なんか色々とみれるので感動してます。
すでにお気に入りがついてるとか、もう、
嬉しい反面、不安が……
終わりが見えない作品ですが、応援してくださる方がいる限りは頑張っていきます。
いえ、いなくても頑張ります!
学び舎の園へ。
私は地上に戻ると、適当な人物の前で歩みを止めた。
「ぷっ、おかしな顔……」
くしゃみをし終えた変な顔の状態で時が止まったようだ。
とても滑稽である。
「あー……誰か噂してんのかな……って誰お前!?」
「
「い、いやそうじゃなくて」
黒髪のツンツン頭。いかにもツイてなさそうな表紙の彼は、いきなり現れた私にびっくりしているようだった。
「てか、メイドさん?」
「はい、まあ」
そう答えると、ジロジロと私の服を物珍しそうに見つめ始めた。
「ふごっ!」
「女性の身体をジロジロと見るなんて変態ですよ」
と、いうか。
蹴ったら綺麗に飛んだ。
いつも白黒の魔法使いにしていることだが、あの子は吹き飛ぶどころか避けてマスパ撃ってくる。
「えーっと、咲夜さん?」
「何でしょうか。」
「僕は
なんで蹴られた直後に自己紹介をするのだろうか。
……まあいい。恐らく、これが彼なのだろう。
「そう。じゃあ、当麻?常盤台中学まで案内してくれるかしら」
「へっ、常盤台?」
「ええ」
この少年はすこし驚いたように目を丸くしたものの、すぐに元に戻ってバス停とやらに案内してくれた。
「へぇ、咲夜さんは最近学園都市に来たんですか」
「そうよ。今もだけど、私はお嬢様にお仕えするメイドなの」
彼はそうなんですかー、と敬語で相槌を打つ。
「ねえ、一つ聞いていいかしら」
「なんですか?」
「どうして敬語なの?」
一瞬、会話が止まった。
彼は年上のはずだ。身長は私よりもいくらか低いようだが、先ほど平凡な高校生だと言っていた。こちらの常識は知らないが、中より高の方が上ということぐらいは予想がつく。
なのに、彼は敬語だ。私は敬語で話していないと言うのに。まあ最も、私が彼に敬語を話すなんて死んでもしないと思うが。
「……いや、なんか……咲夜さんにタメ語とか恐れ多い気がして。僕の知ってる家政婦見習いはこんなきちっとしてないし」
クスリ、と私は笑った。
「当麻の言っている家政婦見習いがどんな子なのかはわからないけど、あなたは私より年上。その事実は曲げられないんだから、タメで構わないわ」
当麻に敬語で話されるのはあまり嬉しいものではないのだ。
「そ、そうか……」
「ええそうよ」
不意に私が外を見ると、目の前にはいかにもという門があった。
『学び舎の園〜学び舎の園〜』
そんな、感情の欠片もこもってないような声が流れる。
「ここだよ、学び舎の園。この中に常盤台はあるんだ」
「そう……案内感謝するわ。また逢えるといいわね」
私は別れを告げて、学び舎の園へ向かうためにバスを降りた。
なんの前触れもなく、強い風が吹いていく。
その時、ふと誰かの視線を感じたような気がして振り返った。
「あら?メイドさんですわ」
「本当だー」
ツインテールの巻き髪の少女に、ピンをつけたミディアムヘアの少女がいた。
「初めまして。あの、常盤台中学はどちらでしょうか」
そう問いかけると二人は顔を見合わせて、私たち、そこの生徒ですのよ、と言って近づいてくる。
この二人は常盤台の生徒だったのか。と、いうことはこれが制服?
「そう、ですか。私は十六夜咲夜です。常盤台に入るのですが、なんせ場所がわからなくて」
「あらそうでしたの。私は
「初めまして、十六夜さん」
白井黒子に、御坂美琴。
私はすぐにそのふたつの名前を覚えた。
「こちらですわ」
黒子に案内された場所は、改札。
ふたりはなにやらカードを取り出しているが、私はそんなもの持っていない。
やろうと思えば時を止めて移動すればいいだろうが、なんとなくしたくなかった。
仕方ないので、係の人らしい人に話しかけることにした。
「すみません、十六夜咲夜と言いますが。ご存知ないでしょうか」
「十六夜……咲夜?ええ、存じております。上のものから、パスを渡すように言われていますわ」
ってことで、私は二人と同じパスを手に入れた。
なんか文がもう。
いつかなおすと誓います。
今回は黒子と美琴が出てきましたが、まあ……
常盤台ですので。少しぐらい、関わってもらわないとね。