ハイスクール・フリート 世界に翼が舞い降りた   作:アジアの大提督

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感想と評価とお気に入りお願いいたします
それと自分の最後の大規模な話になる観艦式と文化祭でこう言うイベントが欲しいって方の意見も欲しいです。

「晴風クラスでメイドカフェの模擬店をやって欲しい!」などの意見を待ってますので感想の方でよろしくお願いします
あと気が向いたら評価もお願いします


Extra edition 3 英霊よ眠りたまえ

日本航空学校では今日も生徒達が授業と訓練に励んでおり、教室では航空機の管制のする航空管制科による座学や格納庫では航空整備科による航空機のパーツひとつひとつの事を実習で学んでたり、滑走路では航空機に乗るために必要な体を作るため航空科の生徒が走り込みや滑走路の端にある筋トレ器具でトレーニングをしてる。

坂井「それにしてももう入学してから4カ月も経つんだな」

西澤「最初の頃は寮から出るのもキツかったぜ」

日本航空機学校は全寮制の学校であり、生徒は親元から離れ寮で過ごしていた。

坂井「もうここにいる奴らみんながこの生活に慣れちまったな」

西澤「だな」

坂井と西澤が周りを見ると筋トレ器具のところでは自分なりに考えたトレーニングを実践し、滑走路では毎日10キロも走る奴も出るほどになった。

西澤「そういえば明日から夏休みだが。お前は家に帰るのか?」

坂井「あぁ、俺は一度帰るぞ」

西澤「やっぱりそうだなよな」

坂井と西澤が話してると悠一郎が教官室から段ボールを持って出て来て全員に集合をかける。

悠一郎「航空科員集合!」

『はい!』

悠一郎が集合をかけると全員がやってるトレーニングとランニングを中断し、整列して集合する。

悠一郎「明日からお前らは長期の夏季休暇に入るからその前にお前らにこれを配布しとく」

悠一郎は持って来た段ボールを開けると中から出てきた物は

悠一郎「これがお前らが休暇明けからの航空実習で着る飛行服だ」

『おぉ!』

悠一郎が出したのは悠一郎の旧海軍の飛行服とは違う(現実でいう航空自衛隊が使用してるやつ)飛行服が出された。

悠一郎「お前らにこれを1着ずつ配布する。それと俺からの夏季休暇の課題はこれを飛行服に縫い付けてこい」

悠一郎が次に出したのは名前がローマ字で入ったワッペンと血液型、認識番号、日本航空学校の名前が入ったワッペンと零戦に2つの翼と日の丸が描かれた部隊ワッペンの3枚が配布された。

悠一郎「これが配られるってことはとうとうお前らが空を飛ぶための準備が整ったって意味だ。ここまで俺の訓練によくついてきてくれた。中には訓練に耐えられず辞めてしまった者もいるがでもお前らはここまで耐えてきて、よく頑張ってくれた。でもまだやっとお前らは出発地点に立ったばかりだ。これから更に気を引き締めて訓練に取り掛かってくれ」

『はい!』

悠一郎「今日はここまであとで当番は日誌持ってこいよ」

そう言って悠一郎は教官室に戻ると先に実習の教務を終えてテレビを見てる香取がいた。

「明日は平和記念日で、各地で世界のさらなる平和を願う式典が行われる模様です」

香取「もうこんな時期か」

悠一郎「今の平和記念日ってのはなんですか?」

香取「あぁ、平和記念日ってのは昔日本とアメリカが対立して全面戦争になりかけてた時に両国の外交によって全面戦争は回避されて、両国に同盟と平和条約が締結された事を記念した日だ」

悠一郎「アメリカとの戦争…」

悠一郎の頭の中であの記憶が蘇ってくる。

香取「あ、悪りぃ。お前さん確か…」

悠一郎「いや、平気だ。変な心配はいらない」

香取「そうか…」

悠一郎は教官室の冷蔵庫からペットボトル取り一口飲むとまたテレビを見る。

「平和記念日では献花も行われるそうです」

悠一郎「献花か……! 香取さん俺の零戦整備終わってる?」

香取「あぁ、お前さんのはいつでも飛ばせるようにしてるぞ」

悠一郎「よし」

香取「お、おい。どうしたんだよ」

悠一郎は香取から零戦の状態を聞くと次に教官室の電話である所に電話を掛ける。

プルルルルプルルルル

川瀬「はい。ブルーマーメイド九州支部佐世保基地沿岸戦闘艦みやけ艦長の川瀬です。ん、悠一郎君どうしたの急に?」

悠一郎が電話をかけてた相手は悠一郎の命の恩人でもある川瀬だった。

悠一郎「あのさ俺があんたに助けられたとこの座標って分かる?」

川瀬「えぇ、分かるわよ。ちゃんと資料に書いてあるから」

悠一郎「その座標を教えてほしいんだが」

川瀬「わかったわ。座標はー」

悠一郎は川瀬から最初に川瀬が艦長を務めるみやけによって見つけられた座標を教える。

悠一郎「ありがとよ川瀬さん」

川瀬「どういたしまして」

電話を切ると悠一郎は次に田村から教えてもらったパソコンに川瀬から教えてもらった座標を打ち込む。

悠一郎「やっぱりあの場所か」

香取「あの場所ってなんだよ」

悠一郎の騒騒しい動きになんだと香取が近寄る。

悠一郎「俺が米軍の空母に突撃して死んだ場所と一致したんだ」

パソコンには座標を示す日本地図が出ててそこはかつて悠一郎が九州沖航空戦で米空母に特攻した海域だった。

 

