DRAGONBALL D(沈黙)   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじじゃ……。

夏休みの冥界合宿が終わり、人間界に帰ってきたグレモリー眷属。各々が帰路につこうとしたところにアーシアに声をかける謎の美少年がいた。

「僕の妻になってほしい。僕は君を愛しているんだ」

どうするイッセー!


アーシアを守れ!ディオドラVS兵藤一誠!

sideイッセー

 

 

オッス!オライッセー!

 

アーシアへの求婚の一件から数日が経った。

 

アレ以来オラの家には矢鱈と何かが送られてくる。

 

今日もオラがミリキャスの修行を終えて戻ってくると、そこには大量の荷物が……。

 

 

「ひえっ!また荷物増えてねえか!?」

 

この大量の荷物の送り主はディオナントカとか言う若手悪魔だ。あの一件以来アイツは何かにつけてはアーシア宛に手紙や物を送り付けてくるようになった。

 

しかも送られてくる物は一般人では手の出せないような高価なものばかり

 

最初は貰ったものを捨てるのもしのびないということで倉庫にしまっていたんだけど、あまりにも多大な量を送ってくるものだから家が手狭になってしまうと言う事態に陥ったのでみかねたオラが『高えモンなら売っちまえばいいじゃねえか』と提案したところ、全員がその案に賛成したのだった。

 

オラが驚いていると奥から部長が出てきて話す。

 

 

「そうなのよ…どれだけ送ってこれば気が済むのかしら? イッセー。悪いんだけどまた行ってきてくれる?」

 

まあ、家が狭いっちゅうんは嫌だかんな……。

 

 

「分かった、んじゃ、行ってくる!」

 

オラは大量の荷物を手に店に飛んでいくのだった。

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

「ふぅ、終わった終わったぁ!」

 

荷物を売り終え、家に帰ると知らねえ気を感じてオラは急いでその気の感じる部屋に向かった。

 

 

 

 

場所を特定し、部屋に入るとそこには以前アーシアに求婚してきたディオなんとかがいた。

 

とうしてコイツがここにいるんだ?

 

状況を把握しようとオラは小猫にこそっと話し掛ける。

 

 

「なあ、どうしてディオがここにいるんだ?」

 

 

『ディオドラですイッセー先輩。なんでもアーシア先輩に会いに来たらしいです……』

 

コイツもしつこい奴だなぁ……。アーシアはおめえのせいで困ってんのによ。

 

ディオドラはオラ達の事は無視して話し始めた。

 

 

「リアスさん。単刀直入に言います。『僧侶(ビショップ)』のトレードをお願いしたいのです」

 

その言葉にギャスパーが反応する。

 

 

「いやん!僕のことですか!?」

 

いや、ギャスパー。おめえじゃねえと思うぞ?このディオドラがホモだってんなら話は別だけどな?

 

いつの間にか近くに来ていたアーシアは『僧侶』(ビショップ)と耳にした瞬間からオラの手を強く握ってきた。

 

アーシア…やっぱし嫌なんだな……。

 

 

「僕が望むリアスさんの眷属は『僧侶』(ビショップ)アーシア・アルジェント」

 

ディオドラは躊躇いなく言い放ち、アーシアの方へ視線を向けた。その笑みは爽やかなものだったがそれはコイツの本性ではないことをオラは知っている。

 

 

「ゴメンなさい。悪いんだけど私はトレードをする気はないの。貴重なものだからどうとかじゃなく単純にアーシアを手放したくないから。ーーー私の大事な眷属…いいえ、妹だもの」

 

真っ正面から部長は言い切った。

 

さすが部長だぞ!そんな部長だからオラは着いていってんだけどな!

 

 

「ーーー部長さんっ!」

 

アーシアも泣きそうになっていた。部長に『妹』と言ってもらえたことが心底嬉しかったらしい。

 

 

「一緒に生活している仲だもの。情が深くなって、手放したくないって理由ではダメなのかしら?私は十分だと思うのだけれど。それに求婚した女性をトレードで手にいれようというのもどうなのかしらね。そういう風に私を介してアーシアを手にいれようとするのは解せないわ、ディオドラ。あなた、求婚の意味をきちんと理解しているのかしら?」

 

部長のやつ、顔は笑ってっけどかなり怒ってんなぁ……。

 

にしてもディオドラの奴のあの余裕の態度、アイツの余裕はなんだ?

 

 

「ーー分かりました。今日はこれで帰ります。けれど、僕は諦めません」

 

ディオドラは立ち上がりオラ達…というより、アーシアのもとへと近寄る。

 

当惑しているアーシアの前に立つと、その場で跪き、手を取ろうとする。

 

 

「アーシア。僕は君を愛しているよ。大丈夫、運命は僕たちを裏切らない。この世のすべてが僕たちの間を否定しても僕のそれを乗り越えて見せるよ」

 

等と訳のわかんねえことを話すと、奴はアーシアの手の甲にキスをしようと顔を近づけた。

 

もう…我慢の限界だ…‼

 

オラの中で勢いよく堪忍袋の緒が切れた。

 

オラは奴の手を叩くと肩を掴んでキスを制止させる。

 

しかし、ディオドラはそれを払いながら爽やかな笑みで言い放った。

 

 

「触らないでくれないか?薄汚いドラゴンくんに触れられるのはちょっとね」

 

コイツ、実力の差に気づいてねえんか?

 

すると後ろでアーシアが動く気配を感じ、オラはそれを手で制止する。

 

 

「イッセーさん?」

 

アーシアが不思議そうな声を背にオラは不適な笑みを浮かべて奴に言い放つ。

 

 

「さて、薄汚いんはどっちかな?」

 

オラの言葉に奴はピクリと反応する。

 

 

「……それはどういうことかな?」

 

掛かったな?

 

 

「オラはおめえがどんな奴なのか知ってるって事さ」

 

 

「……何を言っているんだい?僕にはさっぱr…」

 

 

「オラ、おめえがあん時…

アーシアに求婚申し込んだ時……。

おめえの考えてること知ってんだ……。

だからオラ、おめえが気に食わねえ…

今すぐに消し飛ばしてやりてえくらいにな……。

だが、やらねえ…。

アーシアを傷付けることになっちまうかんな。

今おめえがここに五体満足でいらんのはアーシアのお陰だ…。

 

だが、もしおめえがアーシアを泣かすような事をしたら……

オラ、おめえをぜってえ許さねえ!!」

 

怒りを露にしてオラはディオドラを睨み付ける。

 

周りは動かない、否動けないのだ……。

 

しかしディオドラは気にした風もなく話す。

 

 

「なるほど。わかったよ。ーーーでは、こうしようじゃないか、次のゲーム、僕は赤龍帝、兵藤一誠を倒そう。そうしたら、アーシアは僕の愛に応えて欲し……」

 

 

「おめえはオラには勝てねえ……」

 

そこまで言ってようやくディオドラは余裕の笑みを消した。

 

 

「いいだろう。赤龍帝、兵藤一誠次のゲームで僕は君を倒す」

 

 

「フッ……やってみろよ」

 

ディオドラはオラを睨み付けながら転移魔方陣で消えていくのだった。

 

 

 

 

 




オッス!オラ悟空!

ヤバイぞ!ゲームが乗っ取られちまった!
おまけにアーシアも拐われた!
許さんぞディオドラァァァァッ!!

次回!ドラゴンボールD!

ついに爆誕!神を越えた兵藤一誠!

ぜってえ見てくれよな!

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