なのはとの戦いに敗れたフェイトは、管理局によって保護されアースラへ移送された。
保護といってもフェイトの腕には手錠が嵌められ、どちらかというと確保の方が近いかもしれない。
リンディを始めとした管理局側もフェイトの事情は分かってはいるが、だからといって規則をうやむやにして良い筈はなく、犯罪を犯したフェイトを拘束しない訳にはいかないのだ。フェイトが高ランク魔導師であれば尚更である。
『母親が逮捕されるシーンを見せるのは忍びないわ。なのはさん、彼女をどこか別の部屋へ』
リンディとて職務に忠実なだけの冷血人間ではない。幼いフェイトの心を気遣い念話でなのはに指示を出す。
しかしタイミングの悪い事にフェイトを別の部屋へ移す前に、フェイトはモニターに映る自分の母親を見てしまった。
武装局員がプレシアを取り囲み、投降を迫る。多勢の無勢だが大魔導師と謳われた所以か、プレシアは鼻で笑うだけで降伏など考えてもいないようだった。
しかし局員が玉座の後ろにある部屋に入った途端、プレシアが般若の如き形相で局員に雷撃を放った。
「え!?」
そしてその部屋にあるモノを見て、なのはは絶句する。
部屋にあったのは巨大な生体ポッド。そして緑色の液体に浮かんでいるのは、フェイトそっくりの少女だったのだ。
『私のアリシアに近寄らないで!!』
「アリ……シア」
フェイトにとって母が怒る所なんて何度も見慣れた光景のはずだった。
けれど違う。怒っているのは同じだが、今のプレシアは深すぎる愛情故に怒っていた。それを理屈ではなく感覚で悟ってしまったからか、フェイトは赤い瞳を揺らしながら自分そっくりの少女を見る。
『はぁ。もう駄目ね、時間がないわ。たった9個のジュエルシードじゃアルハザードに辿り着けるか分からないけど……。でも、もういいわ。終わりにする。この子を亡くしてからの暗鬱な時間を、この子の身代わりの人形を娘扱いするのも。
聞いていて? あなたのことよ、フェイト。せっかくアリシアの記憶をあげたのにそっくりなのは見た目だけ。役立たずでちっとも使えない私のお人形』
「最初の事故の時にね、プレシアは実の娘、アリシア・テスタロッサを亡くしているの」
俯きながらエイミィは事情を知らないなのは達に説明する。
この〝真実〟ばかりは明かさない内に全てを終わらせたかった、とその震える唇が告げているようだった。
「彼女が最後に行っていた研究は使い魔とは異なる人造生命の生成。そして死者蘇生の秘術。フェイトって名前は当時彼女の研究に着けられた開発コードなの」
プロジェクトF.A.T.E。有体にいえばクローン人間の製造技術だ。
死んだ人間と遺伝子的にはまったく同じクローンに、その人間の記憶を転写する。人道的道徳的問題に目を瞑れば、限りなく死者蘇生に近い結果を実現する画期的発明とすらいえるだろう。
尤もその研究がどういう現実を齎すかは、今のプレシアとフェイトの関係が全てを現していたが。
『よく調べたわね。そうよその通り。だけど駄目ね、ちっとも上手くいかなかったわ。クローンは所詮クローン。失った物の変わりにはならないわ』
「やめて……」
『アリシアはもっと優しく笑ってくれたわ。アリシアは時々わがままも言ったけど、私の言うことをとてもよく聞いてくれた』
「やめて……っ」
プレシアの独白は鋭利なナイフとなってフェイトを切り裂く。
なのはは目尻に涙を溜めながら懇願するが、モニターの向こうのプレシアはまるで聞こえてないように続けていった。
『アリシアはいつでも私に優しかった。フェイト、貴女はやっぱりアリシアの偽物ね。せっかくあげたアリシアの記憶もあなたじゃダメだった』
「やめて…やめてよ!」
『アリシアを蘇らせるまでの間に私が慰めに使うだけのお人形。だから貴女はもう要らないわ。どこへなりと……消えなさい!』
「お願い!もうやめて!」
『フフフ…いいことを教えてあげるわフェイト。あなたを造り出してからずっとね。私はあなたが……大嫌いだったのよ!』
それが止めとなった。この世の誰よりも愛しい母親から告げられた、余りにも残酷な拒絶の言葉はフェイトの心を砕いた。
心が砕ければ、身体も同じ末路を辿る。フェイトは糸の切れた人形のようにその場に崩れ落ちた。
精神的ショックで倒れたフェイトは、アースラの医務室へ運ばれていった。本当ならフェイトの側についていてあげたいなのはだが、その前にやらなければならないことがある。
ジュエルシードで次元震を発生させ、アルハザードへ旅立とうとするプレシアを止めなければならない。
