ハイスクール・フリート 世界に翼が舞い降りた   作:アジアの大提督

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元二等海佐とサバゲーをしてきました
とても有意義な事も聞けて楽しめました


sky37

夏も過ぎて残暑が去りつつある秋のある日

一台のバスが新東名海上高速道路を走っていた。

バスのフロントガラスには「横須賀女子海洋学校 秋霜クラス御一行」と書かれており、バス車内には旧晴風クラスが乗っていた。

勝田「久しぶりに車に乗るぞな〜」

内田「確かにそうだね。私達車なんて乗る機会なんてないもんね」

山下「むしろ艦に乗ってばっかだもんね〜」

三人が和気あいあい話してるとバスの前の方から。

ましろ「お前達少しは静かにできないのか」

岬「まぁまぁシロちゃん。少しぐらいはいいんじゃないかな? 他のみんなも久しぶりの陸なんだし」

実はつい数日前まで近海での海洋実習がそのため旧晴風クラスは久しぶりの陸であるのだ。

岬「それに久しぶりにみんな悠一郎さんに会える事楽しみにしてるからちょつと大目に見てあげよ?」

岬の手には日本航空学校のパンフレットがあり、そう今日は横須賀女子海洋学校が日本航空学校を見学する姉妹校見学の日であった。

ましろ「まぁ艦長がそう言うなら…でも流石にうるさくなったら私の方から注意しますね」

岬「うん。そのときはよろしくねシロちゃん」

二人がそう話してる間にバスは高速を降りて、日本航空学校がある国防陸軍の基地ゲートの前まで来てた。

西崎「なんで国防陸軍の基地に入るの?」

立石「うい、うい」

そんな疑問を持ってる西崎と立石の座席の後ろから

納沙「それはですね」

西崎「うわっ! びっくりするな〜」

立石「びっくり」

納沙「あら、ごめんなさい。じゃあ説明しますね」

西崎「何事もなかったように始めたよ」

もう西崎も立石も驚いた事を置いといて納沙の説明を聞き始めた。

納沙「元々日本航空学校にある飛行場は国防陸軍の基地の敷地内にあった空き地であり、飛行場関係の敷地が国防陸軍から譲渡されても飛行場の周りの敷地が以前と変わらず国防陸軍の敷地のままであるので、専用の入り口が作られず日本航空学校の生徒や関係者は一度国防陸軍の基地ゲートで身分証を出して通らなければならないのです」

西崎「へ〜そうなんだ」

知床「日本航空学校の人って中に入るだけでも大変なんだね」

納沙の隣にいた知床も自然と納沙の説明を西崎と立石と一緒に聞いていた。

納沙「それともう一つ理由かあってそれは日本航空学校の機密性が高い事ですね」

立石「機密?」

納沙「まだ航空機の有人飛行を成功させたのは我が国以外ないのでどこかの国に航空機の情報をスパイに盗まれないように警備が厳重な国防陸軍の基地の敷地内にあった方が安全という事で今の状態に至ります。なので今日本航空学校の航空機を生産してる横須賀技術艦船工廠には国防海軍の陸上警備隊や航空機の開発してる三菱には警察が警備してるんです」

