第三次スーパー宇宙戦艦大戦―帝王たちの角逐―   作:ケット

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銀河英雄伝説/時空の結合より3年9か月

 ローエングラム帝国に戻ったロイエンタールたち四人は、ラインハルトに復命することもなく、ミッターマイヤーや僚友に会うこともなかった。

 シューマッハのレンズマン通信で、レンズマン側からある戦力を受け取った。アンネローゼ皇帝直属聴聞卿に報告すれば、あとはシューマッハがレンズマン側の指示を聞くだけ。

 

 フューチャーメンの一人にもらった、薬のような何かにより、〈虚憶〉=多元宇宙がなかった場合の自分の人生の記憶を得たロイエンタールやシューマッハ。

 むしろ多くの情報を持っていたのはシューマッハだった。

 ロイエンタールはいくらかの、それも核心には届かぬ捜査資料と、〈虚憶〉であっても痛恨にほかならぬウルヴァシーでの皇帝襲撃、ルッツの死しか分かっていない。

 自分の部下にも何人もいる、地球教の手先になっている者の名はわかっている。〈虚憶〉におけるヤンの暗殺などに関わった者も。

 

 シューマッハのほうがもっと多くの〈虚憶〉を持っていた。

 彼はルビンスキーの陰謀に振り回されてかなり闇の側にいたし、ローエングラム朝に帰服してからは様々な事件の全体像も聞き、ユリアン・ミンツが和平のとき提出した地球教本部コンピュータの情報も閲覧している。

 地球教やルビンスキーの組織にはむしろ詳しい。

 

 また、ルビンスキーの尋問から敵の目的がグレー・レンズマンことキムボール・キニスンの一人息子、クリストファー・キニスンであることも突き止めた。

 ジェダイのクローンより厄介な存在が何人もいることも知った。人間かどうかもわからぬとてつもない美女や、人間以上に悪知恵が働く大型戦闘ドロイドなど。

 

 シューマッハのレンズからヤン・ウェンリーの近くにいたトレゴンシーに通信し、ロイエンタールはヤンとも情報を交換した。

 ラインハルトの療養中はともに帝国を統治しており、深い信頼関係がある。

 ヤンも、パルパティーン帝国の手先に人質にされた少女たちの救出を目的に活動しており、協力はたがいに役立つ。

 

 さらに、それどころではない問題も判明した。〈虚憶〉を利用して情報を突き合わせ、ヤンが分析した結果、

「ローエングラム帝国艦隊の一部を使う規模で皇帝暗殺が計画されている」

 ことが判明した。

 今のラインハルトは首都そのものはフェザーンとしているが、自分の宮廷や行政機構の相当部分を高機動要塞に乗せ、親衛艦隊も随伴しその母港機能も持たせて、移動して暮らしている。

 白色彗星帝国、また以前に宮廷クーデターで同盟征服に失敗したコルネリアス一世の事績も参照している。ラインハルトと親しいデスラーも惑星破壊ミサイルのリスクも考慮し、居住可能惑星にしがみつかぬ帝国を築いている。前正宗の独眼竜こと紅玉が去り少年王が継いだ智も同様だ。

(だからこそ、その移動先を急襲すれば惑星よりも手薄だ……)

 ということらしい。

 そこで、ヤンは誰もが慄然とする計略を出した。

「移動予定は漏れていると思っていい。予定にあるウルヴァシーで第二目標のクリストファーくんと会うようにすれば、一石二鳥、戦力の集中を狙うだろう。大規模な陽動つきで」

 グレー・レンズマンであるキムボール・キニスンと、クリストファー自身がそれに賛同した。無論、

(子供をおとりにするなど……)

 皇帝ラインハルトやミッターマイヤーなどは大反対だったが。

(オーベルシュタインなどかわいいものだ……)

