機動戦士ガンダムSEED 焔を刻む銀のロザリオ   作:ファルクラム

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あとがき

 

 

 

 

 終わった・・・・・・・・・・・・

 

 疲れた・・・・・・・・・・・・・

 

 いや、マジで・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 はい、皆さんこんにちは、ファルクラムでございます。

 

 いや、ほんともう、ここまでお付き合いくださった皆様には、本当に感謝の言葉もございません。

 

 本作はIllusion、Fateに続く三部作目にして完結編となっています。一応ここまでが、私が考えていたSEED二次創作の全てとなっております。

 

 Illusionが無印、FateがDestinyの内容を改編した物でしたが、この「ロザリオ」は、アフターと言う事で、殆ど何もかもがオリジナルに近い形で送らせていただきました。

 

 で、まあ、冒頭の後ろ向き発言につながる訳ですが、

 

 とにかく、世界観、人物、ストーリー、兵器、その他諸々、殆ど全てと言って良いくらいオリジナルでやらなくてはいけなかったので、それらを考えるのに途轍もない苦労をしました。

 

 機体は勿論、SEEDでは武器にもある程度韻を踏んだ名前を用意しなくてはいけません(例:エクスカリバーとかアロンダイトとか)。それら一つとっても、考えるのに苦労しました。これが00だったら、GNビームライフルとか、GNビームサーベルとか、結構簡単だったような気がします。

 

 ストーリーは最も気を使った部分です。何がどう設定として繋がるか、正直自分でも予測がつかなかったので、普段ならストックは1話だけ確保しておくようにしているのですが、今回は常に5話のストックを確保した状態で書き続けました。それでも、校閲の段階で5000から6000文字程度の加筆修正は当たり前でしたし、物語の前後入れ替え、果ては気に入らないから1話丸々削除した事も有りましたね。

 

 しかも、当初は25話くらいで終わらせるつもりだったんですけど、あれよあれよの内に、当初予定していた倍の量書いていましたし。

 

 今作を書くに当たり、あまり外部からの情報を入れたくなかったと言う事情があった為、執筆中は他の方の二次創作はあまり読まないようにしていました。(読めば、それが情報となって、自分の設定とゴッチャになりそうだったから)これを書き終えたら、前から付き合いがあるネット作家さんの作品は勿論、新たにチェックを入れておいた方の作品も読んで、感想を送りたいと思っています。

 

 

 

 

 

1、テーマ

 

 本作の隠れたテーマとして「青春の終わり」と言うのを盛り込んでみました。

 

 皆様は「青春」と言う物をどのように考えているでしょうか? 私個人としましては、「自分の理想とする物に探して、熱い思いを抱き、何も考えずに突っ走る事ができる時期」ではないか、と考えています。やがて青春を終えた人は、理想を追って生きるよりも、自分の生活の安定や、今ある社会への貢献、周囲への気配りを考えるようになります。そうする事によって「大人になる」のではないかと思います。

 

 実を言いますと、原作、オリジナルを問わず、前作Fateから引き続き登場しているキャラの中で、本作でいまだに青春時代を突っ走っていたのは、私の中ではキラとエストの2人だけでした。他のキャラは、何がしか自分の道を見付け、自分達の生活の中で生きている「大人」となっていました。

 

 だからこそ、この2人の青春時代が終わり、大人になる時期を書きたいと思い、本作を執筆しました。

 

 だからこそ、最後に2人の間に子供が生まれ、そして家庭を持って幸せになる。と言う描写を入れました。

 

 

 

 

 

2、機体について

 

 色々書きたいんですけど、あまりに多すぎるので(汗

 

 取りあえず、主人公機であるクロスファイアだけ、ちょっと解説したいと思います。

 

 当初、クロスファイアに関しては、ほぼ全くと言って良いほどイメージが固まりませんでした。一応、エクシードシステムとパルマ・エスパーダのイメージだけは固まっていたのですが、それ以外はすべて漠然としていました。

 

 フリーダム級にするのか、デスティニー級にするのか、それともオーソドックスなイリュージョン級で行くのか、そもそも複座をもう一度採用するのか、それとも諦めて単座にするのか、てな具合に。

 

 複座設定に関しては、そろそろ限界かな、という考えが無くは無かったです。事実、前作Fateの感想で「複座機が多すぎる」と言う物もいただいたほどだったので。しかし、折角自分で始めた物を、途中で投げ出してしまうのはあまりにも勿体ないと思ったので、敢えて、これで最後にする心算で複座機の採用に踏み切りました。

 

 エクシードシステムに関しても、当初は漠然と「SEEDを発動したら性能が上がる」程度にしか考えていなかったのですが、何かそれだけでは物足りない気がしました。

 

