ハイスクール・フリート 世界に翼が舞い降りた 作:アジアの大提督
前回は五十六の番外編でしたけど今回は悠一郎の番外編を書きます
ー宣伝ー
2月に行われるComiCon大阪で自分が所属してる晴風支援艦隊 同人部隊の合同誌が発売されます
自分も今回一人の作家陣として書きました!
大阪なので関東方面の人は行きづらいと思いますがもし関西方面にはいふり好きがいたら是非買ってください!
それと宣伝もしてくれたら大変嬉しいのでお願いします!
詳しい事は自分のTwitterに投稿するので見てください!
grandadmiral0
これが自分のTwitterです
よろしくお願いします
昭和19年 茨城県霞ヶ浦 大日本帝国海軍霞ヶ浦航空隊基地
「総員きしょーう!」
当直の大きな掛け声と共に起床ラッパが鳴り響き、霞ヶ浦航空隊に所属してる海軍兵士が一斉に起き出す。
そしてその中のある一人の兵士も起きる。
悠一郎「おい! 田島早く準備しろ! また全員教官に殴られるぞ!」
彼はこの物語の主人公であり、まだ彼は一人の飛行訓練生だった。
田島「分かってる! 」
同期の田島と一斉に起きる。訓練生は起きて僅か数分で着替えて寝具も綺麗に畳んで朝の朝礼前まで訓練生がグラウンドに集合するが一つの班が遅れてしまった。
主任教官「貴様ら! たるんでるぞ! 我が国は今国と国民が一体となって戦わねばいけない時に海軍軍人の貴様らがたるんでてどうするんだ! 全員鉄棒に手を掴みケツを出せ!」
主任教官がそう言うと訓練生は「はい」と返事して、全員鉄棒に手を掴みケツを出すが訓練生の顔は浮かばない。
そういわゆる根性注入棒による主任教官が気がすむまでのケツバットの始まりだ。
田島(結局これかよ!)
悠一郎(顔に出すな! 長引くぞ!)
田島(クソ!)
その後訓練生は一人五発ずつ主任教官からのケツバットを喰らい、朝の朝礼は終わり、朝の掃除が終わり次第朝食を取る。
田島「痛ぇーまだケツが痛ぇよ。もうここに来て何発食らったんだ俺?」
田島は朝食をとりながら朝のケツバットが痛いのを気にしてる。
悠一郎「我慢して慣れろ。俺は駆逐艦時代から艦内でよくあったことだからもうやられることに関しては何も思わない」
悠一郎は元々峯風型駆逐艦の澤風に乗って航海要員として勤務してたがある日班長から悠一郎の視力の良さを買われて航空部隊の転属を勧められ、悠一郎は適性検査に受かり霞ヶ浦航空隊に配属になった。
田島「元艦艇乗組員が言う事は違うねぇ〜 俺は最初から航空部隊の方に所属したいから航空部隊に入ったんだけどな」
田島は悠一郎と逆で最初から航空部隊希望で試験に二回ほと落ちてやっと航空部隊の配属となった。
田島「そう言えば今日の訓練はなんだっけ?」
悠一郎「今日は編隊飛行訓練だぞ」
田島「編隊飛行訓練って事はまさか…」
悠一郎「あぁ、そのまさかだ」
「おい、そこの雑魚ども退け」
悠一郎と田島の後ろから急に声がし、後ろを向くとそこには悠一郎と田島と同じ訓練飛行小隊に所属してる
悠一郎「なんだよ神谷俺たちが先にいただろう」
神谷と言われる訓練生だ。
神谷「ふん! そんな事しらねぇよ! 俺はお前らと違って優秀なんだからよ何回も落ちて航空部隊きた奴と臭い駆逐艦から奴と同じ小隊にいるだけで反吐がでるのになんでお前らが俺より先に飯食ってんだよ」
神谷の父親は南雲機動部隊の旗艦赤城の零戦パイロットであり、真珠湾攻撃からミッドウェーまで戦いラバウルに転属後もガタルナカルの戦いにも参戦してる有名パイロットである。
本人は優秀な父親を持つため自分も優秀だと思っており、実際にも他の訓練生より断然に成績がいいが神谷がいつも目の敵にしてるのが
悠一郎「そんなのは関係ねぇよ。俺らが先に物事を終えて、飯食ってるんだからお前が文句言う権利はねぇよ。むしろトロいお前の方が問題なんだろ」
それは悠一郎だった。
悠一郎は艦艇からの転属組にも関わらず十分に良い成績を残しており、神谷と同等の技量を持ってると言われてる。
神谷「あぁ? ヤんのかおい?」
神谷は悠一郎の発言が気に食わなく、いつでも悠一郎に襲いかかりそうだった。
悠一郎「いつでも来いよ。下町と駆逐艦で鍛えたこの拳をお前の頭に叩き込んでお前の頭を厚生させてやるわ」
