とても分かりづらい文章かも知れませんが、読んで頂けて誠に光栄です。
ではどうぞ
ちなみに私はセパタクローが大好きです
ある日の放課後
<おい一護、虚が出たぞ>
「どこら辺だ?」
< 南南東の空中だな。そこそこ距離があるぜ>
「なら、とっとと片付けるか。とりあえず生身はあの林の陰においとけば良いか。」
<急げよ一護。近くに人間が居るぜ。>
「なんだと!?馬鹿野郎!早く言えっての!!」
1人の少女が
「もー!!何なのよ!!この学園広すぎるでしょ!!!!迷っちゃったじゃないの!!!!」
グアアアアァァァァ!!!!!!!
「ひっ…。なに…今の…?」
少女は近くの木に身を潜め辺りを見回す
「な、何あれ……?」
少女の視線の先には木々をなぎ倒して雄叫びを挙げながら悠々と歩く、目測15m程の仮面の被った怪物がいた。
「なにあの大きさ…。怪獣…? いや、大丈夫。逃げる必要なんてないわ。私にはコイツがいるもの。倒してみせる!!」
<一護。>
「今度はなんだ!?」
<人間が虚に向かって行ったぞ。>
「クソ!!」
「くっ、もうなんなのよ!全然効かないじゃない!」
「おい!離れろ!!」
その声を聞き、少女は反射的に虚の前から離脱した。
「オラァ!!」
一護は巨大な虚に剣圧で攻撃し、その体をぶっ飛ばす。
「ちっ、防がれたか、硬ぇ腹だな…。おい、大丈夫か?」
「アンタ2番目の!!っていうかアレは何なの!?しかもアンタ生身じゃない!!ISも纏わないで!アンタ死にたいわけ!?」
「お、おい。落ち着けよ。後でちゃんと説明してやっから。」
(やっぱりコイツも見えてやがる…。ここの学園に来る人間には全員俺らが見えるって考えたほうが良さそうだ。だとしたら原因はなんだ?ISが乗れる奴は霊的資質があるのか?それともここの土地が特別なのか?っと考えるのは後だ。まずはあいつをさっさと倒すか。)
「おい、少し引いててくんねぇか?」
「何言ってんのよ!?あんな奴1人で倒せるわけないじゃない!!ISの攻撃すら防ぐのよ!?」
「大丈夫だ。任せとけ」
そう言って一護は虚の元へ飛んで行った。
「あぁ〜!!もう!!待ちなさいよアンタ!!」
そして少女は一護後を追いかけて行った。
その場を機械を通して見ている人がいる事に気付かず。
「んー、あの化け物とオレンジ頭君は何か関係があるのかな?相変わらずIS反応は出ないけど。あのエネルギー,一体なんなのかなぁ?んー…。専用の計測器作らなきゃなぁ…。」
「オラァ!!」
ズドン!!
さっきの少女がいる場所から離れるために、虚を斬り飛ばして遠くへ移動していた。
<おい、さっきの奴が追ってきてる。さっさと片付けやがれ。>
「わかってるっての!月牙…天衝!!」
ギャアアアアアア!!!!!
