魔法戦士リリカルなのは 1st memory   作:黒衣の戦士

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下校

一日の休憩時間をすべて質問に使われヘトヘトになったが、なんとか無事に終わりのHRをむかえた。

「では、零君は帰りに職員室に寄ってください。・・・ではみなさんさようなら。」

あいさつを終え生徒の大半が教室の外へ出た後、伸びをしているとなのはが話しかけてきた。

「にゃははは、大変だったね零君。」

「まったくですよ、本当につかれました。」

なのはが零と話していると、すずかとアリサが寄ってきた。

「なのは、今日、塾あるけどこれからどうする?」

アリサがなのはに聞く。

「うーん、塾まで時間まだあるし、零君に町でも案内してあげようよ。」

すずかはなのはに提案する。

「えっと、昨日美由希さんといろいろ町案内されたんだけど。」

零は答えると、なのはは言う、

「じゃあ、今日夢に出た公園に行こうよ。」

なのはの提案に零とすずかとアリサは

「「「どうして?」」」

「えっと・・・結構、繊細な夢だったし塾の近道だし、塾行く前に零君を翠屋に案内してあげれるから・・・」

アリサとすずかと相談していた

「私は別にいいけど」

「すずかが行くなら私もいく」

アリサとすずかは決まった。

「(まぁ昨日一日じゃちょっと曖昧ですしね)僕もいいですよ。」

零は返事をした後、職員室に行き教科書をもらい、なのはたちと合流し公園に向かって歩き始める

・・・数十分後・・・

数十冊の教科書を持っている零は、全く疲れて無い様子でなのは達と話しながら公園の中を歩いていた。

「よく、そんな重たいものずっと持って疲れないわねー。」

アリサは少し感心しながら零に話しかける。

「ちょっと、重たいけど疲れるってほどじゃないですし、学校の質問攻めに比べたら楽な方ですよ。」

なのは達はその答えに同時に苦笑いし、アリサは近道を見つけて少し走る。

「あっ、こっちこっち、ちょっと道悪いけど近道なんだよね。」

アリサは自慢するように答える。

四人はその道を歩いていると、

『助けて・・・』

という声が聞こえてなのはと零は振り向く。

「どうしたの、なのはちゃん、零君?」

すずかは心配な顔で二人に聞く

「今、何か聞こえなかった(か)?」

なのはと零はすずかとアリサに聞く。

「・・・私は聞こえなかったわよ。」

「私も・・・」

 

二人が答えるとまた

『助けて・・・』

とこんどは、はっきり聞こえ、なのはと零はその方向に走って行くと傷ついたフェレットが倒れていた。

「どっ、どうしよう。」

なのはは三人に聞く。

「どうしようって、とりあえず病院?」

「「獣医さんだよ。」」

零とすずかは同時に答える。

「この近くに獣医さんってあったっけ?」

なのはは三人に聞く。

零は、まだ完璧に海鳴の町を知っているわけではないので、あたりを見ている

「ん?なんだこれ?」

ヒモの付いた赤い宝石と剣の形の飾りのついたネックレスを見つけて拾う。

 

「とりあえず、家に電話してみる。」

なのは達の方もすずかが家に電話することで片付いたようだ。

・・・約三十分後・・・

とりあえず四人はすずかの呼んだ車で槇原動物病院にフェレットを連れていった。

治療が終わり、心配しそうにしているなのは達に言う。

「けがはそんなに深くないし、命に別条はないわ。」

そう聞くとなのは達は安心したような顔になる。

「「「「院長先生、ありがとうございます。」」」」

と四人同時に答えた。

「これって、フェレットですよね、どこかのペットなんでしょうか?」

アリサは院長に聞く。

院長は困った顔をして

「フェレットなのかなぁ?ずいぶん変わった種類だけど・・・。」

零は心の中で、

『おいおい、獣医さんがそんなんでいいのか』

と少し思っているとポケットの中に入れていた、赤い宝石と剣の形をしたネックレスを取り出す。

なのはは聞く

「零君、それどうしたの?」

 

「えっ、そのフェレットの倒れてた近くに落ちてたんですよ。」

と答え終わるとフェレットが目を覚ました。

フェレットは不思議そうな顔であたりを見回すと、なのはの方を見つめる。

なのははそっと手を近付けるとフェレットはペロッとなのはの指をなめ、また気絶した。

「しばらく安静にした方が良さそうだから、明日まで預かっておこうか?」

と院長は聞くと、四人は

「「「「はい、お願いします。」」」」

と答える。

「そういえば三人とも塾がありましたよね。」

零は三人に聞くと

「あっやば、塾の時間!!」

なのは達は院長先生にお礼を言いながら塾へ走って行った。

零を残して・・・

「僕、どうすればいいんでしょう・・・」

はー、とため息をつき院長さんに地図を借りてとりあえず翠屋に行くことにした。


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