魔法少女リリカルなのは 軌跡を探して   作:にこにこみ

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18話

 

「不可思議事件の調査?」

 

「そうよ、そんな事件があるところに異界ありよ!」

 

学校の休み時間にアリサがいきなりそんなことを言い出した

 

「アリサちゃん…そんな大声で言っちゃダメだよ」

 

「ごっごめん」

 

「なになに?何の話しなの?」

 

「こっちの話しだ」

 

「ぶうー、最近みんな付き合い悪いの」

 

「お互い様よ」

 

「ごめんね、なのはちゃん」

 

「ううん、大丈夫なの。みんなも待ってくれたんだから、私も待つの!」

 

「ありがとう、なのは」

 

放課後、聖祥小学校の屋上

 

「それで、不可思議な事件とは何だ?」

 

「ここ最近、学校で笑い声が聞こえるらしいの」

 

「それただの七不思議じゃねえか」

 

「実際に聞こえているんだから」

 

「とりあえず行ってみようよ、サーチデヴァイスに反応があるかもしれないし」

 

その後、笑い声がすると言う音楽室に来た

 

「「お約束だね」」

 

「ふざけてないで行くぞ」

 

音楽室に入る、夕方なのでいつもより違う雰囲気を感じる

 

「すずか、反応はどうだ?」

 

「ううん、全く反応がないよ」

 

サーチデヴァイスの反応が0%のままだった

 

「ガセだったんじゃないか」

 

「そんなはずはない……とは限らないでしょう」

 

「迷うな」

 

「とは言えこのまま帰るのもなぁ」

 

「なら張り込む?」

 

「いいわよ、刑事じゃあるまいし」

 

「あんまり心配かけたくないんだけどな〜」

 

その時女性の笑い声が聞こえた

 

アハハハ!

 

「ここじゃないんだね」

 

「どうやら半分当たりってところかな」

 

「外れじゃないのかな」

 

「うっうるさい!行ってみるわよ!」

 

「まっ待て!アリサちゃん!」

 

「やれやれ」

 

声がする方向に行った

 

「ここは…」

 

「体育館?」

 

「入ってみよう」

 

体育館の中は薄暗く、よく見えない

 

「教壇のあたりだな」

 

「すずか」

 

「うん、やってみるよ」

 

すずかはサーチデヴァイスを起動させた

 

ファン、ファン、ファン……スーー

 

現れたのは赤い門だった

 

「あたりのようだね」

 

「いったい中はどうなっているんだろうね」

 

「とにかく今は入ってみましょう」

 

俺たちは門の中に入って行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは…外?」

 

「回廊のようだな」

 

「笑い声のヌシがこの奥にいるはずだよ」

 

「とにかく今は進むしかないな」

 

ラーグとソエルから剣と銃を貰って身につける

 

「フレイムアイズ!」

 

「スノーホワイト!」

 

「「セ〜トッ!ア〜プッ!」」

 

アリサとすずかはデバイスを起動させバリアジャケットを見に纏う

 

「さあて、攻略開始だ!」

 

「任せておきなさい」

 

「頑張ろうね、みんな」

 

「「おー!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

襲い来る怪異を退けながら最奥に向かった

 

「このギアーズシステムかなりいい感じね」

 

「うん、常に魔力を流さないといけないけど。魔力操作の練習の成果が出ているよ」

 

「俺は剣だけの様だけど、銃は外装だけか?」

 

「ううん、カートリッジシステムが入ってるよ」

 

「ただし、圧縮魔力を弱めた物で、弾数も少ない」

 

「私の特製カートリッジだからムラも無いし」

 

「ムラ?そんなものがあるのか?」

 

「管理局が質量兵器を禁止しているのは知っているよね」

 

「ええ、非殺傷設定ができないからでしょう」

 

「ああ、だから管理局がカートリッジを作ると不完全な物ができてしまう、そしてロードした時に約二、三割の魔力が体に襲う」

 

「そうなんだ」

 

そう話している間は最奥に着いた

 

「周りは毒の水だな、気をつけろよ!」

 

「ええ!」

 

目の前に赤い渦が現れ

 

アハハハハ!

 

エルダーグリードが現れた

 

「こいつが…!」

 

「笑い声の正体!」

 

「妖精型のエルダーグリード…ヘイズフェアリー!」

 

「エルダーはエルダーらしく寝てなさい!」

 

「安心して学校に行くため…大切な日常を守るため!倒させてもらいます!」

 

アハハハハ!

