空を舞う仮想の世界の剣士たち   作:バリスタ

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ドーンと行ってみよー!









  
 
 
 


第魔章 魔法と剣と
交わした約束


ミヤ

「…ほむら…君の力なら…過去に戻れるんだろ」

 

 

ズタボロな体で何かを睨みつけ話しかけるミヤ

 

 

ほむら

「…えぇ…貴方と会ったあの日より少し前に…」

 

ミヤ

「…じゃあ、頼むわ…少なくとも今の俺達には無理だ…

 

 戦力も、経験値も足りねぇ…」

 

ほむら

「…でも…貴方は…」

 

ミヤ

「…何とか逃げるわ…ちゃんとまどかちゃんの魔法少女化

 

 阻止してからな」

 

フラフラと立ち上がるミヤ

 

ほむら

「……」

 

ミヤ

「…っとその前に…これ」

 

ほむら

「…これは…」

 

ミヤ

「もし、次の時間軸で俺に会えたら…それを渡してくれ」

 

 

まるで宝石のような物を託された少女

 

 

ほむら

「…分かった…」

 

 

 

 

 

 

 

 

ミヤ

「ほむら!」

 

ほむら

「…なに?」

 

ミヤ

「じゃあな!」

 

ほむら

「…えぇ…また会いましょう…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3月某日

 

寮部屋内

 

 

 

 

ミヤ

「…3月もそろそろ折り返し…」

 

レイカ

「そうね…」

 

 

『………て…』

 

 

 

ミヤ

「…来月から忙しくなるんだよなぁ…」

 

レイカ

「ミヤが持ってきた案件でしょうが…」

 

 

 

『……けて!』

 

 

ミヤ

「んえ?」

 

 

『助けて!』

 

 

ミヤ

「頭の中に直接声がァ!?」

 

レイカ

「何!?どうしたの!」

 

ミヤ

「誰が助けを求めてる…」

 

レイカ

「え、なに、ホラー?」

 

ミヤ

「俺が知りたい…」

 

レイカ

「……まだ聞こえる?」

 

ミヤ

「まだ聞こえる…」

 

レイカ

「発信元はわかるの?」

 

ミヤ

「……虫の知らせかな…何となく…」

 

レイカ

「…織斑先生に話に行きましょうか…」

 

 

 

 

 

 

 

職員室

 

 

 

千冬

「…で、ISの使用許可を取りに来たと…」

 

ミヤ

「いや、まぁ、何も無かったなら

 

 それはそれでいいんですけど…」

 

千冬

「…特殊なお前にそんなことが起きてるんだ…

 

 今回だけ許可する…とっとと片付けて来い!」

 

ミヤ

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後

 

 

 

 

上空

 

 

ミヤ

「見滝原…この辺か…ん?」

 

病院の壁面に謎の物体を見つける

 

 

ミヤ

「…っと…なんだこれ?」

 

近くに着陸し触れようとした途端

 

 

ミヤ

「…あ…」

 

 

指先が中に吸い込まれていく

 

ミヤ

「やらかした!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぞのばしょ

 

 

 

 

 

ミヤ

「イテテテテ……なんだココ…」

 

 

異空間に飲み込まれたミヤ

 

 

 

ミヤ

「……声も聞こえなくな……うわっ…」

 

 

「……」

 

 

リボンと思しき物に四肢を縛られてる少女がいた

 

 

 

ミヤ

「…えっと…」

 

 

「…助けてもられるかしら」

 

ミヤ

「あぁ…来い虎徹!」

 

 

………

 

 

 

ミヤ

「えぇ…IS使えない感じ?」

 

「…なら…この先にいる金髪の人に

 

 解いてもらうよう言ってくれるかしら?」

 

ミヤ

「…分かった…」

 

「ありがとう…」

 

 

 

 

 

 

ミヤ

「……この先……長くね?」

 

一足踏み出した途端

 

世界が収縮した

 

 

ミヤ

「…あ…またやらかした?」

 

 

 

先に見えた扉が開き押し込まれる

 

 

 

 

ミヤ

「って…ピンチじゃねぇか!」

 

金髪の少女が蛇のような怪物に

 

飲み込まれようとしている瞬間だった

 

 

ミヤ

「間に合え!」

 

駆け出した

 

が、どう見ても1歩分足りない

 

 

ミヤ

「頼む!瞬時加速(イグニッション・ブースト)

 

 

僅かに体が押される感覚を感じ

 

 

少女を押し飛ばす

 

 

ミヤ

「間に合っ」

 

 

目の前が真っ暗になった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

食べられると思った次の瞬間、私は誰かに押し飛ばされた

 

さっきまで私が立っていた方を見ると男の人がいた

 

 

そして頭から食べられた…

 

 

 

「マミさん!」

 

後輩の声で私は気づく

 

その魔女が宙を舞っていた

 

 

 

 

 

ミヤ

「痛ってぇなコノヤロウ!」

 

その人の頭はそこにあった

 

 

 

 

 

 

 

 

ミヤ

「押し飛ばしてごめんね」

 

「いえ、助けてくれてありがとうございます」

 

ミヤ

「…あ、入口の黒髪の子解放してあげてくれない?」

 

「え…」

 

ミヤ

「なんか可哀想だし…」

 

 

??

「マミさん!あんな奴解放しなくていいですよ!」

 

マミ

「…でも、彼女…こうなる事を知ってた…だから」

 

「えぇ…私なら勝てる方法を知ってる」

 

マミ

「暁美さん…お願い」

 

「えぇ」

 

ミヤ

「…瞬間移動?…いや、扉が閉まってるから…

 

 時間停止による移動?」

 

暁美

「ミヤ、これを」

 

何かを投げ渡される

 

ミヤ

「おわっとっと!」

 

掴んだ瞬間、視界が白くなる

 

ミヤ

「あ…今だと困るやつ!」

 

投げ返した

 

暁美

「…そう…なら、後で渡すわ」

 

 

 

そこからは一瞬だった

 

怪物の体の複数箇所で同時に爆発が起こった

 

 

 

ミヤ

「…すっげ…」

 

 

そして怪物は消えた

 

 

 

視界が白くなる

 

 

 

 

 

 

 

 

ミヤ

「…外…」

 

外、謎の物体があった場所にいた

 

 

マミ

「暁美さん、ありがとう」

 

暁美

「…私も言葉を間違えたわ…ごめんなさい」

 

??

「…」ムスッ

 

「さやかちゃん…」

 

 

ミヤ

「…えっと…誰か、今の説明してくれる人…」

 

 

『なら、一旦マミの家に行こう』

 

ミヤ

「…ん?」

 

ピンク髪の子の方から声が聞こえる

 

 

『きゅっぷい』

 

声の主はその子が抱いていた猫のような白い生き物だった


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