたんだ?お前ら。」
○花「あっ、い、いいえ!?何でも無いですよ!!」
留美「八幡、女の子の秘密を聞き出そうとするなんて、サイテーだよ。それにお前らじゃない、留美に○花。いい加減に覚えて。」
八幡「ぐっ……。ルミミミ、川、川……川島?みたいな事言いやがって……。」
ゴチィン‼ドゴッ‼
八幡「グオッ!!」
沙希「アタシ、アンタに言ったよね?名前間違えたら殴るって。」
留美「それにルミミミってのも言うな、キモい。」
○帆「おー!ルミミミにサキッペ、ナイスコンボ!!」
私と沙希さんがそれぞれ八幡の脇腹と頭を同時に殴って、それを○帆が賞賛している。そして、八幡が殴られたところをおさえながら悶えている様を、みんなが笑っていた。(○花や奈呼さんと璃夢さんは引いていたけど。)
そんな他愛ないやり取りの後、私は○花達と一緒に来ている友達を探す事になった。
―――――それが、私の恋の運命を大きく動かす事になると知らずに。
――――おまけ・第17話――――
~仲町千佳の災難・その1~ (仲町千佳side)
今日は本当に厄日だとつくづく思う。星座占いなら、間違いなく最下位の1日を過ごしていると確信できるぐらい。
きっかけは、かおりが北海道に家族旅行に行ったせいで、本来バイトが休みだったはずなのに、急遽かおりの代役で入る事になった事からだった。(もっとも、それをかおりが教えてくれたのは、旅行に行く前日だが。)
そうしたら、春休みが始まった為か、その日は結構忙しい。しかも、その日に入るはずだったバイトの男の子2人が、昨夜急遽入院したらしく(店長が『昨日の夜、彼等の彼女達とダブルデートをしていたら、知らないアラサーの女に闇討ちに遭った。』と彼等の親から言われたらしい。)、彼等の代役もいなかった為、バイト始めて以来1番の忙しさだった。
精々30席ぐらいしか無いお店ではあるものの、2人もいないとなると、本当にテンパりそうになる。もし、彼等を入院させたというアラサーの女に出会ったら、文句の一言でも言わないと気が済まないぐらいだった。
そんな中、お店に突然の珍客が現れる。
イン○ッ○ス「何か美味しそうな匂いのするお店なんだよ!と○まのお見舞いに行く前に、ここで休んだ方が良いかも!」
ラス○オー○ー「そーだね!せっかく遠出してきたんだから、あの人とお姉様に会いに行く前に休みたいと、ミ○カはミ○カは賛同してみたり!ついでに、あの人のお見舞いの品も買った方が良いかもって、ミ○カはミ○カは提案してみる!」
アクセ○○ータ「……ったく、うるせェンだよ。少しは静かにしろ。クソガキ共。」
イケメンだけど凄い恐そうな白髪の男、シスターっぽい衣装を着た女の子、この中では普通そうな茶髪の幼い女の子が、来店してきた。
千佳「い、いらっしゃいませー。お客様は3名様でよろしかったでしょうかー?」
アクセ○○ータ「アァン?他に誰がいるって言うンだよ?」ギロッ
千佳「(ビクッ)で、ですよねー。御案内致しまーす。」アセアセ
ちょっ、超恐いんですけどーーーーーー!!何でこんな時にこんな客の対応がうまいアンタがいないのよー!?かおりー!!
さっき案内した5人組の家族(?)の隣の席しか座れそうな席が空いていなかったので、とりあえずそこに案内することにした。
っていうか、あの5人組も一見変わった組み合わせなんだよねー。着物姿と優しそうな綺麗なママさん達に、普通そうな少し年下っぽい男の子、それに天使みたいな幼くて可愛い女の子と男の子。おそらく、幼い子達のママさん達で、どっちかの親戚のお兄ちゃんなのかな?でも、あのママさん達、心なしかどっちもただ者じゃなさそうなんだけど……。
千佳「お、お待たせしました。ご注文はお決まりでしょうか?」ビクビク
店長に行ってもらいたかったけど、手を離せない為、私は勇気を振り絞って、その3人の注文に伺う。
イン○ッ○ス「私は、ここに載ってるデザートを一品ずつなんだよ!季節限定も含めて全部!」
千佳「ぜ、全部ですか!?」
イン○ッ○ス「そうなんだよ!何か問題あるかな!?」
千佳「い、いえ、大丈夫です。今入力しますので、少々お待ちください。」
な、何なの!?このシスターみたいな子!?この店のデザート、全部一品ずつ!?マジでありえないんですけど!!
そんな事を思いつつも、私はハンドオーダーを急いで入力する。こんな事もバイト始まって以来だ。
千佳「お、お待たせしました。他にご注文はございますか?」
ラス○オー○ー「ミ○カはホットミルクと苺のショートケーキ、ってミ○カはミ○カは堂々と注文してみたり!」
ほっ……良かった……。やっぱり、この子が一番まともそうだ。自分の事を繰り返して名前で呼んだり口調に癖があるけど、そんな事が些細な事で可愛く感じるぐらいですもん。
千佳「ホットミルクと苺のショートケーキですね……?あ、あの……そちらのお客様は……?」
アクセ○○ータ「…………アイスコーヒー。」ボソッ
千佳「えっ?あ、あの……。」
アクセ○○ータ「アイスコーヒーつってンだろうが。聞こえねェのかァ?」ギロッ
千佳「ヒッ!!も、申し訳ございません!!すぐにお持ちいたしま~す!!」タッタッタッ……
や、やっぱりメッチャ恐いんですけど~~~~!!私は注文を繰り返さないで、速攻でその席を逃げるように離れた。
そうして、注文されたドリンクをあの席に運んでいた時に、私は目撃してしまったのです。
?「ニャー!!」
イン○ッ○ス「コ、コラ!スフィン○ス!!ダメなんだよ!!」
京華「にゃんこちゃんだー!にゃんこちゃんだー!!」
川崎弟「にゃんこちゃん、まってー!!」
な、な、な、な、な……何やってんの!?あの子達!!
それは、さっきのシスターと隣の席にいた幼い子達が、猫を追っ掛けていたのです!
ちょっ、ちょっと待ってよ~~~~!!何でお店の中に猫がいるの~~~!?
大志「ちょっ、ちょっと!落ち着け!お前ら!!」
雪ノ下母「あらあら、困ったものですね。」
由比ヶ浜母「まあ、どうしましょう?」
ラス○オー○ー「うーん、これはどうしよう、って、ミ○カはミ○カは起死回生のごまかしを考えてみる。」
アクセ○○ータ「……チッ、だからこういうとこで道草くうの嫌だったンだよ。」
な、な、な、な、何でアンタら、そんな平然としているのよ~~~~~!?しかも、誤魔化すにも誤魔化しきれないでしょ、この状況!!
しかし、私の災難はこれで終わりではありませんでした。
……かおり、今夜、アンタに電話で散々愚痴ってやるから!覚悟しなさいよ!!
以上、第19話でした。
今回はある意味、仲町さんが主役の物語でしたねw
ではまた次回、お会いしましょう!