 と、ヤンが自由の身になり知り合いの少女たちを助けるため動くようになってからのやりくちを時々聞く帝国側の人たちは思っている。

 ラインハルトの療養中、ヤンが帝国を支配していた時も、その冷徹と切れ味は散々思い知っているが、自由の身で陰謀戦をしているとそれがさらにひどくなる。

 ただ、クラリッサ・キニスンの怒りはすさまじかったようだ……

 ヤンの示唆を受けたロイエンタールは、さらに自らのフォースでも何かを感知したものか。また四人の一人である、冷蔵庫を引きずる銅骸骨の姿をした存在も、それをがえんじたものか。

(疾風……)

 友ミッターマイヤーの名を奪うかのように、少人数の身軽さ、すさまじい速度で金銀妖瞳の休暇元帥たちはウルヴァシーに奔った。

 

 ガンダルヴァ星系の惑星ウルヴァシー。同盟領の、かつてはテラフォーミング中に放棄された星だが、フェザーンと同盟中枢を結ぶ要所にあり、またガルマン・ガミラス帝国へのゲートを持つ要衝となっている。

〈虚憶〉のロイエンタールにとっては反逆者の汚名を着せられた痛恨の地だ。

 

 ガルマン・ガミラス、ひいてはヤマト地球やイスカンダル王国との通商も、ローエングラム帝国にとっては重要度を増している。

 特にイスカンダル王国は古代守や大山の力、崩壊を続けるボラー連邦などからの難民の労働力もあり、先端技術ではダイアスパーにも劣らぬものがある。

 大人口があるローエングラム帝国とは互いに足りないものをうまく補えている。

 

 イスカンダルの水準の高さの一例……つながりが遠くパルパティーン帝国に直接通商を阻まれている惑星連邦と、同水準のレプリケーターすら生産が始まっている。ローエングラム帝国でもガルマン・ガミラス帝国でも富裕層や高級ホテルから注文が殺到している。

(いつかは惑星連邦同様、あらゆる艦船で「アールグレイ、ホット」というだけでカップに入った熱い茶が……)

 その莫大な収益を目指し、多くの人たちが努力している。ラインハルトと起居を共にする天才たちも。それができれば軍事的にも価値は巨大なのだ。

 またガルマン・ガミラス帝国も多くの小惑星をうまく利用し、ボラー連邦との戦争、銀河全体の治安維持と通商管理、手数料で莫大な利を挙げている。

 ヤマト地球もゲートを利用し、エスコバールやバラヤー帝国、ベータとの通商で多くの利を得ている。

 ダイアスパーから〈ABSOLUTE〉への距離は新五丈を貫く『道』に比べれば遠回りになるが、ローエングラム帝国・ヤマト地球・エスコバールを経由する第二道も需要があり、多くの船が往還している。

 利があれば消費者があり、大人口で生産されたものもよく売れるのだ。

 またどちらの国も技術水準を上げ、優れた兵器も、兵器を作る工場も、あらゆる民生の品を作る工場機械も努力している。その努力自体が、試薬や実験器具、最先端を通り越したコンピュータなどの需要にもつながる。

 

 そのためゲート管理施設や倉庫が多いウルヴァシー。それらは、犯罪の温床にもなりやすい。売春宿や賭博場もどうしてもできていく。

 船員のゼントラーディ率が高いこともあり、高い文化水準も常に要求される。

 

 別時空との交易や技術進歩は、旧帝国の農奴層など膨大な極貧層を抱えるローエングラム帝国でも、大きな高度成長を生み出している。

 同時に満足できる生活を生み出すセットはさらに小さく安くなっていく……メガネ型デバイス、いや一時間かからずラインハルトがあえて全額国家負担とした脳~コンピュータ直結手術であらゆる映像や音楽を堪能できる。服もプリンターから出力され使い捨てられる一枚布の不織布、住と移動は小型の手足付き住居……シャワーも電話ボックスサイズで、立ったままボタンを押せばリング状のシャワーが洗剤・湯・温風と上下に三往復し、高圧空気ブラシで門閥貴族のあかすり奴隷より的確に汚れを落とすのが普及した。

