束ついては味方にしようか、敵にしようか迷ってます・・。
ではどうぞ。
一夏side
「はぁ・・今頃どうしてるかな。」
零と別れて翌日、俺はベッドで横になりながら彼と過ごした日々を思い出していた。
ー回想
これは、零がIS学園にいた頃の話だ。あの後会議室を出て俺の部屋に行く前のことだったな・・。
「なぁ一夏。ここって飯食べるとこあるか?」
不意に零がこんなことを聞いてきた。
「あぁ、食堂ならあるけどどうした?」
そう答えた瞬間零は目を輝かせて詰め寄ってきた。
「ほ、本当か!?」
「あ、あぁ。なんなら行くか?」
「おぉ!是非頼む!」
そして凄い勢いで頷く零。よっぽど腹が減ってたんだろうなぁ・・ってあれ?ウルトラマンて飯食べるのか?
ー食堂
「う、美味ぇ!!」
「そ、そうかそれならよかったな・・。」
食堂に着くやいなや、カツ丼や三色丼を注文した零は物凄い勢いで食べていく。
(※ちなみにおばちゃん達からのサービスでお代は無しです。)
おいおい周りまで唖然としてるぞ・・。
「そういや零の故郷では飯食べるのか?」
さっきから思ってたことを聞いてみた。
「ふぅ・・ご馳走でした。いや、俺達ウルトラマンは光と熱さえあれば生きられる。だから飯を食う必要はねぇんだ。こうやって食べられるのは、俺達にとっては凄く嬉しいことなんだよ。」
なるほどなぁ。
そしてまたもウルトラマンであることをサラッと明かしたな零・・こいつ隠す気はないのか?
そんなこと言ったら・・・
「え、彼もウルトラマンなの!?」
「でもどう見ても人間だよね・・?」
ほらみろ女子達が一斉に反応した!!
「?どうしたんだよ?」
全然気づいてない・・こりゃ早めに部屋に行くべきか。
「あー・・とりあえず零、早く部屋に行こうぜ。」
「?あぁ。」
その後、俺は箒達と一緒に零の故郷である"光の国"について聞かせて貰った(ウルトラの星とも呼ばれているらしい)。
特にプラズマスパークっていう人工太陽。あれを作った人達はほんとに凄いと思う。
「そうだ、折角集まったのだ。トランプでもしないか?」
ラウラが自分の部屋から持ってきたトランプを取り出しながら尋ねた。
「それなら零もいるし、ババ抜きしないか?」
「いいわねそれ。」
「是非やりましょう。」
それから暫く、俺達はババ抜きをして遊んだ後眠りについた。
零が全くルールを知らなかったから簡単なことを教えたりしたがな。
その次の日だったな。レッドキングとの決戦は・・(名前は零から聞いた)。
ー回想終了
「(もしあの時零が来てくれなければ、今頃俺は・・)」
そう思うと悔しくて思わず拳を握る。
俺はもっと強くなりたい・・強くなって、皆を守りたい。
「俺も負けてられないな・・!」
スパークレンスを見つめながら、これからの戦いに気合をいれた。