ハイスクール・フリート 世界に翼が舞い降りた 作:アジアの大提督
今月の19日に行われるComiCon大阪in南大阪で自分が所属する晴風支援艦隊から合同誌が販売されます!
配置はC-05で「晴風支援艦隊」です!
自分の最初で最後の同人作品が掲載されてます是非会場に来て手にとってください!
赤道祭が終わり、1日が経ち晴風のクルーは昨日の赤道祭の片付けをしてるがその中で後部甲板の方で何かを抱えんで考えてる岬の姿があり、それに気づいたましろが声をかける。
ましろ「艦長…どうかしたんですか?」
岬「あぁ、赤道祭楽しかったなーって!」
岬がなんとか元気な声でましろに答えるがましろは岬の声が空元気になってるのに気づいた。
ましろ「それだけじゃ、ないですよね?」
岬「…艦の修理が終わったらパーシアス作戦に参加することになる」
ましろ「それはあくまで強力です」
岬「でも…またもしかしたら」
岬の脳裏には前にあったシュペー戦の時の晴風の被弾が浮かび上がってくる。
岬「私…私ね。やっと晴風のみんなと家族になれたと思ってきたのに」
岬はまた被弾して誰が傷つくくことに恐れていた。
5月4日の午前6時半富士の国防海軍の遠水平線レーダーが日本近海で横須賀女子海洋学校の武蔵と思わしき艦影を捉えられその情報は東京湾にあるブルーマーメイド特別作戦本文にも伝わった。
そしてその情報は作戦展開準備中であった作戦部隊にも伝わり、真霜の元に一本の電話がかかってくる。
真霜「はい。特別作戦本部」
福内「福内です。今武蔵が日本近海で捉えたとの情報が」
真霜「えぇ、そうよ。今さっき国防海軍の富士遠水平線レーダーが武蔵の艦影をしっかり捉えたわ」
福内「事前の情報ではフィリピン方面に向かってたのでは…」
福内がそう言うと真霜はパソコンを開き現在の部隊の配置図を確認すると主力の作戦部隊は全てフィリピン方面に展開していた。
真霜「主力は間に合わない。あなたの部隊で武蔵をとめられる?」
福内「最善を尽くします」
そう言うと福内は電話を切る。
そして真霜は現在の福内が率いる部隊の位置と晴風の位置を確認する。福内の部隊は紀伊半島沖合で晴風は小笠原諸島を通過中であり、その近くに川瀬のみやけが悠一郎を迎えるため航行してた。
真霜はその現在の状況に焦りを感じつつ最善を尽くそうとしてた。
そしてその頃晴風の艦内では納沙の説明によってパーシアス作戦の概要と目的艦の状況を聞いてた。
その時鏑木が手を上げてみんなに武蔵のクルーがシュペーと比叡と同じ状況になってると伝える。
それを聞いた他のクルーはなんとかできないかと言い出す。
日置「主砲もバッキュンと新しい5インチ砲になったし!」
日置が言う新しい5インチ砲とは米軍の駆逐艦で使われてたMk12 5インチ砲である。
装備的には最新になったが新しくなった砲に対して悠一郎は嫌な思い出しかなかった。
悠一郎(あの砲によって何人の仲間が死んでいったんだ…)
悠一郎にはMk12 5インチ砲から放たれた近接信管の対空弾によって撃ち落とされていく仲間の姿が脳に蘇ってきた。
悠一郎「ぐっ!」
悠一郎は奥歯を噛み締めた。
晴風の装備はシュペー戦によって破壊された射撃指揮所と新しい水雷方位盤が装備されていた。
晴風のクルーは武蔵といつでも戦えると言ってるが岬はまだ複雑な思いで一杯だった。
岬「私たちは学校の指示通りブルマーの支援に当たろう。武蔵とは装甲も火力も違うし…」
ましろ「そうですね。やはりブルマー主体でやった方がいいですね」
岬とましろがそう言った時晴風に緊急通信が入る。
川瀬「こちらはブルーマーメイド九州支部所属の沿岸戦闘艦みやけ艦長の川瀬だ。そちらに乗艦中の佐藤 悠一郎の引き取りに来た」
悠一郎「ん? 川瀬さん?」
悠一郎同様晴風のクルーは急に接近してきたブルーマーメイドの艦艇が悠一郎の引き取りに来たと言って岬がそれを確認すると晴風は速力を落として、みやけと並走する。
