やはり俺の青春ラブコメは続いていき、間違う   作:遊哉

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というわけで陽乃後編です

駄文ですがどうぞ


18 雪ノ下陽乃の逆襲 後編

朝、目が覚めると誰かが上に乗っかっている……

これ何回目だろう……

 

「あ、比企谷君起きた!」

 

あ、そうだった

魔王が泊まったんだっけ……

 

 

というわけで降りてもらい……説得に大分時間を食ったのはもはや様式美に近い……今は机を挟んで朝飯を食べているちなみに朝飯は俺が起きる前に雪ノ下さんが作ってくれたらしい

 

 

「で、比企谷君」

 

「はい、なんですか?」

 

「昨日の約束覚えてる?」

 

そういえば、昨日雪ノ下さんが布団に入ってきたのを、追い返すためにデート……出かける約束を取り付けられたんだよな……

 

「はい、一応、出かけるんですよね」

 

「そう、よしよしよく覚えてたねぇ」

 

そう言うと、俺の頭をなでてきた、ちょ……やめて……はずかしい。

恥ずかしいので陽乃さんの手を振り払う。

 

「あぁ、比企谷君も恥ずかしがり屋なんだから」

 

「いや、誰でも恥ずかしいとおもうんですが……まぁ、いいです、それで?」

 

「うん?」

 

「何処行くんですか?」

 

「………決めてないや……」

 

 

 

というわけで俺は現在、着替えて出かける準備をしている。

自分からデー……出かけることに誘ったくせに、何も考えていなかったらしくスマホを見て何やらぶつぶつつぶやいている。

あぁ、夏休みも終わりが近いのになぁ……なぜに外に出かけるのだろう……

 

「決めました!」

 

「はい、それで何処行くんですか?」

 

「映画館に行こう! 私、比企谷君と見てみたい映画があるんだ」

 

 

 

映画館に着くと、人がかなり並んでいる……CMでもよく見たアニメの映画の公開日らしい。

なるほど道理で並んでると思った

 

「あれ、見るんですか?」

 

「うーん、それも考えたんだけど、予約もなしに見れるほど甘くないからね……はぁ~」

 

どうやら目当てはこれだったらしいが、見るのは違う映画らしい。

 

「それでどれですか?」

 

「あの、恋愛映画だよ!」

 

どうやら見るのは公開されてから大分たつ映画らしい……知らないなぁ……洋画みたいだし。

 

「知ってるんですか?」

 

「いや、一応男女で見に行くにはおすすめって書いてあったのよ」

 

あ、さいですか……。

まぁ、見たい映画があるわけでもないし、いいかな。

 

「とりあえず買ってくるからそこで待ってて」

 

そう言うと、雪ノ下さんはチケットを買いに行ってしまった

 

 

 

【another view 雪ノ下陽乃 1】

 

「大人2人でお願いします」

 

「あの、お連れの方って彼氏さんですか?」

 

「え……と……はい、そうです」

 

私はそう言って、比企谷君を見る。

ふむ……横顔アングルからはあまり見てなかったけど……これはこれで……

 

「あの~お客様?」

 

「すいませんよそ見してました」

何をしてるんだ……私は……

 

「それじゃあ、カップル割りの方がお安いですよ」

 

「あ、それじゃそれでお願いします……」

あ、やっちゃった……まぁお安くなるんだしそれはそれで言い訳になるか……

 

「お席のほうはどちらにいたしますか?」

 

「えっと……何処空いてます?」

 

「それではこちらの真ん中のN列の7と8はどうでしょうか?」

 

「あ、じゃあそれでお願いします……」

 

 

【another view 雪ノ下陽乃 1 終】

 

 

雪ノ下さんが戻ってきたが……なぜだかやけに疲れているように見える……。

 

「どうかしましたか?」

 

「いや、なんでもないよ! もうすぐ始まるし行こうか」

 

「そうですね、行きましょうか」

 

「その前に比企谷君!」

 

「はい、なんでしょう?」

 

