DRAGONBALL D(沈黙)   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじじゃ…。

若手悪魔の会合でサイラオーグやソーナと顔を会わせたイッセー。

しかし、その会合の最中、ソーナの夢を笑われイッセーはブチ切れてしまう…。

そして、老悪魔に気合砲をぶつけるとその場から消えるのだった。


リアス対ソーナ!ゲーム前の修行開始だ!

sideイッセー

 

 

「そうか、初戦はシトリー家か」

 

アザゼルのおっちゃんが話す。

 

広いリビングに集合し、おっちゃんとともにオラは先程の会合の話を聞いていた。

 

 

「対戦まで約二十日間ってとこか…。」

 

おっちゃんが何やら計算し始める。

 

「なぁ、修業すんのか?」

 

オラがそう聞くとおっちゃんは頷く。

 

 

「当然だ。今回のゲームのこともあるが、禍の団のこともある。サーゼクスは若手を巻き込みたくないと言ったそうだな。これには俺も賛同している。……だが、敵さんにとってはそんなものは関係ないからな」

 

確かにそうかもな…。

 

あいつら(禍の団)にとっては俺達が若手だろうがなんだろうが関係ないもんな。

 

いつ襲ってくるか分かんねえ、備えんのは重要なことだぞ!

 

 

「修業は明日から始めるぞ。すでに各自のトレーニングメニューは一部を除いて考えてある」

 

おっちゃんの言葉に皆の視線がオラに集まる。

 

なんだ?オラ…なんでこんな見られてんだ?

 

まさか…一部ってオラのことなんか!?

 

 

すると、木場がおっちゃんに尋ねた。

 

 

「僕達だけが堕天使総督のアドバイスを受けるのは不公平なのでは?」

 

そうなんか?

 

強くなれんなら別に良いと思うけどな…。

 

だけど、おっちゃんはため息をつき首を振る。

 

 

「それくらい別にいいだろ。俺は悪魔側に研究のデータも渡したし、天使側もバックアップ体制をしているって話だ。あとは若手悪魔連中がどれだけ自分を高めるか、その心次第だ」

 

そんなもんなんかな?

 

本当に強くなりてえんなら必死で努力するもんな…。

 

「それに、うちの副総督のシェムハザも各家にアドバイスを与えているしな。もしかしたら俺よりもシェムハザのアドバイスの方が役に立つかもな! ハハハハ!」

 

いいっ!?

 

そんなことで良いんか?堕天使総督のおっちゃん…。

 

 

「まぁ、そういうことだ。修業は明日から。今日は全員のんびりしてろ」

 

おっちゃんのこの言葉で今日のミーティングはお開きとなった。

 

……オラの修業って一体なんだろうな今からワクワクしてきたぞ!

 

と、そこへグレイフィアが現れて言った。

 

 

「皆様、温泉のご用意が出来ました…。」

 

お?風呂か、冥界にもあったんだな。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「あ~…。いい湯だぞ…。」

 

 

オラは木場、おっちゃんと共にグレモリーの庭の一角にある温泉に浸かっていた。

 

 

「これで酒でもあればなおいいんだがな…。」

 

おっちゃん、流石にそれは不味いんじゃねえかな?

 

とかなんとか言いつつもおっちゃんもご機嫌だ。

 

 

「いやぁ、流石は冥界屈指の名家グレモリー家の温泉だ。いい湯だぜ」

 

おっちゃんって温泉慣れしてるよな。

 

普段から浴衣着てっし、日本大好きだったりするんかな?

 

オラは温泉より戦いのが好きだけどな!

 

 

オラ木場と並んでタオルを頭にのせて湯に浸かっていた。

 

それにしても、さっきの木場はなんか変だったぞ…。

 

なんかいきなりよ…。

 

「イッセーくん、背中を流してあげるよ」

 

的なことを頬を赤くしながら言ってきたんだ…。

 

背中流してくれんのはいいけどよ、頬を染めながら言われっとちっと気持ち悪りいぞ…。

 

オラにそんな趣味はねえからな?

