DRAGONBALL D(沈黙)   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじじゃ…。

パーティーの最中会場を飛び出した小猫の後を追うリアスと一誠。
追いかけた先に待っていたのはテロリストであり小猫の姉であるはぐれ悪魔黒歌と美猴だった。
一誠は小猫達を守るため単身二人と激戦を繰り広げる。超サイヤ人3に変身した一誠は圧倒的な実力差でテロリスト二人を追い返したのだった…。


ゲーム直前!勝負に賭けるそれぞれの思い

sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

二人を追っ払った後、オラは部長と小猫を連れて会場に戻ったんだ!

 

んで、今まで起きていたことを父ちゃんやセラの姉ちゃんに話したんだ!そしたら…。

 

 

『報告感謝するよカカロット。パーティーは中止だ皆はすぐに帰るように…。』

 

そう言われたからオラも帰ろうとしたらよ?

 

 

『あぁ、カカロットは残ってくれ詳しい話を聞かせてもらいたい』

 

ちゅう訳でオラは今、父ちゃんと会議に出席してるんだ。

 

そんな中、アザゼルのおっちゃんに良く似た堕天使の一人が口を開いた。

 

 

 

「失態ですね」

 

堕天使のおっちゃんの第一声はそれだった。

 

アザゼルのおっちゃんを見るとめんどくさそうな顔をしていた。

 

堕天使のおっちゃんが更に報告する。

 

「相手は『禍の団カオス・ブリゲード』独立特殊部隊『ヴァーリチーム』の孫悟空『美猴』と猫魈『黒歌』…。一人一人が絶大な力を有するチームの二名も侵入するとは・・・・・。だいたい悪魔の管理能力は―――」

 

うわぁ…。なんか小言言い始めたぞ…。

 

みろよ、おっちゃんなんか嫌そうな顔して耳塞いでんじゃねえか…。

 

因みに、タンニーンのおっちゃんはチビドラゴンと化してこの会議に参加している。

 

そんなこと出来たんならあの時やってくれりゃよかったのによ…。

 

つっても、端の方で他の悪魔の達ともうすぐ開かれる部長とソーナの戦いを予想してるみてえだ。

 

 

「俺はリアス嬢を応援させてもらおうか。今のリアス嬢がどこまでやれるのか見てみたい」

 

 

「アザゼルのもたらした知識はレーティングゲームに革命を起こしそうだよ。下手すれば半年以内に上位陣に変動があるかもしれない」

 

 

「そりゃよかった。ここ十数年もトップの十名に変化がなかったものですから。これでおもしろいゲームが拝めそうですな」

 

父ちゃん達、テロリストの話はしなくていいんかな?

 

 

その時、部屋の扉が開かれた。

入ってきた人物を見て全員(オラを除いて)が度肝を抜かれた。

 

「ふん。若造どもは老体の出迎えもできんのか」

 

古ぼけた帽子をかぶった隻眼の爺っちゃん。

 

白く長い髭を床につきそうなぐらい長く生やした奴だった…。

 

服装は質素なローブで、杖をしている。

 

「なぁ、あのじっちゃん誰だ?」

 

オラがそう言うと周りが空気が凍ったようにオラを見てくる。

 

そんな中、アザゼルのおっちゃんがそのじっちゃんに話しかけたんだ。

 

「おーおー、久しぶりじゃねぇか、北の田舎のクソジジイ」

 

アザゼルのおっちゃんの悪態に髭のじっちゃんも負けじと言いけえしている。

 

 

「久しいの、悪ガキ堕天使。長年敵対していた者と仲睦まじいようじゃが………また小賢しいことでも考えているのかの?」

 

 

「ハッ! しきたりやら何やらで古臭い縛りを重んじる田舎神族と違って、俺ら若輩者は思考が柔軟でね。わずらわしい敵対意識よりも己らの発展向上だ」

 

 

「弱者どもらしい負け犬の精神じゃて。所詮は親となる神と

魔王を失った小童の集まり」

 

アザゼルのおっちゃんとあの髭のじっちゃんって仲悪いんかな?

 

 

「独り立ち、とは言えないものかね、クソジジィ」

 

 

「悪ガキどものお遊戯会にしか見えなくての、笑いしか出ぬわ」

 

いい加減止めるべきじゃねえかな?オラ間に入った方がいいんか?