「私はお値段がお安いことを理由にカップル割りを利用しました」

 

「はぁ……それがどうかしたんですか?」

 

「あれ、案外普通の返しだね」

 

「まぁ、似たようなことありましたし…」

 

「あちゃ……二番煎じだったか…」

 

いや、大分煎じてると思います…

 

「ふーん、なら……」

 

そう言うと、俺の腕に腕を絡めるだけじゃなく、胸を押し当ててきた

 

「あの、雪ノ下さん?」

 

「ふんだ……慣れてるからってほかの女の子のことを考えるなんて減点なんだぞ」

 

「別に考えてないんですが……」

 

「どうだか。行こ、映画始まっちゃうよ」

 

そう言うと、俺を引っ張って歩き始めた

 

「ちょ、離れてくださいよ」

 

「慣れてるんじゃないの?」

 

「こんなの慣れてる方がおかしいです」

 

「まぁ、映画終わっても離す気ないから」

 

「げ、マジですか……」

 

やれやれ、せっかく話さなくて済む時間が緊張と羞恥の時間になるなんて……

 

 

 

『あの、スバル君私、スバル君になら…』

『レム……いいのか……俺なんかで……』

『はい、私はスバル君のレムですから……』

 

うん……濡れ場ですね……気まずいな……。

まぁ、予想はなんとなく着いたけどさ……さて、雪ノ下さんは……。

 

「あわわわわわわわ」

 

予想以上の慌てっぷりである……あの……爪が食い込んでるんですが…

あ、目が合った……

 

「比企谷君、私……」

 

「はい?」

 

「私、ちょっとお花摘みに行くね」

 

「あ、どうぞ」

 

 

【another view 雪ノ下陽乃 2】

 

やってしまった!

レビューでカップルで見ると仲が良くなるとか嘘じゃん! 超気まずいことになったじゃん! この映画評価星1にしてボロクソ書いてやろうか……いや、レビューが悪い……そもそもデートすることになって舞い上がり……何にも考えてなかった私の計画に問題があるだろう……落ち着け私……というかなぜ私がエスコートなのだ……普通相手が考えるだろう……いや、これを考えてはダメだ……そもそも私は今回狙う側なのだから……というわけで考えよう……映画はとりあえず適当に流して……ご飯……そのあとは……よしとりあえず戻ろう……もう終わってるよね……

 

【another view 雪ノ下陽乃 2 終】

 

 

『スバル君、実はレム……』

『どうかしたのか?』

『できたみたいです……』

『へ?』

 

おいおい、そこで難聴系主人公出してどうする……まぁ、幸せそうだな。

俺にもいつかこんな感じのいい人ができるのだろうか……。

まぁ、まだ先か。

 

「ただいま」

 

「あ、おかえりなさい」

 

「映画は?」

 

「あ、もう終わりだと思いますよ」

 

「そ、そうか……とりあえず終わったらご飯に行こうか」

 

「分かりました」

 

 

映画が終わって、映画館から出る俺ら。ちなみに雪ノ下さんは腕に引っ付いたままだ。

 

「あの、雪ノ下さん」

 

「はい、それじゃ今からスイパラ行くよ」

 

「え、ご飯じゃないんですか?」

 

「いや、正直あんまりおなかすいてないし、甘いもの好きでしょ」

 

「いや、好きなのはMAXコーヒーです」

 

「あれを好きで飲んでる人の知り合いって君くらいだわ」

 

「別に、俺は人生ブラックですから、コーヒーくらい甘いほうが助かるんですよ」

 

「でも、甘いもの好きでしょ、行こ!」

 

 

スイーツパラダイスに到着、しかしこれは……女子しかいないだと……。

 

「さぁ、行こうか」

 

「いや、気まずいんですが……」

 

「そんなことないよ、ほらカップルもいるよ」

 

そう言ってカップルを指さす、いやそうですけど俺たちカップルじゃないですよね

 

「あの、俺たち……」

 

「はい、比企谷君、今日は私とデートに来てるんだから、彼氏気分でいることいいね」

 

