駄文ですがどうぞ
「「「乾杯」」」
「こういうメンツで飲むって初めてだな。」
「我もだ、基本的に酒は一人で飲むものだとばかり思っていたぞ。」
「いつか社会人になるかもしれないのにその考えは改めようよ。」
今日は戸塚の主催で俺、戸塚、材木座で飲み屋に来ている。どうやら文化祭での一件の打ち上げらしい。というか戸塚と飲み会とかやばい。戸塚って酔うのかな? そしたらどんな感じになるのかな? おっと……こういうのは本人の前ではだめだな。
「僕、カシスオレンジとかにしようかな。八幡はどうする?」
かわいいの頼むな……ムフ……おっと。
「あ、俺はビールでいいや。」
「我も同じでいい、トイレに行くのでよろしく頼む」
「はーい、すいません~」
「それでさ、八幡ちょっと聞きたいんだけどさ」
「なんだ?」
「あの4人のことどう思ってるの?」
「プハッ! ゲホゲホ、急になんだよ……」
急に何を言い出すんだよ。思わずビール吹き出しちゃったじゃねーか。
「文化祭での件は八幡の友達として助けに参上した。だから八幡の友達として八幡の恋愛事情に興味があるのは至極当然だよね。」
「うむ、我もそれは気になっていた。このまま結論を出さずにズルズルと行くという選択肢はリアルじゃ選びようがないからな。」
どうやらこいつらは酒の肴として俺の恋愛の状況について聞きたいらしい。
「別にどうも思ってはない。」
「「それは嘘(だな)」」
「なぜ、そこ息ぴったりなんだよ……。」
「お主は前までなら、勘違いに付き合う暇なんてない。とか言ってるからな。」
「あの4人がどうでもいいなら、八幡なりに嫌な素振りするもんね。どうも思ってないはずはないよね。」
「うぐ……そ、それは」
確かに俺は嫌なら本当に嫌な顔をするし、どうでもいいなら本当にどうでもいい顔をする。けど、ここまで性格を見透かされているのはちょっと嬉しい反面、複雑だ。
「というわけで八幡、僕の質問に何個か答えてほしいな」
「それ、拒否権は?」
「答えたら、お前があの3人に没収されたDVDを今度、貸してやろう。」
「DVD?」
「お前、何処でその話を……」
「何、八幡よ。われの情報網を甘く見るな。あれは続編も出ている。しっかり答えたら、貸してやろう。」
ここにあの4人がいるわけではない。この2人には世話になったし、加えてあのDVDを貸してもらえるなら、それなりにやる価値はあるのかもしれない。でもなぁ……。
「ちなみに他言無用で頼めるか?」
「それは任せといて」
「すまぬ、保証はできない。」
戸塚は大丈夫、材木座はダメらしい……こいつにそもそも話す相手がいるのか?
「なんでだよ、じゃあ何も話すことねーよ」
「だって、あの4人に囲まれることを想像したら……」
あ、察し……。
「まぁまぁ、さすがに自分の身の危険が迫っていたら仕方ないから、許してあげてよ。」
確かに、あの4人に囲まれて、お仕置き的なものを受けた時、材木座はその後遺症で三次元女性に対しての欲情が出来なくなるということになった。それを踏まえれば、次、囲まれた場合はどんな目に会うか分かったもんじゃない。それで口を割るなって方が酷なのかもしれない。
「材木座の言ってることには確かに一理ある。まぁ、基本他言無用なら別にいいぞ」
「八幡も変わったね。普通なら話すことないのにさ」
「まぁ、普通に心境の変化だよ。今でも変わらないことは至高だと思ってるけど、友人と俺のことを言ってくれるなら話は別だろう。俺は今まで友人と呼べるような人がいなかったから、ほとんど同じような態度で人と接してきた。それを友人に接するような態度に変えただけだ。まぁ、後で裏切られたら俺の黒歴史に新たなページが追加されるだけだがな。」
お酒のせいもあるだろうが、なんか恥ずかしいセリフはポコポコ出てくる。最近恥ずかしいセリフをシラフで吐いているのだから、今更なのか? いや、自重しろよ。俺……。
「じゃあさ、あの4人で誰が一番好きなのかな?」
いきなりとんでもない爆弾を投下してきたな…。
「いや、さすがにそれは……」
「ふむ、決めてないということか。 まぁ、あの4人から選べと言われれば、まぁ悩む……たぶんほとんどの人が悩む……贅沢な選択肢というのは羨ましがられることはあるが、選ぶ方の身になるとそれなりに苦しいものもあると言うしな。」
