DRAGONBALL D(沈黙)   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじじゃ…

精神世界でドライグとの会合を果たした一誠

その後に来たリアスに処女をもらってくれと頼まれるが

そこに現れた謎のメイドグレイフィア

彼女は一誠を見て不思議な反応を示す

そんな間に現れたホスト崩れの青年

はてさてどうなりますことやら


一誠vsミラ!レーティングゲームの開催だ!

sideイッセー

 

オッス!オライッセー!

 

オラは今ミラとか言う女と向き合ってんだ、

 

なんでこうなってんのかって言うと

 

話は少し前に遡るんだけんどな…

 

 

………………………………回想……………………………………

 

 

「いやー、リアスの女王が淹れた紅茶は旨いな」

 

 

「痛み入りますわ…」

 

朱乃先輩の奴、ニコニコしちゃいっけど目が笑ってねえぞ…

 

それにしてもあのエセホストみてえな奴ムカツクな…

 

それにしてもアイツいったい何者(なにもん)なんだ?

 

後ろには十人以上の女を控えさせてるし…

 

オラは誰なのか分からず首を捻る、するとグレイフィアが

 

 

「兵藤様、この方はライザー・フェニックス様…

純血の上級悪魔であり、

フェニックス家のご三男で、

リアスお嬢様の婚約者です。」

 

 

「いいっ!?許嫁!?こんなホスト崩れがか?」

 

 

『ブフッ…!!』

 

オラの発言にライザー以外の人達が吹き出した。

 

 

「ホスト崩れ…?まあいい、俺は心が広いからな」

 

そう言いながら部長の足をいやらしく触るライザー

 

部長はその手を払い除け怒鳴だす

 

 

「ライザー!以前にも言ったはずよ!私は貴方と結婚なんてしないわ!」 

 

 

「だがな、リアス、そういうわけにはいかないだろう?キミのところの御家事情は意外に切羽詰まっていると思うんだが」

 

 

「私は家を潰さないわ。婿養子だって迎え入れるつもりよ」

 

 

「おおっ、さすがリアス!じゃあ、さっそく俺と」

 

 

「ライザー。私は私が良いと思った者と結婚する。古い家柄の悪魔にだって、それぐらいの権利はあるわ」

 

 

「……俺もな、リアス。フェニックス家の看板背負った悪魔なんだよ。この名前に泥をかける訳にもいかないんだ。それに、この世界の炎と風は汚い。炎と風を司る悪魔としては、耐えがたいんだよ!」

 

 

「俺はキミの下僕を全部燃やし尽くしてでもキミを冥界に連れ帰るぞ」

 

 

「お嬢様、ライザー様、これ以上騒ぎたてるなら、

私も容赦致しませんがよろしいですか?」

 

お?グレイフィアの奴が介入したら

 

一気に場の空気が凍ったぞ、アイツ相当強えな…

 

 

「こうなることは旦那様も予想されていました。

ですのでレーティングゲームで決着をつけるのは

如何でしょう?」

 

レーティングゲームってなんだ?

 

聞いたことねえ単語が飛び出したぞ

 

「本来、公式のレーティングゲームは成熟成熟した悪魔しかできません。しかし、非公式の純血悪魔同士のゲームならば、半人前の悪魔でも参加できます。この場合は……」

 

なるほどな、それでオラ達がライザーの下僕を

 

全て倒せばいいってことか、

 

 

「まさかこんな事で打ってくるなんて…

どこまで娘の人生を弄れば気が済むのかしら…」

 

 

「では、お嬢様はゲームも拒否すると?」

 

 

「まさか、こんな好機はないわ。……ゲームで決着をつけましょう、ライザー」

 

 

「へぇ、受けちゃうのか君のこの面子で俺に勝てると?

例え頑張ったとしても俺達に敵うのなんて

精々そこの雷の巫女くらいだろう」

 

いい加減黙ってみてんのも無理だ…

 

 

「そいつはどうかな?」

 

オラが口を開くと部長、ライザー、グレイフィアが

 

一斉に此方を見てきた。

 

「どう言うつもりだ?下級悪魔の分際で」

 

 

「なに、簡単な事さ、下級でも必死で努力すりゃあ

魔王を越える事があっかもよ?」

 

オラのその言葉にライザーがピクリと反応した。

 

 

「下級悪魔如きが魔王を越えるだと?