 

 

 

 

ん?

 

そういやギャスパーの奴どこ行った?

 

アイツも男湯に一緒に来てたはずだけんど…。

 

探してみると入口のところでウロウロしてるギャスパーを見つけた。

 

「なにしてんだギャスパー!折角の温泉なんだから入らなきゃもったいねえぞ」

 

オラは温泉から出て、ギャスパーを捕まえる。

 

 

「キャッ!」

 

なんて、可愛らしい悲鳴を上げるギャスパー。

 

 

「なぁに女みてえな声出してんだ?っつか胸までタオル巻くなよ、男ならこれで充分だ!」

 

そう言うとオラはギャスパーの巻いていたタオルをほどくと腰の辺りで結び直す。

 

 

「え?ちょっ!やっ!イッセー先輩のエッチィー!!」

 

 

「何言ってんだよ…。早く入らねえと風邪引くぞ?そら…よっと!」

 

オラはギャスパーを持ち上げると温泉に投げ込む。

 

 

ドボーーーン!!

 

 

「いやぁぁぁぁぁん! 熱いよぉぉぉ! 何するんですかぁ!」

 

悲鳴にも近い絶叫を上げるギャスパー。

 

大げさ過ぎんじゃねえか…?

 

すると壁の向こうから…。

 

 

「イッセー、ギャスパーを苛めちゃダメよ?」

 

と、部長の声が聞こえてきた。

 

そうか、壁の向こうは女湯なんか…。

 

松田と元浜がいたら…。

 

 

『壁の向こうは楽園だ!』

 

 

『いざ行かん!エデンへ!』

 

とか言って覗きに走りそうだな!オラは見ようと思えば見られるけどな。

 

そんなことを考えつつ部長に返答する。

 

 

「別に苛めてねえよ、ギャスパーの奴を温泉に入れただけしよ」

 

オラはそう言ってまた温泉に浸かる。

 

はぁ…気持ちいいな…。

 

オラがリラックスしているとおっちゃんが話しかけてきた。

 

 

「ところでイッセー。おまえ、女の胸は好きか?」

 

 

「ん?まあ好きか嫌いかで言えば好きだな」

 

でも、なんでそんなこと聞くんだ?

 

まあ、乳は嫌いではねえけどな?

 

「おまえ、女の胸を揉んだことはあるのか?」

 

おっちゃんは両手の五指をわしゃわしゃさせながら聞いてくる。

 

「ん~…どうだったかな?」

 

前世でならチチの乳くらいなら揉んだ気もすっけど良く覚えてねえしな…。

 

思い返してみると、オラ、こっちに来てから今まで、色んな奴と戦ってばっかしで乳を触ることは無かったかもな…。

 

 

「なんだ、覚えてないのか?じゃあ、こうーーー」

 

訝しげなおっちゃんは、人差し指を横に突き立てて言う。 

 

「女の乳首をつついたことはあるか?」

 

おっちゃんが指で宙を押すようにする。

 

 

それを見てオラは首をかしげる。

 

 

「なんでつつく必要があんだ?」

 

 

「なに……? おまえ、まさか……!?」

 

 

「なんだよ?っていうか乳首をつつくとどうなるんだ?」

 

それを聞いて絶句するおっちゃん。

 

隣では木場とギャスパーも衝撃を受けているようだった。

 

なんだ?なんでそんな顔してんだ?

 

気になるじゃねえか!

 

 

すると、おっちゃんはオラの両肩に手を置いた。

 

そして、哀れみの目でオラを見てくる。

 

 

「イッセー…。俺から話を振っといてなんだが…。まさか、おまえがそこまでバカだったとはな…。」

 

 

「あはは…。流石はイッセーくん…なのかな?」

 

ん?

 

おっちゃんが残念そうに木場は苦笑しながらオラを見てくる…。

 

オラ、おかしな事言ったか?

