DRAGONBALL D(沈黙)   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじじゃ...

また引きこもってしまったギャスパーを元気づけるべく自身の過去を明かしたイッセー。

イッセーの過去、そして激励によってギャスパーは再び奮起する。

イッセーを師にギャスパーは再び前を見据え始めるのだった。




冥界教室の亀仙流
三勢力会談開催、水面下でうごめく影!


sideイッセー

 

 

オッス!オライッセー!

 

今オラ達は三勢力会談に向けて準備してる最中だ。

 

んで、ここまでになるまでにちょっと進展があったから軽く説明すっぞ。

 

ギャスパーを弟子に迎えたオラは、朱乃に呼ばれて家に向かったんだ。

 

そこで待っていた天子長のミカエルって奴がオラにドラゴンに効果抜群の聖剣。

 

アスカロンをくれたんだ。ミカエルはそれだけ渡して帰っちまったんだけど、

 

その後に朱乃と話していた時が問題だった...。

 

オラが朱乃が堕天使と悪魔のハーフの事を聞いたんだ。

 

朱乃の説明と自身の羽を嫌う朱乃をオラは励ましてやったんだけど...。

 

思いつく限りの言葉で散々励ましてたら、あだ名を着けてほしいって言われたんだ

 

仕方ねえから軽く考えてやったらいきなり抱き着いてくるもんだから驚いちまった。

 

しかも、その後すぐにグレイフィアと部長が来て連れてかれちまうし...。

 

でも、あん時の部長の態度...なんだったんかな?

 

とりあえず朱乃と同じようにあだ名をつけてやったら元に戻ってたけんど...。

 

 

 

 

ってなことがあったんだ。それで話は最初に戻るんだ。

 

 

 

「ーーーさて、行きましょうか」

 

 

部室に集まるオカルト研究部の面々が部長の言葉に頷く。

 

今日は三勢力の会談の日だ。

 

さっき外を見てきたけど学園全体を強力な結界が覆っていて会談が終わるまで誰一人として中には入れないし、帰れないようになっている。

 

更には悪魔、天使、堕天使の軍がそれぞれこの学園前に待機していて、今にも戦争が勃発しそうだ。

 

まあ、そうなったらオラが全力で止めてやるけどな

 

 

「ふぇぇ...部長に師匠、どこに行くんですかぁ...」

 

 

「ギャスパー、今日の会談は大事な物なの。時間停止の神器を制御できない貴方は参加することはできないの。ごめんなさいね」

 

部長が優しく告げた。

 

ギャスパ―はまだ神器を制御できていない。

 

もし、何かのショックで会談中に発動してしまってはマズイから今回は留守番だ。

 

 

「ギャスパー、オラが見てなくてもしっかり訓練すんだぞ?

暇になるこたねえだろうけど、もしなったらオラの漫画を置いておくから読んでてくれ」

 

 

「は、はい!頑張ります!師匠!」

 

ビシッと敬礼をするギャスパー。うんうん、偉えぞ。

 

 

「...皆さま、そろそろ時間になります。」

 

グレイフィアが時計を見て声をかける。

 

なんでグレイフィアがここにいるのかって?

 

なんでも、父ちゃんに『オラ達と行動するように』って言われてるらしい。

 

 

「分かったわ。それじゃあ皆行きましょう」

 

 

「はい!(あぁ!)」

 

オラ達は部室を後にした。

 

 

sideout

 

 

 

sideミカエル

 

 

遂に会談当日...。

 

私達は駒王学園の会議室にて待機していました。

 

私の他にいるのは...。

 

魔王、サーゼクス・ルシファー、セラフォルー・レヴィアタン。

 

堕天使総督...アザゼル、白龍皇ヴァーリ。

 

私こと、天使長ミカエル、熾天使のガブリエルの六人です。

 

それぞれのトップたちは揃っているようですね...。

 

後は、あの事件を収めた者たちが来れば準備は完了ですね。

 

すると...。

 

 

【コンコン】

 

 

「失礼します...。」

 

ノックの後に今回の事件の重要人物が入ってきました。

 

その中にはあの少年の姿もありました。

 

 

「オッス!父ちゃん、久しぶりだな!

