DRAGONBALL D(沈黙)   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじじゃ...。

テロリストに乗っ取られたレーティングゲームでディオドラにアーシアを攫われてしまうグレモリー眷属。

アーシアを助けるべくイッセーは新たな力を解放し、待ち受ける敵たちを蹂躙していく。

ディオドラからアーシアを助け出したイッセー達が家に帰ろうとした時だった。

アーシアが謎に光によって姿を消してしまった。

代わりに現れたシャルバという悪魔はアーシアは死んだと話す。

それを聞いたイッセーは激怒し神器を暴走させ滅龍を発動させてしまう...。


どうなる⁉イッセー!!


目覚めろ一誠!永遠の好敵手からの叱咤!

side木場

 

 

『リアス・グレモリー、今すぐこの場を離れろ死にたくなければすぐに退去したほうがいい』

 

ドライグは僕達にそう忠告すると、シャルバに向かって語る。

 

 

『そこの悪魔よ。シャルバと言ったか?おまえは ___」

 

イッセー君が静かに立ち上がってシャルバを見つめる。

 

次にドライグが発した言葉はイッセーくんの口から発せられた無感情の一声だった。

 

 

『選択を間違えた』

 

【ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッッ!!】

 

神殿が大きく揺れイッセーくんから凄まじい濃密な圧力と目を開けていられないほどの金色のオーラが溢れ出す!

 

そのオーラは次第に高まり、大きくなっていって神殿内全域を黄金の輝きで照らし始めていた。

 

肌に伝わるこのオーラと圧力で理解できる!あの力は……危険だ!

 

イッセーくんの口から呪詛の如き、呪文が発せられる。

 

 

その声はイッセーくんだけのものではあったが。動けなくなりそうなほどの不気味な声だった。

 

 

 

『我、目覚めるは……』

 

<始まったよ><始まってしまうね>

 

 

『滅びの理を神より奪いし二天龍なり……』

 

<いつだって、そうでした><そうじゃな、いつだったそうだった>

 

 

『強者を求め狂者を嫌う……』

 

<世界が求めるのは><世界が否定するのは>

 

 

『我、黄金の猿龍となりて……』

 

<いつだって、力でした><いつだって、愛だった>

 

 

《何度でもお前達を滅ぼし尽くしてやるッ!!》

 

 

 

『汝を金色の闇へと葬ろう!』

 

Genocide Ruin Drive!!(ジェノサイド・ルイン・ドライブ!!)

 

イッセー君の姿が巨大化していく___。

 

巨大化していくに連れ、服は破れ、代わりに金色の体毛が生えてくる。

 

目は白から赤色に変わり...。

 

腰辺りからは尻尾が生え、顔の骨格は出っ張り猿のような口と牙が生えてきた。

 

 

「グオォォォォォォォォォォ!!」

 

僕たちはその光景に驚愕していた。

 

いや、僕はこの光景を前に一度見たことがある......。

 

 

「・・・・・大猿だ」

 

いや、あの時とは違う箇所もある。

 

その一つにあの金色の体毛だ...。僕の知る大猿はあんな色はしていなかった。

 

もう一つはあの凄まじいまでの重圧だ......。あの時はまだ近寄れる程度の圧力だった。

 

だが、あの姿はまるで違う。感じる重圧が違いすぎる......。

 

 

「グオォォォォォォォォォォ!!!!」

 

大猿が一声大きく咆哮する。すると、大猿を中心に辺りを黄金の光が弾けた。

 

僕達は目を開けていられず手で顔を覆う。

 

 

 

光が収まり大猿の方を見ると。そこに大猿の姿はなく、代わりに歪な禍々しさを醸し出す猿のような巨大な龍がいた。

 

 

sideout

 

 

 

side三人称

 

 

 

「グギュオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーシアァァァァァッッ!!」

 

 

獣の叫びにも似た声を龍猿が発し、その場で巨大な翼を羽ばたかせる。

 

 

【ビュッ!!】

 

空を切る音と共にシャルバを龍猿に叩き落された。

 

 

「ぐあっ!おのれっ!!」

 

シャルバが右腕で光を作り出し、龍猿に放とうとするが......。

 

 

「グギュオォォォォッッ!!」

 

龍猿の口から極大のブレスが放たれた。

 

 

「ぬううううううっ!」

 

間一髪でブレスを躱すも完璧には躱しきれず右腕が消し飛ぶ。

 

更に間髪を入れず、龍猿はその鋭い鉤爪で切り裂こうと空から一気に急降下しシャルバに迫る。

 

 

「ふざけるなっ!!たかが赤い龍ごときに私はやられん!!」

 

残った左腕で極大の光の一撃を作り出し、龍猿に向けて放つ。

 

 

「グギュオォォォォォッッ!!」

 

しかしその一撃をものともせず龍猿はシャルバめがけて鉤爪を振り降ろす。

 

 

「ぐあぁぁぁぁぁっ!!」

 

紙切れの様に吹き飛ばされるシャルバ。

 

龍猿はソレに狙いを定めると口を開きエネルギーを集め出した。

 

 

「ば、馬鹿な...今代の赤龍帝の力はこれほどまでというのか...私の力はオーフィスによって前魔王クラスまで引き上げられているというのに...まるで歯が立たない......」

 

 

吹き飛ばされたシャルバはなんとか立ち上がり龍猿を見ている。その顔はすでに恐怖に支配されており戦意を失っている。

 