 

 

「流石はイッセー先輩ですぅ! 僕達の予想のはるか斜め上をいってますぅ!」

 

ギャスパーが目をキラキラさせて言ってくる。

 

なんでそんなキラキラしてんのか知らねえけどあんがとな!

 

 

 

そこに女湯の方から声が聞こえてくる。

 

「リアス、またバストが大きくなったんじゃない?」

 

「そ、そう?ぅん…。ちょっと、朱乃、触り方が卑猥よ。そういうあなたこそ、ブラジャーのカップが変わったんじゃないの?」

 

「前のは少々キツかったものですから。あら? 小猫ちゃんも以前より大きくなったような……」

 

 

「あら、本当じゃない」

 

 

「ふぇ!? そ、そんなことないです……。ってやめてください…。あっ…ふにゃぁぁ…!」

 

 

「いいじゃない。減るものじゃあるまいし」

 

 

「そうですわ。これは……この柔らかさにこの肌触り。これは将来期待できそうですわね…。」

 

 

「にゃうっ! ふ、副部長…。や…。いにゃぁぁぁっ…!」

 

 

「はうぅ、皆さんスタイルが良いから羨ましいです……」

 

 

「そんなことはないさ、アーシア。アーシアのだってほら」

 

 

「はぁん!ゼノヴィアさん、ダメですぅ! あっ…そんな、まだイッセーさんにもこんな……」

 

 

「ふむ。アーシアのは触り心地が良いな。なるほど、これなら男も喜ぶのかもしれないね」

 

 

「私も一誠様に…。」

 

いったい何やってんだアイツら…。

 

変な声なんか出してよ…。

 

すると、おっちゃんが…。

 

 

「なんだ?イッセー、女湯の方ばっか見て…。!…あぁ、なるほどな…。」

 

いきなり一人で納得するおっちゃん。

 

 

「なんだ?オラがどうかしたのか?」

 

オラが聞くとおっちゃんはオラの方に近づいてくる。

 

 

「まあ、後から分かるさ、それ!行ってこい!」

 

直後、オラは足を捕まれ投げ飛ばされた。

 

 

「いいっ!?何すんだおっちゃん!」

 

オラは投げられながら文句を言う。

 

おっちゃんは笑顔で笑いながら…。

 

 

「俺に感謝しろよ?こんなチャンス滅多に来ないんだからな」

 

いったいなんだってんだ?

 

オラはそのまま壁を飛び越え女湯へとダイブした。

 

 

 

 

 

ドッボォォォォォォン!!

 

 

痛ってぇぇぇ!!

 

鼻にお湯が入っちまった!

 

頭痛てぇ…!!

 

 

サバッ!

 

オラは底に手を着き、なんとか顔をお湯から出す。

 

 

そして、今のオラおかしな状況に陥ってることに気づく。

 

「一誠様、大丈夫ですか?」

 

「ん?あぁ、大丈夫だ悪りい悪りいって…。ん?」

 

オラの目の前にはグレイフィアの顔。

 

互いの鼻が当たりそうなくれえ近い…。

 

さらに言うなれば、オラがグレイフィアに迫っているような格好だ。

 

オラはこの状況に首をかしげていた。

 

グレイフィアの顔は平気そうだけんど耳が真っ赤になってる…。

 

オラ達はそのままじっと互いを見つめ合う。

 

 

一糸纏わぬ生まれたままのグレイフィアの姿。

 

温泉に入っているせいでか、

 

銀髪がいつも以上に艶やかで、整った顔立ちも魅力的に見えた。

 

 

エロいっていうより、美しいって言うんかな?これは…。

 

「……一誠様。そんなに見つめると……」

 

 

 

 

ん?

 

なんでオラグレイフィアを見つめてたんだ?

