DRAGONBALL D(沈黙)   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじゃ…

町の死者の大暴れを止めるべくあの世へと向かった悟空と一誠。

そこには、結界に閉じ込められた閻魔と待ち構えていたジャネンバベビーと魔神ブウがいた。


魔人ジャネンブウVS赤龍戦士ゴセウ!

side悟空

 

オラは奴の様子を見ていた。

 

奴は倒れたままピクリとも動かない…。

 

 

「倒したか…。」

 

オラが変身を解こうとしたその時だった。

 

 

ズルルルル……

 

そんな音と共に奴の体が波打ち出すとその体が徐々に収縮していったのだ。

 

 

「な、なに!?」

 

オラは驚きその場に固まってしまう…。

 

そこでようやくオラは奴の片手が異次元へと延びているのに気がついた。

 

すぐにどこから攻撃が来てもいいように警戒するが攻撃は来ない…。

 

すると、奴の腕が異次元から出てきた。

 

だが、その腕に掴まれていたものにオラは驚きを隠せなかった。

 

 

「な、なんでブウが掴まれてやがんだ?」

 

その間にも奴の体は粛々と収縮されていきブウを掴んだ腕もその中へと吸収されていく…。

 

 

 

「なっ!?アイツ、ブウを吸収しやがった…」

 

すると、オラの側に不意に一誠が現れた。

 

 

「悟空、てえへんだ!ジャネンバの奴がブウを連れてっちまいやがった…。って…。ん!?」

 

どうやら一誠も気づいた見てえだ…。

 

その間に奴の体は収縮しており、やがて小さな人形になった。

 

その姿は鬼とも魔神とも言いがたい歪な姿をしていた。

 

ブウ特有のツルンとした肌…。

 

鬼特有の黒い二本角…。

 

下半身にはブウが身に着けていた白色のズボン…。

 

この瞬間、至上最悪の敵が誕生してしまった瞬間だった。

 

sideout

 

 

side一誠

 

オラは動けずにいた。

 

まさかジャネンバの奴がブウを吸収するとは思ってなかったからだ…。

 

 

「イッセー、おめえアイツと戦ったことあるんだろ?」

 

悟空がそう話しかけてくる。

 

 

「いや、悪いな…。オラもアイツとは戦ったことねえんだ…。」

 

そう、あの時はブウは居なかった…。ジャネンバの奴だけだったのだ…。

 

 

「フッ…。そうか、そんなら全力でぶつかるしかねえな!!」

 

言うといきなり奴に向け突っ込んでいく悟空。

 

 

「待て!悟空!迂闊に近付くんじゃねえ!」

 

 

「でぇぇりゃぁぁぁ!!」

 

オラの制止も聞かず、悟空は飛び出していった。

 

 

「…ニビィ」

 

悟空は一気に距離を積めるとソイツに一撃を放つ…が…。

 

 

「シャアッ!」

 

奴の体が粒子のように溶けていき悟空の攻撃を躱わした…。

 

 

「な、なに!?」

 

 

「ジャギャォッ!!」

 

奴は突如悟空の背後に現れ、勢い良く蹴り飛ばす…。

 

 

「ぐわぁぁぁっ!!」

 

勢い良く吹き飛ばされる悟空…。

 

 

「悟空!?チッ…。だりゃぁぁぁ!!」

 

オラは奴に突貫する。

 

悟空の奴なら大丈夫だろう…。アイツはオラだ。そう簡単にやられるような奴じゃねえ。

 

オラが放った攻撃を奴は喰らいはしたが、大したダメージにはなってないようだった。

 

反撃とばかりに攻撃が飛んでくる。

 

 

「がぁぁぁっ!!」

 

オラも勢い良く吹き飛ばされ針山に激突してしまう。

 

飛ばされた先には悟空もいたようでオラ達は一旦奴から姿を隠すため針山に逃げ込んだ。

 

 

「はぁ…はぁ…なんて奴だ…。オラ達の攻撃喰らってもビクともしねえぞ…。どうやって倒すんだ?アイツ…。」

 

悟空が変身を解きそう話す…。

 

オラはそっと口を開いた。

 

 

「…一つだけ、奴を倒す方法がある…。」

 

 

「え?あ、あんのか?」

 

 

「あぁ、フュージョンだ…。オラと悟空…。二人が合体して一人になれば奴を倒すことが出来るかもしんねえ」

 

 

「!…そっか、フュージョンか!その手があったか!!

