GIRLS und PANZER with Unbreakable Diamond   作:デクシトロポーパー

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今日一日でスゴイたくさん見てもらっててビビる自分。
道楽ラーメン的な作品で、誰が読んでも「ンマぁぁ~い」とは
いかないかもですが、是非読んでやって下さい。

あと、初めて誤字報告をいただきましたが……

「俺、頭悪いんだからよォォーーーッ 謎かけしてんじゃ『あ』ねェーーぜッ!」

スイませェん。ジョジョ文法なんですよ、コレ。
「じゃない」と言えばいいところを、「じゃあない」なんです。
コミックスを見直してても、ホントによくあるコレ。
どういう基準で使い分けてるとかはワカンナイですが。

ありがとうございます。今回はこのまま行きますが、ご好意はホント嬉しいのです。

↑少しして再確認。
自分の書いてた元文に『あ』が無かった。
ジョジョ文法に沿ってないのはオレだったァーーーーー
たった今確認してたのにィィィーーーーーー

超スミマセンッス。バッチシ反映&反省させていただきました。
これで誤字報告の見方もわかった! 反省して強くなるッスよぉぉー


音石明が大洗女子学園に忍び込んだようです(7)

西住みほ(にしずみ みほ)は、たまらずに38tを飛び出した。

 

(放っておいたら、死ぬ。絶対)

 

機銃で足をぶち抜かれた少年の行く先。みほの脳内に描かれたヴィジョンには、どうあがいても『死』の一文字しか見えなかった。だから飛び出した。理屈はない。

 

「バカ、よせッ、死ぬぞッ」

「なっ、バカ野郎、戻れッ! おめーが出て何になるってんだ『西住』ッ」

 

前と後ろで聞こえる声がシンクロする。後ろの麻子に、前は、さっきおシリを思い切り蹴飛ばしてくれた『東方仗助』。そんなことは捨て置く。『広瀬康一』の流血は一分一秒を争う。それに、『広瀬康一』を撃ったのは主砲同軸機銃。『4号戦車』を乗っ取ったギタリスト、『音石明』の狙いは透けて見えている。次に飛んでくるのは間違いなく主砲。人間がそんなものに撃たれれば、もう。だが、みほは無視した。主砲も、機銃も。東方仗助は、広瀬康一を絶対に守る。これは確信だった。彼が作り出す数秒は決してムダにしない。広瀬康一は必ず38tに運び込む。そして、東方仗助がとどめを刺されるより前に、優花里が車内でこと切れてしまう前に、38tで肉薄し、『4号戦車』の砲を狙い撃ちして倒す!

絶対の絶対にやる決定事項! みほはただ、それに従った。ほどなく、広瀬康一のもとにたどり着く。

 

(ひどい。右足がほとんど、もげかかってる)

 

手荒に扱いたくなどないが、時間をかければおしまいだ。

 

「……な、何を、やって! いるん、だ。逃、げッ」

「しゃべらないでッ、安静にしないと死んじゃうから」

 

かすんだ目でこちらを見ながら、それでも広瀬康一は警告を飛ばしてくるが、こんなところまで来て、手ぶらはもっとありえない。みほは、広瀬康一をサッと拾い上げておぶった。この時、みほは気づいていなかったが、みほ自身の手から飛び出した別な何かが広瀬康一の体重、およそ40kgを力強く持ち上げていた。それがなければ、簡単に持ち上げることが叶わず十数秒もオタオタし続けただろう。広瀬康一の重さに苦労しながら振り返ると、そこには沙織と華が息を切らして立っていた。

 

「この、おバカッ! 後で、ゼッタイ! お説教するからねッ」

「沙織さんとまったく同感です。でも、今は逃げましょう。止血しながら……」

「早く行こうよっ、あのリーゼントくんがマシンガンを防いでる間に、

 って、やられてるーーーッ!?」

 

全員が振り返った先に、東方仗助が機銃に足をやられ、崩れ落ちた瞬間があった。

 

「何やってんのよォォ~、

 なんでもなおす能力だったら、自分をまず治しなさいってばー」

「確かに、つじつまが……いえ、そんなことを言っている場合では」

 

直後、聞きなれた爆音が耳をつんざく。何があったのか、わからない人間はこの場にはいない。だがおかしい。そうであれば!