田島「そう言うお前も神谷の挑発に乗るな! また教官から殴られるぞ!」
周りは田島を始め、悠一郎と神谷がドンパチ始めないように互いに体と拳を抑えてる。
周りから「またあいつらか」「神谷も神谷で佐藤もだな」
「これがバレたらまた俺たち教官に殴られるな」と聞こえてくる。
神谷「チッ! 離せ」
神谷は身体と拳を抑えてる人達を振り払った。
神谷「ここで飯を食う気を失せた。別の所で食う! あと佐藤今日の訓練でお前と俺の格の違いを見せてやるからな」
そう言って神谷は別の席に移動した。
悠一郎「全くあいつも懲りなく俺に喧嘩売るな」
田島(そういう悠一郎も毎回その喧嘩を買ってるから変わらないぞ…)
そして訓練生は朝食を取り終えたら、飛行服に着替えて滑走路の格納庫に行き自分の機体の点検を行ってから格納庫から機体を滑走路に出してから小隊ごとに各教官から訓練概要を聞く。
悠一郎と田島と神谷も自分の機体である零戦を滑走路に出してから教官からの訓練概要を聞く。
教官「本日は編隊飛行訓練を行う。私が先導機になるから神谷が一番機佐藤が二番機田島が三番機として編隊を組んで飛行し、その後に機銃射撃訓練を行う。各員かかれ!」
「「「はい!」」」
三人は教官に気をつけをして敬礼をし、自分の機体に戻る。その時神谷が笑いながら悠一郎の方を向いてたが悠一郎はまったく気にせず機体の最終点検を行った。
そして悠一郎達の小隊が教官機を先頭に離陸する。
離陸して数分が経って教官機を先導機として悠一郎達は編隊を組んで飛行し、たまに教官機からの指示で編隊行動などをしていると突然教官機が激しくバンクを振った。
教官がコックピットから手を出すと右前方を見ろとの指示を出してきた。
悠一郎は指示された報告を見るとそこには
悠一郎「米戦闘機!」
それは日本近海まで接近してきた空母から発艦されたF6F戦闘機三機が偵察飛行しに本土まで襲来し、悠一郎達の小隊が見つかり、米軍機は小隊に襲い掛かってきた。
教官「お前らは基地へ逃げろ! 私が相手をする!」
そう言って教官は米軍機に向かって飛んで行った。
田島「さっさと基地へに逃げて、迎撃機を出してもらおう!」
悠一郎「そうだな」
悠一郎と田島が基地へ逃げようとした時
神谷「冗談じゃねぇ敵を目の前にして逃げる訳にはいかねぇ! 俺は教官に続くぞ!」
神谷が米軍機がいる方に向かって飛んで行ってしまった。
悠一郎「あの馬鹿! 俺たちはまだまともに戦闘訓練もしてないだぞ!」
悠一郎も神谷の後を追うように飛んで行った。
田島「おい! お前も行っちまうのかよ! しょうがねぇ俺が基地に戻って迎撃機を出して貰うようにするからそれまで死ぬなよ!」
田島は基地へ戻って行った。
その頃先に米軍機の方に飛んで行った教官機は米軍機三機を相手にして戦っていた。
教官機「くそ! 流石に三機相手では分が悪い!せめて一機でも落として基地からの迎撃機を待つしかない」
教官は米軍機に後ろを取られないようにしながら狙いを定めた米軍機一機に照準を合わせて20ミリ機銃と7.7ミリ機銃を同時に発射し的確に命中させて一機撃墜する。
教官機「よし! あと二機…うわっ!」
その時別の一機が教官機の後ろを取り、教官機に射撃して教官機の尾翼を破壊し、左主翼から火を吹き出させた。
教官機「クソー!」
そのまま教官機は火を吹きながら回転し、地上に落ちていった。その時に後からついていった神谷が米軍機と接敵した。
神谷「一機減ってる? 教官がやったのか。あとは俺が全て撃ち落としてやる!」
神谷は一機の米軍機に狙いを定めて、後ろをとり、射撃するが全く当たらない。
神谷「このまま追い詰めてやるぜ!」
神谷が米軍機に追い込みをかけたその時、神谷の視界から米軍機が消えた。
神谷「え? どこだ! どこに行きやがった!」
神谷は回りを見回すと後ろに米軍機二機が張り付いてるのに気がつく。
神谷「まさかこの俺が米軍機に追い詰められていたのか?」
その時一機の米軍機が神谷に向かって射撃すると神谷は慌てて回避するため大きく操縦桿を倒し、機体の体勢が悪くなった時にもう一機の米軍機が襲いかかる。
神谷(もうダメか!)
