魔法少女リリカルなのは 軌跡を探して   作:にこにこみ

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80話

 

 

【“なぜ鳥は空を飛ぶのか”答えがわかったわ】

 

またあの夢だ。黒髪の女性が目の前に男性と男の子と向かいあっていた。俺と同じ視線の女性は仲間と一緒に後ろで心配そうに見守っていた。

 

【鳥はね、飛びたいから空を飛ぶの。理由なんてなくても。翼が折れて死ぬかもしれなくても。他人(ひと)のためなんかじゃない。誰かに命令されたからでもない】

 

たとえ間違っていても、理解されなくても、女性はただ自分の意思に……想いに従って答えを出した。

 

【鳥はただ、自分が飛びたいから空を飛ぶんだ!】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝ーー

 

「……そうか、それがあなたの答えか」

 

胸のつかえが取れてスッキリした気分だ。

 

その後なのは達と合流して、東亰震災について調べるために杜宮にある資料館に向かった。

 

しかし、冥災についてはもちろんのこと、空が赤く染まった理由すらも分からなかった。こうなってしまうと実際に異界について知っている人に聞かなくては分からない部分になってくる。

 

というわけで街を歩いて捜索する事にした。まずは商店街に来てみた。

 

「思ったより普通やな」

 

「むしろ普通じゃない商店街なんてあるのかしら?」

 

「それはそれで面白いと思うよ」

 

「いやいや、ないよ」

 

そこで青果店にさし掛かった時、ふと目についたのは赤く熟れたリンゴだった。

 

(リンゴ、か……)

 

確か、あの子がよく食べていたな。そう思ったら食べたくなってしまい、リンゴを1個買った。

 

シャク!

 

「うん、美味しい」

 

すっぱくてほのかに甘く、みずみずしかった。

 

「どうしたのいきなり?」

 

「いや、ただ美味しそうに見えたからさ」

 

「確かに美味しそうだね」

 

「食べてみるか?」

 

俺はフェイトにリンゴを差し出した。

 

「え、いいの?」

 

「ああ、1人で食べるよりは皆で食べたほうがいいだろう」

 

「ありがとう、レンヤ」

 

フェイトはリンゴを受け取ると、少しだけかじって食べた。

 

「ん!本当に美味しい!」

 

「だろ?」

 

「レンヤ〜、私にもちょうだい?」

 

「私も!」

 

「もらうわよ」

 

「もらうで」

 

「私も食べたい!」

 

「ちょっ……!」

 

フェイトの手からリンゴを取られてあっという間に芯になって戻ってきた。

 

「全く、欲しいなら買ってやったのに」

 

「まあまあ、ちょっとくらいええやんか〜」

 

「えへへ、ごめんなさい」

 

「男があんまり気にしないの。ほら、次行くわよ」

 

次は商店街の先にある階段を登った所にある神社、九重神社に向かった。

 

「一見変わった所はないわね」

 

「あ、おみくじがあるよ!」

 

「レンヤ、引いてみてみよう!」

 

「お、おい!」

 

どんどん普通に観光しているぞ。

 

「まあええやんか。私はちゃんとやるで」

 

「ならポケットからはみ出しているガイドブックはなんだ?」

 

そうはやてに聞くと慌ててガイドブックをポケットに押し込んだ。

 

「な、なんやろうな?あはは……」

 

「はあ、まあいいけどな」

 

「うん、この分だと得られる情報もないし。本当に観光になっちゃうね」

 

「ま、無いものをねだっても仕方がないわ。ここはキッパリと切り替えましょう」

 

「アリサがそう言うなら……」

 

結局、ただの観光に変わってしまった。なので次はアクロスタワーに向かった。

 

ここ数年でできたらしく、かなり新しい感じがした。そこで買い物やゲームセンターで遊んだりしたが、途中から荷物持ちをさせられたりした。どっかのドラマで見た事を実体験できて、役者の大変さが身にしみた。

 