今頃は自分達、全員まとめて三途の川だか天国への階段だかを渡っているはず。

 

「え……撃たれた、よね? 空砲?」

「いえ、見えました。撃たれた主砲を、あの方が……そらしたんだと思います。

 何かの力を使って」

「何それコワイ。助かったケド」

「ですが、大きな力には大きな『反動』があるはず。すると、あの方は」

 

華の予感は確信に変わり、誰の目にも明らかになった。東方仗助の右手、右の二の腕、右肩と、一瞬にして裂けたかのように血が噴出した。耐え切れず、仰向けに倒れるが、それでも彼は起き上がる。上半身だけでも。意地だろうか?

 

「やはり。どんな強力な力でも、戦車に生身で立ち向かうには無理がッ」

「ッ……行こう。華、みぽりん。逃げるしかないよ。

 こんなところでグズグズしてたら、彼の頑張りが完ッ璧ムダになるよ」

 

沙織の言っていることは、つまり、動けない彼を見捨てて逃げろ、ということ。こんな言葉を吐くこと自体、沙織には断腸の思いだっただろう。みほも、理性ではそれが正しいと思う。それしかないとすら思う。

 

(でも、それに『うん』と言ったら、私は……)

 

思考の海に沈みかけた所で、背中から、ささやくような声がした。

 

「仗助くんが、戦車の砲弾を……防いだのかい?」

「ッ、あはは、コーイチくんだっけー。ダイジョォォ~ブ、バッチリ防いだからねー。

 あとはジョースケくんに任せて、ケガしたコーイチくんは寝てなさいよー」

 

止血作業を再開しながら、沙織はムリヤリの笑顔を作っている。率直に言って、痛々しい。これでは誰もごまかせそうになかった。

 

「防いだのなら、ぼくらの勝ちだよ。

 仗助くんが会長さんに聞いてた質問の意味が、今わかった。

 『確実に倒す』方法が、これなんだ」

「……どうするって言うんです?」

 

敗北感と罪悪感に満ちた声で、華が聞く。華は九割九分まで、助けてくれた東方仗助を見捨てて逃げる決断を下している。残った最後の一分が、それを叫ばせるのか。

 

「一発防いだだけで、どうなるって言うんです?

 あの人はもう限界です。逃げるどころか、立つこともできないッ

 『4号戦車』はすぐにでも次の弾を撃つ! なのに、『確実に倒す』って何なんです?」

「だから、いいんじゃあないか」

「ふざけないで下さいッ、お友達が死ぬって時に!」

「『すぐにでも次の弾を撃つ』、それがいい! これ以上ない最高ってやつだよ」

「もうしゃべらないでいいからッ、自分で何を言ってるかもわかってない、この子……」

 

沙織は、深い哀しみの目で広瀬康一の言葉をさえぎった。半死人のうわごと程度にしか受け取ることが出来なかった。みほも、そう受け取りかけた。しかし、華は違ったようだ。

こいつは何を言っているんだろう?

そう、本気で考え込むように視線を研ぎ澄まし……ふと、空を見た。みほも、沙織も、視線の先を目で追った。全員、気がつく。小さな何かがすごい勢いで大きくなってくる。見慣れた形だ!

 

「み、みぽりん、みぽりーん! 『弾』がッ、こっち来るよぉッ!」

「『弾』ッ どこから?」

 

みほが瞬間的に気にしたのは、どこか別のところからやってきた敵増援に撃たれること。この状況でアウトレンジされれば一方的に全滅だ。だが、それは解答ではなかった。解答は、華がもたらした。

 

「いいえ、違います。あれは『4号戦車』の撃った……『戻ってきている』ッ?」

「『戻ってきている』? 戻るって、どこに?」

「『4号戦車』に『弾』が戻るッ、つまり、これはッ」

 

みほの中で、全てが一直線につながった。『すぐにでも次の弾を撃つ』、確かにこれは最高だ!