神谷が諦めかけたその時米軍機が火を吹きながら堕ちていった。
神谷「え?」
神谷は堕ちていった米軍機の後ろを見るとそこにいたのは悠一郎の機体であった。
悠一郎「ふぅ、当たってよかった〜。神谷早く機体を立て直せ! もう一機がくるぞ!」
神谷「あ、あぁ!」
神谷は悠一郎に注意されて機体を立て直そうとする。
悠一郎(もう一機はあそこか)
もう一機の米軍機は悠一郎の右上を飛んでおりこっちに向かってくる。
悠一郎「正面からのヘッドオンか…この零戦じゃヘッドオンは無理だな。ヘッドオンと見せかけての直前で回避してからの旋回戦にもちこむ!」
悠一郎はヘッドオンしてくる米軍機に向かって飛び、直前で機首を下げて、自分の機体の上を米軍機が通ったら旋回し旋回戦をしようとするが米軍機は旋回戦をせずにそのまま飛んでいく。
悠一郎「待て!」
悠一郎は米軍機を追って飛んで米軍機の背後を取り追い込みを掛けるが神谷と同様に突然視界から消える。
悠一郎(クソどこに行きやがった! )
悠一郎は回りを見回すと手にできた小さな影に気がつく。
悠一郎「上か!」
悠一郎が上を向くと太陽を背にして突っ込んで攻撃してくる米軍機がおり、悠一郎は米軍機からの攻撃を避けると今度は背後を取られる。
悠一郎(このままじゃヤバイな…残弾も元々は訓練用に持ってきたためだからあまりないし次の攻撃で仕留めなきゃな。一か八か話に聞いた程度のアレをやってみるか)
悠一郎は操縦桿を掴むとそのまま機体速度を上げて米軍機から逃げるように飛んでいく。米軍機も悠一郎の機体に合わせて速度を上げて追い込みを掛ける。そして米軍機が悠一郎の機体を照準に捉える。
悠一郎「いまだ!」
悠一郎は一気に減速し、ラダーペダルを踏みながら操縦桿を横上に倒す。
悠一郎の機体は一気に速度を落として米軍機をオーバーシュートさせて零戦の機動力を使い一気に米軍機の後ろにひねり込みを掛けて後ろにとる。
悠一郎「ぐっ!」
しかし悠一郎の機体は一気に速度を上げてからの減速とひねり込みで悠一郎の体には大きなGが掛かるが悠一郎は我慢し米軍機の後ろに張り付く。
悠一郎「これで留めた!」
悠一郎は一気に射撃し、米軍機を落とす。
悠一郎「よっしゃ!」
まさか戦闘訓練もしてない訓練生の悠一郎が米軍機を二機落としたのは霞ヶ浦航空隊に衝撃を与えて、悠一郎は神谷を完全に抜き去り主席として訓練生を終えた。
神谷はあれ以来悠一郎には何も突っかからずひたすら訓練に打ち込んだ。
そして悠一郎は鹿屋の方に移されて特攻に向かったのである。
晴風後部甲板
悠一郎「今思い返せばなんであの時あんな事できたんだろうな俺」
悠一郎は後部甲板での筋トレの休憩中に自分の訓練生時代の事を思い出してたのである。
悠一郎「そういえばあれからあの二人はどうなったんだろうな」
伊良子「どうしたんですか?」
その時洗濯物を取りにきた伊良子にあった。
悠一郎「いや昔の事を思い出してたらその時の知り合いがどうしてるのかって思っただけさ」
伊良子「そうなんですか。ちなみにその知り合いの人は悠一郎さんとどのような関係だったんですか?」
悠一郎「んー戦友かな?」
伊良子「戦友?」
悠一郎「変な事言ったな今のは忘れてくれていい。それに洗濯物を取り混むんだろ? 手伝うぞ」
伊良子「あ、ありがとうございます」
悠一郎は伊良子と一緒に洗濯物を取り込み始めた。
悠一郎(早くこの大空を飛びたいな)
悠一郎は洗濯物を取り込みながら青空が広がる空を見てそう思ったのであった。
やっぱり番外編書くのが一番好きだな
自分の妄想を一番書くことができる