その後スカイラウンジで休んでいた。皆はまだ買い物があるらしく、先に来ていた。

 

「ふう、疲れた」

 

『大丈夫ですかぁ?』

 

『ご愁傷様だな』

 

両側の胸ポケットから顔を出してきたリインとアギトが心配してくれた。

 

『こら、顔を出すな。見られたらどうする?』

 

周りを注意しながら2人をポケットの中に押し込んだ。

 

『むぎゅう……』

 

『ふぎゅう……』

 

「全く……」

 

『まあいいじゃねえか』

 

『私達は外に出れないから暇になっちゃうんだよ』

 

『分かっているよ』

 

申し訳なく思いながら、ガラスの外の景色を眺める。杜宮市を一望できる事のだけはあって爽快な景色だ。

 

「………………………」

 

目を閉じて……ゆっくり開く。さっきとは違って景色が鮮烈に見える。聖王の力を少しだけ解放して目の色だけ変化させた。

 

「瞳の色は違っても、見える景色は変わらない、か」

 

右目を閉じて左目で見て、その逆を交互に行う。そんなことしても見える色は変化しない。でも、分かっていてもやらずにはいられない。自覚してから何度もやっている行動だ。

 

「はあ………」

 

「ーーどうかなさいましたか?」

 

声をかけられて、振り返ってみると長い銀髪でどこかの学校の制服を着た女性がいた。

 

「その、ちょっとした自己嫌悪で……」

 

「あらいけませんよ、自分を蔑ろにしては…………あら?」

 

女性はいきなり顔を覗き込んできた。正確には瞳を見ていた。しまった、戻していなかった。

 

「綺麗な目ですね」

 

「は、はい……母型の遺伝でして。変ですよね?」

 

「いえ、とてもお似合いですよ」

 

女性は見惚れるような笑顔でそう言った。

 

「自己紹介が遅れましたね、私は北都 美月です。杜宮学園高等部2年で生徒会長を務めさせてもらっています」

 

「2年生⁉︎2年生で生徒会長はすごいですね……」

 

「いえ、私が好きでやらせていただいているだけですのでご心配はいりませんよ」

 

うーん、生徒会長ってこんな優秀な人しかいないのかなぁ?

 

「あ、俺は神崎 蓮也です。今日は観光で杜宮に来ていたんです、歳は俺が1個下ですね」

 

「まあ、そうですか。ちなみにどこのご出身ですか?」

 

「玖州にある海鳴市です」

 

「なるほど、海鳴ですか……」

 

いきなり美月さんは考え込んでしまった。

 

「あの、どうかしましたか?」

 

「……!いえ、なんでもありません。それでは私はこれで、神崎君と会えて楽しかったです」

 

「そ、そんなことないですよ」

 

美月さんは笑顔で返してくるとエレベーターに乗って行った。

 

「北都、美月さんか……」

 

『レンヤさん、あのお姉さんに見惚れましたかぁ?』

 

『スッゲェ美人だったからな』

 

「……いや、フィアット先輩に似ていると思っていたけど……やっぱり違うんだなって思ってさ」

 

『どこが?』

 

「フィアット先輩は裏表なくありのままの自分でいる、でも美月さんはどこか本心を隠していて底が見えないんだ」

 

『確かにな、自分を偽るのに慣れている感じだった』

 

「あんな人でも、過去に何かあったんだな……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからすぐになのは達が戻って来て、一旦荷物をロッカーに預けてからまた街に繰り出した。

 

色々な場所を周り、最後に七星モールによった。

 

「あ!レンヤ君!」

 

「なんだはやて」

 

「ほらあれ、モリマル君や!」

 

はやてが指差す方向に、杜宮市のご当地マスコットのモリマルがいた。パッと見武士をモチーフにしたマスコットキャラだ。

 

「抜刀見せてもろうて、記念写真を一緒に撮るんや!」

 

「あ、おい……!」

 

「私が見てくるよ」

 

「お願いね、フェイト」

 

「レンヤ、私は2階の占い屋に行っているわ」

 