 

 

そこへ父ちゃんが席を立ってオーディンに挨拶をする。

 

アザゼルのおっちゃんがすごい顔で髭のじっちゃんをみているけんどいいんかな?あれで…………。

 

 

「お久しゅうございます、北の主神オーディン殿」

 

 

「……サーゼクスか。ゲーム観戦の招待来てやったぞい。しかし、おぬしも難儀よな。本来の血筋であるルシファーが白龍皇とは。しかもテロリストとなっている。悪魔の未来は容易ではないのぉ」

 

髭のじっちゃんが皮肉を言ってっけど、父ちゃんは笑って返す。

 

じっちゃんの視線が父ちゃんから隣のセラの姉ちゃんに移る。

 

「時にセラフォルー。その格好はなんじゃな?」

 

姉ちゃんの格好は人間界で放送されているアニメの魔女ッ娘のコスプレだぞ!

 

もう少し抑えてくんねえとソーナが可哀想になっちまうよなぁ…。

 

 

「あら、オーディンさま! ご存知ないのですか? これは魔法少女と言うのですわよ☆」

 

ピースサインを横チェキしてっぞ…。

 

でもってそのままオラの方みねえでくんねえかな…?

 

 

「ふむぅ。最近の若い者にはこういうのが流行っておるのかいの。なかなか、悪くないのぅ。ふむふむ、これはこれは。こういうのは我が北欧でも取り入れていこうかのぅ」

 

髭のじっちゃん…。

セラの姉ちゃんの腰やら脚やらをマジマジと眺めてっぞ…。

こう言うの見てっと亀仙人のじっちゃんを思い出すな。

 

そこにお付きの女が口を開く。

 

 

「オーディンさま、卑猥なことはいけません!ヴァルハラの名が泣きます!」

 

 

「まったく、おまえは堅いのぉ。そんなんだから勇者の一人や二人、ものにできんのじゃ」

 

じっちゃんのその一言に女が泣きだしちまった…。

 

 

「ど、どうせ、私は彼氏いない歴=年齢の戦乙女ですよぅ…!私だって、か、彼氏ほしいのにぃ!うぅぅ…!」

 

じっちゃんが嘆息する。

 

「すまんの。こやつはわしの現お付きじゃ。器量は良いんじゃが、いかんせん堅くての。男の一つもできん」

 

じっちゃんのところも大変なんだな…。

 

オラは他人事のようにそのなりゆきを見ていた。

 

「聞いとるぞ。サーゼクス、セラフォルー、おぬしらの身内が戦うそうじゃな?まったく大事な妹たちが親友同士というのにぶつけおってからに。タチが悪いのぉ。さすがは悪魔じゃて」

 

 

「これぐらいは突破してもらわねば、悪魔の未来に希望が生まれません」

 

 

「うちのソーナちゃんが勝つに決まっているわ☆」

 

父ちゃん達はどっちも身内が勝つと思ってるみてえだ…。

 

まあ、それもそうなんだろうけどさ…。

 

じっちゃんが空いてる席に座る。

 

「さてと。『禍の団』もいいんじゃがの。わしはレーティングゲームを観に来たんじゃよ。―――日取りはいつかな?」

 

オーディンのその言葉に場は今度開かれるゲームの話題へと移った。

 

 

 

それから、アザゼルのおっちゃんは休憩といって席を立ち、部屋を出ていってしまった…。

 

その後、父ちゃんも出ていったんだ。

 

すると、髭のじっちゃんが話しかけてきた。

 

 

「おい、そこの悪魔の小僧、ちとワシに付き合ってくれ」

 

そう言われ手招きされたからオラはじっちゃんのところに移動する。

 

 

「なんだ?オラになんか用か?」

 

 

「うむ…。最初から見ておったがお前さん、自然な成りでこの場におったが何者じゃ?悪魔の気配はするが、それよりも別の気配がしておる…。」

 

ありゃ、バレちまってたんかぁ…。

 

 

「あぁ、オラ、正確には悪魔じゃねえんだ。悪魔の力を持ったサイヤ人なんだ」

 

オラの言葉に髭のじっちゃんと後ろの女が首をかしげる。

 

 

「サイヤ人とはいったい何者じゃ…?」

 

 

「聞いたことのない種族ですね…。」

 

二人の疑問も最もだな。

 

オラはサイヤ人について分かる範囲で説明した。

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

 

 

「と、こんなとこだ…。」

 

オラが話終わるとじっちゃんと女は興味深そうにしていた。

 

 

「なるほどのぅ、戦闘民族サイヤ人か、面白い奴等がいたものじゃの…。ワシの知識に無い種族、興味が出てきたわい」

 

 

「この宇宙にも存在するのでしょうか…。」

 

 

「そこまではわかんねえぞ、オラは元々別世界に住んでたしよ」

 

オラの言葉に『なるほど…。』と頷く女。

 