確かにそれしか奴を倒す方法はなさそうだな…。」

 

悟空は納得したように頷く。

 

 

「あぁ、悟空、おめえフュージョンポーズは覚えてっか?」

 

 

「あぁ!問題ねえ!しっかり覚えてる!」

 

オラはその返答に頷くと言った。

 

 

「勝負は一回切りだ…。これで勝てなきゃもう奴を止める方法はねえ…。行くぞ!」

 

そういうと、オラ達は左右に別れ少し距離を開けて立った

 

そして、互いの気が同じになるように気を高め始めた。

 

 

「…よし、気が同じになった。行くぞ!悟空!」

 

 

「あぁ!」

 

そして、互いにフュージョンポーズを取りながらその呪文を唱える…。

 

 

 

 

 

 

『フュー…ジョンッ!!ハッ!!!』

 

 

 

刹那、針山から光が溢れ地獄を包み込んだのだった。

 

sideout

 

 

 

side三人称

 

 

ジャネンブウは驚いていた。

 

突如針山から大量の光が溢れて来たことに…。

 

光が治まりジャネンブウが針山を警戒していると、その中から一人の男が現れた…。

 

 

「……」

 

先程の男達ではない者だった。

 

 

「ジャギャギャギャギャ!!」

 

男はジャネンブウの前までくるとこう言い放った。

 

 

「俺が誰かって?俺は孫悟空でも、兵藤一誠でもない…。

俺は貴様を倒すためにこの世からやって来たサイヤ人、穏やかの心を持ちながら紅蓮の龍帝を宿せし最強の戦士…。赤龍戦士、ゴセウだ!!」

 

 

「ホーッウッホッウッホッホー!!」

 

ゴセウと名乗りをあげた男とジャネンブウが激突する。

 

 

「シェアッ!!」

 

ジャネンブウが鋭い蹴りを放つ…が…。

 

 

「なんだ?今何かしたか?」

 

なんともない表情でニヤリとするゴセウ。

 

ジャネンブウは急いでゴセウから距離をおく…。

 

 

「まさかここまで強くなるとはな…。赤龍帝の力って言うのは相当強いらしい…。さて、少し本気を見せてやるか…。ドラゴンブレイク!」

 

『Welsh Doragon DoragonBreaker!!!』

 

ゴセウの左腕の籠手からそんな機械音声が流れると、ゴセウの体は眩い光沢を放つ紅色の鎧が装着されていた。

 

 

「さあ、行くぞ!」

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!』

 

 

「オラァッ!!」

 

超高速でジャネンブウとの距離を積めるゴセウ。

 

一気に近付くとジャネンブウ目掛けて鋭いつきを入れる。

 

 

「グッギャォォォォッ!!」

 

避ける間もなく吹っ飛ばされるジャネンブウ。

 

ゴセウは両腕を前に構えると気を溜め始めた。

 

 

「これでとどめだ!!ロンギヌス!ブレイカー!!」

 

直後、極太のエネルギー波がジャネンブウに向け放たれた。

 

ジャネンブウは止めることも出来ないままエネルギーの奔流に呑み込まれて消えていった。

 

 

「…今度こそ、終わったな…。」

 

こうして、地獄での激闘は幕を下ろしたのだった。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

ジャネンブウの一件があってから数日。

 

アザゼルのおっちゃんから機械が直ったとの連絡が来た。

 

 

「とうとう帰っちまうんだな…。」

 

オラの前には悟空一家とブルマ一家が見送りの為に集まっている。

 

 

「あぁ、オラにも大事な仲間がいる、それにおめえ達もいるんだろ?悟誠っちゅう奴がさ」

 

出来ればソイツにも会ってみたかったけど仕方ねえしな…。

 

 

「そんじゃ、またな!みんな!」

 

オラは転送装置に入り元の世界へと帰っていった。

 

 

sideout

 

 

 

side悟空

 

 

オラ達は一誠が入っていった転送装置をずっと見送っていた。

 

 

「ありがとな、未来のオラ…。」

 

これは合体して分かったことだった…。

 

兵藤一誠、アイツはオラが生まれ変わった姿だったんだと…。

 

だからアイツは魔神ブウのこともジャネンバのことも知ってたんだな…。

 

オラは新たに動く転送装置を見ながらそんなことを考えていた。

 

sideout

 

 

sideイッセー

 

気がつくとそこはよく知る部屋の中だった。

 

 

「よぉ、イッセー、お疲れさん…。大変だったみたいだな」

 

声をかけられそちらを見るとアザゼルのおっちゃんがいた。

 

 

「あぁ、けど、すっげえワクワクして面白かったぞ。」

 

 

「面白かった、か…。まったく、お前らしいな、ほら、目が覚めたんならアイツらに顔を出してやれ。お前のこと心配してたぞ?」

 

 

「あぁ、分かった!」

 

言ってオラは瞬間移動して部室へと移動した。

 

飛んだ先でオラは笑顔で言った。

 

 

「オッス!オライッセー!ただいま!みんな!」

 

仲間達は驚きながらも笑顔で返してこう言った。

 

 

『お帰りなさい、イッセーくん!』

 

 

神龍召喚の相互転移_完




オッス!オラ悟空!

これで番外地コラボ編は終了だぞ!

最後まで見てくれてありがとな!

またな!!

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