材木座に心の中を読まれている。まぁ、こいつは曲がりなりにも作家志望みたいなとこがあるからか。どんな小説であれラノベであれ、ヒロインが複数いるというのは普通のことだ。読者側に立ってみればいろんなヒロインから好意を向けられるというのは羨ましく見える。俺だって、ジャ〇プSQに乗ってるあの某ハーレム漫画のヒロインをどれだけ羨ましいと……おっと関係なかったな。しかし、小説で選ばれなかったヒロインは読者の知らないところできっともっと泣いているのだ。現実でもそう。選ぶというのはほかを切り捨てるということにつながる。輝かしく付き合ってる人たちの裏ではフラれてしまった人たちの骸が後ろにある可能性もあるのだ。まぁ、それでも選択肢がそもそもない人には恨まれても仕方ないがな。あちらにもあちらで色々悔しい思いもあるのだから。
「誰を選んでも、奉仕部の関係性の一色さんも雪ノ下のお姉さんとの間柄が壊れるとは思えないけど?」
「まぁ、それはもう大丈夫だ。ただの俺の優柔不断なだけだ。すまんが他の質問にしてもらえるか?」
いつか選ぶときが必ず来る。それまではまだこの結論は出さない。
「じゃあ、あの4人とデートとかするならどこがいいとかある?」
「デートねぇ?」
「うん、いろんなとこに遊びにいってるでしょ。八幡があの4人と遊べたら楽しいなぁって思う場所でいいからさ」
「あぁ、そういうことか……。」
要するに、あの4人とどんなとこ行きたいかって話か
「うーん、実は特にないんだな。」
「なぜ、特にないのだ?」
「うーん、デートは男が選んだ方が女子はうれしいというが、実はそうじゃないからな。女子が嬉しいのは自分のためにデートプランを組んでくれるという行動だからな。たとえそれが、まぁ微妙でもそういう補正がつくだろうしな。そもそも出かけるときは基本あっちから仕掛けられるから、あんまり考えたことない。」
「それは、俺はあの4人に惚れられてるから、考えなくてもいいということか?」
「おい……極論過ぎるだろ。とにかく、あの4人と出かけてみたいと考えた場所はもう結構行ってたりするかな。」
行きたいところはあるかと聞かれても、結構いろんな場所に拉致、連行が多いため、今更行きたい場所がないのだ。あの4人はもう俺の思考回路を読み取る技術を習得してるらしい。何それ八幡怖い
「じゃあ、我質問~」
「おう」
「あの4人の性的興奮するところは?」
ゴツッ(俺の足が材木座の右脛にヒットした音)
「ぐわぁぁぁぁ」
「お前、もうちょい常識的質問しろよ。」
「いや……結構普通の質問したぞ、我……まぁ、大体あのDVDを仕入れてるあたり嗜好なんてお見通しだがな。」
ゴツゥ(俺の足が材木座の左脛にヒットした音)
「ひ……だりもだと……」
「この野郎……戸塚すまんな、こういうのお前……」
戸塚の方を見ると、普通の顔をしている。あれ? 案外こういうトーク大丈夫なのか?
「八幡、一応僕も男だからね。そういうのはあるよ。ねぇねぇそのDVDってどんなのなの?」
「うむ、黒髪ロング、巨乳、後輩という属性を有した素晴らしい作品なのだ。続編はさらに磨きがかかっている。」
戸塚は興味深々だ。というか材木座復活早いな…。
「まぁ、あの4人に性的興奮を覚えないならお主のことは不「すとっぷ!」……」
「そりゃ、俺の理性が今までどれだけ焼ききれそうになったか分かっててそれを言ってるのか?」
「まぁ、その泣き出しそうな顔を見ただけでなんとなく苦労がわかったのでもういいです。」
「あはは、こういう会話したの初めてだけど、結構面白いね。」
「八幡よ、実は……」
材木座が耳に口を寄せてきた。何キモイんですけど……
「男の娘系列の新作で「その話はあとで詳しく」……分かった…」
「え、僕も混ぜてほしいな。」
戸塚が頬を膨らましている。やばいかわいい。
「まぁ、気にすんな。新作アニメの話だから、とりあえず質問は終わりか?」
「まだまだ、色々聞きたいことあるから、覚悟してね。八幡!」
どうやらまだ俺への尋問は終わらないらしい。
というわけで来週にも続きます。
質問内容考えてたら、色々思い浮かんじゃったんだけど、使えなさそうなのも多そう……
もうちょい選別します。
ちょっと材木座のキャラがおかしい気もするんですが、そこはまぁ、非力な作者を許してくれ。
というわけで恒例の謝辞を
今回も読んでいただいてありがとうございました
これからも応援よろしくお願いします