戻ってきた『弾』は『4号戦車』の砲身に寸分たがわず戻っていった。そして、あのギタリスト……音石明は、そこに引き金を引いた。引いてしまった。そんなことをすればどうなるのか。戦車道履修者でなくとも簡単にわかる。結果は、派手な爆発音だった。主砲は形を失った。履帯も耐え切れず弾けた。『戦闘不能』だ。あれはもう、戦車として役に立たない。ほどなくして、『4号戦車』の頭頂部から、白旗がパタリ。あっけにとられて数秒間。誰も反応しきれない。

 

「壊れたものをなおす能力。メールにはそうありましたが……」

 

ようやく、思い出したように華が口を開く。みほも、合わせた。

 

「『4号戦車』が主砲を撃つと、薬莢は『車内』に落ちるよね?

 つまり、撃たれた砲弾を『元通り』に直したのなら」

「砲弾は『4号戦車』に直りに戻った。そーいうこと?

 う~、もうやだッ、ついていけないーッ」

 

うんざりするように頭を抱える沙織の気持ちは、みほにもよくわかる。ものを元通りになおす能力というのが、ここまで予想外に襲い掛かるとは。

 

「戦車を、生身で倒してしまった。

 超能力があるとはいえ、力任せではなく、工夫で……なんて、お人」

「ね? スゴイでしょ、仗助くんはさぁー……うぐ」

 

みほの背中で、広瀬康一が崩れ落ちかかったのを感じた。全員慌てるのを、広瀬康一は軽く笑って抑えた。

 

「デキれば、仗助くんのところまで送ってくれないかなぁ……

 ホント恐縮なんですけど。クラクラしてきた」

「ああ、治してもらうのね。そーね、それがイイでしょーね」

 

どこかやさぐれたように、沙織はハイハイとばかりにテキトーに返す。死にかけた人間の悲壮なうわごとだと思って泣きかけた自分がバカみたい。そういうことだろう。みほの背中から広瀬康一をひきずり下ろした沙織は、華に足を持たせて自分は上半身を担当した。『治せば』一瞬だろうとはいえ、傷は未だにマズい状態。だから華に持たせたらしい。死体を放り捨てにでも行くような態勢で、沙織は華と走り出す。

 

「ウゲッ、急いではほしいけどコレはキツイ」

「みぽりんをタクシー扱いしようとしたバツ!

 それに忘れちゃいないでしょーね。

 まだ優花里ちゃんが『4号戦車』にいるのよ」

「それだけどよー、あとチョットだけ待ってくんねーかな」

 

近づいたところで、東方仗助の方から声をかけてきた。ダメージが大きすぎて動けないらしく、近づいてくるのを待っていたようだ。その言葉に、沙織は普段、やりもしないだろう舌打ちがついに出た。

 

「チッ、何言ってんの? もう時間がないのわかってんでしょ」

「わかるよ。わかるんだけどよォォーッ 音石のヤツがまだ健在なんだよ。

 ヤツ自身をブチのめすまで、オメーらを近づかせるわけにはいかねー」

「そんなこと言うんならさぁぁーーーッ

 自分のキズ治してさっさと行きなさいよ、トンチキッ!」

「オレのクレイジー・ダイヤモンドは、オレ自身のキズは治せない。

 理屈とかルールとかじゃあない、こいつは事実なんだ」

「~~~~ッ じゃあ、最初から黙ってろってのよッ!」

 

みほは初めて見た。沙織がマジにキレている。『4号戦車』が倒され、これで優花里を救出しに行けると思ったら、まだだと言われ止められた。沙織自身ものすごくわかっているだろう。自分がどれだけ自分勝手な物言いをしているのか。だが、もう口と心とが勝手に叫んでしまうのだ。友達の余命が幾ばくも無いこの状況で。脳ミソが我慢の限界をぶっちぎって破裂しかかっている!

