大分期間が空いてしまいました
他の小説で忙しかったのもありますがまさかバイオVIIが出るとは…
再開します
「Schimmel-Virusだと?」
私は怪訝そうな表情を浮かべるとシュタイナーを見た。
「ええ…そうです。このウィルスを使えば、不死身の兵士を作る事が可能なのです!さらに!これはウィルスとはいえ、元々がカビなので飛沫での感染もできます!そうすれば!敵の軍隊を壊滅させる事も可能なのです!」
「不死身の兵士…。敵軍を壊滅…。」
私は、シュタイナーの言葉にとても胸を動かされた。
このウィルスさえあればこの戦況を打破できるかもしれんとな!
すると、シュタイナーはこう言った…
「しかし、精製できたのはここにあるアンプルのみで他はまだ出来ておりません…。何分…工場が連合軍の特殊部隊により攻撃を受けまして…。」
シュタイナーは残念そうにそう言った
それで私は顔をしかめると叫んだ。
「特殊部隊だと?その程度の攻撃で工場をやられたのか!?」
「ミュラー長官…。ただの特殊部隊ではありません。"コブラ"です。」
私はシュタイナーの言葉から出た
"コブラ"という単語に呆気に取られた。
連合軍の特殊部隊にして我が軍の作戦を尽く潰していく部隊
ノルウェーのノルスク・ハイドロ重水工場破壊やハイドリヒ長官暗殺…そして、V3砲台の破壊などをしてきた部隊の名だったんだよ
「おのれェ…。"コブラ"め!余の野望を尽く潰しおってぇ!!」
その怒りの声をあげていたのは、机に爪を立てながら忌々しそうに目を細める総統の姿だった…。
シュタイナーはそんな総統の姿を見ると言った。
「しかし、安心して下さい。
「おお!そうか!」
総統はシュタイナーの言葉に目を輝かせた。
すると、シュタイナーは言い終えた。
「これで私の計画は終わりです。」
「うむ。ありがとう…シュタイナー君。君は私の希望の一つだ…。
ミュラー長官!」
「ハッ!」
総統は先程までの弱々しい声ではなく、会った頃様に覇気のある声になると私に言った
「君をトート・アルメー計画の責任者に命ずる!
後のことは頼んだぞ!」
「後の事とは?」
「この戦争が終わった後の事だ…。ミュラー君」
総統の言葉に私は体が固まったような錯覚に襲われた。
総統はゆっくり椅子から立ち上がると後ろの世界地図の見た…。
総統はアメリカ合衆国をじっくりと見ると叫んだ!
「我が国は色々な国に攻め入った…。チェコスロバキア…ポーランド…フランス…ノルウェー…ベルギー…イギリス…そしてソ連!各国の首都を火の海に!瓦礫の山と化すことが出来た!
しかし、しかしだ!我が国しかり…同盟国の日本の首都も瓦礫の山となったが!一つの国の首都はまだ瓦礫の山…否!火の海にもなっておらん!
未だに無傷のままだ!ユダヤ人の支配する大国!アメリカだ!
先の大戦でも我が国を終わらせたのはアメリカだった!今回もだ!
しかし…あの国は参戦はするが国土を焼かれない!余は…悔しい!
あの首都だけ焼けなかった!否!瓦礫の山にさえ出来なかった!
余の夢だった先大戦の戦勝国本土を焼け尽くす事もアメリカだけ出来なかったのだ!」
総統はそう叫ぶと地図のニューヨークを拳で叩きつけた。
総統のその叫びは魂の叫びの様にとても力強く…そして心を打つものだった。総統は後ろを振り向くと力強く机を叩きながら言った。
「諸君…。我が第三帝国も、もはや終わりが近い…。
しかしだ!君達には戦争が終わってもやり遂げてほしい事がある!それは!連合国への復讐だ!決して諦めるな!例え…何年…何十年かかっても構わん!
