ハイスクール・フリート 世界に翼が舞い降りた   作:アジアの大提督

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美柑ちゃんHappy Birthday!
これからも烹炊員として晴風クラスの胃袋を満たしてください!



Extra edition 2 バレンタインとは?

今日は2月14日バレンタイン

悠一郎「ばれんたいん?」

香取「なんだお前知らないのか?」

悠一郎「あぁ、なんだそれは」

悠一郎は今は横須賀技術艦船工廠で香取と一緒にある物の設計と量産をしており、今は休憩時間で休憩室にいた。

香取「バレンタインってのはー女が男にチョコレートを渡す日の事を言うんだ」

香取がバレンタインがどういうものかと説明すると悠一郎に新たな疑問が生まれる。

悠一郎「ちょこれーとってなんだ?」

香取「そこから分からんの⁉︎ まぁ説明するより食わせた方が早いな。ちょっと待ってろ」

香取は席を立つと休憩室の奥の給湯室にある茶受けから一個の小包に入った市販のチョコレートを持ってくる。

香取「ほれ、これがチョコレートだ」

悠一郎「これが…チョコレートか」

悠一郎が香取から貰ったチョコレートを開けて食べる。

悠一郎「甘いな」

香取「甘いだろ。これが疲れた時に食べるといいんだよな」

悠一郎「こんな甘いの食べたのは初めてだ」

香取「そうなのか? まぁチョコレートは元々外国の菓子だからお前さんみたいに昔の日本にいたんじゃあまりこういう甘い菓子とは関わりはねぇな」

悠一郎「外国の菓子か。確かにこんな甘いのは俺がいた時代の日本にはなかったな」

悠一郎は残ったチョコを食べて、テーブルにあった茶を一口飲む。

悠一郎「そういえばさっき言った女性が男にチョコレートを渡すって言ったがなんで渡すんだ?」

香取「それはな女が男へ愛情を込めたチョコレートを渡すつまり好きな男へ想いを伝える日でもあるんだ。だから俺みたいに女からチョコレートを貰えない奴もいる」

悠一郎「なるほどな。つまりチョコレートで言葉の代わりに愛を伝える日って事か」

香取「まぁ、その解釈でも間違ってもいない。最近ではなんか友人同士で贈る友チョコやとりあえずチョコレートを贈る義理チョコもあるみたいだかな」

悠一郎「色々と俺が知らない文化があるな」

悠一郎は自分がどれだけ今の時代の文化についていけてないか実感する。

香取「まぁ、それは慣れていくさ」

カーン! カーン!

