魔法少女リリカルなのは 軌跡を探して   作:にこにこみ

12 / 198
無印編
12話


 

 

あれから2年ーー

 

小学三年生となった俺、その間に色々なことがあった。

 

遊んだりもしたし、勉強も一緒にしたり、日常を当たり前に過ごした。

 

魔法の練習もしていて、なのはによく言い訳をしていたりもした。

 

後、変な猫も拾った。死にかけていたけどラーグが蘇生法があると言って、猫を食べた。はっきり言ってかわいいそうだ。

 

朝、俺は習慣となっているなのはを起こしに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不思議な夢を見た。

 

内容はおぼろげだけど、男の子が何かと戦っている夢だった。

 

「ふわあああ、なんだったんだろう…」

 

疑問に思っていると、ドアがノックされた。

 

「なのは、起きてるか」

 

「大丈夫!今日は起きてるの!」

 

「確かに、今日は起きてるな」

 

「も〜〜レン君の意地悪」

 

すぐに制服に着替えて部屋を出た。

 

階段の下でレン君が待っていたので一緒に行った。

 

「おはようなの!」

 

「おはようです」

 

テーブルにはーー

 

「おはよう、なのは、レンヤ」

 

「おはよう2人とも」

 

お母さんとお父さんと……

 

「おっはよー2人とも」

 

「今日は珍しく早いな」

 

お姉ちゃんとお兄ちゃんがいました。

 

「むぅ、そんなことないもん」

 

「いや結構珍しいよ、なにか不思議な夢でもみたのか?」

 

「えっそれは…」

 

「はいはい、話しはそこまで。朝ごはんにしましょう」

 

テーブルについて、朝ごはんを食べ始めました

 

お父さんたちのラブラブにちょっと苦笑い。

 

でも私にはレン君がいて……!口元にごはん粒が付いているの!これはチャン……

 

「ん?どうかしたか、なのは?」

 

「………なんでもないの」

 

すぐに気づいて取ってしまった。

 

現実は無情なの……

 

それから聖祥に向かうバスに乗った。

 

「おはよう、なのは、レンヤ」

 

「おはよう、なのはちゃん、レンヤ君」

 

「おはよう、アリサちゃん、すずかちゃん」

 

「おはよう、アリサ、すずか」

 

私に挨拶してくれたのは、アリサ・バニングスちゃんと、月村 すずかちゃん。

 

2人は一年生の時からの大事な友達なの。

 

「ほら、早く座りなさい」

 

いつも私たちはレン君の隣を順番に座っています。

 

「俺端っこが…」

 

「「「ダメ!」」」

 

「………多数決はつらいよ」

 

そういえば、本当にあの夢なんだったんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから、聖祥の屋上でお昼を食べていた。

 

「将来か〜…アリサちゃんとすずかちゃんは大体決まっているんだよね?」

 

なのはが今日の授業の事を話してた。

 

「家は、パパとママが会社経営だからね、継ぎたいんだけど…」

 

「私は機械系が好きだから、工学関係の専門にしたいんだけど…」

 

アリサとすずかは昔、レムに言われたことを思い出していた。

 

【今は家族との因果は交わっているけど、いつかきっと離ればなれになる】

 

それは1つの夢を諦めることだった。

 

(でも、後悔はしてないわ)

 

(レンヤ君と、大切な人と一緒なら)

 

「2人ともどうしたの?」

 

「なんでもないわよ」

 

「大丈夫だよ」

 

俺は話しに聞いていたので、気持ちはわかる。

 

「なのは、なのはは喫茶翠屋の二代目だろ?」

 

「えっ、うん……一応それも考えているんだけど…まだ他に自分ができることがあるような気がするんだけど、まだわからないんだ。私、特技も取り柄もないし…」

 

「このバカチン!」

 

「ひゃあ!」

 

アリサはなのはの顔面にレモンを投げた。痛ったそう。

 

「自分から取り柄がないなんて言うんじゃないわよ!」

 

「そうだよ!なのはちゃんにしかできない事だってきっとあるよ!」

 

「そ・れ・に!あんた、理数系の成績は私よりいいじゃない!なのに自分には取り柄がないなんてどの口が言ってんのよ!」

 

「い、ひゃい!いひゃいよありひゃひゃん!でっでも、文系と運動は苦手だし〜」

 

アリサがなのはの頬を引っ張った。相変わらずよく伸びるほっぺだ。

 

ちなみに理数系はなのはの方が高いが、アリサはちょっと下くらいだ。

 

ミッドチルダの魔法は基本プログラムなので、関わるだけで理数系が上がる。

 