ふん、笑わせる…おい小僧、なら俺の兵士を倒して見せろ

ミラ、やれ…」

 

 

「はい…」

 

ライザーがそう命令すると後ろで控えていた、

 

女の一人が前に出て棍を構えた。

 

そんで今に至るって訳だ。

 

………………………………回想修了……………………………

 

 

「いきます、ハッ!!」

 

掛け声とともに高速でオラに突っ込んで来るミラ

 

だがオラは突き出された棍の先端を掴み止めた。

 

 

「なっ!?動かない…」

 

 

「へへへっ、ほっ!」

 

軽く棍を蹴りあげミラから棍を奪いオラは手に取る、

 

棒なんか使うんは久し振りだなぁ…如意棒を思い出すぞ

 

さて、いっちょやってみっか!

 

器用に棍を回し構える

 

 

「棍の扱いならオラも経験があるんだ、いくぞ!はあぁ!」

 

ミラを越える速度で一気に間を積め一撃を叩き込む

 

 

「かはぁっ…あぐっ…」

 

ミラは勢いよく仲間の方へ吹っ飛んでいき

 

仲間に受け止められ悲鳴をあげる

 

それを見たライザーは

 

 

「ミラ!きさまぁっ…!」

 

 

「いいんか?おめえの下僕が

やられてんのに行ってやらなくてもよ…」

 

言われたライザーは歯噛みをした後ミラの方へは行かず

 

魔方陣を作りだしながら言った。

 

 

「勝負は10日後だ、覚えていろよ!クソガキ!」

 

それだけ言い残しライザーと眷属達は帰っていった。

 

 

「…それでは10日後にゲームを開催致します。

それと、兵藤様、少しこちらへ…」

 

ん?なんかグレイフィアに呼ばれたぞ、

 

オラなんかしたっけかな?

 

 

「?…おぉ」

 

グレイフィアについて廊下に出ると、

 

グレイフィアが不意に何かを差し出してきた。

 

ん?なんだ?

 

受け取ってみるとそれは一枚の紙だった。

 

んん?紙?

 

 

「兵藤様、この事はくれぐれもご内密にお願い致します…」

 

それだけ告げるとグレイフィアは

 

魔方陣の中に消えていった。

 

 

「………なんだったんだ?」

 

オラは紙を畳んでポケットにしまい部室へと戻った。

 

 

「…………グレイフィア様と何をしていらしたんですか?」

 

中に入ると小猫がそう聞いてきた。

 

 

「いや、なんにもねえ、っていうより

良く分かんなかったぞ…」

 

なんか紙渡されて内密に、って言われただけだかんな…

 

 

「そう、まあグレイフィアにも何かあったんでしょうね

とりあえず、今日はもう解散にしましょうか」

 

そうして今日の部活が終了したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後は何時も通りに日課を済まして

 

オラは寝ようと部屋に戻ったんだ、そしたら

 

机の上に置いておいた紙から魔方陣が飛び出し

 

床に落ちるとその中からグレイフィアが出てきたんだ

 

 

「いいっ!?グレイフィア?どうしたんだ、こんな時間に突然よぉ…」

 

 

「申し訳ありません…紙に書いておいたのですが、『今宵の夜更けに伺います』と」

 

そう言いながら紙を渡してくるグレイフィア

 

受け取ってよくよく見てみると裏側に

 

確かにそう書かれていた。

 

 

「ひえっ!裏側に書いてあるなんて気づかなかったぞ、

にしても何の用なんだ?」

 

 

「はい、少し兵藤様に確かめたい事がございまして…」

 

オラに確かめたいこと?

 

 

「確かめたいことってなんだ?」

 

 

「いえ、大したことではないのですが…兵藤様は、

ソンゴクウ…と言う名の人物をご存知でしょうか?」

 

 

「ーーっっ…!」

 

な、なんでグレイフィアがオラの前世の名前を知ってんだ?

 

 

「あ…あぁ、知ってっぞ…と言うか、オラが孫悟空だ」

 

その言葉を聞いたグレイフィアは

 

突如ボロボロと泣き出し

 

オラに抱きついてきたんだ…

 

 

「いいっ!?いきなりどうしたんだよ!グレイフィア」

 

 

「…っっ!やっぱり…やっと…ようやく見つけました…

悟空様…お会いしとうございました…!」

 

泣きながらオラの胸に顔を擦り寄せるグレイフィア

 

オラはなんでこうなったのか必死に頭を回転させる

 

 

「う~ん…はぁ…だーめだ、全くわかんねえ…」

 

だけど、いくら考えてもわかんねえ…

 

すると、グレイフィアがスッと離れると

 

 

「お忘れですか?私は五百年程前、

冥界で貴方に助けられたメイドです。」

 

五百年前?っちゅうことはオラが孫悟空だったときだよな?