 

レンヤたちはヘイズフェアリーに挑みかかった

 

レンヤが銃で牽制をして、アリサが斬りかかる

 

「フレイムアイズ!」

 

《レディー》

 

「ファーストギア、ファイア!」

 

《ドライブ!》

 

ギアーズシステムは基本3つのギアを順番に動かして魔力を上げる

 

フレイムアイズに組み込んであるマガジン内のギアが回り始めた

 

「やあーーー!」

 

アリサはそのまま斬りつけ、ヘイズフェアリーを吹き飛ばした

 

「すずか!」

 

「任せ……!」

 

すずかが追撃をしようとした瞬間、辺りにこの迷宮にいた怪異が現れた

 

「こいつらは!」

 

「どきなさい!」

 

「っ!みんな!ヘイズフェアリーが!」

 

ヘイズフェアリーが詠唱を始めて、体力を回復させた

 

「そんな…」

 

「こいつら邪魔よ!フレイムアイズ!セカンドギア、ファイア!」

 

《ドライブ!》

 

「みんな!気をつけろ!」

 

「来るよ!」

 

ヘイズフェアリーが光り始めて、3方向の竜巻を起こした

 

「きゃあああ!」

 

「すずか!」

 

「くっ!」

 

すずかが竜巻に直撃してしまった

 

「すずか!大丈夫か!」

 

「うっ…ごめん、みんな…」

 

「これはピンチね…」

 

迫ってくる、グリードたち

 

「どうにかして突破しないと」

 

「くっ!アリサはすずかを連れて逃げろ!俺が殿は俺がつとめる!」

 

「そっそんなレンヤ君!」

 

「できるわけないでしょう!」

 

「やるしか……ないんだよ!」

 

レンヤの体から透き通る様な青い魔力光がほとばしる

 

「これは……!」

 

「レンヤ…もしかしたら!」

 

ラーグが何かに気づき、口から手甲を出した

 

「レンヤ!これを!」

 

「うわ!何これ?これをどうしろと」

 

「契約は済ませてある!後は真名を呼ぶだけだ!」

 

「真名を…呼ぶ?」

 

「その神器に魔力を流して声を聞くんだよ!」

 

とりあえずやってみるレンヤ

 

「……………ユーバ」

 

声を聞くレンヤ

 

「ハクディム……ユーバ」

 

力強く叫ぶ

 

「ハクディム=ユーバ!」

 

手甲が黄色く光り、レンヤに宿る。真上に魔法陣が現れ、手を伸ばしくぐり抜ける。服が白を基調とした物に変わり、所々に黄色の装飾が付いている。左右に固定されていない巨大なアームがあった

 

「……………………」

 

「れっレンヤ君?」

 

「ちょっと、どうしたのよ」

 

レンヤは無言で右腕をあげ、アームを巨大化させて怪異を薙ぎ払った、ヘイズフェアリー以外の怪異を消してしまった

 

「きゃあ!」

 

「何て力なの…!」

 

「やっぱりコントロールできていないね」

 

「ぶっつけ本番だからな、説明もしてねえしな」

 

レンヤはヘイズフェアリーに近づき、アームでヘイズフェアリーを掴んだ

 

「…………………」

 

そのまま握り潰した

 

ヘイズフェアリーは塵と消え、異界が消えた

 

場所は戻り体育館

 

「いってて、今のは…一体……」

 

「ちょっとレンヤ!今のは何なのよ!」

 

「いや、俺にもよくわからん」

 

「ソエルちゃん、ちゃんと教えてくれるよね」

 

「うん、ちゃんとこの力の事を教えるよ」

 

「説明はいつもと同じ、すずかの家でいいか?」

 

「もちろん、迎えの車を呼ぶね」

 

その後、ノエルさんが迎えに来てくれ。そのまますずかの家まで向かった

 

「それで説明してくれるんでしょうね」

 

「この手甲の事と、あの力の事を」

 

「あれはお前の血筋の力だ、その手甲…神器《しんき》を媒介にして。神器に宿っている力を見に纏う事を神衣化《かむいか》って言うんだ」

 

「神衣化…」

 

「血筋ってことは………言っても話してくれないよな」

 

「ごめんね、レンヤ」

 

「いいさ、自分で真実を見つけるんだから」

 

「すまないな、レンヤ」

 

「神器を媒介にってことは他にも種類があるの?」

 

「今回レンヤが使ったのは基本四属性の火、水、地、風のうちの地だ」

 

「基本って事は、まだあるの?」

 

「ああ、今は持っていないが上位四属性の氷、雷、光、闇の4つだ。基本が心だとすれば、上位は力、暴走何て当たり前だ」

 

「地以外にも神器は持っているのか?」

 

「持ってるよ、私が火と風の神器の管理を、ラーグが水と地の神器の管理をしてるの」

 

