魔法少女リリカルなのは 軌跡を探して   作:にこにこみ

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43話

 

 

レンヤ達は廃棄都市区画の廃ビルについた。廃ビルの周りにはハンティングのマークがついたバイクと車が数台置いてあった。

 

「どうやら当たりらしいな」

 

「ああ、俺が先に向かう、お前達は後に来てくれないか?」

 

ティーダが真剣な顔で言う。

 

「分かりました、お願いします」

 

作戦は決まり、ティーダが廃ビルに入っていく。

 

そして廃ビルの中、ハンティングのメンバーとファクトが作戦の説明をしていた。

 

「ーー話しは以上だ、てめえら。幸い、オーダーの連中は今夜揃って集会をやっている……リーダー、幹部、下っ端共々、一人残らずブチ殺してやれ‼︎」

 

ファクトが狂ったように、声をあげる。そんなファクトに他のメンバーはついて行けなかった。

 

「っ……」

 

「マッマジで今日これから仕掛けるんッスか?」

 

「その、予定じゃ明日だったんじゃ……」

 

「アア……文句あんのか?」

 

「いっいえ……」

 

「でも、ヤクザも本格的に動き出したって話しですし……」

 

「さすがにやりすぎたんじゃ……」

 

「クク、ヤクザごときに今更ビビってんじゃねぇよ。HOUNDを使えばヤッパだろがハジキだろうがオモチャみてえなもんだろうが。それとも、何だ……オレの命令に逆らってあの場所に堕とされてぇか?」

 

「ひっ……」

 

「そっそんな……」

 

ファクトの脅しに、メンバーは怯える。その時……

 

「ーーどうやら本当に見失っちまったみたいだな」

 

ハンティングのメンバーはその声に聞き覚えがあった。

 

振り向いて、そこにいたのは……

 

「まっまさか……」

 

「……ティ、ティーダさんだ……!」

 

ティーダはファクトの前に立つ。

 

「オイオイオイ……なあ、あんまりダセエ真似してくれるなよ。これでもオレはアンタを尊敬してたんだ。あれだけ完膚なきまでオレに叩きのめされたくせに……まさかこれ以上、無様な真似を晒そうってんじゃねえだろうなァッ⁉︎」

 

「ーーそのまさかだ」

 

ファクトの剣幕を軽く流して言う。そしてそれを合図にレンヤ達が突入してきた。

 

「………あ?」

 

「管理局だ、悪いが助太刀させてもらうぜ」

 

「多勢に無勢、ですけど」

 

「さあて、暴れますか」

 

「覚悟はいいわね」

 

「ーー情けねえがクスリと人数のハンデはこれで埋めさせてもらう。だがファクト、お前と闘るのはあくまでオレだ。来い、相手になってやる」

 

「…………………………」

 

「なっ何だコイツら……」

 

「……ダンスクラブにいた奴のガキか……?」

 

突然のことにメンバーは困惑するが、ファクトは笑い始めた。

 

「……クク、ククク………どうやら良いお仲間を手に入れたみてぇじゃねえか……アンタもようやくハンティングを完全に捨てられたってわけだな……?」

 

ファクトはHOUNDを大量に取り出した。

 

「まさか……!」

 

「その量は……!」

 

「やめろ、ファクト‼︎」

 

「うるせえ‼︎いいだろう、だったら最初にここで地獄に送ってやるよ‼︎‼︎」

 

ファクトは大量にHOUNDを飲み込み、禍々しい赤いオーラを出した。

 

「……クククカカ………ヒャハハハハハハ‼︎」

 

禍々しい赤いオーラを出すファクトは他のメンバーに恐れられた。

 

「ひいいいいいいっ……⁉︎」

 

「ファ、ファクトさん……⁉︎」

 

「さあ、始めるとしようぜえ……‼︎何もかも、オレが狩り尽くしてやらあ……‼︎」

 

「ファクト……‼︎」

 

「まずい、このままだと!」

 