 

「して、小僧よ、もう1つ聞きたいのじゃがお主から感じるその強烈なまでの力はなんじゃ?」

 

 

「ん?ひょっとして超サイヤ人のことか?」

 

オラの言葉にじっちゃんは頷く。

 

 

「恐らくそれじゃろう…。それもサイヤ人が持つ特殊な力なのか?」

 

んー…。ちっと違えんだよな

 

 

「そう言う訳じゃねえさ、超サイヤ人はなれる奴となれねえ奴がいるんだ」

 

 

「ふむ、ではお主はそれになれると言うのじゃな?」

 

じっちゃんの問いにオラは頷いて答える。

 

 

「なるほどの、ではそれを見せてもらってもよいか?今お主の持てる最高の変身での」

 

 

「あぁ、分かった…。いくぞ!はぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

【ドンッ!!】

 

オラは超サイヤ人3に変身する。

 

 

「コイツが超サイヤ人3だ…。」

 

変身したオラを見てじっちゃんと女が驚愕している。

 

 

「…これはまたすごい格好になったのう…。何をどうしたらそこまで変化できるものなんじゃ?」

 

 

「フッ…さあな、オラにもわかんねえ…。」

 

 

「なるほど、性格も変わるのか…。じゃが、お主、まだ延びるのぅ…。」

 

その言葉にオラは引っ掛かりを覚える。

 

 

「じっちゃん、そりゃどういうことだ?」

 

 

「お主はまだまだ強くなれるということじゃよ…。しかもワシらと似たような力をな…。」

 

その言葉でオラは確信した。超サイヤ人ゴッドのことだと…。

 

 

「じっちゃん、それにはどうやればなれる?」

 

 

「うーむ…。恐らく神であるワシが稽古をつけてやれば自ずと引き出せるようになると思うが…。なんじゃお主、ワシに稽古をつけて欲しいのか?」

 

オラはじっちゃんの言葉に頷く。

 

 

「あぁ、オラもっともっと強くなりてえ…。じっちゃんと修行してそれになれるんならそうしてもらいてえんだ」

 

じっちゃんは少し考え込む…。

 

 

 

「………よかろう、といいたいところじゃがお主、まだレーティングゲームが残っておるのじゃろう?それが終わってからなら稽古をつけてやらんでもない」

 

 

「!…いいんか?」

 

 

「あぁ、ただし、ゲームで、手を抜くようなことはあってはならぬぞ…?」

 

 

「分かってっさ!勝負に手を抜く気はねえよ…。」

 

その言葉を聞いてじっちゃんは満足そうに頷いていた。

 

 

それからしばらく話をしているとアザゼルのおっちゃん達が戻ってきてオラは黙って話を聞いていた。

 

 

ーーーーー

 

 

 

シトリー眷属とのゲーム決戦前夜。

 

オラ達は再びオラの部屋に集まり、最後のミーティングをしていた。

 

パーティー会場では美猴や小猫の姉ちゃんの襲来もあったが、オラが追っ払って一応の決着はついた。

 

 

「リアス、ソーナ・シトリーはグレモリー眷属のことをある程度知っているんだろう?」

 

おっちゃんの問いに部長は頷く。

 

「ええ、おおまかなところは把握されているわね。祐斗や朱乃、アーシア、ゼノヴィアの主力武器は認識されているわ。フェニックス家との一戦を録画したものは一部に公開されているもの。更に言うならギャスパーの神器や小猫の素性も知られているわ」

 

 

「ほぼ知られてるわけか。で、おまえはどのくらいあちらを把握してる?」

 

 

「ソーナのこと、副会長のである『女王』のこと、他数名の能力は知っているわ。一部判明していない能力の者もいるけれど」

 

 

「不利な面もあると。まあ、その辺はゲームでも実際の戦闘でもよくあることだ。戦闘中に神器が進化、変化する例もある。細心の注意をはらえばいい。相手の数は八名か」

 

 

「ええ『王』一、『女王』一、『戦車』一、『騎士』一、『僧侶』二、『兵士』二で八名。まだ全部の駒はそろっていないみたい」

 

そっか、ソーナん所はまだ全員揃ってねえんか…。

 

 

アザゼルのおっちゃんが用意したホワイトボードに書き込んでいく。

 

「レーティングゲームは、プレイヤーに細かなタイプをつけて分けている。パワー、テクニック、ウィザード、サポート。このなかでなら、リアスはウィザードタイプ。いわゆる魔力全般に秀でたタイプだ。朱乃も同様。木場はテクニックタイプ。スピードや技で戦う者。ゼノヴィアはスピード方面に秀でたパワータイプ。一撃必殺を狙うプレイヤーだ。アーシアとギャスパーはサポートタイプ。さらに細かく分けるなら、アーシアはウィザードタイプのほうに近く、ギャスパーはテクニックタイプのほうに近い。小猫はパワータイプだ」

 

いきなり、覚えることが増えたぞ…。

 

オラもゲームに出るんだし、覚えておかねえとな!