猿龍はその間もエネルギーを溜めており金色のエネルギーが口に集まっていく。

 

震えが止まらないほどの圧縮されたエネルギーが口の中に溜まっていく。

 

 

「......死ぬのか...?私はここで...」

 

最早逃げることもできないシャルバは静かに龍猿を見つめるのみ...。

 

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!!!!!!!』

 

『Longinus Final Bluster!!!!!!!!』

 

極太の黄金のエネルギーが放たれる。

 

 

「・・・我々は間違ったというのか...?オーフィスゥゥゥゥゥ!!!」

 

放たれた黄金のエネルギーの奔流に吞みこまれ、シャルバは消えていくのだった。

 

 

「グギュオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォッッ!!!!」

 

後には龍猿の方向だけが響き渡るのだった。

 

 

sideout

 

 

 

 

sideイッセー

 

 

 

オラは深い闇の中にいた。

 

もう何も信じねえ、信じたくねえ......。

 

オラはアーシアを守れなかった......。

 

助けるって約束したのに、守れなかった......。

 

ならこんな世界滅びてしまえばいい...いや、いっそのことオラ自身の手で滅ぼしてしまおう。

 

アーシアの居ない世界なんか生きている価値はねえ......。

 

 

するとそこに聞こえてくるはずのねえ声が聞こえてきたんだ......。

 

 

『ふざけるなよカカロット!貴様それでも俺が認めた男か!!』

 

 

この声...まさかおめえ、ベジータか?

 

 

『あぁ、そうだ。なんてツラしてやがる鬱陶しい!今のお前を見てると反吐が出るぜ!』

 

 

な、なんでおめえがここにいるんだ?

 

 

『お前が情けない顔して閉じ籠っているからだろうが!!いいか!カカロット!お前は俺が認めた唯一の男だ。なら、この状況もなんとかしてみやがれ!』

 

 

だけど...オラにはもう......。

 

 

『貴様‼まだ分からないのか!!今の状態は以前にも起こったはずだ!少し形は違うが根本的な部分は変わらん!思い出せ!お前がサイヤ人の頂を手に入れた時を!!』

 

 

サイヤ人の頂......?まさか!

 

 

『ようやく理解したようだな。ったく、手間取らせやがって!頭にくるぜ!』

 

 

ははは!悪い悪い!

 

 

『チッ...!フンッ!やることが分かったんなら後は好きにしろ。じゃあな』

 

 

あぁ!ありがとなベジータ!

 

 

『フンッ...』

 

ったく、素直じゃねえ奴...。

 

よし!んじゃ、いっちょやってみっかぁ!!

 

前はパンのおかげでなんとかなったけど...ん?あれは......。

 

 

《イッセーさん!》

 

 

あ、アーシア⁉なんでアーシアがそこに⁉

 

いや、今はそれどころじゃねえ!コイツを抑え込まねえと!!

 

いくぞ!はあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ......。

 

 

 

 

 

 

 

アーシアを!あいつらをやらせはしねえぞ!!!!

 

 

 

うおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!

 

【ピカッ‼‼】

 

 

ん!な、なんだ!!

 

 

sideout

 

 

 

sideアーシア

 

 

私は今驚いています...。目の前のドラゴンさんに。

 

最初私が目を覚ました時、あのドラゴンさんが暴れているので驚いちゃいました。

 

でも、なんとなくわかったんです。

 

このドラゴンさんはイッセーさんなんだって......。

 

私は皆さんが止めるの振り切ってイッセーさんに近づいて話しかけます。

 

出会った時の事、助けに来てくれた時の事、お家でのこと......。

 

ドラゴンさんはその間暴れることなく私の話を聞いていてくださいました。

 

私は強い願いを込めて大好きな人の名を呼びます。

 

「イッセーさん!」

 

お願い!あの頃の優しいイッセーーさんに戻ってくださいと祈りを込めて......。

 

するとドラゴンさんが急に頭を抱えて悶えだしたのです。

 

私は驚きながらその様子を見守っていました。

 

すると、ドラゴンさんはみるみるうちに縮んでいきます。

 

そして人型に戻った時、イッセーさんを眩い光が包み込みました。

 

 

「イッセーさんッ!!!」

 

 

光が晴れると、そこには今まで見たことのない姿をしたイッセーさんが立っていました。

 

髪が伸び、瞳は金色に染まり、上半身は紅い体毛で覆われ、目の淵には紅い隈のようなものが......。

 

 

「か、かっこいい......」

 

ハッ!やだ私ったらなんてこと呟いてるんでしょう......。

 

 

「あ、あの...イッセーさん?...ですか?」

 

イッセーさんは私の方見て......。

 

 

「・・・フフッ」

 

ニヤリと笑ったのです。

 

 

「っ!イッセーさん!!」

 

私は勢いよく抱き着きます。

 

イッセーさんはそんな私を軽々と抱き留めてくれました。

 

 

「心配かけてすまなかったな...オレはもう大丈夫だ」

 

 

「・・・っ!!はい!お帰りなさい!イッセーさん!」

 

私は思うがままを口に出して抱き着くのでした。

 

 




オッス!オラ悟空!

遂になれたぞ超サイヤ人4!

ん?なんだヴァーリ。空を見ろ?...なんだ!あのでかい龍は...。

次回!ドラゴンボールD!

狭間での会合!神龍と無限と夢幻!

ぜってえみてくれよな!

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