「弱かったけど随分と硬えやつだったな。」
「見つけた!!って…。アンタ、さっきの化け物は?」
「あいつはもう倒したぜ。」
少女は一護近くに降り立ち、ISを解除した。
「あんた何者?2番目の男性のISの操縦者よね?名前は何とか苺だっけ?名前が可愛らしいから覚えてたわ」
「黒崎一護だ。ちなみに名前の漢字は一等賞の一に護で一護だ。」
「じゃあ一護って呼ぶわ。私は凰 鈴音。呼びづらいだろうから鈴で良いわ。 それで一護。もう一度聞くけどアンタ一体何者? あの化け物知ってるみたいだし。詳しく聞こうじゃない?」
「はぁ〜…。(虚見られたら誤魔化しきれねぇか…。)
アレは虚って言っていわゆる悪霊みたいなモンだ。俺はそれを成仏させる為にいる死神だ。」
「死神…?なに、じゃあ、私の魂とかもとるわけ?」
「いや、魂なんかとらねぇよ。虚を退治するだけだ。だけど、この事は黙ってて欲しいんだ。頼む!」
「別にそれは構わないけど…。あの悪霊ってやつ幽霊なのよね?あんなのがゴロゴロいるわけ?私初めて見たんだけど。」
「ゴロゴロはいねぇさ。偶にこっち側に出てくんだ。それを俺がこの刀で斬って成仏させる。だから安心してくれ。」
「ふ〜ん、わかったわ。任せることにする。アンタ何か私の幼馴染に似てるわね。織斑一夏って奴なんだけど知ってるでしょ?」
「一夏の幼馴染?あいつ幼馴染2人もいたのか。初めて知ったな。」
「そりゃそうよ。私は今日からこの学園に……。2人?ねぇ、2人っていったいどういうこと??」
「お、おい。落ち着け…」
「私は最高に落ち着いてるわ?それで?どういうことか教えてもらおうかしら??」
「ハ、ハイ…。(何だこの学校…。怖えぇ女多過ぎだろ!)」
「ふーん。なるほど。篠ノ之箒ねぇ…。ありがとう、助かったわ。」
「いや、大丈夫だ。そろそろ暗くなってきたな。とっとと戻るか。」
そう言って一護は飛び立つ。
「ちょっと!!飛ぶなんてズルいわよ!私も連れて行きなさい!!」
「これは飛んでんじゃねぇ!立ってんだ!」
「そんなのどうだって良いわよ!良いから連れて行きなさーい!!」
「ったく、仕方ねぇな…。」
そう言って一護は鈴音を脇へ抱える。
「ちょっと!!もっと丁重に扱いなさいよ!!!」
「うるせぇ!!運んでやってんだから文句言うんじゃねぇよ!!」
そして一護は空中を跳びあっという間に空高くへ
「うわっ、高い…!」
「IS乗ってたらこのぐらい普通だろ?」
「それとは別よ!」
「よくわかんねぇ奴だな。こっからは飛ばすぞ。」
「え、飛ばすって、ちょおおおおぉぉぉぉ!!!!」
一護は瞬歩を使って疾走した。
「……………」
「ヤベェ…ちょっと飛ばしすぎちまったか…。」
鈴音は見事に気絶していた。
「どうすっかなぁ…。」
途方に暮れる一護であった…。
目覚めたての怒り狂った鈴音を何とか鎮めた一護は部屋へと戻った
「これで代行証も含めて霊的なものを見ることができたのは千冬さん、更識さん、布仏さん、それとさっきの鈴で四人。ここまで来たら全員見れると考えていいはずだ。蒲原さんに聞いたほうがいいか。よし!」
prrrrrr prrrrrr
「はい、黒崎さんっスか?」
「あぁ、俺だ。浦原さん。」
「なにか問題でもありました?」
「問題っていうか、なんか知らねぇけど代行証や虚が普通の奴にも見えてるみてぇでよ。」
「ふむ、そりゃあおかしいっスねぇ。死神になる前の一護さんや石田さんたちみたいにある程度の霊圧を所持してるならまだしも普通の人は見れないはずなんですがねぇ。なにか共通点みたいなものはないっスか?」
「共通点か…。一応挙げるとすれば見えてる人全員ISに乗れるってことぐらいだな」
「ISッスか?」
「あぁ、こっちの世界で普及してる女にしか乗れねぇ戦闘ロボットみてぇなやつなんだけどよ。」
「そりゃ随分と物騒な世界ッスねぇ。なんで女性にしか乗れないんスか?」
「それがよくわかってねぇみたいなんだ。開発者がコアの設計を発表してねぇみたいでよ。しかも誰も解析できないって話らしいぜ。」