 

木場達がどの位置のタイプなのか、グラフに名前を書いていく。

 

木場はテクニック、ゼノヴィアはパワーと、各メンバーがどの位置にいるのか、図にしてもらった。

 

 

ん?あり?

オラの解説がねえぞ?

 

「おっちゃん、オラの解説はねえんか?」

 

その質問を聞き、皆が興味心身といった感じにおっちゃんを見る。

 

「イッセーか。……おまえははウィザード以外は全てこなせる。パワー、スピード、テクニックの方面で活躍できる。更にはサポートタイプのほうにもいける。ギフトの力でな…。」

 

へぇー、オラ結構使えんのか…。魔法に関しては良くわかんねえからしかたねえけどな。

 

アザゼルのおっちゃんの解説を聞いて部長が言う。

 

 

「それだけあれば十分万能よ。逆に使い所が多すぎて困ってしまうわ」

 

 

「イッセーが参加した場合、若手悪魔のゲームなら下手な戦略はいらんだろう? 『ガンガン行こうぜ』方式でやった方が楽かもな」

 

 

「………そんなことをすれば私の評価は下がってしまうわよ」

 

部長が盛大にため息をつく。

そうなんか、ゲームは一人の眷属が強すぎてもダメらしい。

勝つまでの戦略が重要ってことか…。

レーティングゲームって奥が深えんだな。

 

 

「話が脱線したな。ミーティングに戻すぞ」

 

おっちゃんがそう言って仕切り直す。

 

 

「パワータイプが一番気をつけなくてはいけないのは―――カウンターだ。テクニックタイプのなかでも厄介な部類。それがカウンター系能力。神器でもカウンター系があるわけだが、これを身につけている相手と戦う場合、小猫やゼノヴィアのようなパワータイプはカウンター一発で形勢が逆転されることもある。カウンターってのはこちらの力をプラス相手の力で自分に返ってくるからな。自分が強ければ強いだけダメージも尋常ではなくなる」

 

 

「カウンターならば、力で押し切ってみせる」

 

おいおい、ゼノヴィア。

おめえ騎士なんだからそんなんじゃダメだぞ…。

 

「それで乗り切ることもできるが……、そういうのはイッセーくらいになってからにしろ。相手がその道の天才なら、おまえは確実にやられる。カウンター使いは術の朱乃や技の木場、もしくはヴァンパイアの特殊能力を有するギャスパーで受けたほうがいい。何事も相性だ。パワータイプは単純に強い。だが、テクニックタイプと戦うにはリスクが大きい」

 

「むぅ…。では今後はイッセーのパワーを目標にするとしよう」

 

テクニックも大事だぞ、ゼノヴィア。

まぁ、テクニックってのはそう簡単に身につくものじゃねけどよ…。

 

「リアス、ソーナ・シトリーの眷属にカウンター使いがいるとしたら、お前かゼノヴィアにぶつけてくる可能性が高い。十分に気をつけろよ?」

 

「ええ、私の消滅の魔力もゼノヴィアのデュランダルの聖なるオーラも跳ね返されたら即アウトの可能性が高いものね」

 

確かにな…。

カウンター使いには木場をぶつけるのがいいかもしれねえ。

 

おっちゃんはペンをしまうと最後のまとめを言う。

 

「おまえ達は今回のゲームでは色々と不利な面が多い。だがな、俺はおまえ達が勝つと思っている。―――自分の力を信じろ、おまえ達なら出来る」

 

それが今回の話し合いでしたおっちゃんのアドバイスだった。

 

その後、先生が抜けたメンバーで決戦の日まで戦術を話し合った。

 

明日の夜はいよいよソーナとの決戦だ!ぜってえ負けねえぞ!

 

オラ達は万全の体勢で挑めるよう早めに休息をとるのだった。




オッス!オラ悟空!

いよいよソーナ達とのゲーム開始だ!

ん?ルール変更があんのか?どんなルールが来てもオラ達の敵じゃねえ!どんな奴が相手でもぶっ倒す!

次回!ドラゴンボールD!

ついに開幕!リアスVSソーナ!勝つのはどちらだ!

ぜってえ見てくれよな!

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