並走するとみやけから内火艇が降りて来て内火艇が晴風に接近して、晴風にみやけの乗員と川瀬が乗り込む。
悠一郎「なんだよ川瀬急によ」
川瀬「ごめんね急に。でも上が君の本土への帰還命令を出してるから大至急戻らなきゃいけないんだよ」
悠一郎「一体何があったんだよ」
悠一郎が川瀬に質問すると川瀬が悠一郎に近づき耳元で小さく要件を言う。
川瀬「悠一郎君の零戦が修復と改修が終わったのよ。だからあなたに早く乗ってほしいって上が言ってるのよ」
悠一郎「! 俺の零戦が治ったのか」
川瀬「えぇ、だから早く準備して作戦開始まで後少しだから」
悠一郎「わかった」
悠一郎が川瀬と話をつけて準備をしに行こうとすると後ろの方で晴風のクルーがその様子を見てた。
悠一郎「悪いな。なんか上の方から大至急本土に戻れって言われてな」
岬「そう…ありがとね。今まで私達を助けてくれて」
悠一郎「いや、そんな事ない。俺は当たり前のことをやっただけだからな。じゃあちょっと急ぐわ」
そう言って悠一郎は急いで自分の寝床から荷物を整えると作業服からブルーマーメイドから支給された士官服に着替えて川瀬の内火艇に乗り込む。
悠一郎「じゃあな。またいつか会おう!」
悠一郎がそう言うと内火艇は晴風から離れていき、晴風のクルーは別れの言葉を言いながら手を振り別れる。
その中悠一郎が晴風から離れる事に別れ惜しんでる伊良子の姿があった。
そして悠一郎は川瀬の艦みやけに乗るとみやけは速力を上げて晴風から離れていき、本土に向かって行った。
ましろ「さぁ、艦長艦橋に行きましょう」
岬「うん…そうだね」
そして各々が自分の持ち場に戻って行った。
そして1日が経ち、今回の作戦に艦艇を貸し出してる横須賀女子海洋学校の真雪のところにも現在の状況が伝わって来て、会議室のモニターには真冬が映っており、精鋭部隊の真冬の部隊の位置が石垣島付近である事を聞くと通信を終えた。
真雪「戦力を集中させる作戦が完璧に裏目に出たね」
真雪がパソコンで真霜とも通信していた。
真霜「現在間に合うのは予備戦力として紀伊半島沖で残して福内と平賀の部隊だけよ」
真雪「確かその2人の部隊に加賀と赤城を配備してるけどそれだけじゃ武蔵は止められない…他に出せる艦艇は?」
真霜「横須賀技術艦船工廠に1隻だけドックにいるけど主任の香取さんが今はいないからすぐには出せないわ」
教頭「しかもあと約3時間で武蔵は浦賀水道に到達します。ブルーマーメイド以外の戦力と言ったらあとは国防海軍しかいません」
真雪「国防海軍は今動く事は出来ない。あと残されたのは晴風しかいないわ」
教頭「およそ2時間後に武蔵に追いつきます」
真霜「他に言ったら伊豆半島の例のものしかないわ」
真霜がいう例のものとは悠一郎の零戦であり、その頃悠一郎はというと川瀬と一緒に伊豆半島に戻り、みやけを港に泊めて急いで伊豆半島の国防陸軍の飛行場に車で向かっていた。
悠一郎「武蔵がこの近くまで来てるみたいだな」
川瀬「えぇ、しかも主力部隊は全てフィリピン方面で残ってるのは予備戦力しかいないわ」
悠一郎「これは…修羅場だな」
川瀬「確かに今はとにかく精鋭部隊の真冬の部隊が向かってるからそれまでの時間を稼げればいいわ」
悠一郎「そうか」
そしてその頃晴風は武蔵の艦影を捉え、野間と宇田の報告が艦橋に入ってくる。
野間「目標こちらに向って発砲した模様!」
岬「回避! 面舵一杯ー!」
岬の指示で知床が舵輪を思いっきり右に回し、回避するが武蔵の主砲弾は晴風の近くで着弾し高い水柱を上げる。
西崎「艦長! 撃った方がいいよ!」
武田「撃った方がまだ回避しやすいかと!」
立石「うい!」
立石が望遠鏡を持ちいつでも砲撃の指示を出せるようにする。
ましろ「艦長指示を!」
ましろが岬に指示をしてもらおうと振り向いたら岬は腰をつけて震えていた。
その時納沙が報告を入れる。
納沙「ブルーマーメイドです!」
ましろが風防を見ると空に白煙を描きながら武蔵に向かう07式SAMが飛翔してた。
八木「ブルーマーメイドより通信! 晴風は至急この海域から退避せよの事です!」
