ご注文はイズミンですか?   作:マスタべえしょん

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リゼ「落ち着け私。これはパン作りこれはパン作り・・・」

イズミ「どうしたリゼ?ブツブツ何か言ってるけど」

リゼ「ん? ああ、ちょっとな」

イズミ「そっか」モグモグ

リゼ「イズミ、何食べてるんだ?」

イズミ「煮干しだけど?」リゼ「使わないのか!?」




第五話 続 パン作りに挑戦ですか?

「パンをこねるのって時間がかかるんですね。」

 

チノちゃんがそう呟く。確かにさっきからずっとこねてるもんな。俺も少し疲れてきた。

 

「腕が・・・もう動かない・・・」千夜が力無い声でそう言う。っていうかもうそんなにバテたのかよ。

 

「大丈夫か千夜。無理すんなよ。」「ええ、分かったわ。」

 

「チノちゃんも辛かったら、言ってね。」「子供じゃないです。」

 

チノちゃんは頬を膨らませて俺に言った。子供扱いされたのが嫌だったのかな?まあでも二人がまた疲れてたら代わってやらないとな。

 

「まあリゼは平気だろうな。」

 

俺はリゼの方を見た。リゼは何食わぬ顔でパンをこねていた。と、リゼはこちらに気づき

 

「なぜ決めつけた?」そう言って俺を睨んだ。おー怖っ。

 

だってリゼ俺より力あるじゃん。この前リゼと腕相撲したけど俺三秒で負けたからね・・・

まあそんな事はどうでもいい。

ココアの方は大丈夫だろうか。そう思いココアの方を向くと

 

「このときのパンがもちもちしててすごくカワイイんだよ!」

 

ココアがパン生地を持ちながら笑顔で言った。なんか謎のオーラ出てるし!凄い愛だな。

多分この二人は心配しなくていいだろう。俺もさっさとこねないとな。

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、まあこんなもんだろ。」パンの生地をいい感じのところでこね終え、俺はそう言った。

パンの形はエッフェル塔だ。なんでかって?イギリスっぽいからかな。ん?エッフェル塔はフランスにあるって?まあ細けえ事はいいんだよ。

みんなもそろそろ終わるみたいだ。みんなはどんなの作ったんだろう。まずはチノちゃんにでもきいてみるか。

 

「チノちゃんはどんな形のパンにするの?」

 

「おじいちゃんです。小さな頃から遊んで貰っていたので」

 

「おじいちゃん子だったんだな。」

 

「はい、コーヒーをいれる姿はとても尊敬していました。」

 

そうだったんだ。チノちゃんのおじいちゃんのコーヒー飲んでみたかったな

 

「リゼは何の形にした?」

 

「私はうさぎの形だ。中々いいだろ。」

 

ほう、うさぎか。ってかめちゃめちゃカワイイ!!

 

「ああ、良いな。すごくカワイイ!!」 俺は変にテンションが上がった。

 

「そ、そうか・・・//」

 

急にリゼが黙り込んでしまった。顔が少し赤くなってる。褒められたのがそんなに嬉しかったのか?

あ、余ったパン生地で凱旋門も作ろうかな。

 

 

 

 

 

 

 

そして、俺は凱旋門の形のパンを作った。時間もそんなに無かったから焦って作った。

 

「じゃあみんなーそろそろオーブン入れるよー」

 

ココアが言った。俺も おう、と返す。オーブンでパンを焼くとき、チノちゃんが

「今からおじいちゃんを焼きます。」って言ってて怖かった。ティッピービビってたし。

その後チノちゃんはずっとオーブンを見てた。

 

「パンを見ててそんなに楽しいか?」

 

「はい、どんどんふくらんで大きくなってます。」

 

チノちゃんは楽しそうだった。

 

「でもイズミさんのパンは全然ふくらんでないです。イズミさん、もっとがんばってください。」

 

チノちゃんは俺にそう言った。いや、何をどう頑張ればいいんだ?

どうすればいいか分からなかった俺は仕方なくオーブンの前でガンバレ、と応援していた。何やってんだ、俺。

 

 

 

 

 

 

「パン、焼けたよー!」

 

おっ焼けたか。ん〜パンのいい匂い!

 

「早速みんなで食べましょう。」

 

みんなそれぞれ自分のパンを一口食べた。

 

「美味しい!」「いけますね」「おおっ美味い。」「これなら看板メニューにできるね!」

 

「この、焼きうどんパン」

「この、梅干しパン」

「この、いくらパン」

「この、煮干しパン」

 

「どれも食欲そそらないぞ。」

 

リゼから冷たい一言が入った。良いと思ったのになー。煮干しパン。

 

 

 

 

 

その後ココアが作ったティッピーパンがもちもちしてて好評だった。中身はいちごジャムでちょっとエグかったけど。俺は煮干しパンもラビットハウスに出してくれと頼んだけど、リゼに却下された。







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