みほにとっても、それは同じ。だからこそ耐えなければならない。

 

「ちょっと待って、沙織さん」

「……わかった。待つ」

 

沙織は、みほの言葉にあっさり従ってくれた。内心、怒りと焦りが渦巻いているだろうが。彼女を納得させる答えを引き出さなければ。

 

「東方くん、質問に答えて。手短に。

 音石明は、すぐにでも倒されるの?」

「YESだぜ」

「優花里さんの生存は確認しているの?」

「NO。確認するスベがねぇ~」

「これが最後。優花里さんが死んでいたら、

 『クレイジー・ダイヤモンド』で生き返せるの?」

「NO、だ! 終わっちまった生命だけは、なおせない!」

 

最後の答えを聞いた瞬間に、華と沙織が走ろうとした。みほはその手をガシリと捕まえて止める。

 

「みほッ、アンタ!」

「三十秒だけ待つ! それ以上の譲歩は不可能です!

 三十秒経ったら、東方くん! あなたを引きずって『4号戦車』に連れて行く!

 これは決定ですッ、あなたの返事は、聞かないッ!!」

「グレート。充分だぜ」

 

みほはケータイを取り出し、時刻表示に目を落とす。秒単位など当然出ていないので、ストップウォッチの機能を起こした。ここまでに三秒経過したので、『二十七秒』で行動に移すとしよう。視線を戻すと、沙織が広瀬康一を丁寧に下ろして、東方仗助が『クレイジー・ダイヤモンド』を出していた。

 

「ギリギリセーフって感じだよぉ~」

「おめーはな、康一。『秋山優花里』はまだだぜ~」

「うん」

 

広瀬康一の痛々しい傷が、たちまち巻き戻って消えていく。同時に、地面にこびりついた血と、みほの制服に染みきった血とが、治る傷に吸い込まれていった。どんな致命傷でも、生きてさえいれば治せるということか。恐ろしい能力だ。そして、これが唯一の希望だった。

 

「これは、チョットした奇跡ですね……」

「治してもらうわよ。優花里ちゃんをゼッタイに治してもらうから」

「絶対になおす。これは決定だぜ」

「ゴメンね。私としてはさぁぁーーーッ

 『さっさとやれよ』って言いたくなっちゃうの……

 アンタがダメージ受けてるのもわかるんだけど」

「そのためによぉぉー、『足』になってもらうんだぜ。えぇと、沙織っつったっけ?

 『4号戦車』の3m手前まで来たら、構うこたぁねー、

 オレを『4号戦車』に放り投げて下がれ。

 あとは音石を叩きのめして、『秋山優花里』をキッチリなおすからよ」

 

十八秒経過。音石がすぐにでも倒されるというのはウソなのだろうか。すでに彼自身、『音石明』を自分が倒すことを勘定に入れているように感じるが。視線をやったところで、広瀬康一がガッツポーズを取った。

 

「仗助くんッ」

「『動いた』か、待ちくたびれたぜ」

 

この状況で動くものなど限られている。みほが迷わず『4号戦車』に視線をやると、歪んだハッチを叩き壊して這い出してくる人間が一人。ギタリスト、音石明だろう。ギターと『弓矢』を持っている。だが『矢』を注意深く見ると、『矢じり』の部分がもげ取れてしまっているようだ。そして右手が血まみれ。一体、誰の血なのか。

 

「東方仗助、テメーだけじゃあなくってよぉー

 『大洗女子学園』の『戦車道』ってやつをよぉ、ナメくさりすぎてたらしいな。オレは」

「反省だけならサルでもできるんだぜーッ 音石!」

「その通りだ。だからよォォ~、もう誰一人としてナメちゃあかからねえッ

 我がレッド・ホット・チリ・ペッパーの全力で始末するッ!

 この場の全員をなァァーーーッ」

 

二十七秒経過した。みほは、東方仗助をひっ掴んだ。沙織も、華も、協力して大の男一人をみこしのように担ぎ上げる。広瀬康一も手を貸してきたので、そこまできつくはなかった。

 

「歩けない仗助のアシになるってのか、西住みほッ!

 てめーらを放っておけば、承太郎並の脅威になると見たぜッ すぐにでも殺す!」

 

『4号戦車』の上に立った音石明がギターをハデにかき鳴らす。アレの能力を把握した今となれば、どうすればいいかはわかる。奴を『電源』に到着させてはならない!