ましろ「退避…って事は」
ましろがSAMが飛んで来た方向を見るとそこには福内が乗艦し指揮する戦艦加賀と平賀が指揮する巡洋戦艦赤城と2隻の改インディペンデンス級の沿岸戦闘艦が陣形を整えつ航行してた。
福内「これより本部隊は右舷の武蔵に対して強制停船オペレーションを実行する。突入チームは武蔵の乗員が学生であるため極力戦闘は避ける事」
福内が言うと各艦艇に乗ってる突入チームが対ウィルス用のワクチンの準備をしつつ突入準備をする。
福内「オペレーション開始する」
平賀「オペレーション開始します!」
武蔵がブルーマーメイドの部隊に向けて主砲を一斉射する。
福内「艦隊右90度一斉回頭」
平賀「とーり舵!」
平賀の合図で機動性が良い改インディペンデンス級2隻と
加賀と赤城が綺麗に一斉回頭し、武蔵からの砲弾を避ける。
知床「あんな艦種がバラバラなのに綺麗に艦隊運動をできるなんて」
知床がその一斉回頭が凄いことだと言う。
福内「3番艦、4番艦07式SAM攻撃始め!」
福内が言うと改インディペンデンス級の2隻が07式SAMをVLSから放ち、武蔵に全弾命中させる。
福内「本艦と赤城は武蔵への牽制砲撃を行う。撃ちぃ方始め!」
平賀「撃ちぃ方始め!」
今度は加賀と赤城の誇る41センチ連装砲10基20門が火を吹く!
その光景は凄まじいエネルギーを感じる攻撃であり、武蔵の周りに多数の水柱が立ち、そしてその砲弾の1発が武蔵の右弦副砲と後部副砲を破壊する!
福内「攻撃の手を緩めないわよ! 続いて3番艦4番艦07式SAM攻撃始め!」
福内の指示で改インディペンデンス級の2隻が07式SAMを放つが突如照準管制ができず明後日の方向に飛んでいったしまった。
福内「なに!」
平賀「ここで例のウィルスの電波妨害か!」
「福内さん! イルミネーターに異常あり電子装備が使用不能です!」
その時3番艦の艦長が福内に報告を入れる。
福内「主砲は使えるの⁉︎」
「主砲自体は使えますが照準用の射撃指揮システムと照準モニターが完全にダウンしてます!」
福内「くっ!」
その時武蔵が主砲を放ち、その主砲弾が3番艦の近くに被弾し、3番艦の機関部がやられる。
平賀「3番艦が!」
そのまま3番艦は速力を落ちていき艦隊の陣形から離れていく。
福内「陣形を崩さないで! 陣形の乱れは攻撃力と防御力の低下に繋がるわ!」
福内がそう言って陣形をなんとか保とうとするが武蔵は続けざまに4番艦に向って砲撃し、4番艦までを航行不能までした。
福内「平賀さん。予定を変更! 至急後部甲板から無人機を発艦させて!」
平賀「了解!」
福内がそう言うと加賀と赤城の後部甲板の格納庫エレベーターから無人機が現れて武蔵に向って発艦し始めた。
そして加賀と赤城から発艦した4機の無人機は武蔵の艦橋部分に集まり、艦橋から周りを見えなくさせた。
その様子は夜戦用艦橋になんとかウィルスからの感染を逃れた知名もえかと武蔵のクルーにも伝わっていた。
しかしすぐに武蔵は両舷にある高角砲と三連装機銃で無人機を叩き落とした。
武蔵の高角砲と三連装機銃は全自動であるため人がやるより何倍も早く高角砲と三連装機銃を撃つことと正確に撃つことがができる。
そして視界が開いた武蔵は加賀と赤城に向かって砲撃をする。
福内「! 回避行動して!」
福内がそう言うが平賀が指揮する赤城に武蔵の砲弾が直撃し、バイタルパートを抜かれて弾薬庫が爆発し艦内からダメージが加わり、速力が低下していく。
福内「平賀さん!」
福内がそう叫ぶが武蔵は速力が落ちた赤城に再度照準を合わせ砲撃し、武蔵の砲弾は今度は赤城の艦中央部にある煙突と第三砲塔を吹き飛ばす。
福内「くっ! 万全な状態ではないけどまさかこんな簡単に無力化されるなんて!」
赤城はそのまま火災が発生しながら艦隊から離れていき、残ったのは福内の加賀だけであった。
福内「なんとしてでも真冬さんの部隊が来るまでは時間を稼がなきゃ体当たりをしてでも!」
