ハイスクール・フリート 世界に翼が舞い降りた   作:アジアの大提督

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人生楽ありゃ〜苦もあるさ〜


sky4

 

横須賀に零戦を引き揚げた工作船が無事に入港し技術艦船工廠で解析が始まった。

今はクレーンで陸上に上げそこから工廠内に入れる作業をしてる最中であった。

部下A「オーライ、オーライ」

技術員の一人が船からクレーンで釣らされた零戦を陸上に置いてあるトラックに積載するためにクレーンの誘導をしていた。

香取「慎重にいけよ、ブルーマーメイドさんからの依頼の品だからなー」

現場を指揮するのは横須賀技術艦船工廠の工廠長をやってる香取だ。

部下一同『了解です!』

それに応えるように香取の部下が返事をした。

作業は順調に進んでいた、その時香取がつぶやいた。

香取「にしても、なんだこれは…今まで長年技術者をやってるがこんな鉄の塊でできた物は見たこと無いな」

香取もやはり工作船に乗艦してる技術主任の田村と同じ事を呟いた。

その時、香取にある者が声を掛けた。

「香取工廠長。」

それは、引き揚げ作業をした工作船の技術主任の田村であった。

田村「この度は、無理を言って横須賀の忙しい時期に入港させてもらってありがとうございます。」

田村がお礼を言った。

香取「いえいえ、ブルーマーメイドからも依頼があってそんだけ重要な物だとわかったので、うちの技術力を全力を使ってこいつを解析しますよ!」

香取が田村に向かって言う

田村「それは心強いですね、私も当分横須賀に居てくれとブルーマーメイドの方から言われてまして手伝える事がありましたら言ってください。」

香取「わかりました、何か協力が必要になったらお呼びしますのでよろしくお願いします。」

田村「それにしても香取さんこれは、すごい物ですよね。」

香取「ええ、今の時代技術じゃないような雰囲気をこいつから感じます。」

この二人は零戦から出る何かを感じていた

田村「やはりあなたも何かを感じますか…」

香取「こいつは死線を掻い潜ってきた物の雰囲気を感じます。」

田村「よほど何があった物なんでしょうね。」

香取「ですから、自分達がしっかり解析してやってこいつの正体を暴いてやりますよ。」

ちょうどその時

部下B「工廠長、依頼物のトラックへの積載完了しました!」

香取「わかった、今向かう。それでは田村さんまた後で。」

香取は去って行った。

田村「じゃあ、私は今分かってる事の報告書でもまとめでもしましょうか。」

田村も工作船へ一度戻って行った。

 

 

 

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零戦の解析が始まって五日後…

佐世保港に停泊中の病院船で動きがあった。

それは悠一郎が意識を回復したのだ。

それを聞いたブルーマーメイド九州支部の人間が病院船を訪ね、すぐにでも悠一郎から聞きたい事があった。

しかし…

医者「まだ、意識を回復したばかりで意識がはっきりしてない上に体力がまだ戻っていないから後二日程待ってほしい」

医者がそう言う。

ブルーマーメイドA「では、二日後なら面会できるのですね?」

医者「そうだ、だから今はおかえりください」

ブルーマーメイドB「では、後日」

ブルーマーメイドは医者に敬礼して去って行った。

医者はブルーマーメイドが去ってからある病室に入って行った。

そこは悠一郎がいる病室だった。

医者「体調はどうだい?」

悠一郎「体調はまだ全快では無いですけどまぁまぁです。あと、ここは一体どこなんですか?」

医者「ここは、病院船内の病室だ。」

悠一郎「病院船?…俺は米軍の空母に突っ込んで爆発したはずでは」

医者「今は身体を休めなさい。考えるのは後からでも遅くはないから。」

悠一郎「はぁ、わかりました。」

医者が病室から出て行く

悠一郎「一体何が起きてるのだ…俺は鹿屋航空基地から爆弾を積んだ零戦で飛び立ちその後味方が堕ちていく中俺は米空母の飛行甲板に突っ込んだはずではないのか?」

悠一郎は混乱していた、普通なら死んでるはずなのに現状生きてるのだ。

最初は運良く生き残ってしまって敵の捕虜となって米軍の船の中にいるのではないかと思ったが、医者や看護師など見る限りアメリカ人ではない、ならばここは一体どこなんだ。

悠一郎「とりあえず、部屋の物でも見てみるか」

悠一郎は部屋を見渡したその中に新聞があったので手に取る。

悠一郎「戦況はどうなってるんだ。多少は日本が優先になっただろう。」

新聞を広げたら戦時中とは程遠い内容の記事ばっかであった。

悠一郎「東京都知事政治資金不正利用、兵庫県議員会見中に大号泣、元プロ野球選手覚醒剤使用で逮捕、有名歌手不倫… なんだこれは!」

悠一郎は急いで新聞の日付を見た。

悠一郎「!」

その日付に驚いた。

悠一郎「20xx年3月20日…昭和20年ではないのか」

悠一郎は言葉を失った今自分がどこにいるのか受け入れ難い事であったからだ。

そして病室の窓を開けるとそこは悠一郎が知ってる日本ではなかった。

 

 




今回からセリフ言う前に誰が言ったかわかりやすように名前をつけてみました。
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