クロノやユーノと転移したのは時の庭園。プレシア・テスタロッサの居城。プレシアの居城には最低でもランクA相当の傀儡兵が大軍勢を成してなのは達を待ち構えていた。
一体一体が下手な武装局員を凌駕する強さをもつ傀儡兵。これだけの軍団を作り上げるあたり、プレシアの魔導師としての力量は底知れないものがあった。
圧倒的数の暴力に腰が引けそうになるなのはだったが、そこで前へ出たのはクロノ。
「無駄に魔力を消費することはない」
そう言うとクロノは最低限の魔力消費で、効率よく傀儡兵の軍団を片づけてしまう。
なのはもフェイトも凄まじい才能を秘めた魔導師だが、執務官という重責にあって活躍を続けてきたクロノは二人と比べても頭が二つほど飛びぬけていた。
「先を急ごう」
クロノに言われ我に返ったなのはは、慌ててクロノの後を追う。
行く途中に黒い穴が空いている箇所が幾つかあり、気になってそれに視線を向けているとクロノからの注意が跳んできた。
「そこは気を付けて! 虚数空間、その中じゃあらゆる魔法が発動しなくなる。当然飛行魔法もだ。落ちたら最後、二度と這い上がってこられないぞ」
「き、気を付ける……」
熟練した動きで傀儡兵を倒すクロノ。それをアシストするよう懸命に奮闘するなのは。
流れはお約束通りに進んでいく。まるで繰り返し再生されるビデオテープのように、正しい道順をなぞる様に。
だが最上階へ続く階段と、それを守護する傀儡兵が立ち塞がった時、変化は現れる。
「ここから二手に分かれる! 君達は最上階にある駆動炉の封印を!」
「クロノ君は?」
「プレシアの所へ行く。それが僕の仕事だからね」
もしこれが
故になのははゆっくりと首を振る。
「待って。フェイトちゃんのお母さんの所へは私が行くよ」
「なのは!?」
「フェイトちゃんと一人でしっかり向き合うって約束したんだもん。フェイトちゃんのお母さんともお話しないといけないの」
「し、しかしだな」
「……お願い」
なのはがいざという時に凄まじく頑固になるのは、海上決戦や臨海公園での戦いの件で短い付き合いのクロノも知っていた。
この意思は折れず、かといって議論している時間も惜しい。そう判断したクロノは不承不承といった様子で頷いた。
「分かった。けど無理は慎むように。僕も駆動炉を封印したら直ぐに駆け付ける」
いざ決断すればクロノの行動は迅速だった。邪魔な傀儡兵を魔力弾で撃ち倒すと、最上階の階段を進んでいく。しかも気の利いた事になのはの分の傀儡兵まで纏めて倒していってくれた。
クロノを見送ったなのはは気合いを入れる様に両頬をパンと叩くと、時の庭園中枢部――――プレシア・テスタロッサのいる玉座の間へと急いだ。
だが古来より玉座にはそれを守る近衛がいるのが道理。急ぐなのはの前に現れたのは、これまでの傀儡兵とは格の違う巨大な鋼鉄騎士だった。しかも鋼鉄騎士の周囲には傀儡兵が百以上いるときている。
「なのは! ここは――――」
「任せな!」
百の傀儡兵による一斉攻撃を、をユーノとアルフの二人がバインドなどの魔法を駆使して自分達に引き寄せていく。その間になのはは巨大な鋼鉄騎士に意識を集中させた。
だが流石の二人でも百の傀儡兵を一体の例外なく引き付けるなど不可能だ。挑発に引っかからない一部の傀儡兵はなのはへと突進してくる。
「なのは!」
ユーノが叫ぶ。傀儡兵の斧は鋼鉄騎士に集中した不意を突くように振り下ろされる。
隕石のように落下してくる無機質な殺意になのはは目を閉じ、
「サンダーレイジ!」
隕石よりも速く鋭い稲妻が、傀儡兵諸共に斧を粉砕した。
これまで自分と何度も激突した魔力の気配になのはの表情は自然と綻ぶ。フェイト・テスタロッサ、色んな意味で嬉しい助けだった。
「フェイトちゃん!」
「…………――――――」
なのはが声をかけると、フェイトは頬を赤らめて恥ずかしげに視線を逸らす。
助けてくれたお礼を言いたいなのはだったが、感情のない鋼鉄騎士が悠長とそんなことを待ってくれる筈もない。背中の巨砲を展開すると、照準をなのはとフェイトの二人に向けてきた。
「大型だ……バリアが強い」
「うん。それにあの背中の……」
ミサイルが直撃しようとビクともしないバリアに、タングステンだろうと粉砕する魔力砲。
プレシアの近衛なだけある。恐らく庭園内の傀儡兵の中で最も強力な一体なのだろう。一人で相手にするには厳しい相手だ。
「だけど…二人でなら!」
「うん! うんうん!」
フェイトの強い言葉に、なのはは万感の思いで頷いた。
「いくよ、バルディッシュ」
『get set』