その瞬間、ファクトの後ろに赤いヒビがはしる。

 

「な、んだ、こりゃ……ッガアアアアア⁉︎」

 

ゲートが開かれる前に飲み込まれ、その後ゲートが開いた。

 

「ファクト……⁉︎」

 

「こっこれは……!」

 

「ゲートが顕現してしまった!」

 

「人を起点とした異界化……!」

 

「異界ドラッグの過剰摂取で特異点と化したか!」

 

「りっリーダーが消えちまったあああ⁉︎」

 

「うわあああああああっ‼︎」

 

ファクトが消えたことにより混乱して、ビルから逃げ出すメンバー達。

 

「皆、行くぞ!」

 

「ええ!」

 

「うん!」

 

「了解だよ!」

 

「ッ……!」

 

レンヤ達はティーダを置いて異界に突入した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

異界の中は見たことのない植物に覆われていた。

 

「この異界は……」

 

「植物?」

 

「つまりここが……」

 

「異界ドラッグHOUND、恐らく、その材料を調達していた場所でしょう」

 

「ーーなるほどな」

 

ティーダがゲートをくぐって異界に入ってきた。

 

「ティーダさん……⁉︎」

 

「ティーダさん、これ以上は異界対策課の仕事です」

 

「ゲートは見えているかもしれないけど、見えるだけじゃ意味ないのよ」

 

「状況が変わったんだよ。現実世界でファクトとやり合うならともかく、この世界で、ティーダさんの力は何の役にも立たないんだよ」

 

「それでも、頼む。…アイツは一人で足掻いてどうしようもなく歪んじまった。オレが……オレの言葉で何としても届けてやりたいんだ。ルシスの思いを、ハンティングとしての真の魂を。だから、この通りだ……!」

 

ティーダは頭を下げる、決して腰を折らず自分の意思を貫くように。

 

「……分かった、迷宮を進みながら戦い方を教えるから」

 

「私達もフォローします!」

 

「一緒に頑張ろ〜う!」

 

「期待しているわよ」

 

「……感謝する」

 

レンヤ達は迷宮に向き合い、デバイスを起動してバリアジャケットを纏う。

 

「ティーダさんのデバイスと違いますね」

 

前は銃だったが、今は片刃の剣がついて銃剣になっている。

 

「1年半前はこれだったんだよ、ようやく吹っ切れたかな」

 

「鈍ってないわよね」

 

「もちろん」

 

「さて準備が整った所で、行くぞ!」

 

「「「「おおっ!」」」」

 

レンヤ達は迷宮に突入した。

 

迫いくるグリードをティーダがどんどん薙ぎはらっていく。

 

「次から次へと……しつこいやつらだぜ……!」

 

「ティーダさん……前とは戦い方が別人だな」

 

「もうすでに別人よ」

 

「あはは……」

 

「すごいねえ〜」

 

グリードを退け、レンヤ達は最奥に到着する。

 

最奥は開けているが移動できる場所が限られており、真ん中に大きな穴があり底が見えない。

 

その穴から蔓が上に伸びており、ファクトが苦痛を浮かべながら捕まっていた。

 

「ウ……ガ、アアア……!」

 

「ファクト!」

 

「……ティ、ティーダさーー」

 

その時ファクトを縛る蔓が力を入れる。

 

「ーーグギアアアア"ア"……!」

 

ファクトは苦しそうに叫ぶ。

 

「植物の蔓……⁉︎」

 

「気を付けて、元凶が現れるわよ!」

 

ファクトが別人のように弱々しい目でティーダを見つめ……

 

「たっ助けて……ティーダさーーうぁぁぁああああああッッッ!」

 

言い終わる前にファクトは穴に引きずり込まれた。

 

そして地面が揺れ、巨大な植物型エルダーグリードが叫びを上げながら出てきた。

 

「デッデカッ!」

 

「植物型、まさかコイツが⁉︎」

 