アザゼルのおっちゃんも久しぶりだなぁ!」

 

部屋に入ってきた少年、兵藤一誠くんはサーゼクスやアザゼルを見つけると、

 

まるで友人と話すかのように声をかけます。

 

サーゼクス達も特に気にする様子もなく...。

 

 

「やあ、イッセー。よく来てくれたね。元気そうで何よりだよ」

 

 

「おぉ、あの時のお遊戯の時以来か?っていうかそのおっちゃんって呼ぶのは止めろ...」

 

などと挨拶を交わしています...。

 

 

「・・・あの方は...」

 

不意に、ガブリエルがハッとしたように話します。

 

 

「どうかしましたか?ガブリエル」

 

 

「え?いえ、なんでもありません...」

 

そう話すガブリエルですが、視線はまた兵藤くんを見ています。

 

ガブリエルは彼とは面識はないはずですが...。

 

 

「さて、そろそろ始めようか...」

 

おっと、考え込んでいる間に始まってしまったようですね。

 

では、会談に集中しましょうか...。

 

sideout

 

 

sideイッセー

 

 

 

会談が始まって父ちゃんが口を開き話し出す。

 

 

「この会談の前提条件として、このばにいる者達は『神の不在』を認知している」

 

父ちゃんはそう言うと皆を見渡す。

 

とくに返事がないのは言うまでもなく全員が知っているからだ。

 

「では、それを認知しているものとして、話を進める」

 

父ちゃんのその一言で三大勢力のトップ会談が始まった。

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

 

 

「と言う様に我々天使は……」

 

 

「そうだな、その方が良いかもしれない。このままでは確実に三勢力とも滅びの道を……」

 

 

「ま、俺らには特に拘る理由もないけどな」

 

悪魔、天使、堕天使のトップたちが貴重な話をしている。

 

オラには何が何だかチンプンカンプンだ...。

 

よし!もう終わるまで寝てるかな。

 

 

 

クカァ~...ZZZ

 

 

 

 

しばらく寝こけていたら不意に足に痛みを感じてオラは飛びおきた。

 

 

「いってぇ――!!おーいちちち...」

 

見ると小猫が思いっきりオラの足を踏んだみてえだった。

 

跳び上がるオラを見てアザゼルのおっちゃんが爆笑している。

 

 

「はっははははは!会談中に大いびきかいて寝るとは大したもんだな赤龍帝」

 

 

「ははは、イッセーらしくていいじゃないか。それじゃあリアス、報告の続きを頼むよ」

 

 

「は、はい...」

 

顔を真っ赤にしながら部長が報告を始めるのをオラは足をさすりながら聞いているのだった。

 

 

「―――以上が私、リアス・グレモリーと、その眷属悪魔が関与した事件です」

 

 

「ありがとう、リアス。それでアザゼル。この報告を受けて、堕天使総督の意見を聞きたい」

 

その言葉に皆が注目すると、アザゼルさんは不敵な笑みを浮かべて話始めた。

 

 

「先日の事件は我が堕天使中枢組織『神の子を見張る者グリゴリ』の幹部コカビエルが単独で起こしたものだ。奴の処理は赤龍帝が行った。アイツ、バカだったからそこの赤龍帝にフルボッコにされて、挙句消し飛ばされて影も形もない状態だったがな。その辺りの説明はこの間転送した資料にすべて書いてあったろう?それで全部だ」

 

ミカエルが嘆息しながら言う。

 

 

「説明としては最低の部類ですね。しかし、あなた個人が我々と大きな事を構えたくないという話は知っています。それは本当なのでしょう?」

 

 

「ああ、俺は戦争になんて興味ない。コカビエルも俺のことをこきおろしていたと、そちらでも報告があったじゃないか」

 

アザゼルのおっちゃんの言葉に父ちゃんとミカエルが頷く。

 

 

 

「それで、俺も一つ聞きたいことがある。少し話が脱線することになるが許してくれ」

 

 

「まぁ、内容にもよりますが・・・」

 

 

「アザゼル、言ってみてくれ」

 

 

「ああ。・・・・・・赤龍帝、おまえは何者だ?」

 

ん?オラの事か?