 そこでふと、昔見た「ウルトラマンネクサス」の事を思い出し、「状況の最適化に合わせて機体の特性は勿論、装甲と翼の色も変化する」と言う風に設定し、その上で「フリーダムとデスティニーの特性を併せ持ち、接近戦と砲撃戦で機体の色が変化するイリュージョン級」と言うコンセプトのもとに組み上げました。SEEDには御誂え向きにVPS装甲と言う設定があったので、決めてしまえば後は楽でした。

 

 そう言った事情から、名前も「さまざまな物が交錯する」と言う意味でクロスファイアにしました。

 

 その他、今回は武器、特に対艦刀に拘って見ました。

 

 SEEDを代表する武器は何か、と問われたら、私は間違いなく対艦刀だと思っています。他の武器は、大なり小なり他の作品でも見た事があるような物ばかりだったので。おかげで「対艦刀が多すぎる」と言う感想までもらいましたが(笑

 

 主に凝ってみたのは3つ。まず、クロスファイアのブリューナクですが、当初はエクスカリバー、アロンダイト、キャリバーンと原作で来たので、円卓繋がりでガラティーンにしようかと思っていました。しかし、もし今後もSEEDが続く場合、ガラティーンの名前は原作で使われる可能性があると判断したので、同じケルト繋がりと言う事でブリューナクにしました。元ネタにしたのはダイゼンガーの斬艦刀で「状況に合わせて様々な形に変形可能」なようにしました。

 

 次にエルウィングのドウジギリですが、見た目はまんま、アロンダイトと言う事にしています。ただし「刀身に剛性の高いレアメタルを使用」と言う設定を加える事で、「銘刀」のような雰囲気を出してみました。

 

 次はクレナイのオオデンタです。これまでのSEEDで「刀」は幾度か出てきましたが、「刀のような形の対艦刀」は出てきてなかったので、「威力は元より、優美さも併せ持つ対艦刀」と言う事でイメージしました。SEEDではミラージュコロイドによって、ビームを曲げたり固めたりしているはずなので、不可能ではないと思いました。

 

 

 

 

 

3、アリスとラキヤ

 

 この2人、当初は出す予定は全くありませんでした。と言うのも、私の中でこの2人の物語は、Fateのあの最後で終わっていたので。

 

 ただ、クロスファイアを複座にすると決めた時点で、どうしてもシロガネのパイロットが余る事になってしまいました(当初はリィスを予定していた)。カガリやラクスを復帰させようかと思わなくも無かったのですが、それもなんか違う気がしたので。

 

 そこで、ラキヤを復帰させようと言う運びになりました。

 

 アリスも、と言う要望も結構あり、それなりに検討もしました。一応、復帰に備えて「アリス専用ギャン・エクウェス」(右腕が使えないアリスに合わせ、左腕のみ。右腕は無しで、機体の右半分はアンチビーム仕様のマントを羽織り、火力の低下はドラグーン装備で補う)まで考えていたのですが、アリスまで復帰させてしまうと、パワーバランスが完全に崩れてしまうと思ったので、検討の末、見送りました。

 

 この2人に関しては、復帰させて本当に良かったのか、正直、今でも悩んでいます。

 

 

 

 

 

4、アンチキャラ

 

 毎度恒例(?)となりましたアンチキャラ。今回はクライアス・アーヴィングとフィリップ・シンセミアの2人です。クライブが「クレバー型」、ベイルが「三下型」だったので、2人は「貴族型」を目指してみました。

 

 クライアスの方は、「性格も良く、能力も高く、人気も高い。ただし、自分が絶対的に正しいと思っており、人が自分を支持するのは当たり前と思っている」キャラにしました。

 

 フィリップは「王族特有の傲慢さと、優秀な他者に対する嫉妬と卑屈さ」を前面に出してみました。

 

 ただ、今までの作品では、アンチキャラは問答無用で無残な最期にしていましたが、今回は一つのテーマとして「光への回帰」を目指してみました。

 

 光の側にいた人間が一度は闇に堕ち、また光へと帰ってくる(クライアス)。闇の中にいた人間が、深い絶望から立ち上がって光を目指して歩き出す(フィリップ)と言った具合に。ちなみにクライアスの方には、れっきとしたモチーフがいます。ハリウッドの超有名映画の超有名キャラなので、判る人はすぐわかるかと思います。

 

 

 

 

 

4、最後に

 

 名残は惜しいですが、これで最後となります。

 

 この後、頼まれていた「南米編」と「18禁」も書く事になるかと思いますが、一応、当初私が予定していた「機動戦士ガンダムSEED」の二次創作は、これにて終了となります。

 

 Illusion、Fate、ロザリオと、三部に渡って付き合ってくださった皆様には、本当に感謝の言葉もございません。私がここまで書いてこれたのは、全て皆様の応援と、数々の温かい感想や励ましのおかげであると認識しています。

 

 今後また、何か別の作品で気に入った物があったなら、お目を通していただけると、これに勝る幸いもございません。

 

 本当にありがとうございました。

 

 さて、

 

 では、次は何を書きましょう?

 

 

 

 

 

2013年7月9日   自室にて

 

ファルクラム

 


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