魔法少女リリカルなのは 軌跡を探して   作:にこにこみ

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5話

 

 

「はああああああ!」

 

レンヤはエルダーグリードと戦っていたが……

 

「くっ、タフなうえに無駄に速い!」

 

苦戦していた。

 

「レンヤ!このままだと、お前の魔力と体力が先に尽きるぞ!」

 

「わかっている!コイツ固いから大抵の攻撃は弾かれんだ!」

 

「だったら、1発どデカイのぶちかませ!」

 

「そんな魔法教えてもらっていない!」

 

エルダーグリードを倒すだけの決定打がなかった。

 

「っ!ふっ!」

 

銃を撃つも全然、効いていなかった。

 

「なら、これならどうだ!」

 

全力で剣に魔力を流して、頭に突き刺したが……

 

(刃が通っていない⁉︎)

 

「レンヤ!」

 

「っ!しまっ……!」

 

振り下ろされた腕に当たって、吹き飛ばされてしまった。

 

「ぐはっ!」

 

「レンヤ、大丈夫か⁉︎」

 

(やばい、動けない⁉︎)

 

迫り来るエルダーグリード。

 

「はぁ、はぁ、どうしたら……倒せるんだ」

 

(こうなったら、俺が!)

 

ラーグなにかを考え。

 

「レンヤ、今から……」

 

「下がりなさい!」

 

銃声がなり、エルダーグリードに当たる。

 

「やぁ!」

 

横から誰かが通り過ぎ槍で切りつける。

 

「君たちは!」

 

「ふふ、助けに来たわよ」

 

「大丈夫?」

 

アリサとすずかだった。

 

「なんでここに、それにその格好は」

 

「いっ、今はそれどころじゃないでしょう!」

 

「ふふ」

 

「レンヤ、大丈夫?」

 

「ソエル⁉︎なんで連れてきたんだ!」

 

「アリサとすずかが決めたことだよ」

 

「だからって……」

 

「ああもう、ケガ人は黙っていなさい!」

 

「へぶっ」

 

「あっアリサちゃん…」

 

アリサたちはエルダーグリードと向き合い。

 

「これが、グリード」

 

「……………」

 

「連携すれば、勝機はあるアリサ、すずか準備はいい?」

 

「ええ!私たちの友情見せてやりましょう!」

 

「うん!」

 

2人はエルダーグリードに向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし!時間ができた、今から奴を倒す方法を教える!」

 

「今から⁉︎それにアイツ恐ろしく固いんだぞ!」

 

「だからこそ、教えるんだ。2人がいつまで持つかわからないんだ」

 

ラーグが真剣に言う。

 

「……わかった」

 

「よし、方法は簡単だ、動くなよ」

 

「えっ、なにす……」

 

目の前に大きく口を開いたラーグが映った。

 

「バクッ」

 

レンヤの頭が喰われた。

 

「むーーーーー!」

 

ラーグを離そうとするが体が伸びて取れない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やあぁ!」

 

「そこ!」

 

私達は巨大なグリードと戦っていた。

 

「崩した!すずか!」

 

「うん!スキあり!」

 

うまく連携をとって確実にダメージを与えていた。

 

「それにしてもすずか、あんた運動神経いいじゃない、今まで手を抜いていたのね!」

 

「あはは、吸血鬼としての力を抑えていたから」

 

「まったく」

 

「アリサ!すずか!来るよ」

 

エルダーグリードが突進してきて、私たちはそれを避けた。

 

「こんなの相手に苦戦してたの?」

 

「私1人じゃ無理だよこんなの、ここまで耐えるなんてすごいよ」

 

「また来るよ!」

 

エルダーグリードが力を溜め始めた。

 

「なにかする気ね、その前に!」

 

「待って、アリサちゃん!」

 

「ダメ!2人とも!」

 

攻撃をした瞬間、力が解放され地面から強い衝撃が走った!

 

「「きゃあああああ!」」

 

壁際まで吹き飛ばされ、動けなくなってしまった。

 

「くっ、やっぱり経験がないから!」

 

ゆっくりと近づいてくるエルダーグリード。

 

(うぅ、ここまでなの)

 

(動かない、でも諦めたくない!)

 

ゆっくりと振り下ろされる腕、私は目をつぶった。

 

しかし

 

(あれ?)

 

いつまでたっても来ない衝撃、私はゆっくり目を開けた。

 

「ごめん、待たせたね」

 

彼が、剣で腕を止め、黒いソエルを頭に乗せて(かぶりつかれて?)立ってた。

 

「ぐすっ、来るのが遅い!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まったく、毎回言っているよな説明しろって」

 

ラーグがやったことは頭にかぶりつくことによって、脳に直接情報を与えるという方法だった。

 

「ひはんははっははらな(時間がなかったからな)」

 

今も続いているが戦えるまで動けるようにはなった。

 

「後は俺に任せて、君たちは……」

 

「冗談じゃないわよ……!」

 

アリサがフラフラになりながらも立ち上がった。

 

「私が自分であなたを助けたいって決めたの、最後まで付き合いなさい!」

 

「そうだよ」

 

すずかがいつの間にか横から立ち……

 

「1人で全部背負い込まないで、今は私たちを頼って!」

 

槍でエルダーグリードを吹き飛ばした。

 

俺は唖然とした。

 

(こんなの感じ初めてだ、これが仲間ってことなのか?)