「HOUNDの原料を生み出した植物型エルダーグリード、ダークデルフィニウム!」

 

ティーダは目を閉じ、ファクトの言葉を思い出す。

 

「……助けて、だと……?ファクト、てめえ……」

 

レンヤ達はファクトの言葉にティーダが怒るかと思ったら……

 

「ーー何を当たり前のことを言ってやがる、馬鹿野郎ッ‼︎」

 

ティーダの言葉に少し呆気を取られたが、すぐに笑顔になるレンヤ達。

 

ダークデルフィニウムが叫びを上げ、蔓を振り下ろしてきた。

 

レンヤ達は左右に避けるがその先に小型のグリードがおり、攻撃をしかける。

 

「うわっ⁉︎」

 

「邪魔よ!」

 

「せいっ!」

 

速攻で潰し障害を排除した。

 

小型のグリードを狙った隙に、ダークデルフィニウムがアリサ達の方を蔓で薙ぎはらった。

 

「やばっーー」

 

「させるか!」

 

ティーダが斬りあげと同時に魔力弾を撃ち、軌道を変えた。

 

「アリサ、行くぞ!」

 

「了解よ!」

 

2人がダークデルフィニウムを切り裂きながら周りを縦横無尽に駆け回り、そしてダークデルフィニウムの左右にレンヤとアリサが立ち、剣に魔力を込め振り上げる。

 

「「緋王、一文字!」」

 

一瞬で2人の立ち位置が変わる、すでに剣は振り上げており。一瞬遅れてダークデルフィニウムに2つの大きな切り跡が体にはしりそこから魔力が吹き出る。

 

「新技いくよ〜〜!」

 

《デュアルマリオネット》

 

アリシアの左右に魔法陣が展開され、2人のアリシア……合計3人のアリシアが出てきた。

 

「ええっ⁉︎アリシアちゃん⁉︎」

 

「その魔法は……!」

 

「「「そう!ネブラ=マギアを元に作った実体のある分身、いっくよー!」」」

 

《サウザンドブリッツ》

 

いつもの三倍の魔法陣がダークデルフィニウムの周りに展開され、同じく三倍の魔力弾がダークデルフィニウムに撃ち込まれる。

 

「すごいな……」

 

「ーーって、まだ来るぞ!」

 

攻撃を物ともせず、頭突きを繰り出す。

 

「当たらないーーよっ!」

 

「おらぁ!」

 

頭突きが地面にぶつかり、その隙にティーダとすずかがダークデルフィニウムの側頭部に一撃を左右からいれる。

 

ダークデルフィニウムは飛び上がり、痛みで蔦を振り回す。

 

「「「うわわわっ……!」」」

 

「ちっ、いつもより行動範囲が限られているから……」

 

「やり難いわね……!」

 

「しかも小型グリードも復活するからねっ!」

 

復活した小型グリードを、すずかが潰す。

 

アリシアも魔法が維持できなくなって分身が消える。

 

「いい加減倒れろ!」

 

ティーダが斬撃と銃撃を同時に行い、ダークデルフィニウムを攻撃する。

 

ダークデルフィニウムに顔を乗り出してきた。

 

「何……?」

 

「何か来る、離れろ!」

 

次の瞬間、ダークデルフィニウムは毒を吐き出し。下に毒の溜まりを作った。

 

「汚ったなっ……!」

 

「不愉快よ!」

 

「一気に決めよう!」

 

「動きを止めるんだ!」

 

ティーダ以外の4人がバインドでダークデルフィニウムの動きを止める。

 

「ティーダさん!」

 

「決めちゃえ!」

 

「おおっ!」

 

ティーダは接近しながら魔力弾を連射して、剣を魔力で強化して振りかぶる。

 

「喰らえ、ヘルレイド!」

 

一瞬で何度もダークデルフィニウムに切り裂き、最後に刀身を刺しいれ……

 

「さよならだ……」

 

強力な魔力弾を体内に撃ち込んだ。

 