「あ、可愛いティーカップ……」

 

「おい、すずか………はあ、しょうがないなぁ。俺達も後で合流するか?」

 

「私は、特に買うものはないかな?」

 

「それじゃあ私はミリタリーショップに行ってくるね!」

 

皆はアクロスタワーと同じように欲しい物を見に行ってしまった。また、荷物持ちかなぁ?さすがに疲れたと額を襲えて上を見上げる。すると視界に玩具屋が目に入った。

 

「………あ………」

 

「レン君、どうしたの?」

 

「なのは、少し付き合ってくれないか?」

 

「いいけど、どうして?」

 

「男だけだと居心地が悪いからな」

 

「?」

 

その後、なのはと相談しながらある物を買った。

 

「ふう、おもろかったなぁ」

 

「あはは、そうだね。アリサは占い屋に行っていたんだよね?結果はどうだったの?」

 

「え⁉︎まあ、良かったわ///」

 

「アリサちゃん、顔が真っ赤だよ」

 

「これは聞くのは野暮だね〜〜」

 

「にゃはは、そうだね」

 

「さて、もうミッドチルダに戻るか?」

 

「そうだね、クロノ君に連絡してアースラを回してもらおうかな?」

 

七星モールを出て荷物を取りにアクロスタワーに向かおうとしたら……

 

チリリリーーン……

 

突然、鈴の音が聞こえてきた。

 

「鈴の音?」

 

「どこから……」

 

「あ……あそこ!」

 

進行方向の先に、黒い狐面を付けた男の子がいた。異様な雰囲気を出す男の子に周りの人は目もくれず横を通り過ぎている。

 

「ッ……⁉︎」

 

「な、なに……あの子?」

 

不気味がるなのは達、すると男の子は背を向けて走り出した。

 

「あ!」

 

「待って!」

 

「おい、アリシア!」

 

「私達も追いかけよう!」

 

アリシアを追いかけ、人気のないガード下に来た。

 

「アリシア、あの子は?」

 

「あそこだよ」

 

男の子はガード下の中央に、こちらを向いて立っていた。

 

「君は、一旦……」

 

「ふフフ、あはハ……」

 

「き、気味の悪う子やなぁ……」

 

「ですぅ……」

 

「なんだ、あのお面は?」

 

不気味に笑う男の子、すると……

 

ビキンッ!

 

「「「「「「「⁉︎」」」」」」」

 

ビキビキ、バキ、ビキッ………スー……

 

「はハハ、サア、オイで………オ兄ちゃン達……」

 

突如ゲートが開き、男の子は完全に開いていないゲートに入っていき、その後ゲートが顕現した。しかし現れたゲートの形状が通常の物と異なっていた。紫と黒が混ざったような色でひし形のゲートだった。ゲートの周りにもひし形の物体がいくつも浮いていた。

 

「なんなのよ、このゲートは?」

 

「いつもより物質的じゃないね」

 

「変な感じがするな」

 

「あんまり穏やかじゃないね」

 

「異質なゲート……」

 

「どうする、レンヤ?」

 

「どうもこうもない、行くぞ!」

 

「うん!」

 

「了解や!」

 

念のため、認識阻害の結界を張り。ゲートに入って行った。

 

異界の中は遺跡風の迷宮で。所々に天井はなく、黄昏の空が不気味に周囲を照らしていた。

 

「黄昏の……空?」

 

「見た事のない迷宮だね」

 

「グリードの脅威度は大したことはないけど……初めて見る種類しかいないね」

 

「それにあの子もおらへん」

 

「やれやれ、せっかく帰る雰囲気だったのにな」

 

俺達はデバイスを起動してバリアジャケットを纏い、武器を構える。

 

「あの子を探し出すぞ!」

 

「ええ!」

 

「が、頑張ります!」

 

「久しぶりに暴れられるぜ!」

 