そして次の日

日本航空学校で他の学校より遅い終業式が行われて夏休みに入る。

生徒達は終業式を終えて各所属する学科の成績表をもらい寮に帰り、それぞれが帰郷するため学校から出て行く。

坂井「やっーと帰るわ」

西澤「そーいやお前は地元どこなの?」

笹井「俺は佐賀や」

西澤「俺は長野だから逆方面だな」

笹井「なんだ西澤お前長野なら俺東京までだから途中まで一緒じゃん」

西澤「マジか、そういう岩本は?ー

岩本「俺は北海道だから一度横浜の方まで行ってフェリーに乗って帰るわ」

笹井「うわー大変そうだな」

4人が話しながら校門の方へ向けて歩いてると途中笹井が滑走路のある事に気付く。

笹井「おい、あれ」

「「「ん?」」」

笹井が指を指す方向には滑走路に悠一郎の零戦が出されて悠一郎がいつもの飛行服になって機体の最終点検をして離陸準備をしてた。

岩本「何してんだ教官は」

4人は滑走路の誘導路を歩いて悠一郎の所に向かう。

坂井「佐藤教官何してんですか?」

悠一郎「あ、お前らか。ちょっとな」

西澤「今から飛ぶんですか?」

悠一郎「そうだ。たまに乗らなきゃこいつと俺も鈍っちまうからな。それに戦友に会いに行くためな」

坂井「戦友?」

「離陸準備完了です」

悠一郎「さっ、授業でもやっただろ。そこを離れてろもう飛ぶから危ないぞ」

『分かりました』

4人は滑走路から離れて誘導路に移動すると1人の香取の部下がある物を持ってくる。

岩本「あれは…」

笹井「白菊だ」

悠一郎は白菊の花束をもらうと零戦に乗り込み爆音をたてながら滑走路を離陸していく。

坂井「行っちまったな」

西澤「そうだな」

あっという間に零戦は高度を上げていってもう滑走路から見える海の水平線上に見える1つの点にしか見えなくなった。

岩本「帰るか」

坂井「そうだな」

4人はそのまま滑走路を後にしていった。

 

そして零戦の悠一郎は事前に確認して持ってきて膝に置いてある飛行計画図と方位磁石を確認しながら飛行していた。

悠一郎「今回は増槽をつけてきたから航続距離には心配ないな」

悠一郎の零戦には今回外付けの燃料タンクの増槽が着いており、航続距離が伸びていた。

悠一郎「適時に確認しながら飛ぶか、それにしても綺麗な夏の青空だな」

コックピットから見える雲ひとつない夏の青空が広がっていた。

悠一郎「あいつと一緒にこの空を見たかったな…」

悠一郎の言うあいつとは同じ特攻隊として死んでいった同期の仲間達であり、今回仲間が死んでいった九州沖に白菊を献花をするため零戦を飛ばしてるのである。

そしてそのまま巡航速度で飛行して3時間半ほど経つと目的の場所の九州沖航空戦のあった海域についた。

悠一郎「ここか…」

悠一郎は旋回し8の字飛行を始め、そしてコックピットの風防を開ける。

悠一郎「お前ら俺は生きてるぞ! 必ずお前ら分も生きてこの世界で新たな翼を持つ者を育てるぞ!」

そう言って悠一郎はコックピットから持ってきた白菊の花束を海に投げて海軍式敬礼をし、バンクを振る。

その後数回その場を旋回する。

悠一郎「帰るか…」

悠一郎が伊豆半島の飛行場へ進路を変えた瞬間悠一郎の零戦の周りに多数の零戦の影が現れて悠一郎が九州沖を出るまで悠一郎の零戦を見守るような陣形で飛行して行って悠一郎の零戦が九州沖を出た瞬間多数の零戦の影は悠一郎の零戦に向かってバンクを振りそのまま消えていった。

 

 

そしてその頃横須賀女子海洋学校の校長室

教頭「校長、海上安全整備局から手紙が届いてます」

真雪「見せて」

教頭「どうぞ」

教頭は真雪宛の手紙を真雪に渡すと真雪は手紙を開けると真雪は内容を確認する。

真雪「そう、もう来年なのね」

教頭「来年ってなのは」

真雪「来年に海洋学校大観艦式が行われるみたいね」

それは4年に1度に行われる各海洋学校主催で行われる観艦式である。

この観艦式は文化祭と同時開催な為毎回数万人が訪れる大規模なイベントでもあり、この観艦式を主催でやる学校にいる生徒は大変名誉な事でもある。

教頭「確か次で16回目でしたよね。我が校が主催でやったのは長女の真霜さんが2年の時ですね」

毎回主催する学校は各学校の代表によるくじ引きがあるため横須賀女子海洋学校が最後に主催でやったのは8年前である。

真雪「そうね。2回も我が校でできてないからそろそろ我が校主催でやりたわいね」

教頭「そうですね。でもくじ引きなので強運の生徒に引かせた方がいいですね」

真雪「それなり心当たりがある生徒がいるから大丈夫だわ。彼女なら必ず我が校に当たりを持って帰ってきてくれるわ」

真雪が窓の外を見ると旧晴風クラスが外で体育しててドッジボールで奇跡の回避をして続けてる岬 明乃の姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 




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