ハイスクール・フリート 世界に翼が舞い降りた   作:アジアの大提督

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左翼と右翼の醜い争いを横須賀で見てしまった…


sky16

4月13日

出航して1日が経って4隻は晴風がいると思われるポイントに向かって航行中だ。

悠一郎「暑いなー」

悠一郎は浜風の甲板上で艦艇の視察をしてた。

悠一郎「それにしてもたったの30人ぐらいでこんな満足に艦を動かせるんだな。」

悠一郎は艦艇の視察の最初の方は川瀬と浜風艦長と一緒に視察しており大部分が自動化されてる事に驚いていた。

その途中浜風航海長が進路の事で相談があると川瀬と浜風艦長と一緒に行ってしまい悠一郎は一人で視察してた。

悠一郎「人を必要とするのは人の手による制御が必要なとこでそれ以外はほぼ無人か…いい時代だな。」

悠一郎は手に持ってる艦内地図を頼りに艦内を周る。

悠一郎「そういえば浜風って真珠湾攻撃の時に南雲中将の機動部隊の護衛艦をしてたな。って事は飛龍に乗ってた宮下さんはこの艦を知ってるのか。」

宮下って言うのは悠一郎が特攻時に特攻部隊の護衛にあたった護衛機パイロットであり開戦当初は南雲機動部隊の飛龍に乗り戦闘機パイロットとして真珠湾攻撃やインド洋の作戦に参加したがミッドウェーで飛龍を失った後はラバウル方面でガダルカナルを巡る戦いに参加しその後本土防衛のため鹿屋に配属された歴戦のパイロットである。

宮下「あの人の飛行はいつも凄かったな。他の人と模擬戦をしても絶対勝ってたしあんな人の護衛があったから俺は行けたんだな。」

悠一郎の頭の中には特攻する前に20機を超えるF6ヘルキャットの迎撃が来たが宮下さん率いる10機の護衛機がそれを倒したのが今でもよく覚えてる。

悠一郎「あの人は今頃何してんのかな。」

川瀬「あっ、ここにいたのね。」

悠一郎が前の事を思い出してると後ろから川瀬がやってきた。

悠一郎「もう航路の事はいいのか?」

川瀬「ええ、平気よ、順調に進んでるから。」

悠一郎「そうか。」

悠一郎は海の方を向く。

悠一郎「やっぱり海はいいな。」

川瀬「そうね。私も海が好きだからブルーマーメイドに入ったのよ。」

悠一郎「そうなのか?」

川瀬「えぇ、そうよ。私が生まれたのは海辺の田舎町でよく海に遊びに行ってたんだけど、ある日沖の方で大型漁船の転覆事故があってその時にブルーマーメイドが来て直ぐに漁船の人達を助けた事に感動して私もブルーマーメイドになろうと決めたのよ。」

悠一郎「俺も生まれた場所が海の近くでよく友人と泳いだり釣りに行ってて海が好きだったから海軍に入ろうと決めたんだよ。」

川瀬「似た者同士ね。」

悠一郎「そうだな。」

悠一郎と川瀬が話してる艦内アナウンスで

浜風艦長「ブルーマーメイド監察官の川瀬さんと特別監察官の佐藤さん至急通信室までお願いします。」

悠一郎「なんだ?」

川瀬「とりあえず行ってみましょう。」

悠一郎と川瀬は通信室に行くと中には浜風艦長がいた。

川瀬「どうしたの?」

浜風艦長「先程ブルーマーメイド呉基地からの通信でオーシャンモール四国沖店の監視カメラに晴風艦長以下3名の姿が映っており横須賀から派遣された平賀監察官3名以下2名をオーシャンモール四国沖に派遣し横須賀からの艦隊は四国沖で警戒せよときました。」

悠一郎「なるほどね。四国沖に艦長がいる事はほぼ確実に近海に艦があるな。」

川瀬「そういうことね。じゃあ少し速力上げていきましょう。」

浜風艦長「わかりました。では私はこれから艦橋に戻り艦の指揮をとります。」

川瀬「了解したわ。」

川瀬と浜風艦長は敬礼をし浜風艦長は艦長に行く。

川瀬「通信員、この事は横須賀女子海洋学校には伝わってるの?」

「先程確認したところ連絡は伝わってます。」

川瀬「わかったわ。悠一郎君一回艦橋下の航海室に行くわよ。」

悠一郎「了解。」

悠一郎と川瀬は艦橋下にある航海室に行き棚から四国沖の海図を取り出した。

川瀬「ここがオーシャンモール四国沖なのこの海図から見て晴風はどこにいると思う?」

悠一郎「おそらく晴風は何かの目的で上陸した艦長以下3名を必ず回収するからどこかのポイントで待ち合わせをしてすぐに回収して離脱したいからな半径50キロ圏内にいると思うぞ。」