 

レンヤはラーグとソエルがいても、ある意味1人だった誰かと一緒にいることが初めてだった。

 

「はは、ならとことん付き合ってもらおうか!」

 

「まかせなさい!」

 

「よろしくね!」

 

3人でエルダーグリードに挑みかかった。

 

「自己紹介がまだだったな、俺は神崎 蓮也」

 

「改めまして、モコナ・ソエル・モドキだよ」

 

「俺はモコナ・ラーグ・モドキだ」

 

「アリサ・バニングス、アリサでいいわよ」

 

「私は月村 すずか、私もすずかでいいよ、よろしくねレンヤ君!」

 

「よろしくアリサ、すずか、少しの時間を作ってくれるか?」

 

「なにか策があるんでしょうね」

 

「ああ」

 

「なら頑張らなくちゃね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ!」

 

「ふっ!」

 

アリサが剣と銃で牽制して、すずかが槍で攻撃をする。

 

常に距離を取り、攻撃が当たらないようにする。

 

「………………」

 

レンヤは目を閉じ魔力を双銃に集中させ、双剣を後ろで回転させ円を描き魔法陣を作った。

 

「あとどれくらいなの⁉︎」

 

アリサが、肩にいるラーグにしゃべりかけた。

 

「もうちょいだ」

 

「もっと、わかりやすくして!」

 

「それは、レンヤに聞け」

 

「聞けるわけないでしょう!」

 

「アリサちゃん……」

 

「緊張感ないね♪」

 

そんな会話をしながらも攻撃の手は緩めない。

 

アリサは素早い動きで的をしぼらせないようにし、すずかは足を重点的に狙い動きを制限させる。

 

グオオオオオオオオオ

 

「キャッ!」

 

「っ!」

 

エルダーグリードが吼え、2人はひるんだ瞬間動かないレンヤに目をつけ、突進してきた。

 

「しまった!」

 

「レンヤ君!」

 

レンヤは集中して動かけない、迫り来るエルダーグリードを避けることはできない。

 

「………………………!うわ!」

 

当たる瞬間、準備が完了しギリギリできることができた。

 

「危なかったー」

 

「レンヤ!」

 

「大丈夫⁉︎」

 

「大丈夫だ、よしこれで決める!」

 

後ろの剣が高速に回転し始め、銃を乱射しながら高速で近づく、移動しながら剣から出た魔法陣をエルダーグリードの周りに展開させる。

 

「いっけーー!」

 

最後に魔法陣に砲撃魔法を発射し、エルダーグリードの周りにある魔法陣に転送して全方位から攻撃した。

 

グオオオオオオオオオオ

 

エルダーグリードが断末魔をあげ、塵のように消えっていった。

 

「はあはあ……疲れた……」

 

「やったわね」

 

「すごいよ、レンヤ君!」

 

エルダーグリードが消滅したことにより、迷宮が消え始めた。

 

「なんなの⁉︎」

 

「落ち着け、エルダーグリードが消えたから、異界が消え元の場所に戻るだけだ」

 

「戻ったら、ちゃんと説明してくれるよね?」

 

「ああ、コイツらがな」

 

「「コイツいうな!」」

 

目の前が真っ白になり……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目を開けるとそこは、今までいた廃工場だった。

 

「戻ってこれたの?」

 

「そうみたいだね」

 

アリサとすずかは辺りを見回した。

 

「!、アリサちゃん、レンヤ君たちがいないよ!」

 

「嘘!夢だったの……」

 

先程の男しか居らず、レンヤたちは見当たらなかった。

 

そう思い始めたが、私たちの手にあるデバイスが現実だと教えてくれる。

 

「勝手に消えて、探し出して文句言ってやるんだから!」

 

「ふふ、そうだね」

 

その時、走ってくる音が聞こえた。

 

「すずか、アリサちゃん大丈夫⁉︎」

 

「「お姉ちゃん《忍さん》!恭也さん!」」

 

「よかった、無事だったのね!」

 

忍さんが私たちを抱きしめる。

 

その後、士郎さんが入ってきた。

 

「どうやら誰かが助けたようね」

 

「どこにもいないみたいだけど、2人とも知っているかい?」

 

「ええと、私たちもどこに行ったかは」

 

「そうか、ならどんなやつだった」

 

「えっと男の子で名前は神崎 蓮也、フードをかぶっていて顔は見えませんでした、あと………」

 

「あとなんだい?」

 

すずかはラーグとソエルのことをしゃべるべきか悩んだ。

 

「あと白と黒のうさぎみたいなぬいぐるみを持っていました」

 

「アリサちゃん……!」

 

「白と黒のうさぎみたいなぬいぐるみ?」

 

「知っているの恭也?」

 

「ああ、1年前俺たち家族を救ってくれた人物が持っていたらしいとなのはが言っていた」

 

「そう、とりあえず名前で探し見るわね」

 

「ありがとうお姉ちゃん」

 

「よろしくお願いします」

 

アリサとすずかは顔を赤らめ。

 

(私にこんなにした罪、重いわよ!)

 

(きっと、会えるよね)

 

手もとのデバイスを握りしめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふう…戻ってこれ……!ってここは」

 

レンヤたちは戻ってこれたが、そこは廃工場ではなく河川敷だった。

 

「なんで廃工場から移動しているの?」

 

「どうやら地脈の揺らぎの影響を受けたんだね」

 

「出現座標の変化……そう珍しことじゃない」

 

「そうか」

 

グーーーーー

 

「うぅ…なにも食べていなかったんだ」

 

「色々あったからね」

 

「すっかり夜だ、早くメシにしようぜ」

 

レンヤたちは夜の町に向かった。

 

「レンヤ、お金持っているの?」

 

「…………………」

 

ごはんは、またいつか。

 

 


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