俺、悪魔になりました!……でも契約先とか色々違うような? 作:ボストーク
今回のエピソードは……イッセーvsチェイサーの後半戦です。
大技が出た前回のラストですが、その顛末は……?
そしてお久しぶりの面々が再登場かもです(^^
”
言ってしまえば、”
実際、体内の
だが、”弾の精製”段階が全く違う。
ブラスト・ショットは基本的にドラゴン・ブレスが変化した亜種で、ドライグが得意な火炎と雷の性質……電磁球体力場の中に高温高圧のプラズマ火球を封入し、リニアバレルで打ち出す技、SFなんかによく出てくる”ブラスター”の一種だと言える。
”
だがドラゴン・クレイモアは、”
通常のプラズマ火球は、不可視の”
散弾はその性質上、発射点から円錐状もしくは放射状に飛び散るため、その飛び散る範囲と方向を電磁力場で調整するという発想なのだ。
僅かながら力場内で散弾は加速するが、それは二の次で速度のほとんどは、圧縮から解放されたときに得られる初速だ。
そう、原理的には
その性質上、射程は短いけど……
(雑魚を薙ぎ払うには役に立つ!)
「”
『Maximam Shoot !!』
***
俺が放ったのは残存エネルギーの何割かを用い、表面を”硬化”させた2400発のエネルギー散弾だ。
散弾1発あたりの総合的な威力は、旧ソ連の14.5x114mm機銃の徹甲榴弾と同等くらいだろうか?
人間相手なら胴体のどこに当たってもお陀仏の威力だろうが、頑丈な悪魔相手なら『当たり所が悪ければ即死』という感じだろう。
実際、中級悪魔ともなれば障壁さえ”
だが、中級悪魔まで多くの悪魔は移動しながら同時に障壁を展開できる者は少ない。
俺が一度包囲を抜け、「俺を追いかける集団」という形に絞込み、振り向き際に奇襲効果を狙ってドラゴン・クレイモアを放った理由がそれだった。
水平同時投射される2400発の散弾は、障壁を張れてない悪魔の群れに飛び込み、その凶悪な威力を発現させる!
「ぐぅぅ……!」
「げふっ……」
運が悪い奴はどこにでも居る。
この運が悪いというのも定義によりけりって気もするけど……例えば、至近距離から鱈腹エネルギー散弾を喰らって、自分の身に何がおこった分らないまま蜂の巣だか挽肉だかになって即死した悪魔は、普通なら運が悪かっただろう。
だが、たまたま散弾の当たり所が急所から逸れ、悪魔の頑丈さが”
俺は左手を翳して……
「後は射的かよ」
今度は、フリードと戦ったときのように”
反撃にちょっと寂しい数の魔力弾が飛んでくるが、
「赤い人が言ってたっけ……『当たらなければどうということはない』って」
と俺はリニアローラーを再び起動させ、固定砲台から戦車へとジョブチェンジする。
イメージ的には某”
いっそ、”コード・ギルティ”の人型兵器って言いたいけど、あっちはあっちでR2から空中戦メインになってるし……俺は、いまのところ空中戦は得手とは言えないからなぁ~。
もっとも俺の場合”レッドショルダー”というより”レッドガントレット”か?
とりあえず硝煙がない分、
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「これで決着のようだね? おそらく一誠君にとって残りは”
そう苦笑するのは、絶好の”
「むしろ一誠的には不満が残る結果だろうさ。”
とは同じく観戦に来ていたアジュカ・ベルゼブブであり、
「しょうがないよぉ☆ あんな薄い弾幕じゃイッセーちゃんを捕捉出来る分けないもん☆ やっぱり黒歌ちゃんのご主人様は強いねー?」
「にゃあ♪」
とどめは本来なら黒歌をシトリー家まで護送してるはずのセラフォルー&黒歌。
ちなみに彼女、先にこの地点に陣取っていた”
生かしといてる理由は無論、尋問するためにだ。
「ホント、末恐ろしいガキだなぁ、おい。確かに瞬間最大出力が凄まじいタイプじゃないが、
そんな今にも口笛を吹きそうな雰囲気でいつの間にか転移してきていたのは、髪にメッシュを入れた如何にも不良中年っぽい伊達男で、
「やっほー☆ アザゼルちゃん☆」
そう、誰であろう堕天使総督のアザゼルだった。
「よお、セラ。じかに会うのは結構、久しぶりだな? サーゼクス、今回は『滅多に見れないエンターテイメント』とやらに招待あんがとよ」
「こっちこそ招きに応じてくれて感謝だ」
そう微笑むのは先の大戦以来の種族を超えたアザゼルの友人であるサーゼクスだった。
もっと言えば、アザゼルを密入国まがいの方法で冥界へ招きこんだのも彼だったのだが。
「それとこいつは土産だ」
と何か結晶体を放り投げる。
ナイスキャッチしたサーゼクスは怪訝な顔で、
「これは?」
「中に封じられてんのは、多分そこの冷凍食品モドキになってる奴の御同輩さ」
「なるほど、”携行式圧縮封印結界”か。相変わらずユニークな物を作るな? 元ネタは『ドラグ・ソボール』の”ポンポンカプセル”あたりか?」
と感心したのはアジュカだった。
「御明察。この間、久しぶりに最初の方を読み返してたときにふと思いついて作ってみたのさ」
どうやら人間界のサブカルは、順調に各勢力に浸透してるようだ。
***
「ところでアザゼル、その娘は?」
サーゼクスの視線の先に居たのは……
「かぁ~! あの方相手によく我ながらよく生き残ったッスね~。さすがウチ♪」
戦場の様子を食い入るように、ついでに言えば”
「ああ、単なるオマケだ」
「酷いっすっ!?」
ぞんざいな扱いに抗議の声を上げる配下に、総督は面倒臭そうな雰囲気で……
「冗談だよ。こいつは”ミッテルト”。見ての通り中級の堕天使さ。なりたてのホヤホヤだけどな……なんか赤龍帝と縁があるって主張が激しいんで連れて来た」
「えっへん♪ こう見えてもイッセー様と対峙して、生き残った歴戦の堕天使ッスよ~♪」
あるのかないのかわからない薄い胸を張る
どうやら”この世界”の兵藤一誠は、よほど「薄い胸の女の子」に縁があるようだった。
皆様、御愛読ありがとうございました。
散弾で雑魚一掃というお約束と言えばお約束な展開は如何だったでしょうか?
実は本体初登場のアザゼル総督と、久しぶり登場のミッテルトちゃんはどうでしたでしょうか?
というかいつの間にかミッテルトにフラグが立ってたっ!?
何がどうしてそうなったかは次回にて……になると良いなぁ~と。
ちなみにドラゴン・クレイモアの元ネタは「紅蓮可翔式って輻射波動に広角射モードが追加されてたなぁ~」というのと、幽白”浦飯幽助”の
次回は
それでは皆様、また次回にてお会いしましょう!