一撃男と最強問題児が箱庭を玩具にするそうですよ?   作:ワンパンマンとクロスオーバー!

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第2話

「し、信じられないわ!まさかいきなり空に放り出すなんて!後、こっち見ないで!」

 

「これが偽り無しの真実だって。後さっきの…ふむ」

 

初対面の女をジロジロと見る男。

胸元を隠そうとする女。

 

「俺得だぜ…ご馳走さん」

 

「高く付くわよ」///

 

男はニヤニヤと女は赤面している間にサイタマは、

 

(あー…お気に入りスーツが濡れちまった…)

 

大事なヒーロースーツが濡れテンションが下がるサイタマ。スーツは怪人戦闘で破れる事が多いのになと。

 

「ここ…どこだろう?」

 

「十中八九以上の確率で“箱庭”だろ?」

 

彼らは服を絞りながら状況を確認する。

上空からも見たが、全く未知の世界だった。

 

「念の為確認するが、お前らにも来たんだろ手紙が?」

 

「"お前"って呼び方はやめて。私は久遠飛鳥よ。それで、そこの猫を抱えているあなたは?」

 

「……春日部耀。」

 

「そう、よろしく春日部さん。で、野蛮で凶暴そうなあなたは?」

 

「見たまんま野蛮で凶暴そうな逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子揃った駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれよお嬢様」

 

「取扱説明書を作ったら考えてあげるわ」

 

「マジかよ、今度作っとくから覚悟しとけよお嬢様」

 

「それで、そこの変な服を来ているあなたは?」

 

サイタマは自分の名を聞かれたことに気づく。だから、彼はいつものようにこう言った。

 

 

「俺は趣味でヒーローをやってるサイタマだ」

 

 

言い慣れた台詞…自己紹介を活用した。

 

 

「アン〇ンマンみたいだ…」

 

「十六夜の世界にもアン○ンマン有るんだ」

 

「何なの?そのアンポンタンって」

 

十六夜と耀の世界には存在し飛鳥の時代には存在しないアン○ンマン。

 

「まっ、俺はジャムを持参の方が好きだからな」

 

少し会話が弾んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自己紹介が終わったところで四人はこの状況に苛立ちを感じ始める。呼びだされたのに招待者が現れないのだから、苛立ちもするだろう。

ふと十六夜がため息交じりに呟く。

 

「仕方がねえな。こうなったら、そこに隠れてる奴にでも話を聞くか?」

 

四人の視線が物陰に隠れている者に集まる。

 

「なんだ、貴方も気づいていたの?」

 

「当然。かくれんぼじゃ負けなしだぜ?お前らも気づいてただろ?」

 

「まぁな。つーか普通に見えてたんだが…」

 

「風上に立たれたら嫌でもわかる」

 

「へえ?面白いなお前ら」

 

四人は物陰から出て来たウサ耳のついた少女、黒ウサギに冷ややかな視線を向ける。

 

「や、やだなあ皆様。そんな怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ?そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じてここは一つ穏便に話を聞いていただけたら嬉しいでございますヨ?」

 

「断る」

「却下」

「お断りします」

「誰だ?」

 

「取りつくシマもないですね!?」

 

黒ウサギは四人にどう接するべきか冷静に考えを張り巡らせる。すると、耀が黒ウサギのウサ耳を根っこから鷲掴み、

 

「えい」

 

「フギャ!」

 

力いっぱい引っ張った。

 

「へえ?このウサ耳本物なのか?」

 

十六夜が右から引っ張り、

 

「じゃあ私も」

 

飛鳥が左から引っ張る。言葉にならない悲鳴を上げ、未だに引っ張られ続ける黒ウサギは助けてくれと言わんばかりにサイタマを涙目で見つめた。

 

「ほい」

 

「ちょっ、」

 

黒ウサギのウサ耳を引っ張り出した。

 

「ちょっとちょっと!?皆さん黒ウサギの話を聞いてくださいよー!!!!」

 


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