ダークデルフィニウムは断末魔を上げて、こちら側に倒れこむ。

 

「どわっ!」

 

「きゃあっ!」

 

「けほっけほっ……」

 

「最後まで迷惑な奴」

 

ダークデルフィニウムが白く光りながら消え、そこにファクトが倒れていた。

 

「ファクト……!」

 

ティーダがファクトに近寄り、上体を起き上がらせる。

 

ファクトは元の色に戻った目でティーダを見る。

 

「うっうう……ティーダ、さん……?」

 

「この、大馬鹿野郎が……」

 

「よかった……」

 

ちょうどその時、白い光りを放ち異界が収束を始めた。

 

「……異界化が収束するな」

 

「はあ、やれやれだね〜」

 

異界化が収束し、レンヤ達は元の廃ビルに戻ってきた。

 

「誰もいない……」

 

「そういえば、皆逃げて行っちゃたね」

 

「薄情な連中ね」

 

「……ハハ……なんだそりゃ……」

 

その事実にファクトは膝をつく。

 

「ファクト……」

 

「体内のドラッグも異界と一緒に消滅したみたいだね。力も、すでに無くなっているはずだよ」

 

「……ぁ……」

 

ファクトが惚ける中、アリシアが説明を続ける。

 

「さっきの怪異は恐らく、あなたの力への渇望に呼応して引き寄せられたんだろうね。そしてHOUNDという強い想念を与えることで、少しずつ現実世界を侵食していた。ハンティングは、怪異への供物として利用されてたにすぎなかった」

 

「とんでもないわね……」

 

「でも……これで一安心だよね」

 

「一安心……だと……?……ふざけんな……‼︎」

 

すずかの言葉に反応してふらつきながらも立ち上がり、ティーダに掴みかかる。

 

「アンタのせいだ!アンタのせいでオレは道を見失っちまったんだ‼︎だから、あんな妙な世界のクスリなんかに手を……‼︎」

 

ファクトは今更言い訳を口にして、ティーダを非難する。

 

「おい、やめろ……!」

 

「さすがに無理があるよ……」

 

「……………………」

 

ティーダは何もせず、聞いている。

 

「……オレは、ハンティングを守りたかっただけなんだ……クソみてえな人生の中であの毎日だけは輝いていた……!ルシスさんとアンタがいなくなっていきなりそれが無くなっちまって……せめて、アンタさえ居てくれていれ……!」

 

その瞬間、ティーダから気迫が出て……

 

「ーー甘ったれるんじゃねえ‼︎」

 

「ぐはっ⁉︎」

 

容赦なくファクトの顔面を殴り飛ばした。

 

「ティーダさん……」

 

「うわ〜……」

 

ティーダは首を横に振りながら話し始める。

 

「……違うだろ、ファクト。ハンティングは、ただ仲間同士で仲良くつるんでたワケじゃねえ。世の中の不条理や理不尽な暴力、一人一人が、それらに屈しない心を宿して真っ向から向き合う。少なくとも、ルシスと俺はそんな魂を掲げてたつもりだ」

 

「……あ……」

 

「お前も、他の皆も、そんな魂を持っていたはずだ。だからこそ仲間として、一つのチームとして成立したんだ。お前は、そんな魂をあいつらと交わし合えていたのか?手に入れた力に振り回され、恐怖で繋ぎとめてただけじゃない。そう、ルシスに胸を張れんのか?」

 

「ッ…………………オレは…………………」

 

理解したようでファクトは顔をしかめる。

 

ティーダが腰を落とし、ファクトの肩に手を置く。

 

「お前は、まだやり直せる。俺はハンティングから逃げた……だがお前は逃げずに抗った。己の誤ちを認めた上で、それでもお前が立ち上がってくれるなら。それこそが、ルシスへの何よりの弔いになるはずだ。信じている、ファクト。お前がまた魂を見せてくれると」

 

「……ティーダ、さん……」

 

ファクトは涙を浮かべ、静かに泣いた

 