迷宮に飛び入り、迫り来る怪異を薙ぎ払う。グリードは少し厄介と思うくらいで脅威たりえなかった。それでも周囲の警戒を怠らず、罠をかいくぐり最奥にたどり着く。辺りに隠れる場所もなければ子どもの姿はなかった。

 

「どこにもいないね」

 

「まあ、あの子どもはどう見たって普通じゃないわけだし」

 

「でも、まずは……」

 

目の前の空間がひび割れ、赤い渦を巻きながらエルダーグリードが顕れた。巨大で重鈍な鋼の鎧に剣と盾を構えたエルダーグリードだった。名はソウルミーレス。

 

「出たね……!」

 

「男の子は後回し、まずはこのエルダーグリードを撃破します!」

 

「相手にとって不足なし!」

 

ソウルミーレスは盾を構え、突進してきた。散開して回避するとこんどは回転斬りで俺達に距離を取らせた。

 

「アクセルシューター……シュート!」

 

「ガトリングブリッツ!」

 

なのはとアリシアが魔力弾で攻撃するが、鎧に弾かれる。そこに、すずかとフェイトがソウルミーレスの背後に接近した。

 

「スノーホワイト、オールギア……ファイア!」

 

《ドライブ》

 

「バルディッシュ!」

 

《ハーケンスラッシュ》

 

2人の渾身の一撃がソウルミーレスに直撃したが、少し動いただけで大したダメージにはならなかった。

 

ソウルミーレスは上半身だけを後ろに回転させると剣を2人に振り下ろした。

 

「させるか!」

 

《ソニックソー》

 

火花を散らしながら剣を受け止め、弾き返した。

 

「行くわよ、アギト!」

 

「ああ!」

 

「行くで、リイン!」

 

「はいです!」

 

「「「「ユニゾン、イン!」」」」

 

アリサがアギトと、はやてがリインとユニゾンする。

 

『行くぜー、燃えろ焔の槍!』

 

「フレイムジャベリン!」

 

『凍てつけ極寒の短剣!』

 

「フリジットダガー!」

 

焔の槍の後に氷の短剣が交互にソウルミーレスに襲いかかる。ソウルミーレスも全く効かないとばかりに激しい剣戟を放ってきた。

 

「ふっ!」

 

「せいっ!」

 

「はっ!」

 

それを俺、すずか、フェイトが交代しながら受ける。そうする事で余分な疲労を抑えることができる。その間にもアリサとはやての炎と氷の攻撃が続いて行き……

 

ビキンッ!

 

大きな音を立ててソウルミーレスの鎧に大きな亀裂が入った。

 

「やったわ!」

 

「結構いけるもんやなぁ」

 

『このまま決めちゃいましょう!』

 

『本気で行くぜー!』

 

はやては魔法陣を展開させて、アリサはフレイムアイズのキャノンフォルムに変化させ魔法陣の前に立ち、はやての魔力と同調させる。

 

「閃めくは光芒」

 

「灼熱穿て、猛き獅子!」

 

『『「「白夜砲哮(びゃくやほうこう)!」」』』

 

放たれたのは細長い3つの白銀の砲撃と大型の赤い魔力弾。3つの白銀の砲撃はソウルミーレスを貫き、赤い魔力弾は炸裂した。ソウルミーレスはそのまま消えていった。

 

異界は収束していき、元のガード下に戻ってきた。現実世界はすっかり

 

「ふう、戻ってこれたな」

 

「んーー、久しぶりに全力が出せてスッキリしたぜ」

 

「私もですぅ!」

 

「なんだったんだろう、あの異界は?」

 

「特異点もないのにあの深度、一旦どうやって……」

 

「結果あの黒い狐面の男の子もどこにもいなかったし」

 

「……因果を歪める力……過去を歪めて、未来を導く……」

 

「……そして(くら)き夜になっていく……」

 

「ソエル、ラーグ、何か言った?」

 

「ううん、何でもないよ」

 

「早く帰ろうぜ」

 

「そやな、荷物は無事みたいやし。はようアクロスタワーの荷物も持ってこんとな」

 