 

おっかしいなぁ…。

 

「あ!悪りい!」

 

オラは慌てて立ち上がり退く。

 

この行動をオラはすぐに疑問に思うことになる。

 

なぜならそれは…。

 

 

 

 

 

『『あっ…』』

 

 

女子の視線が立ち上がったオラの下半身の息子へと集まる。

 

 

「なんだ?そんなに金○が珍しいんか?」

 

 

『『キャァァァァァ!!』』

 

 

その日、女子達の絶叫が温泉に響くのだった。

 

五月蝿かったぞ…。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

次の日。

 

オラ達はグレモリー家にある広い庭に集まっていた。

 

アザゼルおっちゃんから修行のメニューを聞くためだ。

 

ちなみに、昨日の温泉で女子達の裸が頭から離れねえんだ。

 

みんな良い体してたなぁ…。

 

 

 

と、メンバーが揃ったことを確認したおっちゃんが口を開く。

 

 

「よし、全員揃ったな。今から修行のメニューを渡していくぞ」

 

修行か、ようやく出来んのか!いったいどんな修行なんのかな?

 

 

「さて、それじゃあ、修行の話をするぞ。先に言っておくが今から渡すメニューは先を見据えたものだ。すぐに効果が出る者とそうでない者がいる。ただ、おまえらはまだ成長段階だ。方向性を見誤らなければ伸びるはずだ。まずはリアス、おまえだ」

 

最初におっちゃんが呼んだのは部長だった。

 

 

「お前の才能、魔力、身体能力はどれをとっても一級品だ。このまま普通に暮らしていても成人になる頃には最上級悪魔の候補にも挙げられるだろう。が、今すぐにでも強くなりたい。それがお前の望みだな?」

 

おっちゃんの問いに部長は力強く頷く。

 

「ええ。私は皆の王として相応しい者になりたい」

 

「なら、この紙に記してあるメニューをこなしていけ」

 

おっちゃんに手渡された紙を見て部長は不思議そうな顔をしている。

 

「……これって、基本的なメニューよね?」

 

「お前はそれでいいんだ。おまえは全てが総合的にまとまっている。だからこそ基本的な修行で力が高められる。問題は【王】としての資質だ。王は力よりもその頭の良さ、機転の良さが求められる。要するに眷属が最大限に力を発揮できるようにしてやるのが王の役割なんだよ」

 

へぇ、部長の修行はただ強くなるだけじゃダメなんか。

 

というより、おっちゃんもしっかり考えてんだな…。

 

「次に朱乃」

 

「……はい」

 

 

先生に呼ばれるものの不機嫌な表情の朱乃。

 

朱乃はどうもアザゼルのおっちゃんが苦手らしい。

 

そう思っていたら、おっちゃんは朱乃に言った。

 

「おまえは自分の中に流れる血を受け入れろ」

 

「ッ!」

 

ストレートに言われたせいか、朱乃は顔をしかめる。

 

ってか、血を受け入れろって朱乃が嫌ってた堕天使の血ってことだよな?

 

 

「フェニックス家とのレーティング・ゲームは見させて貰った。確かにおまえは強くなった。だがな、これから出会うであろう強敵には雷だけでは限界がある。光に雷を乗せ【雷光】としなければ、いつかこの眷属の足を引張ることになるぞ。……自分を受け入れろ。俺から言えるのは今はこれだけだ。【雷の巫女】から【雷光の巫女】になってみせろ」

 

 

「……」

 

おっちゃんほ言葉に朱乃は答えない。

 

ただ、拳を強く握り、唇を噛んでいた。

 

朱乃も今のままじゃダメなことくらい分かってるはずだ。

 

オラは信じっぞ、朱乃なら絶対にこの試練を乗り越えてくれるってよ。

 

 

「次は木場だ」

 

 

「はい」

 

 

「まずは禁手を解放している状態で一日保たせろ。それが出来れば次は実戦の中で一日保たせる。この修行期間で最低でも一週間は持続出来るようにしろ。神器については俺がマンツーマンで教えてやる。剣術のほうは……師匠に習うんだったな?」

 

 

「ええ、一から鍛え直してもらう予定です」

 

へぇ、木場にも師匠がいたんか。

 

どんな人なんだ?