我が国の復讐の炎を絶やしてはならん!荒廃した瓦礫の中から再び軍旗が立ち上がる時こそ!我が国の復讐の炎が、またこの世界を焼き尽くす時だ!」
総統は我々に向かって叫ぶと息切れを起こして、肩で息を吸っておられた。ボルマンが慌てて寄せた椅子に弱々しく座ると、ひと呼吸おいて言った。
「分かったか…。諸君…とても苦労する事になるだろう…。しかし、決してこの言葉を忘れるな…。"復讐こそ我が名誉"であるという事だ!
ミュラー君…。君の
総統は私を見ながらそう言うと目配せをしてきた。
総統の目線の先には、あのニヤニヤと嫌な笑いを浮かべる親衛隊にしてはゲーリングのように太ってチビの少佐だった。
「彼が責任者を務めている…。彼には余が出来なかった。第二次ゼーレヴェ作戦を任せている。」
"ゼーレヴェ作戦"という言葉を聞いて私は耳を疑ったよ…。
あの作戦はイギリスに対する上陸作戦だったからね…。
「第二次ゼーレヴェをですか!?あの様なタダの親衛隊佐官に任せると?」
「おやおや?長官はこの私が相応しく無いとでも?」
少佐階級の男はニヤニヤ笑いながら、私に近づいてきたよ。
「いや、総統が任命されたという事はその計画に相応しいと思われたのだ。ただ、私は別に貴様の事を知らんかっただけだ」
「そうですか…。フフッ!まさか長官のような方にも知られていないとは…私もまだまだですなぁ…。」
男は目を大きく開けながらそう言うと後に下がって行った。気持ち悪いメガネのガリガリ男もな…。
総統はまた一人の男を見た。その男はシュタイナーの後ろにいた黒髪の男だった。
「2つ目は君に任せた
私はジークムントの名を聞いてまた驚いた処刑された筈だったからね
また総統は目配せをして、作業服のような白衣に身を包んだ特徴的な髪型をした男を見た。
「最後に…
この計画は我が国の戦況を打破する為にタイフーン作戦以降から始まった計画だ。主にロボットとサイボーグ化計画だ。ロボットに武装をさせれば戦車のように航続距離の問題などがなくなる。更にはそれに兵士が乗れば最も強くなれるだろう!この計画の責任者はドラグネット博士とフォーグラー博士だ。彼らとても優秀な科学者だ。彼らは1年で余の欲しかった物を作り上げた。彼らのものにブラウン博士のロケットが組み合わせれば最強だろう。」
総統は私にそう言うと私をまた見つめた。
「いいか…。ミュラー君…君の計画もそうだが…彼らの計画も手伝ってやってくれ。君は余が死んだ後…残った兵士や親衛隊員達をかき集めて地下組織を作るのだ!そして、時が来るのを待て…!君がその時に間に合わなければ、子に!孫に!それを受け継がせよ!良いな!」
総統はそういうとゲッベルスを見た。
ゲッベルスはとても悲しそうな顔をしていたが、総統との目線が合うと顔を引き締めた。
「ゲッベルス…。シャンペンを…。」
「ハッ…。分かりました。」
ゲッベルスは後ろの扉を開けると、そこから兵士がトレイに乗ったシャンペンと人数分のグラスを持ってきた。
皆にグラスを渡し終えるとシャンペンの栓を抜き、それを注いだ。
総統の前にもグラスが置かれた。それを弱々しく掴み持ち上げると総統は言った。
「勝利に!復讐に!
『
我々はそれを飲み干すと、自然に総統に敬礼したのだ…。
『
あの一瞬で私の心には植え付けられてしまったのだ!
復讐の炎を…。
そして、総統は言った!
「これらの計画の全てまとめて総統閣下令第666号"ラグナロク"作戦と称する!必ずや成功させるのだ!」
はい…今回は長くなりましたね
皆さんお久しぶりです。
失踪したかと思いましたか?すみません。
何分この小説の元ネタの一つがうごメモのバイオリレーから始まっているのでそれをどう話にするかで悩んでおりました。
今回は色々なアニメや漫画の博士キャラを出せてよかったと思いました
ご感想をお待ちしております