 清潔と携帯デバイスの肉体監視で病気が減り、それも教育や携帯デバイスと合わせて労働力を爆発的に増やす。それで需要がなくなることもない、別時空の超文明や未知の敵との戦いのため、進歩はどれだけあっても足りないのだから。

 ゼントラーディ戦役からの、

(過労死すれすれ……)

 で通商・交通などの法律をすり合わせたミッターマイヤーたちの苦労は大きく報われているといってよいし、ラインハルトはよくわかっている。

 

 別時空のみならず、自由惑星同盟を征服した帝国内部でも経済的な影響は大きい。

 以前からも、

「技術水準・教育水準が高い同盟の征服は帝国にとって悪影響になる」

 という懸念はあった。

「少ない人数でものを作れる同盟に、帝国の産業は圧倒されるのではないか……」

 と。

 逆に同盟側も、帝国を征服できた時には、

「低賃金労働力が大量に手に入ってしまうため、技術革新に投資しなくなるのでは……」

 という恐れもあった。

 結果的には、部分的に見れば倒産廃業も多くあったが、それ以上に経済成長が大きかった。

 倒産した産業の関係者も路頭に迷った者は少なかった。

(徹底した教育と生存保障でより優れた仕事に……)

 というラインハルトの大方針もあった。

 弱者を丁寧に見る、アンネローゼの目と手がいきわたっていたこともあった。

 交易はないよりもあるほうが、基本的に全体が豊かになるものだ。

 

 その、帝国・フェザーン・同盟、さらに帝国と別時空との交易も支える、重要なウルヴァシーへのラインハルトの視察は当然と言ってよかった。

 高機動要塞であり、首都の多くの機能も持つ獅子の翼(ルーベンフリューゲル)がガンダルヴァ星近くの、安全を確保された領域でバーゲンホルムを解除し、専用ドックから幾多の改造を受けたブリュンヒルトが飛び出した。美しい外見はほとんど変わっていない。

 もとより、

(戦いを嗜む……)

 皇帝にとっては、襲撃は望むところというところもある。

 美姫の背後に、見事な編隊を組む親衛艦隊。ラインハルト自ら選び抜き、訓練を積んで、一人の武術の達人の細胞のように連携できる最高性能の艦隊だ。

 数は少なくとも、何万隻の方面軍艦隊と戦っても負けぬと言われ、先の第一次タネローン攻防戦でも凄まじい活躍をした。

 人が住めるようになりつつあり、さらに新技術によってテラフォーミングを加速されたウルヴァシーは美しい姿で美しい皇帝を迎えようとしている。

 大規模な軌道エレベーターがそびえ、その先端の巨大ステーションが最上礼の満艦飾で皇帝を迎えている。

 多数の住めない惑星、特にいくつもの数キロメートルサイズの小惑星が巨大要塞に作り変えられ、いくつものコロニーが星系各地を周回している。

 まもなく、別の巨大艦が出現した。ドーントレス3……銀河パトロール隊の最新鋭戦艦。わずか400メートルの中型艦だが、現在あちこちでテスト中の艦内ゲートにより実際には巨大要塞と直結している。

 女レンズマン、クラリッサ・キニスンの艦であり、実際には幼いクリストファーが支配している。

 

 

 攻撃は、周辺に敵の影がなかったにもかかわらず突然であり、しかも苛烈で圧倒的な量であった。

 陽動は意外にも帝国艦隊の裏切り者を用い、兵站や基地、そして美しきアンネローゼ・フォン・グリューネワルト大公妃を含むこの時空のエンジェル隊ローゼンエンゲルを狙うものであった。シューマッハの密告の形で警告したおかげで被害はかなり軽減されたが、よくあるように秘密主義ゆえに対処が遅れることも多かった。

 そしてその性質上、瞬間的な疑心暗鬼で帝国軍が止まる。

(特に重要な人を守るため……)