川瀬「私もそう思うわ。恐らく全艦に搭載されてる中型のスキッパーで上陸したからそこまで遠くに離れてる訳はないからね。」

悠一郎「最後に確認されたポイントからオーシャンモール四国沖店を経由に横須賀までのコースを考えると恐らく太平洋側の半径50キロ圏内に晴風はいるな。」

川瀬「そうね。じゃあ私が上に連絡してこの航路を検討を頼んでみるわ。」

悠一郎「頼んだ。」

川瀬はもう一度通信室に向かった。

悠一郎「この航路が当たってればいいと思うが…」

その後川瀬が通信室に帰ってくると先程の航路の許可が出たため航路を変更し四国沖を目指す。

そして夕暮れ時

悠一郎「もうすぐ日も落ちるのか。」

悠一郎は甲板から水平線に沈む夕日を見ていると。

川瀬「悠一郎君大変よ!晴風艦長以下3名を確保したって情報が入ったわ!」

悠一郎「本当か!」

川瀬「今連絡があって呉に派遣されてた平賀監察官が晴風の艦長から晴風の現在位置を聞き出して場所が分かったから急行するから艦内に入って!」

悠一郎「分かった!」

悠一郎と川瀬は艦内に入るともう一度海図を見ると悠一郎が予想したポイントの近くに晴風がいる模様だ。

川瀬「艦長、今からどのくらいで着くかしら?」

浜風艦長「恐らく45分程度で着きますよ。」

川瀬「分かったわ。」

悠一郎(45分って事は恐らくもう日は完全に落ちてるな。)

悠一郎「艦長さんよ探照灯の準備と波が荒れてきてるから時化への備えを全艦に伝えといて。」

浜風艦長「わかりました。」

艦長は全艦に伝える為に通信室に向かった。

川瀬「いつ波が荒れてたのよ?」

悠一郎「風が怪しかったから念のために言っといただけさ。」

川瀬「そう。」

その後、徐々に海は荒れてきたのであった。

そして45分後

「前方に晴風を確認!機関の火を完全に落としてます!」

浜風の見張り員からの報告が入る。

川瀬「探照灯で照らしながら囲んで!それと浜風は救援活動中の信号旗を!」

浜風艦長「わかりました!」

悠一郎は艦橋から双眼鏡で見てると奥の方からボードらしきものが3隻近づいてくるのがわかる。

悠一郎「あれはブルーマーメイドか。」

中型のスキッパー2機と平賀監察官を乗せた巡視艇が近づいてくると。

川瀬「なんとか無事に接触できそうね。」

悠一郎「そうだな。ん?」

悠一郎は晴風の甲板上で何かが動いてるのが見えてもう一度双眼鏡を覗く。

悠一郎「あれは…」

そこには小柄な女子生徒が後部は甲板にある25ミリ単装機銃を撃とうとしてる。

悠一郎「おい、マジで言ってるのか?」

悠一郎がそう言った瞬間女子生徒は全艦に向けて発砲してきた!

悠一郎「頭を下げろ!当たるぞ!」

悠一郎なそう言うと浜風の艦橋クルーは頭を下げる。

女子生徒が撃った25ミリ弾の一つが浜風艦橋の窓ガラスを割る。

悠一郎「あの弾バカはなんだ!」

悠一郎はゆっくり頭を上げもう一度双眼鏡で見るとどうやら弾切れを起こしていてその間に金髪の女子生徒によって海に投げ飛ばされた。

悠一郎「おいおいマジかよ。この艦の生徒はイかれてるのか?」

投げ飛ばされた女子生徒は波に弾き飛ばされて晴風甲板に戻る。

悠一郎「ふぅ、よかったな。」

悠一郎がもう一度双眼鏡で晴風を見るとブルーマーメイドの巡視艇が晴風に近づき巡視艇から私服の女子生徒が晴風に向けて何か言っておりその後おとなしくなった。

川瀬「なんとか落ち着いたわね。」

浜風艦長「そ、そうですね。まさかあんな事をする後輩がいるとは思いませんでした。」

川瀬「そ、そうね。じゃあ予定通り晴風の補給と修理に入るから間宮と明石は接舷して浜風と舞風は周辺警戒に入るわよ。」

浜風艦長「了解しました!」

川瀬「それと私と悠一郎君は後で晴風に乗艦するわよ。」

悠一郎「了解。」

なんとか接触に成功し補給と修理に入るのであった。

 

 




今週の海上自衛隊一般曹候補生2次試験頑張ってきます!

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