そして加賀は武蔵に向って進路を変え、武蔵に向って体当たりしようとするが武蔵は加賀に照準を合わせ加賀に向って発砲し、武蔵の主砲弾は加賀の第一、第二砲塔に直撃し、そのまま誘爆が起きる
福内「ぐつ!まだよ!まだ撃てる!」
加賀は武蔵に撃たれながらも残ったのは後部主砲で武蔵に応射するが圧倒的火力の武蔵の前では加賀の火力は通じない。
その頃晴風では岬がまた晴風のみんなを危険に晒すことからの恐怖から自分を見失ってしまっていため岬は全く指揮ができる状態ではなかった。
それを見かけたましろな自分の部屋に連れて行った。
岬「またみんなを危険な目にあわせると思うと怖いの…怖いの!」
もう岬の目は涙で一杯になっていた。
ましろ「艦長…」
ましろは何も言うことができないその時部屋の扉が開き柳原と若狭が入ってきた。
柳原「そこまででぇい! 艦長を艦橋に連れて行け」
若狭「あ、うん」
若狭が岬の背中をさすりつつ艦橋に連れて行った。
柳原「お前さんは少し付き合ってもらうぜ」
柳原がそう言うとましろを自分の持ち場の機関室に連れて伝声管に詰め物し、声が伝わらないようにして床に座布団を引いて柳原とましろが座る。
柳原「これで艦橋には聞こえねぇよ」
ましろ「こんな時に何を…」
柳原「まぁ、飲め!」
柳原が入れた茶をましろに差し出す。
柳原「おう!おう!カツオの刺身にマヨネーズってのは美味い食い方ってもんよ!」
ましろ「は?」
ましろは突然何かを言い出した柳原の言葉を理解できなかった。
黒木「つまり私と機関長は全然違うけど違うものが合わさってこそ独特でいい感じになるって事じゃない」
柳原「そう言うことよ! それと祭の太鼓でも皮ばっか叩かないだろ? たまにフチをカカッ!って鳴らさねぇと! 音が絞まらねぇ! マロンとクロちゃんみたいだもんよ!」
黒木「足りないものは補い合うのが本当の仲間だって言ってるだと思うわ。宗谷さん艦長を支え、助けることができるのはあなたしかいないわ」
柳原「どうだ! わかったか?」
柳原と黒木が言うとましろは少し考えて立ち上がり柳原から貰った茶を一気飲みする。
ましろ「ありがと!」
ましろは機関室から艦橋に向かった!
柳原「あっ! 一件らくちゃ〜く!」
広田「機関長殿。それやりたいだけですよね?」
ましろは一生懸命走り、岬がいる艦橋に着いた。
ましろ「艦長! 私は!あなたのマヨネーズになる!」
ましろが柳原に言われた事をそのまま岬に言う。
納沙「マヨネーズ? あのー副長はなんといいたいのですか?」
ましろ「艦長の支えになりたい! 艦長は決断して行動して運を引き寄せて他の事は私が…いや! 晴風のみんながなんとかする! そう思ってるのは私だけじゃない!」
ましろの言葉に晴風のみんなは賛同し、みんなが岬について行くと言う!
ましろの言葉に今度は恐怖の涙から信頼というものの涙が溢れてきた。
ましろ「海の仲間に超えられない嵐はないんでしょ?」
岬「シロちゃん…みんな…」
野間「武蔵から発光信号!」
その時野間が武蔵から発光信号があるのを気づき読み上げる。
野間「貴艦はそのまま距離を開けたし、接近は危険、主砲弾いまだ豊富!」
そして発光信号の最後にある人物の名前があった。
岬「も、え、か。もかちゃん! まだ無事だったんだ!」
ましろ「なら助けしかない!」
その時岬の足元を突くものがあり、岬が下を向くとそこには岬の艦長帽を持ってきた五十六がいた。
五十六「ぬぅ!」
岬「五十六…ありがと」
そして五十六から帽子を受け取り岬が帽子を被り、整える。
岬「戦闘! 左砲雷同時戦!300度の武蔵!」
岬が言うと魚雷発射管と主砲が武蔵に指向する。
その時今まで応射してら踏ん張ってた加賀がとうとう武蔵からの煙突部破壊の決定打を喰らい行動不能になってしまい火災が発生しながら離脱して行く。
そして武蔵は晴風に照準を合わせる。
野間「目標敵進30度!敵速18ノット!」
岬「第五船速!340度ヨーソロー!」
晴風は武蔵からの砲弾を回避しつつ武蔵に接近する!