「こっちもだよ、レイジングハート」
『stand by ready』
レイジングハートとバルディッシュ。性格は違えどマスターを想う二機のデバイスは、心なしか嬉しそうに変形する。
魂を懸けて鎬を削った二人の少女。その行く道を屑鉄風情が遮れるものか、と魔力が狂ったように滾り出した。そして、
「サンダースマッシャー!」
「ディバインバスター!」
薄桃色と黄金色の極光が鋼鉄騎士を跡形もなく消し飛ばした。まだ通常の傀儡兵は何体か残っていたが、
「フェイト! こいつらは私が抑えとくよ! だから――――」
「うん、ありがとうね。アルフ」
雑兵はアルフとユーノが相手をしてくれている。これでもう二人の道を遮る邪魔者はいない。
なのはとフェイトはプレシアのいる最下層へと降りて行った。
次元震の発生源だけあって、プレシアのいる最下層には既に次元断層が蜘蛛の巣のように広がっていた。
プレシアは断層から覗く虚数空間の彼方にアルハザードがあると言っていたが、少なくともなのはが目を凝らした限りでは虚数空間の奥に広がっているのは『無』だけ。何一つとしてありはしなかった。
そして部屋の中心にはアリシアの入った生体ポッドと、それに寄り添うように立つプレシア・テスタロッサ。
「フェイト、なにを……しにきたの? 気色の悪い、小娘まで一緒に」
口を抑えて咳き込みながら、プレシアはあれだけ手酷く切り捨てておきながら、のこのこと姿を見せた自分の娘を睨みつける。吐血したのか掌には血の跡があった。
フェイトはそんな母親を真っ直ぐ見つめながら口を開く。
「貴女に言いたい事があって来ました」
「……」
「私は、私はアリシア・テスタロッサじゃありません。貴女の造ったただの人形なのかもしれません。だけど私はフェイト・テスタロッサは、貴女に生み出してもらって育ててもらった貴女の娘です!」
「あははは、だから何? いまさら貴女を娘と思えと言うの?」
「貴方が、それを望むなら」
確かに否定もされた、拒絶もされた。
記憶に残る優しい記憶は『フェイト』ではなく『アリシア』に向けたものが全てで、フェイト・テスタロッサへの愛情などありはしなかったのかもしれない。それでも、
「貴女がそれを望むなら、私は世界中の誰からもどんな出来事からも貴方を守る。私が貴女の娘だからじゃない……貴女が、私の母さんだから!」
例え母親から愛されなかったとしても、母親を愛してはならないということにはならないだろう。
遠慮もなければ、欺瞞もない。フェイトは自らの心の内にある本音を、そのまま吐き出した。
「くだらないわ」
けれどプレシアはにべもなくフェイトの思いを拒絶した。
プレシアが見るのは隣で眠る
「そんな……酷いよ、こんなのって……っ!」
それが余りにも切なくて、なのはは溜まらず叫んだ。
プレシアは鬱陶しそうになのはを一瞥すると、なにかに気付いたのかスッと目を細めた。
「五月蠅い小娘ね。そうね……けど、可能性は少しでも大きい方がいいわ。高町……なのは、だったかしらねえ。お節介で薄気味悪い小娘、痛いのが嫌なら大人しくしているといいわ!」
プレシアの指先から放たれる紫電。魔力変換資質〝雷〟を利用した初歩的攻撃魔法だったが、それが大魔導師によって行われればアフリカ像すら感電死させる必殺となる。
フェイトが戦いで見せた闘志とも、傀儡兵の無機質な殺意とも異なる、高町なのはが生まれて初めて経験する濃密なる〝悪意〟が形となって襲い掛かってきた。
緊張感が全身を駆け巡り、総身が凍て付きそうになる。
「はーはははははははははははははは! 主人公の僕を置いてなにを最終決戦なんてやってるんだい?」
そして主人公がピンチに陥るというこれ以上ないタイミングで、都合の良いように救いの手は現れた。
趣味の悪い青いスーツと髑髏柄のネクタイ。高町なのはにとって人生最初の『友達』は現れるや否や、ハンマーの一撃で電撃を相殺してみせる。
「ラストバトルで主人公空気とか読者が許しても僕が許さないんだぜ」
「遅いよ、ドゥルーク! なにやってたの?」
「ナニに決まってるだろう。言わせんな恥ずかしい」
「さ、最低なの!」
「ちゃんとなのはがピンチになった時には駆け付けたんだ。許してくれよ。ここからは僕も一緒に戦うから、ね?」
「仕方ないの」
プレシアの悪意に萎縮していた心は、気付けば元の調子を取り戻してくれていた。
自分の隣にドゥルークがいる。ドゥルークがいれば、どんな不安や困難にだって安心して挑んでいけるはずだ。