ガード下から出て改めてアクロスタワーに向かった。杜宮での出来事を思い出しながら雑談する。

 

「それでーー、!」

 

「? 姉さん?」

 

アリシアが何かに驚いて固まっていた。視線の方を見てみると、同い年位男子3人と女子1人がいた。

 

「それでね、コウちゃんたら……」

 

「ああもう、いいだろその事は」

 

「何だよコウ、勿体ぶらずに白状しろ!」

 

「リョウタ、あんまりそういうのはーー」

 

活発そうな男子を中性的な男子が止めようとしたら、アリシアのようにこちらを見て驚いていた。

 

「アリシア、どうかしたか?」

 

「……!な、なんでもないよ!気のせいだったみたい」

 

「もし疲れた遠慮しないでね」

 

「ありがとう、本当に大丈夫だから」

 

そして、あの4人の横を通り過ぎた。

 

「………………………」

 

「ジュン君?」

 

「おいジュン、どうかしたのか?」

 

「え!あ、何でもないよ」

 

「はっはーん、さてはお前……さっきの美少女達に見惚れたなぁ?」

 

「ああ、確かに」

 

「そ、そんなんじゃないよ!」

 

「おやおや〜?ムキになる所が余計怪しいなぁ?」

 

「もうリョウタ君、あんまりそう言うのはよくないと思うよ」

 

「そうだぞ、おめえの薔薇色の学校生活が上手くいかないからって」

 

「べ、別にまだ焦る段階じゃねえし!2年までまだ時間があるしーー」

 

どんどん遠くに離れていき、話し声が聞こえなくなった。

 

ドクンッ!

 

突如胸が疼き始め、胸に手を当てた。

 

「ッ……!(何だ、この嫌な感覚は……?)」

 

「レンヤ君、どないしたん?」

 

「あ、ああ、何でもない。ほら、早く行くぞ」

 

「う、うん」

 

荷物を回収してから人気のない場所に行き、アースラ経由でミッドチルダに戻り、夜を回った時間帯にルキュウに到着した。

 

「ふう、ハードな1日だったよ〜」

 

「おかえんなさ〜い」

 

「こんばんはアタック、ファリンはまだ?」

 

「戻ってきてへんで〜」

 

「なら先に休ませてもらいましょう」

 

「ああ、だがその前に……なのは」

 

「うん!リインちゃん、アギトちゃん、ラーグ君、ソエルちゃん」

 

荷物からプレゼントを取り出し、リイン達に渡した。

 

「これって……」

 

「プレゼントか⁉︎」

 

「開けていい⁉︎」

 

「いいぞ」

 

「何が入ってんだ?」

 

開けてみると、リインとアギトは小人サイズで日常に使用する私服一式。ラーグとソエルは肩に掛かるぐらいの小さなマントだ。

 

「うわぁ!」

 

「服だ!あたし達に合う服だ!」

 

「ひゅう、カッコいい!」

 

「まあ、悪くねえな」

 

「レンヤ君、いつの間に買ったんや?」

 

「七星モールでな、なのは達にはこういうプレゼントをした事はあったけど、リイン達にはあんまりないと思ってな。なのはと相談して見繕ったわけだ」

 

「レン君だけだとお人形コーナーに行くのも気まずかったからね」

 

「あ、確かに」

 

「目に思い浮かぶわね」

 

「あはは、あんがとうな。リインを喜ばせてくれて」

 

「いいってことよ」

 

「レンヤさん、なのはさん、可愛いお洋服をありがとうですぅ!」

 

「あんがとな、大事にするぜ」

 

「ありがとう、レンヤ!」

 

「大事にするぜ」

 

「よかったね、4人共」

 

「違うよフェイト、2人と2モコナだよ」

 

「ややこしいから4人でいいわよ」

 

「「よくない!」」

 

「ふふ」

 

こうしてドタバタした帰郷は終わったが、まだ夏季休暇は終わっていない。明日は一体どこにも行くんだろうな?

 

 

 


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