「おい、待て!」
うーん?後ろで誰か叫んでる?はぁ、病院では静かにしなさいって習わなかったのかな?まぁいいや、早くロリに………人吉先生に会いに行こう。
「待てって言ってるだろう!」
『うん?僕に言ってたの?それで何の用?あ、僕は忙しいからあんまり時間かけないでね。』
「……お前、球磨川禊だろ?なんで黒神に話しかけないんだ?」
『確かに僕は球磨川禊だよ。けど君はなんで僕の名前知ってるの?……あっ!変態さんか!僕みたいなショタで同性の人が気になるんだね!!けどゴメーン!僕女の子には興味あるけど男には興味ないんだ!!それに、先生に呼ばれて診察受けないといけないから、さようなら。もう会わないことを祈るよ!!』
本当になんなんだ?僕の名前知ってるとか怖いんだけど。
………今のって原作関係なのかな?もしかしてちゃんと話した方がよかったか?
いやいや、あんな変態さんと絡むなんて貞操の危機だよ!
少年漫画にあるまじき事になっちゃうよ!!
止めとこ。さっさと人吉先生のとこ行こう。
「ふざけるな!!俺は変態じゃねぇ!!!ハッ………こうやって嵌めようとしたって騙されねぇぞ!早く黒神にあの台詞言えよ!そうしないと始まらないだろが!!」
『そう鼻息荒げて、興奮すんなよ。キモい。…………それであの台詞って何?君本当に頭大丈夫?そか、大丈夫じゃないから病院に来てるのか!ゴメンゴメン、僕としたことが気付かなかったよ。』
「ッ!フーフー、落ち着け俺。ここでまた怒鳴ると球磨川の思うツボだ。過負荷(マイナス)な奴なんだから煽ってくるのは普通なんだ。…………人間は無意味に産まれて、無関係に生きて、無価値に死ぬに決まってるとかそーゆう台詞だよ。それを言わないと物語が始まらないだろ。」
あ、なんかピンときた。この子転生者だ!黒神めだかの幼馴染になるオリ主君か!
良く気付いた僕!!もしかして僕って天才か?とりあえず、僕が憑依してるってバレないようにしよう。バレたらなんか面倒だし。
『うーん、人の人生観なんて人それぞれだから君がそう思うならそれでいいんじゃね?例え君がシミュレーテッドリアリティを患っていたとしてもね。』
「は?俺はそんなのに罹ってねーよ。」
『いやいや、物語が始まらないとか台詞とか言ってる時点でそうじゃん。それとも厨二病の方?あと、僕がその台詞言わなくても黒神だっけ?後ろの女の子。ショック受けた顔して走って行ったよ。よかったね!君の言葉を借りると、物語が始まったみたいだから。
それに、僕そろそろ診察受けないといけないから、さようなら。』
はぁー、面倒だな。けど今のみたいに原作に僕が直接絡まなくても大丈夫そうなことが分かったし、これは授業料とでも思っとこ。
あー、早くロリにあいたい。