 

「切り抜けてやるぜッ、レッド・ホット・チ……」

「今! 作戦は完了したぜ。おめーの負けだ、音石明」

 

何を言っているのか。みほが一瞬考えたところで、唐突に音石明の姿が『4号戦車』の上から消えた。超スピードでどこかに動いたのか。理解が追いつかない。だが、広瀬康一の視線を追って、何があったのかはわかった。物陰にいたイカツイ不良が、音石明に迫っている。音石明は、物陰に『瞬間移動させられた』のだ!

 

「初のご対面だなぁぁ~~、音石明よォォォ~~」

「て、てめー、虹村億泰ッ」

「待ってたんだぜぇ~、てめーが戦車から顔を出すのをよォー

 『ザ・ハンド』で引き寄せられるようになる瞬間をよォォーーー」

「ッ、ほほぉ~~、だがテメーの『ザ・ハンド』はスローだと言ったはずだぜッ

 レッド・ホット・チリ・ペッぐえええええッ!」

 

音石明に不良の蹴りが炸裂。近くの電信柱に叩きつけられ、鈍い音が響いた。

 

「てめー頭悪いのかぁ? てめーのスタンドはよぉ、『戦車』の中だろぉがッ!」

「え、ああッ! しまッ! チキショオオオオオオオオ」

 

フラフラと起き上がって『4号戦車』に走る音石明は、しかし次の瞬間には不良、虹村億泰の前にまたも瞬間移動させられるのだった。今度はよく見えた。あの虹村億泰の操る人形『ザ・ハンド』の右手が弧を描くと、目標の物体を手前に引き寄せることができるらしい。つまり、音石明はもう決して逃げられない。地味だが恐ろしい能力だ。

 

「このオレがああああテメーごときによオオオオオオオオオ~~~~!!

 甘ェんだよ、あの程度の距離! 電線までだったらギリギリ届……」

 

『4号戦車』から飛び出した電気の河童が、力を振り絞って最寄の電線に飛びついたのを、みほは見た。もっとも恐れていた事態。そのはずだったが、音石明の顔色はみるみるうちに絶望に染まっていった。

 

「あ……? あ……? なんで」

「気づいてねーのか、だろーなぁー。

 『停電』しちまったよ、この辺は! あの生徒会長が手ェ回してよぉぉーー」

 

詰みの一撃は、まさかの生徒会長から飛んできた。確かにここは『学園艦』。生徒会長が色々職権を乱用すれば、できなくはないのか。『レッド・ホット・チリ・ペッパー』は電気を操る能力。裏を返せば、『電気がなければ何もできない』能力。これで完全に無力化した。

 

「なら次の戦車を拾っ」

「やらすかダボがぁぁぁぁーーーーーッ!!」

 

踏みつけられた音石明に、もはやなす術はない。電線にしがみついていた電気の河童が赤錆色に変色し、地面に落っこちて消える。勝負が明らかになったところで、左肩に載っている東方仗助から声がかかった。

 

「友達をよぉー、治すんだろ? 行こうぜ」

「うん」

 

確かにどうでもよかった。バッキバキに叩きのめされる小悪党のことなんか。あんこうチームの仗助みこしは、『4号戦車』に問題なく到着した。

 

「こいつはよぉぉーーーー、てめえに痛めつけられた『秋山』の分だぜぇ。

 次のこいつは海に叩き落された仗助のオヤジさんの分ッ!

 次はこのオレの分だァァーーーッ!

 そん次は、兄貴の分ッ、次も兄貴の分、次もやっぱり兄貴の分でよォォォ……

 めんどくせぇーーーーッ全部兄貴の分だぜェェェーーー

 ウダラァァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!」

「ボッゲッブバパァァ~~~ッッッ!?」

 

 

 

 

To Be Continued ⇒




悲報。
チリ・ペッパー、戦車の操縦以外では、結局、ほとんど秋山どのをイジメただけ!
次回、秋山どの救出です。

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