 様々な人たちが束縛される。

 ローゼンエンゲルの紋章機は破壊工作を受けた。さらに爆弾の可能性がぬぐえなくなるような手を多く使われ、出撃までに長い点検と要員の再身体検査が必要とされる。特に覆面の少女は、その素性を知る少数には疑う者も多くあり、厄介な問題を起こす。

 ウルヴァシーのラインハルトとレンズマンを襲った敵は、大規模な空間転移で出現した。従来の方法では探知できない……鋼龍戦隊のデータに似た敵がいた。

 アインスト。植物のようであり、膨大な数で空間転移して襲ってくる。

 だが、資料とはかなり違った。

(おそらく、ボスコーンなどによってゆがめられている…)

 さらに、かつてトランスバール皇国が苦しめられた、ネガティブ・クロノ・ウェーブに似た、エンジンや通信を広く不調にする空間変異攻撃も伴っていた。

 

(地球教が、どこの敵と手を組んだものか……)

 だが、それ以前に、

「皇帝陛下を守れ!」

 それだけが使命だった。

 ネガティブ・クロノ・ウェーブの対処法はわかっている。ゲートキーパーの運力と、紋章機の翼の力。

 だが今ローゼンエンゲルは封じられ、ゲートの向こうのルーンエンジェル隊の救援は……

 本来ならクリストファーがその気になればどうにでもなろう。だが第三段階レンズマンは、常人には理解できぬ戦略の高みにあり、手を出さぬことも多い。

 かろうじて動いた艦船がいくつかあった。

 強力なジェダイが乗る艦。フォースは、謎の力を阻み、戦い続けることができる。

 奇妙なフォースを使うラインハルト皇帝のブリュンヒルトこそ、単艦で敵陣に斬りこんだ。

 得たりと、植物のつるが支柱に巻き付くように一部を伸ばしてくる敵。

 最新技術による高機動で敵をかわす美姫、慣性補正が中の人間をミンチにすることを阻む。

 優美さを崩さずに内蔵されたガスト式連発デスラー砲と、最新式の主砲が咆哮する。

 

 ほかにも、ジェダイの訓練を受ける時間をひねり出した将兵が乗る親衛艦隊が皇帝を、重要な戦友の妻子を守ろうと奮戦する。

「紋章機が来るまで持ちこたえろ!」

「ローゼンエンゲル……ルーンエンジェル隊……」

「姉君が、ブルートローゼが……」

「別動隊の紋章機が帰ってこないものか……」

 絶望の中、せめてミサイルを発射する動けぬ艦がある。

 爆薬を外壁の上で炸裂させ、その反動で少しでも艦を動かして皇帝の盾になろうとする輸送艦がある。

 ジェダイの修業を積んだゼントラーディが乗る巨大艦が巨大な怪物に突貫し、内部から出現した無数の敵に食いちぎられて時間を稼ぐ。

 

 

 圧倒的な襲撃圧。

 虚空から出現した巨大要塞が、無数の触手を放ってドーントレス3とブリュンヒルトをとらえ、ゆっくりと引き寄せる。

 その甲板には、おぞましい人間サイズの怪物が何十万と、移乗白兵戦の用意をしている。

(何としても、皇帝を、そしてレンズマンの息子を生かしてとらえる気か……)

 ……多くの将兵に絶望が見えた時、それはきた。

 ロイエンタールの駆る大型人型機が二隻の艦をとらえる触手を切り払う。

 同時に、

(どのようにか……)

 敵ひしめく甲板に転送された猫耳男が、両手二刀に双剣を抜き、雲霞のごとき敵に斬りこんだ。

 そして覚悟を決め中型最新パワードスーツに身を包んだレッド・レンズマンと、ローエングラム皇帝づきレンズマンのところに、シューマッハからのレンズ通信が入る。

 