西崎「ひゃあー厳重だね」

立石「うい、うい」

納沙「なので私達がこう中に入れるのも姉妹校っていう信頼があってのことなのです」

納沙が言い終わるとドヤ顔を決め、そしてバスは国防陸軍の基地内に入る。

バスが基地内に入るとそこには国防陸軍の最新鋭装備が目に入ってくる。

日置「あ! あれって!」

日置が指を指すのは

小笠原「あれは国防陸軍の誇る最新鋭戦車10式戦車だね」

武田「まさに百発百中の戦車ね!」

普段目にする事がない国防陸軍の装備を見つつバスは国防陸軍の敷地内を抜けて、日本航空学校の校門の前に到着する。

校門には先着いていた古庄がいた。

古庄「全員いるわね?」

岬「はい、全員います」

岬が全員に点呼を取り全員いる事を古庄に伝える。

古庄「分かりました。では今日は1日見学するのに当たって学校を紹介してくる人がいます。よろしくお願いします」

巣山「はい、今日1日みなさんの案内をします。日本航空学校航空管制科の巣山です。よろしくお願いします」

巣山が挨拶すると

岬「横須賀女子海洋学校秋霜クラスの岬です。今日はよろしくお願いします」

『よろしくお願いします』

他のみんなも岬と一緒に頭を下げる。

巣山「では早速中を案内します」

巣山がそう言って中に入っていく。

中に入るとまず大きな校舎が見えてくる。

巣山「まずは校舎の中を案内しますね」

校舎の入り口に行くと秋霜クラスのみんなが靴を脱ごうとすると巣山が

巣山「あっ、靴は脱がなくても平気ですよ」

ましろ「平気なんですか?」

巣山「えぇ、平気ですよ。あとでその理由が分かると思うので」

ましろ「?」

ましろは疑問を浮かべながら先へ進む。

巣山「まずはここが私が所属する航空管制科の教室です」

教室では静かにノートに文字を書く音だけが響く。

和住「随分と静かだね」

巣山「航空管制を主にする航空管制科はあまり日本航空学校では花形でありませんがここに入るのには物凄い勉強が必要なんですよ。実を言うと航空管制科だけなら日本最難関の学科ですよ」

青木「げぇーマジっすか」

巣山「マジですよ。こう見えて私が今航空管制科の首席ですよ」

『うわぁ〜』

まさかの事に驚きを隠しきれない秋霜クラスの一同であった。

巣山「あとここにいるのが全員ではなくて航空科の航空実習に合わせて担当の生徒が何人かが管制塔で航空機の管制をしてます。そこはあとで見せるので次に行きますよ」

巣山が航空管制科の教室を後にすると次に来たのは航空整備科の教室だ。

巣山「ここは航空整備科の教室です。航空整備科は80名もいるので2クラスに分かれてまして、今はその1クラスが教室で、田村教官による講義が行われてます」

田村がやってる講義はどうやら零戦のエンジン部分を分解してからの整備方法の復習講義であった。

柳原「ふむふむ、なるほどそうことか」

黒木「マロン分かるの⁉︎」

柳原「なんとなくな!」

柳原の反応にずっこける黒木の姿が想像できるだろう。

巣山「では次は航空科の教室です」

巣山が次に案内するのは航空科の教室であり、航空科の教室では各飛行隊ごとにグループ課題をしてた。

古庄「あれは何をしてるのかしら?」

古庄に気になって質問をする。

巣山「あれは各飛行隊ごとに零戦の残燃料を言われてその燃料でどのくらいの時間でどこまで行って飛行場まで帰って来れるかの計算をしてます」

古庄「なぜ複数人でするのですか?」

巣山「基本的には航空機は一つの集団になって行動などをするので一つの集団にいれば大体の燃料の減りも同じなのでこうやってグループに分けてやってます」

古庄「そう言うことね。ありがとう」

巣山「ありがとうございます。では次は…」

ビーッ!ビーッ!

『第一飛行隊と第二飛行隊緊急発進! 第一飛行隊、第二飛行隊緊急発進せよ!』

岩本「スクランブルだ! 急げ!」

突然大きな音と放送が流れると航空科の教室から6人がグループ課題をやめて教室の外へ出て行く。

ましろ「な、なんだ!」

巣山「これはですね。校舎の屋上から見れば分かると思うのでこちらへどうぞ」

巣山が屋上に案内すると屋上は飛行場と相模湾を眺めることができる。

西崎「見てあれ!」

西崎が指をさして言うとみんながその方向を見ると。

滑走路に6機の零戦が航空整備科によって配置されており、零戦に先ほど教室から走って出て行った6人が飛行服に着替えて零戦に乗り込んで準備でき次第離陸して行った。

巣山「これは緊急発進訓練って言って航空科の生徒たちはそのとき何をしてようがそれを中断して5分以内に離陸しなければなりません」

ましろ「かなり酷な事だな」

巣山「そうですね。おそらくこれが航空科にとっては厳しい訓練ですね。いつ来るか分からない緊急発進訓練に加え1日で何回もやる事もあるので」

『うわぁ〜』

巣山「では次は校舎を出て格納庫に行きましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 




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