 

……亀仙人のじっちゃんみたいな人なんかな?

 

 

「次はゼノヴィア。おまえはデュランダルを今以上に使いこなせるようにしろ。今のおまえはデュランダルに振り回されている所がある。出来るだけ制御できるようにしろ。それが出来ればテクニック方面もちったぁマシになるさ」

 

 

「分かった。やってみよう」

 

 

それから先生の視線はギャスパーに移る。

 

「次、ギャスパー」

 

「は、はいぃぃぃぃぃ!!」

 

ギャスパー、もう少し頑張れよ…。

 

いや、段ボールに逃げ込まないだけ進歩してんのか……?

 

 

「おまえはまず、その引きこもりをなんとかしろ。そうじゃないと話しにならん。おまえはスペックだけなら相当のものだ。それを克服出来ればゲームでも実戦でも活躍出来るはずだ。とりあえず、【引きこもり脱出作戦!】なるプログラムを組んだから、それをこなしていけ」

 

「はいぃぃぃぃぃ!! イッセー先輩のようになるために頑張りますぅぅ!!」

 

その域だぞギャスパー!頑張ってこい!

 

 

「続いて、アーシア」

 

 

「は、はい!」

 

アーシアの奴も気合い入ってんな。

 

 

「おまえも基本トレーニングで身体と魔力の向上を目指せ。それから、回復のオーラを飛ばせるようにしろ。より遠方の味方を回復の出来るようにな」

 

へぇ、アーシアの神器は回復の光を飛ばすこともできんのか…。便利だなぁ…。

 

まぁ、アーシアならすぐに出来るようになっさ!

 

「次に小猫」

 

「……はい」

 

小猫も相当気合い入ってるみてえだな。

 

「おまえは申し分無いほど【戦車】としての才能をもっている。おまけにイッセーとの修行を経て、現状でも中々のものになっている」

 

 

オラと良く似た戦い方してっから教えやすかったぞ!

 

小猫は前よりも確実に強くなったとオラは思う。

 

 

「だが、リアスの眷属にはイッセーを筆頭に木場やゼノヴィアといったおまえよりもオフェンスが上のやつが多い」

 

「……分かっています…。」

 

おっちゃんのハッキリとした言葉に悔しそうな表情を浮かべる小猫。

 

もしかして、気にしてたんか?

 

「俺から与えるのは基本的なメニュー、そして自分をさらけ出せっていうアドバイスだ。そうでなければ、これ以上の成長は望めんぞ?」

 

「……」

 

何も答えない小猫。

 

晒け出せ…か。

 

小猫は何かを隠してるのは知ってた…。

 

けど、本人が使いたくねえものなら使わなくても良いと思ってオラは放っておいたんだ…。

 

小猫はえらく険しい表情をしている。

 

 

ここはそっとしておくんがいいか?

 

 

「最後にイッセー」

 

お、やっとオラの出番か。

 

「おまえについては本当に悩んだぞ。

なにせ、神龍の生まれ変わりだからな。

おまえは魔力…いや、おまえの場合は気か…。そのどれを取っても超一流。正直、俺のアドバイスはいらないんじゃないか、と考えたくらいだ」

 

「おっちゃん……」

 

「おいおい、そんな残念そうな目で見るなよ。ちゃんと考えてきてるって。・・・・おまえ、悪魔になってから【昇格プロモーション】は使ったか?」

 

先生にそう聞かれ、オラは記憶を探る。

 

「ん~…そういえば、無えかもしんねえ……」

 

「やっぱりな。まぁ、必要も無かったんだろうが・・・・。今後、禍の団と争っていく上で、おまえよりも強いやつと出会さないという保証はない。その時のためにも使える力は今のうちに身に付けておけ。おまえが悪魔の駒の特性を使えば、かなりの力になるはずだ」

 

なるほどな…。

 

その駒の力を使えばもっと強くなれるんか…。

 

いや、そんなの使わなくても倒せちまってたしなぁ…。

 

あ、コカビエルとヴァーリの時に使えば良かったんか?

