第二次世界大戦の亡霊達   作:ヨシフ書記長

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死者蘇生の秘密

「一つ質問はいいかね?何を根拠に北極を調べたのかね?」

 

と私は疑問になっていたことをシュタイナーに聞いた

すると、シュタイナーは古びたファイルを開け、あるページを見せてきた

 

「あの小説の作者であるメアリー・ジェーンの足跡を辿りました

彼女は、突然行方知れずになったシュタインを追って北極に向かった。

ですが、その後は小説家になるまで一切不明なのです…」

 

そう言うとシュタイナーは日記を開いた

 

「それよりも、シュタイン博士は色々なことを日記に記していました…特に死者蘇生について…」

 

シュタイナーは日記のあるページを指さした

 

「シュタイン博士…いや、この研究者達は色々な物を調べた…。

賢者の石…生命泉…神秘の果実etc…

そしてあるものを見つけた!」

 

シュタイナーはそう言うと、古ぼけた写真を見せてきた

 

「それは!聖杯です…」

 

シュタイナーの発言に私は耳を疑った

 

「つまり、死者蘇生は神の奇跡の産物と言いたいのかね?」

 

私は驚いたように言った。

するとシュタイナーはもう一つ写真を見せてきた。

 

「いいえ…!それは聖杯に付着していたカビです…」

 

すると、シュタイナーは日記を更にめくり、あるページを見せてきた

 

「彼らがたまたま見つけたカビは、過去にも発見例のあるものでした…。しかし、チベットやシベリアのみでしか発見されておりません!チベットでは死神の誘惑とも言われており、イヌイットの間では生命の息吹など言われていたそうです。」

 

シュタイナーは説明書の様な物を出して我々に見せてきた

 

「このカビの特性は変異を起こしやすく、粘菌になったり胞子になったりするのであります。

そして!ある一つ特筆すべき習性があります!

それは!死んだ宿主に寄生し、死体を胞子を運ぶ移動手段に使うのであります…。」

 

「死者を運ぶ道具にする…!まさか!イエスの奇跡の1つは!」

 

私はカビの特性を聞いて少し感づいたのだよ…。

シュタイナーは私の言葉に嬉しそうに笑うと、腰に着いているポシェットから試験管を取り出すと見せてきた。

 

「これがそのカビであります」

 

試験管に入ってあるカビはカサカサになっており

ただの粉に見えた

 

「これがその奇跡のカビかね?何の変哲もないカビに見えるが?」

 

私は見た感想をそのまま言った

 

「更にこのカビには面白い習性があります…。

それは、自分が寄生出来るものがないと休眠してしまうのです。

しかし、これに電気を加えると…!」

 

そういうとシュタイナーはプラグにコンセントを差し込み、むき出しの導線を試験管に与えたすると

 

バチッと音がしたあと、試験管の中にあったカビがウニョウニョと動き出した

 

「この通り動き出すのです!そして、我々はこのカビを調べ尽くしあるものを作りました!」

 

シュタイナーはそう言うともう一つの試験管を出してきた

 

「其れこそが、このSchimmel-virusなのです!」




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