俺やすずかは勿論の事、頭が固いアリサでもできた。

 

「レンヤ、何か失礼な事考えたでしょう」

 

「はい…ごめんなさい……」

 

女の子はみんな鋭いのかな。

 

ラーグが後ろで羽根を見せてたのは、知る由もない。

 

「うー…あ!そういえばレン君の将来の仕事はどうするの?」

 

「あっそれ私も気になっていた!どうなのよ、レンヤ!」

 

「ん?俺か?今日まで考えたことなかったな〜、昔は両親を探すのに精一杯だったし」

 

「あっごめん」

 

「気にしてないよ、でも強いて言うなら…今を守りたい…かな?」

 

「今を…守る?」

 

「そ、なのはとアリサとすずかと一緒に笑って過ごせる今を守りたい。ちょっとおかしいな、まあとにかく俺がみんなを守る!って言うことだ!」

 

「「「っ///////!」」」

 

「どうかしたか?顔が赤いが」

 

「なっなんでもないの!」

 

(レン君に守るって言われた!嬉しいの…)

 

「なっなんでもないわよ!」

 

(そんな顔で言われたら…嬉しいに決まっているじゃない!)

 

「うん!なんでもないよレンヤ君!」

 

(かっこよくて…顔が見れないよ〜)

 

「そうか」

 

『タラシだね』

 

『タラシだな』

 

その後昼食を食べ終えて教室に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後。現在俺たちが通っている塾に向かっている。

 

「今日のすずか、ドッチボールの時すごかったわよね〜!」

 

「うん!かっこよかったよね〜!」

 

「そっそんなことないよ」

 

「いやいや、本当にすごかったよ。かっこいいと思ったよ」

 

「あっありがとう、レンヤ君」

 

すずかは見た目によらず運動神経抜群だ、吸血鬼ということもあるかもしれないが。

 

優しい彼女がそんな事するはずもなく、素なんだろう。

 

「あっ、こっちこっち!ここを通ると塾の近道なのよ!」

 

「えっ?そうなの?」

 

「道、悪そうだな」

 

俺たちはアリサの言う塾の近道を通った。

 

「……………………」

 

「ん?なのは、どうかしたか」

 

「なのはちゃん?」

 

「えっあ、ううん!なんでもないの…」

 

「そうか、気分が悪いならすぐに言うんだぞ」

 

「うん、ありがとうレン君」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『助けて…』

 

何かが聞こえた。

 

「っ!」

 

「どうしたのよ、なのは?」

 

「…今、なにか聞こえなかった?」

 

「え?…私はなんにも聞こえなかったけど」

 

「私もだよ、レンヤ君は?」

 

「俺も聞こえなかったが…」

 

『助けて!』

 

「っ!こっち!」

 

「あっちょっと!なのは!どこに行くのよ!」

 

「なのはちゃん?」

 

「追いかけよう」

 

声のする方向に行くと。

 

「ここは…!」

 

夢で見たのと同じ場所だった。

 

「………!あれは……」

 

辺りを見渡すとフェレットがいた。

 

「なのは〜!」

 

遅れてレン君たちが来た。

 

「もう〜、いきなり走ってどうしたのよ!」

 

「あ!この子……怪我してるみたい」

 

「うっうん、どうしよう」

 

「怪我しているなら、病院だ。近くに動物病院があったはずだ」

 

フェレットを抱えて、私たちは動物病院に走った。

 

動物病院に着き、フェレットを診てもらった。

 

「うーん、怪我もそこまで大したことはなかったけど……だいぶ衰弱してるみたい。もしかしたらずっと一人ぼっちだったんじゃないかな?」

 

「そうですか、院長先生、ありがとうございます!」

 

「「「ありがとうございます!」」」

 

「どういたしまして」

 

手当をされたフェレットを見た。

 

「先生…これってフェレットですよね?」

 

「フェレット……なのかな?少し珍しいけど、それに首についているのは宝石?」

 

先生がフェレットの首にある宝石を触ろうとしたらフェレットが目を覚ました。

 

「あっ起きた!」

 

フェレットは辺りを見渡すと私の事をじっと見てきた。

 

「この子……私を…見てるの?」

 

指を伸ばしたら、指を舐めてきた。くすぐったいの。

 

そしたらフェレットはまた倒れてしまった。

 

「まだ、衰弱しているみたいだから1日、この子はここで預かるわ」

 

「ありがとうございます」

 

「よかったら、また明日様子を見に来てあげてね?」

 

「「「「はい!」」」」

 

これで一安心なの。

 

「あっ塾……」

 

「そういえばすっかり忘れてた!」

 

「本当だ!先生、また明日!」

 