 

でも、超サイヤ人と禁手でなんとかなってたし…。

 

 

まぁ、今後使っていけばいいか!

 

 

「さて、もうそろそろ来るはずなんだが…。」

 

アザゼルのおっちゃんが時計を見て何やら呟く。

 

来る?

 

誰か来るんか?

 

 

……ん!?

 

空からでけえ気がこっちに向かってきてる?

 

この気は確か…。

 

オラは空を見上げる。

 

すると、オラの目の前にデカい影が!

 

その影はオラの近くにもうスピードで降りてくると…。

 

 

ドオオオオオオオオンッ!

 

 

 

それは地響きを鳴らしながら俺の目の前に着地した。

 

 

「久しぶりだな、神龍帝」

 

やっぱしタンニーンのおっちゃんだったか!

 

 

「ようやく来たか、タンニーン」

 

 

「あぁ、お望み通りにな…。それで?

俺に相手をしてほしいというのはそこの神龍帝か?」

 

ん?

 

タンニーンのおっちゃんが俺の修行相手なんか?

 

「そうだ。イッセー、こいつがおまえの修行相手だ…。まぁ、お前からしたら格下かもしれないがな…。」

 

そうでもねえよ、おっちゃん結構強かったかんな!

 

「うむ。ドライグを宿すものを鍛えるのははじめてだ。しかも神龍の生まれ変わりだ…。お手柔らかに頼むぞ?」

 

分かってるって!

 

修行相手殺すわけねえかんな!

 

でも、ちょっとくれえ本気だしても大丈夫だよな…?

 

すると、そこでアザゼルのおっちゃんが言った。

 

 

「イッセーを鍛えるのはタンニーンだけじゃない」

 

ん?他にもいるんか?

 

 

「なあ?冥界最強の女王さんよ」

 

その言葉に俺は振り向く。

 

そこには何時もの雰囲気をなくし臨戦態勢に入っているグレイフィアの姿があった。

 

 

「グレイフィアもオラの修行に付き合ってくれんのか?」

 

 

「はい、微力ながら私もお手伝いいたします…。」

 

そっか!これなら修行も捗りそうだ!

 

 

「イッセー君、ファイト」

 

木場がオラの肩に手を置いて爽やかなイケメンフェイスで言ってくる

 

あぁ!やってやるさ!

 

オラもっともっと強くなってやる!

 

 

「では、一誠様、行きましょう」

 

 

「あぁ!そうだな!じゃあおっちゃん頼めるか?」

 

グレイフィアに連れられオラはタンニーンの背に乗る。

 

 

「あぁ、良いだろう…。さあ、ではいくぞ、兵藤一誠。おまえの力を俺に見せてくれ」

 

あぁ!しっかり見とけよ!おっちゃん!

 

グレイフィアも一緒なら心強えや!

 

 

「リアス嬢、あの山を借りてもよろしいか?」

 

タンニーンが向こうの山を指差して部長に聞く。

 

「そうね。好きに使ってちょうだい。イッセー、絶対に生きて帰ってくるのよ?」

 

あぁ!任かせとけ!部長

 

「イッセー兄様、頑張ってください!」

 

 

「おう!ミリキャスも頑張んだぞ!」

 

 

「はい!」

 

よし!さすがはオラの弟だ!

 

 

 

こうして、オラは龍王一人と冥界最強の女王が相手という無茶苦茶でワクワクする修行に身を投じるのであった……。

 




オッス!オラ悟空!

二人との修行、かなり楽しいぞ!

やっぱし強え奴と戦うとワクワクすんなぁ!

次回!ドラゴンボールD!

新たなる力!一誠更なる覚醒!

ぜってえ見てくれよな!

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