2モコナがテーブルに手甲以外の神器を出した

 

「弓にナイフに剣…ん?この剣、刃がないな、儀礼剣か」

 

「これ全部レンヤが使えるの?」

 

「そうだぜ、ある事をすればお前らも使えるぞ」

 

「本当⁉︎」

 

「うん、レンヤを主として2人を従者として契約すればできるよ」

 

空気が固まった

 

「いやいやいや、無いって普通逆だろう」

 

「別に本当の主従関係何てないよ、あくまでも形が主従なだけ」

 

「だからって……」

 

「いっいいわよ…別に」

 

「アリサ!」

 

「あんたを守るためよ、それぐらい妥協しなきゃバニングスの名に泥を塗るわ!」

 

「私もいいよ」

 

「すずかまで…」

 

「私はレンヤ君を守りたい、そのための証が欲しいの。ずっと一緒にいるために…!」

 

静かに話すが、迫力がある

 

「はあ〜、いいんだな」

 

「ええ」

 

「うん」

 

「わかったよ、でどうすればいいんだ」

 

「まずはアリサからやるよ、2人とも私の手を握って」

 

言われたとうりにする

 

「本来なら主であるレンヤがアリサに真名を与えなきゃいけないけど、そこは変更させて普通に名前を言えばいいよ。それじゃあ行くよ」

 

ソエルが詠唱を始めた

 

「我が宿りし聖なる枝に新たなる芽いずる花は実に 実は種に 巡りし宿縁をここに寿がん今、……の意になる命を与え、連理の証しとせん答えよ、従士たる汝の名はーー」

 

「ーーーアリサ・バニングス」

 

アリサの上に魔法陣が現れくぐり抜けた

 

「これでオッケーだよ」

 

「……何も変わっていないわね」

 

「神衣化が出来るようになっただけだからね」

 

「次はすずかださっきと同じようにするだけだ」

 

俺とすずかはラーグの手を握った

 

同じように詠唱をして、すずかの上に魔法陣が現れくぐり抜けた

 

「それじゃあこれを」

 

アリサには儀礼剣を、すずかには弓を渡した

 

「魔力を流して真名を聞くんだ」

 

「わかったわ」

 

「やってみるね」

 

2人は目を閉じて神器に魔力を流し始めた

 

「「………………」」

 

集中する2人

 

「…………メイマ」

 

「……………レレイ」

 

「フォエス…メイマ」

 

「ルズローシヴ…レレイ」

 

そして、解放する

 

「フォエス=メイマ!」

 

「ルズローシヴ=レレイ!」

 

神器が光り、2人に宿る。服は俺の時と同じで白を基調とした物で、装飾が赤と青に変わっている

 

「「…………………」」

 

「あれ?アリサ?すずか?」

 

「コントロール出来てないね」

 

「まあ比較的、安全な方か」

 

「これ、上位になったらどうなるんだよ」

 

「まず暴れるな、辺りが確実に更地になる」

 

「………おっそろしい」

 

ちょうどその時、2人の神衣化が解けた

 

「ぷはぁーーー!」

 

「はあ…はあ…」

 

「大丈夫か、2人とも」

 

「きっついはよ、まるで自分の体が乗っ取られているみたい」

 

「うん、神器に意思が宿っているみたいな…」

 

「あながち間違ってないよ」

 

「神器は初代所有者の意思が宿っているからな」

 

「それって危ないんじゃないの?」

 

「神器に組み込まれてる魔法術式が防いでいるから大丈夫だ」

 

「そうか」

 

「後みんなが神衣化を使うにあったての注意事項、コントロール出来るまで無闇に多様しない事。これから練習メニューにコントロールするための修行を入れるからね」

 

「後はこれだ」

 

ラーグが取り出したのは古い銃だ

 

「これはジークフリート、神衣化している時だけ使える」

 

「これがどうかしたの?」

 

「いつか使う時が来るかもしれない物だ、これは力そのものを打ち出しことができる」

 

「それだけなの?」

 

「打ち出す条件が、全魔力と自分の精神だ」

 

「危ねーじゃん」

 

「そう、使い道が限られているからね。主な目的は繋がりを断ち切ること」

 

「繋がりを……断ち切る?」

 

「そうだよ」

 

「本当に使い道ないわね」

 

「一応教えておいた方がいいからな」

 

「とにかく、俺たちが今できる事をやろう!」

 

「やってやるわ!」

 

「みんなで力を合わせれば出来ない事なんてないよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そろそろ…因果が交わるかもしれない」

 

「間に合わないかもしれない、雲が……動くぞ。」

 


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