 

オラはいまだ痛む足から顔を上げ三人を見る。

 

「ヴァーリから話は聞いた。いや、聞かずともコカビエルの『あの』状態を見れば分かる。コカビエルをああも簡単に消し飛ばす奴なんざそうはいない」

 

 

「そうですね。私も報告を聞いて驚きました。いくら赤龍帝の力を宿しているとはいえ、下級悪魔がコカビエルを倒すとは思いもしませんでした。兵藤一誠くん、あなたはいったい...」

 

アザゼルのおっちゃんに続きミカエルまで聞いてくる。

 

というより、この部屋にいる全員の視線が俺に集まる。

 

「先に謝っておく。悪いが、会談にあたり、おまえさんのことは少し調べさせてもらった。おまえは悪魔に転生するまでは普通の高校生だったはずだ。親も普通の人間。先祖に魔術や超常の存在と接触した者はいない。それに、おまえは禁手すらも使わずに俺達ですらわからない不可思議な力を使ってな。それもコカビエルを倒すレベルだ。・・・・・・おまえはどうやって、そこまでの力を手にいれた?」

 

どうやってって言われてもな...。

 

 

「ただ必死に修業した。としか言えねえよ...」

 

オラの言葉にアザゼルは顔を顰める。

 

 

「必死に修業して手に入るような力なのか?それは」

 

 

「あぁ、誰だって強くなれる!オラがそうだったみてえにな!」

 

 

「・・・・・・・」

 

しばしの無言が辺りを包む。

 

 

「分かった。とりあえずはお前の言葉を信じてみることにするよ」

 

アザゼルのおっちゃんが嘆息しながらそう言った。

 

 

「へへっ!あんがとな」

 

すると、父ちゃんが不意に口を挟んだ。

 

 

「イッセー、もうあのことを話してもいいんじゃないかね」

 

 

「あのこと?」

 

オラは考え込む。すると、横からグレイフィアがこそっと耳打ちをして教えてくれた。

 

 

『あなたが神龍の生まれ変わりで本気のサーゼクス様を倒したことです。』

 

あぁ!そういうことか!

 

 

「分かった、父ちゃんが言うなら話すかな。先に確認すっけどここにいるみんなは神龍のこと知ってるってことでいいんだよな?」

 

オラの言葉にその場の全員が首を縦に振る。

 

 

「知ってるも何も、目の前で見ましたからね」

 

 

「あの時の事はいまだに忘れられねえな...」

 

 

「二天龍を圧倒的な力でねじせた伝説の龍の話だろう?当然知っている。

というか、この世界で知らない者はいないだろう」

 

上からミカエル、おっちゃん、ヴァーリが話す。

 

オラは頷くと口を開いた。

 

 

「実はその神龍ってのはオラなんだ」

 

その瞬間、その場にいる全員(知っている者は除く)の顔が驚愕に染まった。

 

 

「正確にはその神龍の生まれ変わりだ。オラが生まれ変わる前の名は...

孫悟空」

 

その言葉に更に困惑が混じる。

 

 

「ちょっと待て、ってことはお前は闘戦勝仏と同姓同名の生まれ変わりだっていうのか?」

 

なんだ?闘戦勝仏って...。

 

 

「その闘戦勝仏ってのが誰か知らねえけど、オラはあの時の龍の生まれ変わりなんだ。

前の記憶も全部持ってる。」

 

 

「はは、・・・まさか、こんな所であの神龍に会えるなんてな。面白いこともあるもんだ。

しかも赤龍帝だなんてよ。腹が痛くなりそうだ...。」

 

 

「・・・サーゼクスはこのことを知っていたのですか?」

 

 

「あぁ、だけど下手に公表するわけにもいかなかったのでね、隠させてもらっていたのさ」

 

二人が複雑そうな表情をしている。

 

そこに追い打ちをかけるように父ちゃんが言う。

 

 

「ちなみに、イッセーは神龍だった頃より戦闘力は落ちてはいるが、それでも本気の私を降したことがあるんだよ」

 

その言葉に一番反応したのは他でもないヴァーリだった。

 

 

「!...それは本当か?」

 

その時だった。

 

オラ達を不思議な感覚が襲った。

 

 

 

これはギャスパーの能力そっくりだ。

 

ゆっくりと時計を見てみると...。

 

やはり時が止まっていた。




オッス!オラ悟空!

大変だぞ!ギャスパーがテロリストに人質にされちまった!

待ってろギャスパー!すぐに助けにってやっかんな!

ん?なんだヴァーリ、おめえこんな時に裏切るんか?

そう言う事なら仕方ねえ!全力でぶっ倒してやる!

次回!ドラゴンボールD!

遂に激突!赤VS白宿命の対決

ぜってえみてくれよな!

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