これからもそうしてきたのだから。だって高町なのはの世界には、自分を気遣ってくれる人達に溢れていたから。自分に剥き出しの悪意をぶつけてくるような人間などいやしなかったから。そう、
――――故に破綻はここに訪れるのだ。
白けた目でなのはを見下しながら、プレシアは口を開く。
「はぁ。フェイト、私が言うようなことでもないけれど、友人は選ぶことね。よりにもよってこんな精神障碍者染みた子を側におくだなんて。嗚呼、お人形と精神障碍者でお似合いなのかしら」
「やめて、母さん!」
禁忌の扉が開く音にフェイトが叫ぶが、プレシアは口を止めることはなかった。
プレシアは高町なのはを怒りの形相で睨みつけながら、現実をぶちまける。
「さっきから
「………………………………………………え?」
意味が分からない。精神障碍者というのはただの悪口ということで片づけるとして、妄想の中のお友達とは誰のことだろうか。
フェイトはちゃんといるし、ドゥルークだって自分の隣にいるではないか。
「…………あれ?」
なのにどういうことだろう。さっきまで自分の隣にいた筈のドゥルークの姿がない。
「ドゥルーク? ねぇ、何処へ行っちゃったの? まだ戦いの途中なんだよ? ねえ、どこなのドゥルーク!」
「ふふふ、あはははははははははははははははははははははははっ! まさかと思ったけど本当に自覚すらなかったの?
ドゥルーク、地球の……ロシアだかの言語で『友達』って意味だったかしらね。妄想の友達にはピッタリなネーミングだわ。とんだ道化がいたものだわ」
「お願い、やめて母さん!」
「…………嘘だよね、フェイトちゃん……? ドゥルークが、なのはの……想像の、友達なんて……。フェイトちゃんも話したこと、あるでしょ? 戦ったことだって――――」
縋るようにフェイトを見るなのは。だけどフェイトは気まずそうに眼を背けた。
それが――――主観のない、本当の現実を否応なく突き付けているようで、なのはは崩れた。
「あ、ああああ……」
始めの感情は〝寂しさ〟だった。
父親が入院して、母も父姉も自分に構ってくれなくて、たまらなく孤独だった幼少期。
孤独を埋めてくれる〝誰か〟が欲しくて、だけど〝誰も〟側にいてくれなかったから、自分で誰かを形作った。
父親が恋しかったから、年は30代頃。
母親が恋しかったから、年は20代頃。
兄姉が恋しかったから、年は10代頃。
甘えられる父性が欲しかったから、性別は男の人で。
自分の事を必要として欲しいから、出来るだけ駄目な人が望ましい。それこそ子供の自分に縋りついてしまうような最低人間が良い。だけどニートはちょっと酷すぎるから、金使いが荒いフリーターというのが丁度いいだろうか。
生まれ落ちたのは、自分の望んだままの友達。
友達は少女が不安になったり、恐怖を感じたり、寂しさを感じた時には常に側にいた。
時に最低な不審者として高町なのはに助けを求め、時に父親のように高町なのはの悩みを聞いてくれた。
都合の良い友達に、少女はドゥルークと名付けた。
「あああああああああああーーーーっ」
妄想の友人を交えた主観的現実は、客観的現実を歪ませる。
腹を空かせたドゥルークにこっそり残飯を分け与えていた? 違う、現実は自分が残した残飯を自分の胃に流し込んでいたに過ぎない。
高町なのはを守るためガトリングガンを放った? 違う、現実は彼女自身がその才能で無意識に魔力弾を形成して放っていたに過ぎない。
家族や他の友達もドゥルークの存在をちゃんと認識していた? 違う、現実は彼女を気遣った心優しい皆が彼女に合わせていただけだ。
そして現実を直視したなのはにフラッシュバックするのは、自分が寝静まった時刻に、隠れて話し合う家族の姿。
『なのは……最近独り言が多くなったよね。部屋で何もない方へ向かって一人でブツブツと話してたし。なんだか想像した友達と会話してるみたい……』
『父さんが事故にあったからって、なのはの事をないがしろにしてしまった……きっとそのせいだ……っ』
『これからは出来る限りなのはの側にいてあげましょう。想像の友達も……今は、否定しちゃ駄目。そうしたらきっと酷く傷つくわ』
『ああ、きっと小学生になって現実の友達が出来たら、友達を想像する必要だってなくなる』
『それまでは、だね』
明かされた真実。暴きたてられた現実。
それらは鋭利な刃物となって、高町なのはの心をズタズタに切り裂く。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!」
時の庭園に少女の絶叫が響き渡った。
次の更新は三日後です。