晴風が接近する様子は武蔵のクルーの吉田が確認する。
吉田「艦長!晴風から発光信号です!」
知名「読み上げて!」
吉田「われ貴官の救出にむかう! 繰り返すわれ貴官の救出にむかう!」
知名「ミケちゃん…」
晴風は一つになり、武蔵の救出するための作戦行動に出た!
そしてその頃悠一郎は
悠一郎「これが俺の新しくなった零戦か」
悠一郎は新しくなった自分の零戦を見ていた。
香取「お前の言う通り、エンジンの出力をかなり上げて、機体の構成を考えて直して本来の性能を保ちつつ強度も高めた」
悠一郎「まるで新品以上だな」
香取「俺が直したんだ当たり前だ!」
悠一郎が香取から改修された零戦の事を聞いてると川瀬が
川瀬「悠一郎君大変! 福内さんの部隊が壊滅状態で残ってる1隻だけで晴風もかなり危ない!」
悠一郎「!」
悠一郎は晴風が危ないのに反応し、晴風のクルーの顔が頭に浮かび上がってくる。
悠一郎(あいつが危ない状況にいるのか…)
悠一郎はすぐに香取に質問した。
悠一郎「香取さん。すぐに飛ばせられるか?」
香取「そう言うと思ったよ。こいつはすぐに飛ばせられる状態にいつもしておいたぜ!」
田村「あなたの着てたこの服もありますよ」
田村の腕には悠一郎が着てた飛行服が綺麗に畳まれてあった。
悠一郎「あんたら…」
川瀬「悠一郎君行ってきな! あの子達とみんなを助けてあげて!」
悠一郎「川瀬さん…」
香取「分ったならさっさと着替えてこい! 着替えてる間にこいつを外に出しておく!」
悠一郎「あぁ、ありがとよ!」
悠一郎は田村から飛行服を受け取り急いで着替える。
香取「おい野郎ども! さっさとこいつと例のものを持って外に出せ!」
部下一同「「「「「ウッス!」」」」」
香取の部下が一斉に動き始め零戦を外の滑走路のスタートラインに零戦を移動させ香取はあるものを零戦に取り付ける。
そして悠一郎が飛行服に着替えて外に出てくる。
川瀬「やっぱり最初に見た時からあなたはその格好が一番似合ってるわ」
悠一郎「当たり前だろ。俺は零戦のパイロットだからな!」
悠一郎が零戦がいるスタートラインに行くと零戦のある部分に気づく。
悠一郎「この爆弾は」
それは香取が今胴体下に1個の250キロ爆弾と両翼左右に1個ずつに50キロ爆弾の計3個の爆弾をつけていた。
香取「この爆弾はな。最初に零戦ついてた爆弾を俺が改良したものでそれなりの爆発力と貫通力を持った優秀なものだぜ! そこのボタンで落とす爆弾の選択と落下レバーな。あと機銃の弾は全て補充しといたからな!」
悠一郎「ありがとよ。これでなんとかなる!」
香取「そしてこれが地図とコンパスだ」
悠一郎「色々とありがとな」
香取「いやちや俺もこんな物を触れたのはお前さんがいたおかげだ。感謝してるぜ」
悠一郎「いや感謝するのはこっちの方だ」
香取「まぁとにかく感謝されるのはこいつが飛んで無事にここに帰った時だ! さぁ鳥になってこい!」
悠一郎「あぁ! 鳥になってくる!」
そして香取は零戦から離れ残った部下2人だけが零戦の近くにいる。
悠一郎「回してくれ!」
悠一郎が言うと部下の1人が零戦のプロペラを回し、発動機を始動させ爆音をたてながらエンジン出力を上げていく。
そのエンジン音を聞いたのか国防陸軍の兵士たちが訓練をやめて滑走路に集まり始めた。
悠一郎「すげぇ、今までないエンジンの出力だ…よし! チョークを外してくれ!」
悠一郎が言うと部下が最後に零戦を止めてるチョークを外して零戦はいつでも飛べる状態になった。
そして悠一郎は滑走するタイミングを風を見て測る。
悠一郎(まさかこいつをまた飛ばせるとは思わなかったぜ)
悠一郎が心の中でそう思ってるとその瞬間悠一郎が待って風が吹いた!
悠一郎「離陸する!」
悠一郎は操縦桿を前に倒し、零戦を滑走させる。
そしてある程度の速度に達したら操縦桿を手前に引き零戦を離陸させる。
悠一郎「飛べ!」
悠一郎が言った瞬間零戦は地面から離れ、空へ飛び立った!
その光景を見た国防陸軍の兵士と香取の部下は歓声をあげた!
川瀬「あとは頼んだわよ悠一郎君!」