 

助けたメイド…メイド…メイド…もしかして!

 

 

「おめえ、あん時死にかけてた奴か!?」

 

そうだ、悪い奴等に追われて殺されかけていたところを

 

オラが助けたんだ、あの後、仙豆を喰わして傷を直した後

 

オラまた眠りについたんだっけか…

 

 

「はい、あの時のメイドのグレイフィアでございます

あの後、私は、貴方を探すために

色々と手を尽くしました。

でも、ソンゴクウという名の人物は

いずれも該当しませんでした…」

 

そうだよな~、オラ元々この世界の人間じゃねえかんな

 

 

「でも、ようやく見つけられました…。

私の全ては貴方の物です…

悟空様…もう、離さないでくださいませ…」

 

ん?なんか今聞き捨てならねえ台詞が聞こえた気がすっぞ

 

 

「えっと…グレイフィア?ちっと聞くけどよ、

さっき…なんて言ったんだ?」

 

 

「え?私の全ては貴方の物です…と」

 

 

「う~んとな…なんでそうなんだ?」

 

 

「私の心はあの時から既に悟空様のものですから…」

 

あー…こいつは一時のチチと同じ感じなんかな?

 

 

「そ、そっか、そいつは分かった、

おめえが何かくれるって言うんなら貰うぞ

だけど一つだけ約束してくれオラはもう孫悟空じゃねえ

この町に住む一人のサイヤ人、兵藤一誠なんだ

だから、もうその悟空様…って呼び方は止めてくれ」

 

 

「本当ですか?本当に呼び方を変えれば、

私を受け入れてくださるのですか?」

 

 

「あぁ、貰えるもんは貰ってやっから」

 

 

「畏まりました…。では、一誠様と…これでよろしいですか?」

 

 

「あぁ!バッチリだ!さて…ふわぁーぁ…

そろそろ寝るかぁ…あぁ、そうだ、

もう遅えからグレイフィアも今日は泊まってってくれ、

寝るのはオラのベッドを使ってくれればいいかんな」

 

 

「それでは、一誠様はどこで眠るのですか?」

 

 

「オラか?オラは床で寝るさぁ…ふわぁ…もう駄目だ

悪いけど寝る…おやすみ…」

 

そのやり取りを最後に、

 

オラは意識を手放したのだった。

 

…………………………………………………………………………

 

 

翌日目が覚めると何故かオラはベッドの上で寝ていた。

 

ん?なんでだ?オラ、確か床で寝てたはずなんだけんど…

 

時間をみると、まだ早朝の未明だった。

 

 

「不思議な事もあるもんだなぁ…」

 

一人呟いていると横から音がした。

 

不思議に思い横を見ると…

 

そこにはグレイフィアが眠っていたのだ

 

 

「っっっっ!?!?」

 

慌てて声が出そうになるのを抑えると、オラはソッと

 

ベッドから出た。

 

すると違和感があったのかグレイフィアが

 

目を覚ましちまった。

 

 

「…ん…あら、おはようございます、一誠様」

 

柔らかく微笑んで挨拶をしてくるグレイフィア

 

 

「オッス、起こしちまったか?」

 

 

「いえ、何時もこの時間には起きているので…

一誠様こそ早いのですね」

 

 

「はははっ!まあな、修行するにはもってこいだかんな!」

 

 

「ふふっ…リアスお嬢様の言う通り、

本当に修行がお好きなのですね…」

 

などと一通り話をした後グレイフィアは帰っていった。

 

オラも部長達と合宿をするために家を出るのだった。

 

 

 

因みに合宿修行の内容は割愛させて貰うぞ、悪いな




オッス!オラ悟空!

ついに始まったぞレーティングゲーム

次々に倒れていく仲間達…許さねえ!

よくも…!よくもぉぉ…!!!

俺は怒ったぞ!!ライザー・フェニックス!!

次回!ドラゴンボールD!

仲間の仇を取れ!一誠怒りの超覚醒!

ぜってえ見てくれよな!

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