Noside
一夏は今、クラスメイト達と激しい模擬戦を繰り広げていた・・・。
「ハッ!」
一夏は両手でカラータイマーを挟んだ後、右手からティガフリーザーを打鉄の剣に放って凍らせる。
「ウソッ!?」
「ハァァァァ!!」
隙をついて瞬間加速からの零落白夜・極でシールドエネルギーを0にさせる。
その際、一夏は先日の全専用機持ちとの模擬戦--第18話参照--の時に感じていた違和感が確信に変わった。
「(やっぱりな・・スカイタイプになれば相手以上の速度を出せるけど、僅かに破壊力が落ちてる。となると・・)」
破壊力低下というリスクを確認した一夏は再び両腕を振り下ろし、今度はパワータイプにチェンジした。
残り12機。
生徒6人がマシンガンを撃ってくるが、一夏は両手を前に突き出し、その間にネット状の光エネルギーを発生させ、弾丸を受け止めて撃ち返す。パワータイプの技であるティガ・ホールド光波だ。
「うわっ!?」
それに反応できずダメージを受ける生徒達。
「マシンガンを受け止めるどころか撃ち返すなんて・・。」
「強い・・!」
驚く生徒達を構わず一夏は二重瞬間加速で急接近しパンチと蹴りで6機まとめて撃破する。
残り6機。
「ハァァァァ・・デァッ!!」
「「「キャァァァ!」」
一夏は胸に力を溜めてデラシウム光流を放ち、6機のうち半分を撃破。
残り3機。
「(これもスカイと同じで、パワーだと速度が落ちるか・・)」
マルチタイプに戻った一夏は、一気に勝負をつけるべくゼペリオン光線のチャージを始める。
「撃たせないわよ!」
静寐がショットガンを撃ってくるが、構わず発射。
「くっ・・!!」
『静寐!』
咄嗟にシールドで防ぐ静寐。後ろから清香とその友人も支えるが、その威力にシールドは限界が迫っている。
「「「キャァァァ!!」
やがてシールドが突破されて命中し、彼女達のシールドエネルギーは0になった。
「ウソ・・。」
「14機を1人で・・!」
「倒しちゃった・・。」
「フゥ・・。」
地上に降りた一夏は白式を解除して深呼吸する。
「ふむ、これはもう少し人数を増やしてもいけるな。」
「ちょっと待て千冬姉!これよりもっと増やすのKゴフッ!?」
「織斑先生だ!」
「(久しぶりに見ましたけど、やっぱり痛そう・・。)」
千冬の一言に何時もの呼び方をしてしまう一夏は、出席簿で叩かれる。
その様子に真耶は思わず同情する。
「・・もっと増やすんですか、織斑先生。」
「あぁ、今のお前ならそれくらいできるだろ?」
「そんなぁ・・。」
さらっと無茶振りを言う姉にため息をつく一夏。
「なんだ、できないのか?」
「いえ!やります!!」
千冬の一睨みに思わず敬礼しながら応える一夏。
それに対し「よし」と納得する千冬。
「今日はこれで終わる。解散!」
そう言って千冬と真耶は去っていき、生徒達は片付けを始めた。
一夏はため息をつきながらも、道具の片付け作業にかかるのだった・・・。
やっぱり千冬は容赦ない・・・。
感想宜しくお願いします。
EDは『Brave Love TIGA インフィニットヒロインズver』
でどうぞ。