「そりゃまた難儀ッスねぇ。一護さんはそのISって持ってるんスか?」
「あぁ、一応な。何故かわからねぇけど俺もそれに乗れてよ…。こっちの世界に来てから何故か代行証がそのISになっててよ。しかもその中に虚の俺がいてよ。」
「不思議ですねぇ。ならそれをアタシが解析しましょう。」
「マジかよ!?」
「ハイ♪まぁ、アタシも科学者の端くれですからねぇ。」
「待ってくれ。」
「どうかしましたか?」
「なんかよくわかんねぇんだけど、そっちの世界に行くと虚も消えちまうみたいでよ。多分ISも消えちまうと思うからそっちに送れねぇんだ。」
「ん~、それ困ったッスねぇ。いや、ありますひとつだけ手段が。」
「本当かっ!?」
「ハイ♪スイマセーン!鉄裁さん!」
「はい、お呼びですかな?」
「空間転移と時間停止、それに例の部屋を…お願いできますか?」
「それは禁術ですぞ?」
「ハイ、それは承知の上です。」
「……分かりました。やらせていただきましょう。」
「では、早速。黒崎さん、少しばかり借りてもいいッスか?」
「あぁ、明日11時ごろには返してくれれば構わねぇよ。って例の部屋ってなんだ?気になるんだけど。」
「それはですねぇ、かつて一度だけ鉄裁さんの禁術を見たとき、科学でその域に達しようとしたことがあるんス。それで似たような効果を付与した部屋を作ったんス。周りとの時間を断絶する。最初は効果が弱すぎて機能しなかった…。せいぜい出来て時間の進みを少し遅くする程度…。どう頑張ってもそれが限界でした…。そこでアタシはその部屋の中に同じ部屋を作り、それを繰り返して103重の部屋を作ったんス。」
「ん?つまりはどういうことだ??」
「つまり時を止める部屋を作ったってことッス。ではこれからその世界の一部ごと切り取ってこちらへ送ります。それでは一護さん、目の前に陣があるのが見えますか?」
「あ、あぁ、この緑色の円形のやつだよな?」
「ハイ、その陣の真ん中に代行証をおいてください。」
「わかった……。これでいいか?」
「ハイ、それでは一護さんその陣には絶対に近づかないでくださいね。それでは鉄裁さん、転送先はあの部屋でお願いします。」
「承知しました。」
陣が緑色に光り輝く一護の視界に薄い緑が広がり代行証が目の前から消えた。
「とりあえずは成功しました。早速調べてみますんで待っててください。」
「あぁ、頼んだぜ、浦原さん」
ピッ
一護は携帯を切りベッドへ身を投げ出した。
「フゥー…。疲れた…。少し寝るか……………。zzzz」
「一護さんただいま帰りまs…あら?」
一護が眠りについてからセシリアが部屋へ戻った。
「うふふ、いつも眉間に寄せているシワがなくて、まるで子供みたいですわ…。」
セシリアは一護のベッドへ腰掛け、一護の顔を覗き込む。
「少しくらい甘えてもよろしいですわよね…?」
そうしてセシリアは一護の腕へ寝転ぶ。
「安心しますわ…………スゥ……。」
そのままセシリアは一護の腕の中で眠りについた。
「ウッ…なんだ左腕が痺れて…ってうお!!なんでセシリアが…。参ったな…これじゃあ起きれねぇ…。ったくツンツンしてたのが嘘みてぇだな…。そろそろ起きてもらわねェと…。おい!セシリア!!」
「ん、ん……。えっと…はっ!!!すみません!!」
セシリアはガバッと頭を下げる。
「いや、大丈夫だから顔上げてくれ。」
「は、はい…。」
二人の間に気まずい雰囲気が流れた。
「ほ、ほら、飯でも食いにいこうぜ!」
「は、はい!行きましょう!!」
こうして二人は顔を紅くしたまま食堂へ出かけていった。
こうして二人は気まずいまま一日を終えた。
まだ太陽が昇る前。
prrrrr prrrrr
「う、うぅ…。なんだ…? って!浦原さんからか!!」
「う、う……。どうか…しましたか…?」
「わ、悪い、なんでもねぇ、まだ寝てくれて良いぜ。」
「は…い……。」
「ふぅ…。一応外にでとくか。」
ピッ
「もしもし?浦原さんか?」
「はい、ISの正体が分かりました。ただそれと同時に重大なことが分かりました。」
「重大なこと…?なんなんだそれは?」