香取が言うと休憩終了の知らせの鐘が鳴る。

香取「さっ、あと少し頑張りますか」

悠一郎「そうだな」

悠一郎と香取は安全第一と書かれたヘルメットをかぶり、作業に入る。

そして今日の作業が終わる。

悠一郎「じゃあ先に失礼します」

香取「おう、お疲れさん。また明日も頼むぞ」

悠一郎「了解です」

香取「そういえば今日三笠公園で1日限定の電化装飾があるから見ていきな」

悠一郎「じゃあ、帰る前にチラッと見ていきますわ」

悠一郎が作業着から私服に着替えて更衣室出て、横須賀技術艦船工廠の敷地の入り口の門を出ると

悠一郎「雪か…」

悠一郎は空を見ると空から雪が降ってきた。

悠一郎「もう2月だもんなそれは雪も降るさ」

悠一郎が降ってくる雪を見てるとその奥でライトアップされてる三笠公園の戦艦三笠が見えた。

悠一郎「寄るか」

悠一郎はこの前とった丙種二型小型水上免許で買った小型スキッパーに乗り、三笠公園に行く。

そしてスキッパーの係留所にスキッパーを止めて三笠公園について真っ先に悠一郎は東郷平八郎の銅像の前で直立不動になり、海軍式敬礼をする。

敬礼を終えたら悠一郎は三笠の横で三笠を見る。

悠一郎「綺麗な電化装飾だな。よし寒くなってきたし帰るか」

そう言って悠一郎が後ろを振り返ると

悠一郎「ん? そんなところで隠れて何してるんだ伊良子?」

伊良子「いや、その…偶然ですね!」

悠一郎が振り向いた先にいたのは晴風の烹炊員の伊良子美柑であった。

悠一郎「そうだな。お前も三笠を見に来たのか?」

伊良子「あっ、うん。そうだよ(言えないよ悠一郎さんにこれを渡したいから香取さんのところまで言って悠一郎さんの場所を聞いたなんて)」

伊良子の持ってるバッグの中には綺麗に梱包された箱があった。

悠一郎「そういえば今日伊良子誕生日だよな?」

伊良子「うん、そうだけど。なんで私の誕生日知ってるの?」

悠一郎「前に晴風に乗った時に乗員名簿で全員の誕生日が書いてあったからそれで知った」

伊良子「えっ? 全員の誕生日覚えてるんですか⁉︎」

悠一郎「あぁ、覚えてるぞ。ちょっとそこで待っとけ」

悠一郎が伊良子の事を待たせると悠一郎が戻ってくる。

悠一郎「ほい、これ」

悠一郎が近くの自販機から買ってきたあったかいココアの缶を持ってきた。

悠一郎「こんなもんだが誕生日の差し入れだ」

伊良子「ありがとうございます」

悠一郎と伊良子はライトアップされてる三笠を見る。

伊良子「綺麗ですね」

悠一郎「そうだな」

伊良子は悠一郎の横顔を見て決心する。

伊良子「あ、あの悠一郎さん!」

悠一郎「ん? なんだ」

伊良子「これ頑張って作りました! 受け取ってください!」

伊良子はバックに入れてあった梱包された箱を渡す。

悠一郎「あぁ、ありがとうな」

悠一郎に渡してから少しが間が空くと伊良子の顔は赤くなる。

伊良子「し、失礼します」

伊良子はその場から立ち去って行った。

悠一郎「お、おい!」

悠一郎は引き止めようとしたがもう伊良子は先に行ってしまった。

悠一郎「なんだろうなこれ」

悠一郎は貰った箱に何が入ってるかまだこの時は何も知らずそのままスキッパーに乗り、今住んでいるブルーマーメイドから支給された横須賀のマンションに帰る。

悠一郎は部屋に入り晩飯を食べて、風呂に入り一息ついた時に伊良子から貰った箱を開ける。

悠一郎「何が入ってるんだろうなれ

悠一郎は箱のリボンを解き箱を包んでる包み紙を取ると透明なケースに入ったチョコレートケーキがあった。

悠一郎「これはチョコレートか?」

悠一郎は台所からフォークを持ってきてチョコレートケーキを食べる。

悠一郎「美味いな。流石伊良子が作っただけあるな」

悠一郎はそのままチョコレートケーキをたいらげる。

悠一郎「ふぅ、ご馳走様。でもなんで急に俺に渡してきたんだろうな」

悠一郎がそう思うと香取の言葉が悠一郎の脳内で再生される。

『女が男へ愛情を込めたチョコレートを渡す日でありつまり好きな男へ想いを伝える日』

悠一郎「! まさか!」

悠一郎はある重大な事に気付く。

悠一郎「いや、まさかな…たまたま作ったのが余ったからくれたんだよな!」

悠一郎はそう自分に言い聞かせつつ食器を片付け寝歯を磨き寝る。

 

その頃横須賀女子海洋学校学生寮

ほまれ「ミカンちゃーん。ご飯だよー」

ほまれが晩御飯ができた事を伊良子に知らせるが伊良子の部屋から反応がない。

あかね「少しそっとしといたら。ミカンちゃん昨日徹夜したみたいだし」

ほまれ「そうなの?」

あかね「うん。ずっとチョコの試作をしてたみたいだし」

ほまれ「チョコ? じゃあミカンちゃん渡せたのかな?」

あかね「そうじゃない? だからホッとして寝ちゃったんだろうね」

ほまれ「そうなんだ。じゃあそっとしておいてあげよう」

あかね「うん。ミカンちゃん誕生日ケーキを食べるのは明日だね」

2人は伊良子の部屋を向いて。

ほまれ あかね「「おやすみミカンちゃん」」

そう言って2人は伊良子の部屋をあとにする。

伊良子「すーすー」

部屋の中の伊良子は満足したような寝顔で寝てた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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