ハイスクール・フリート 世界に翼が舞い降りた   作:アジアの大提督

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今回は開発の話のメインです


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日本航空学校では悠一郎が航空科生徒に肉体訓練をしてる中整備主任の香取のところにある人物がきた。

香取「堀越さんは確か祖父の代から航空機開発をしてるんですよね?」

堀越「そうです。私の祖父の堀越二郎は長年にわたりアメリカやヨーロッパの国との合同開発にも参加し、個人的にも三菱の方で航空機の開発部門を開き部門長を祖父から父へそして今の私で3代目となります」

香取「なるほど。堀越さんもこの前までアメリカで合同開発に参加してましたけど後で見せますが零戦とアメリカと開してた機体と変わりはありますか?」

堀越「えぇ、ありますが大きな違いはそこまでありません。でも決定的なのは翼の形状です」

香取「翼ですか」

堀越が来賓室にある黒板に翼の断面を書く。

堀越「これが開発機の翼の断面で、こっちが零戦の翼の断面です。わかりますか違いが?」

香取「翼の上の丸みですかね?」

堀越「そうです。さすが零戦のサルベージに成功させた香取さん」

香取「いや、それほどでも。でもなんで翼が決定的なのですか?」

堀越「開発機の方は主にエンジンの出力で飛行機を飛ばそうとしてました。でもこれは力づくで飛ばすようなもので仮に飛んでも翼に負荷が掛かり空中で分解してしまいます。これはアメリカの方の無人機による実験でもあったことです。ですが零戦の方の翼の上は丸みがある。これは進む時に空気の密度が翼の上と下で変わり、揚力が発生する上にこの翼の形状から考えられるのは飛ぶ時には風が向い風になってるとそこまでパワフルなエンジンの出力が無くても飛べることです!」

堀越が零戦と開発機の違いを説明する。

香取「なるほど簡単に言うと力ではなく技で飛ばすようなことですね」

堀越「簡単に言うとそうですね。それを証明するのがこの滑走路です」

堀越が次に指を指したのが来賓室から見える滑走路。

堀越「アメリカでの滑走路は5キロを超え、5キロも滑走しなければ揚力を得られるスピードにならないって事です。零戦の場合は向い風とあの翼の形状が合わさればこの2キロの滑走路でも十分離陸可能で負荷無く飛行できます。そして海上なら陸よりもっと強い風が吹き艦艇が風上に全力航行すればさらに短い距離での発艦も可能です」

香取「だからあなたは私達の意見に賛成してくれたのか」

香取と田村が有力な学者を呼んでの赤城、加賀の改造計画のプレゼンで他の学者が難しい顔をする中堀越1人が香取と田村の改造案に賛成しており、その時に香取は堀越と出会った。

堀越「私は祖父の代からの念願を果たせると思い残りの開発者としての人生をあなた達にかけることにしました。全力であなた達をサポートします」

香取「堀越さんありがとうございます」

香取と堀越が硬く握手をする。

そして堀越が持ってきた三枚の紙をテーブルに広げて香取に見せる。

堀越「依頼にあった。新たに零戦以外の機体開発の設計図です」

香取「これが…」

堀越「基本的には零戦からの技術を応用して設計しました。それではまず一枚目」

堀越が一枚目を指を指し香取が目を向ける。

堀越「これが空母への搭載を想定した航空機。艦上支援機S-1です」

香取「支援機ですか」

堀越「えぇ、零戦が武蔵に行った爆撃を見て、爆撃に特化した機体を考えましだか航空機を平和利用に考えて、機体内にサバイバルキットなどの海難救助者への支援物資を装備し輸送する事が主任務です。もし有事の際は爆弾の搭載も可能です。そしてこの機体は2人乗りで1人が操縦で1人が後ろで通信と後方監視と投下などをします」

香取「なるほど確かにここ数年海難救助者が多いから救難者への救助までのサバイバルキットなどを艦艇より速いスピードで届ける事ができるのか。それに2人乗りって事は負担があまりかからない上に自分の仕事に集中できるな」

堀越「そうです。だから2人乗りにしましたりそして次がこちらの艦上監視機M-1です」

香取「今度は監視機ですか」

堀越「はい、これは艦上から発艦し艦上から発艦できる零戦と支援機S-1の中で一番の航続距離を誇ります。そしてこれも2人乗りでしかもこれは機内に魚雷を装備できるスペースがあるので有事の際は艦艇への攻撃も可能ですが主な任務は自慢の航続距離を使い艦隊の周りを監視する事ができてもし艦内で急患が発生すれば魚雷装備するスペースに乗せて本土への輸送も可能です」

香取「なるほど。そして最後のこの大きい図面は…」

堀越「これは多目的哨戒機MP-1です」

香取「多目的哨戒機?」

堀越「これは主に陸上での運用を考え、遠洋はM-1で監視してこれは近海の哨戒を行います。この機体は人員輸送や物資輸送を考えて大型にしてエンジンを4つ付けた大型機です。搭乗員6名のほか乗員50名の輸送が可能です。そして有事の際にはブルーマーメイド艦艇と国防海軍の艦艇とデータリンクして機体内に搭載できるところに対潜爆弾を6個搭載できたり、魚雷2本に250キロ爆弾を4つ搭載できたり、主翼には対艦ミサイルも搭載できる多目的な哨戒機です」

香取「これは…画期的な機体だ!」

堀越「やはりあなたなら分かってくれると思いました!」

香取「これは作る価値が十分にある! 必ず私達の方で作って見せましょう!」

堀越「お願いします!」

2人はその後も新たな機体の設計を続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 


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