「まぁ、落ち着いてください。まずはISと呼ばれるコアの中身について…。それは霊圧です。」
「霊圧…だと…!?どういうことだ!!この世界に死神のシステムはないんじゃないのか!?」
「はっきりとは言えませんがいる可能性は0に近いです。ただいたとしてもその世界に虚がいないことから、現世には降りてこないのは確実でしょう。ただ、そのコアの中身が巨大過ぎるんです。都市一つ簡単に吹き飛ぶでしょう。確かにそれは危険です。しかし重要なのはそこではありません…。」
「そこじゃないって…どういうことだよ!?」
「問題なのはその強大な霊圧を覆っている外殻です。」
「外殻?危険なもんでも使われてんのか?」
「いえ、危険なものではありません。危険性ではなく使われている技術が問題なんス。」
「技術?何がいけねぇんだよ?」
「その外殻の技術。それはアタシが尸魂界で十二番隊の隊長をしていた時の話です。その時アタシは霊圧を他のエネルギーに変えて利用するという技術を開発していました。そして実験はかろうじて成功、と言える形でした。」
「かろうじて…?」
「ハイ、尸魂界の物質全てを形作る霊子を現世の物質全てを形作る器子へと変換する装置。初めは義骸が無くてもその変換器を使って現世に行けるようにし、いちいち義骸を脱がなくても闘えるようにしようとしました。そして、さらに改良すれば霊圧から水や炎、電気なども創りだせました。ですが重大な欠陥がありました…。男性が使うと効果が薄くなるんス。それによる燃費の悪さです。夜一さんが少し霊圧を流して水はコップ一杯程度、炎はライター程度、電気は電池が生み出す電力程度、当時のアタシが全力で霊圧を注いで出来たのが、水だと一滴、炎だと火花、電気だと静電気程度でした。そこでアタシはこの研究はこれ以上は進められないと断念しました。」
「そんなもん作ってたのかよ…。相変わらず出鱈目だな…。でも聞く限りじゃそれは無理だったんだろ?なのにどうしてISなんてもんを動かせるほど高性能になってんだ?それに俺や虚が見える理由は何なんだ?」
「まず、アタシは霊子を抽出し、それを変換するものを作りました。それも欠陥品を…。しかしこのコアは違います。エネルギーからエネルギーを変換する。そこに縛りはありません電気から霊圧を作ることも、霊圧から炎を作り出すことも、炎から水を作り出すことも…。私が作ったものとはほぼ別物です。けれど、基本骨子の部分はアタシが作ったものと同じでした。つまりは改良型という事です。それと霊的なものが見える理由。あくまで予想ですが、おそらくISへ乗ってるうちにISからながれ出る霊圧に似たエネルギーを体内に蓄積していったのでしょう。」
「スゲェな…。なんでもありじゃねぇか…。でもなんでその技術が使われてるのがまずいんだ?科学の進化じゃねぇか。」
「アタシの技術を昇華させたそのものは素晴らしいです。人という限りのある時間でそれを作り出す。確かに作った人は天才と言えます。ただ重要なのは技術の高さではなく、技術の出処です。私と全く同じ基本骨子を0から創り出した…。作った本人からして見れば、人がこれを作る可能性はほぼ0です。となれば…。」
「誰かが俺たちの世界からこっちの世界に来たってことか…。」
「ハイ、しかも、恐らく110年ほど前からでしょう…。あまり余裕は無いみたいッスねぇ…。移動装置も設計が終わりましたし、完成まで3ヶ月といったところでしょう。」
「その事なんだけど浦原さん。」
「ハイ?」
「その問題が解決するまでこっちにいる時間を伸ばして欲しいんだけどよ。」
「それは構いませんが…。崩玉の件といい、この件まで迷惑をかけてしまいますが…良いんですか?」
「あぁ、とりあえずISが危険かどうか、もし危険なら俺が止める。」
「スミマセン…。今回は私も全力でお手伝いしましょう。」
「あぁ、助かるぜ。それじゃあそろそろ切るぜまた何かあったら連絡する。」
「ハイ、わかりました。それでは一護さん、お気を付けて。」
ガチャッ ツー ツー ツー
電話が切れたのを確認し、一護は部屋へ戻っていった。