それを見ていた、レンヤ達。

 

「……やれやれ、ようやくだね」

 

「そうだね、でもこれで……」

 

「一件落着、ってやつだな」

 

「ええ……悪くない結末だわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

廃ビルの外に、レンヤ達をエイジが見ていた。

 

「……フッ。なんとかケジメを付けられたか。さぁて、どうやって落とし所に持って行くとするか」

 

「こんばんは、エイジ・ワシヅカ」

 

振り返ると、オーリス、ゼストがいた。

 

「おや、オーリス嬢……いらしてたんですか」

 

「ええ、どうしても気になってしまいまして……落とし前は付けられそうですか?」

 

「……ま、何とかしてみましょう。地上や本部の意向もあるし最低限の格好さえ付いたらオヤジも納得してくれるはずだ。それじゃあ、私はこれで。これからも色々とありそうですし、オーリス嬢もせいぜい、無理はなさらないことだ」

 

「お気遣い感謝します」

 

エイジは廃ビルから去って行った。

 

「レイヴンクロウ若頭……やはり侮れないな」

 

「ええ、でも今回は助かりました」

 

ちょうどその時、サイレンの音が聞こえきた。管理局が動き出したのだ。

 

「逃げたハンティングメンバーへのフォローをしましょう。ルッケンスの処遇も重くならないようにしなくては……」

 

「そうですな」

 

その2人を、廃ビルの上から白装束が見ていた。

 

「む………」

 

ゼストが見上げるが、何もなかった。

 

「ゼスト一尉?」

 

「……いえ、何でもありません。行きましょうか、車を出します」

 

ゼストは車に向かいながら、違和感を感じていた。

 

(レンヤ達を見ていた……?どうやら、何かが動き始めているな)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三日後ーー

 

あの後、ファクトと逃げだしたハンティングメンバーは逮捕された。

 

異界に関与していたが、それに対する法律がなかったので罪には問われないが。

 

その他暴力事件の罪には問われたがオーリスさんの弁護もあり、更生プログラムを受けることになったそうだ。

 

だがそれだけでは終わらなかった、今回の事件で使用された異界ドラッグ。

 

原料はは異界と共に消滅したが、騒ぎを聞きつけた違法魔導師がいくつかHOUND盗み出していった。

 

当面、異界対策課はこれを回収、処分することになった。

 

当然今回の事件を機に、異界に対する法律は作成された。

 

これに伴い、学校などに異界についての危険性や対処法などのカリキュラムも組まれるそうだ。いわゆる防災訓練ってやつだ。

 

異界対策課も今回の事件解決の功績を称えられて、また評価が上がってしまった。

 

そう、してしまった……

 

「だああーー!また仕事が山のように積み上がるーーー‼︎」

 

「終わらないよ〜〜」

 

「こっちの仕事もあるのに、何でも他の書類まで寄越してくるのよ!」

 

「市民への対策、だって」

 

「対策するもの違う!」

 

嬉しくない評価の上がりようだった。

 

「そもそも学校へのカリキュラムを組むのはいいけど、結局こっちのくるのよ!」

 

「HOUNDを全部回収していないのにね」

 

「ーーやれやれ大変そうだな」

 

ティーダさんが入って来た。違法魔導師がHOUNDを所持しているため、全て回収するまでティーダさんはここの所属になった。

 

「大変なんですよ、見ての通りに……!」

 

「すまんすまん」

 

「怪我もすっかり良くなりましたね、ティアナちゃんが心配していましたよ」

 

「悪かったと思っているが、これも仕方ないことだ」

 

「それよりもティーダさんも手伝って下さい!」

 

「やれやれーー!」

 

「わーい!」

 

「黙ってろ、まんじゅう共」

 

まだまだレンヤ達はゆっくりできそうもなかった。

 

「そういえばアリシアの新技使えば楽になるんじゃないの?」

 

「あ……そうだった」

 

「わすれるな」

 

 

 


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