「今更のルール追加ですね」

 

「いいでしょ、もう慣れてる感じむかつく……」

 

そう言って、二人でスイパラに入っていく

雪ノ下さんは頬を膨らましてご機嫌斜めだ

しかし、スイパラはなかなか心躍る。

さて、何から食べようかな……

 

「比企谷君、ソフトクリーム作ろうよ」

 

「ケーキじゃないんですか?」

 

「実は、やったことないんだよね」

 

まぁ、俺も一回あるかないかだからそんなもんだとは思うけど、この人にもやったことないことってあるんだな。

 

「やりますか?」

 

「いいの? じゃあやってみたいかな」

 

そう言うと、コーンを取ってボタンを押した

機械からソフトクリームが出てくる……これ地味に難しいんだよな……

 

「おっと、えーと、あれ止まんない、どうすんの? これ」

 

「ボタン押せば止まりますよ」

 

「あ、止まったけど……あちゃ……こりゃ失敗だね…」

 

予想通り、ソフトクリームはかなりいびつな形になってしまった。仕方ない。

 

「雪ノ下さん、それください」

 

「え?」

 

「俺がそれ食べますから、雪ノ下さんは新しいの作っていいですよ」

 

「いや、これは私が食べるよ」

 

「いいじゃないですか、もう1回やったら雪ノ下さんの器用さならできますよ」

 

「分かった、じゃあこれあげるから、私の分は比企谷君が作って」

 

「俺、全然上手じゃないですよ」

 

「私のが欲しいなら対価がいるとは思わない?」

 

そう言ってニヤリと雪ノ下さんが笑った。

あまり、上手ではないのだが……仕方ない。

 

「下手でも文句は言わないでくださいね」

 

「そんなこと言うわけないよ」

 

俺はコーンを取って、ソフトクリーム機の下にコーンを構える。

ソフトクリーム機の初心者の一番驚く点はその速さにある、速度が予想より速いからだ。

さっきの雪ノ下さんのを見たので速度は大体把握した、あとはタイミングである、ここはもう勘しかない。

意を決してボタンを押す。

 

「こうして、こうで、くそ、少しタイミング遅かったか」

 

一応、できるにはできたが少しいびつである。

まぁ、これくらいで許してほしい……

 

「どうぞ」

 

「あ、ありがとう……じゃ、これ」

 

「はい、じゃあとりあえず席戻りますか……」

 

「そうだね、食べたらまた取りに来ようか」

 

スイパラを堪能しああとは

 

「比企谷君、負けた方が言うこと聞くルールね」

 

「え、そのルール今言うんですか?」

 

 

 

「負けたルールね、はい歌ってください」

 

「え、じゃあヘビメタを」

 

「却下で、恋愛ソングがいいなぁ」

 

 

ボウリングにカラオケと連れまわされた。

 

 

「ふぅ~楽しかった~」

 

「そうですか……」

 

「あれ、元気ないね、比企谷君?」

 

「そりゃ、これだけ連れまわされたら疲れますよ」

 

「今日は楽しかった、ありがとうね」

 

「いえ、俺も楽しかったですよ」

 

そう言うと、雪ノ下さんは真面目な顔をして俺に向きなおった。

 

「あのさ、比企谷君は決めたの?」

 

「何をですか?」

 

「分かってるくせに、まったくいつからそんな勘が鈍くなったのかな?」

 

「もともと、鈍いですよ」

 

「はぁ、もういいや、それと比企谷君」

 

「はい?」

 

「もう夏も終わりだね、この夏休みどうだった?」

 

その発言の意図はわからないが、まぁこう答えるのが無難だろう

 

「まぁ、悪くはなかったですよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




というわけで陽乃回終了です
ちょっと会話多めかもです、すみません。

それと夏休み編も終了です
来週からは文化祭編に突入します
お楽しみに

それとアンケートを実施しました
解答お願いします

それでは恒例の謝辞を
今回も読んでいただいてありがとうございました
これからも応援よろしくお願いします

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