病院を出て、すぐに塾に向かいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もし、なのは以外の3人がフェレットに触ったら、魔力があるとバレると思うが。

 

あのペンダントはどちらかの実力が一定以上なければ気づくことはない。

 

ラーグはそのことをわざと隠していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギリギリ塾が始まる前に着いた。

 

授業を受けているとルーズリーフの紙がなのはから渡された。

 

どうやら誰がフェレットを預かるか聞いているらしい。

 

アリサは犬、すずかは猫がいるので断り。

 

結果、なのはと俺がみんなに相談する事になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家に帰りなのはとフェレットを飼っていいか相談した。

 

「フェレット?」

 

「うん、飼っちゃっダメかな?」

 

「うちは飲食店だからなぁ」

 

「いいんじゃないか、なのはが自分で面倒見るなら」

 

「私!ちゃんと面倒見るの!」

 

「俺も協力します」

 

「ならいいんじゃない」

 

「でも怪我をしているなら、ちゃんと治ってからにしましょう」

 

「ありがとう!お母さん!」

 

「ありがとうございます、お母さん」

 

「もう、いい加減親に敬語はやめなさい」

 

「できるだけ直そうと思っているんですけど……」

 

「ほらまた」

 

「できるだけ早く…なお…すよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

部屋に戻って明日の準備をしていた。

 

「にしても、すっかりここの生活にも慣れちまったな」

 

「両親の手がかりはミッドチルダ、そう急ぐことでもない」

 

部屋を見渡すと、2年前は開き部屋だったのに今は勉強机やベットなどがある。

 

娯楽関係の物は1つもなく9歳の少年の部屋にしては殺風景だ。

 

「もう少し、自分に甘くてもいいんじゃないの?」

 

「ここに住まわせてもらっている身、そんなわがままは言えない」

 

「桃子たちが気にするとは思わないが、小遣いも貰っているだろう」

 

俺はやはりまだ線引きをしているんだろう、これ以上踏み込んではいけないと。

 

「もう寝る、おやすみ」

 

明かりを消してベットに潜り込んだ。

 

「レンヤ……」

 

「…………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同日、深夜ーー

 

「リリカル…マジカル…封印すべきは忌まわしき器!ジュエルシード!封印!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この魔力は……」

 

「なのはか…これも導き、偶然なんてこの世には存在しない。あるのは………必然だけ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、どうやらなのははフェレットが心配で昨日の内に家に連れてきたそうだ。

 

昨日、みんなには夜の内になのはが説明したらしく、俺はさっさと寝たため、後日の説明となった。

 

現在は学校、教室に向かう途中……

 

「おはよう〜!」

 

「あっなのは!レンヤ君!」

 

「うん?どうしたのすずかちゃん?」

 

「昨夜のこと聞いた?」

 

「ふぇ?昨夜って?」

 

「あの動物病院が昨夜謎の爆発をしたらくて、フェレットが逃げちゃったの」

 

「それで、みんなで探そうと思ったのよ」

 

「えーと、それは…」

 

「それなら昨日、なのはが家に連れてきたぞ」

 

「えっ」

 

「どういうことよ!」

 

「えーっとね、私もフェレットの事が心配で昨日病院に行ったらすごい音がして、すぐに行ったらフェレットがいたからそのまま家に連れて帰ったの」

 

「そうだったの、今はなのはの家にいるんだよね?」

 

「うっうん!そうだよ!」

 

「よかったわね、すずか」

 

「それで、あの子の飼い主がいなかったから、しばらくうちで飼う事になったの!」

 

「なら、名前を付けてあげないとね!」

 

「もう決まってるの?」

 

「確か、ユーノ君だったけ」

 

「ユーノ君?」

 

「そう!ユーノ君!」

 

「へぇーユーノ君かぁ!」

 

その後、4人でユーノの事を話し合った。

 

そして、授業中……

 

いつもと同じように先生の話しを聞いているが、なのはの様子がいつもとおかしかった。

 

1人で百面相をしてる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後になり、俺たちは下校していた。

 

今日のお昼にアリサからすずかの家でお茶会の誘いが来たので行く事にした。

 

俺となのはは、アリサとすずかと別れて、商店街を歩いていると。

 

「っ!」

 

「?、なのは?どうかしたか?」

 

「なっなんでもないの!用事を思い出したから先に帰ってて!」

 

「?、わかった」

 

そう言い残し、なのはは走って行った

 

「どうしたんだろう」

 

「………さあな」

 

その後、すぐに家に帰った。

 

夕方になのはとユーノが帰って来たが、いつのまに外に行ったんだよユーノ。

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。