 ロイエンタールが駆るのは、人型とは異質でエイや虫の印象を与える特機。

 主に〈ABSOLUTE〉がイスカンダルやダイアスパーの協力も得て作り上げたジェダイ専用最新鋭機。

 波動砲を省いて短縮、『U』の字に曲げた波動エンジンを二つ重ね、左右両方から噴出するよう調整した厚めの全翼機。その腹から四本の細長い、同一部品の腕足。

 同一腕足「クァディー」型人型機は〈虚憶〉をもとにあちこちで作られているが、あえてサイズを大型化し、出力をけた外れに大きくしたものだ。

 大きく見ると人型となり、人型としては全高54メートルに達する特機サイズ。

 内部には紋章機と同様のシングル・クロノ・ストリング・エンジンもあり、潜在出力は巨大だ。

 波動砲を持たないかわりに、機動性と追従性、情報処理・センサー能力、そして魔力に特化している。

 全翼機をもとにしているだけに惑星大気での極超音速飛行、また水中や巨大ガス惑星深部の高圧高密度流体での活動にも対応している。

 波動砲こそないが、小型艦砲を運用できるプラットフォームだ。また瞬間的にはヤマトの波動砲に倍する威力の、必要な時だけ発振する光線剣を各腕足に装備している。

 無論操縦は完全な脳~コンピュータ直結型、生身以上に軽快精密な運動が可能。〈白き月〉の力もあり力が解放されれば紋章機同様光の翼を広げ奇跡を起こすこともある。

 鋼龍戦隊でもジェダイの訓練を受けた何人かが受け取っている。

 

 そしてその、ブリュンヒルトも持っているのと同じ主砲が咆哮し、空間から出現する敵をわかっているかのように狙撃し続け、時には巨大な黒い光刃の剣を抜いて敵を切り伏せる。

 その背に束ねられ刃となった触手が刺さろうとしたとき、ブリュンヒルトから飛び出した数機の同型機がそれをはばむ。

 ラインハルト皇帝自身、そしてジェダイの修業も積んだ鍛錬相手の老薔薇たち、親衛隊の選抜隊の乗機だ。

 ジェダイの常識を吹き飛ばす皇帝自らのフォース。

 老い手足を失って引退し、機械の手足をもらってラインハルトの鍛錬相手となった元薔薇の騎士(ローゼンリッター)。かつての戦いでは皇帝の命を救い……いかなる報酬栄爵も拒み、

(より強くなりたい……)

 とのみ願い、非公式ではあるが、

『老いた薔薇(アルトローザ)』

 まさに男の中の男と称えられる戦士。その何人かはジェダイの資質を認められ皇帝の費用でジェダイアカデミーに留学し、つらい修行もやり遂げた。さらに人型機の訓練も。

 そして多くの屈辱を、血のにじむ研鑽で覆う親衛隊。その中の何人かにはジェダイの資質もあり、それがなくてもできることをしている。

 言葉は必要なかった。最も忠実な元帥と、皇帝は肩を並べて敵に挑む。

 当然のように、ただ生き残るためだけではなく、この戦いの先にロイエンタールの失われた息子への道があると強く感知して。

 

 

 さらに、機械に頼らぬ練の羅候が一騎当千の剣技で敵を斬りまくり、ブリュンヒルトとドーントレス3を守り抜く。

 近くに重パワードスーツで出現したシューマッハも狙撃で的確に援護している。

 

 

 時間。二つのエンジェル隊が、そして神速の名に懸けてミッターマイヤーが駆け付けるまでの時間。

 久々に肩を並べ戦う皇帝と金銀妖瞳の騎士。

 そして、

(胸を張って竜我雷の目を見、戦える大きい男になりたい……)

 と戦い抜く練と南蛮の王の闘志。

 

 そして、この戦いもまた、ヤン・ウェンリーとその敵が切り結ぶ影の戦いの一部でもある。

 華やかな艦隊戦よりもむしろ切れる、多くの石を関連させる囲碁のような暗闘の棋譜に、この戦いはどんな流れを生むのか……


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