トニー・スターク が あらわれた !   作:クレイジー松本キヨシ

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FateGOの小説を書いてみたいけど、ぐぬぬ……!
まだどうしようか悩み中。

勿論、この作品と他2作ともに支障が出ないレベルでやるつもりですが……。


謎の襲撃者

クインジェットによるステルス飛行。

日本領空に入った途端、それは起きた。

 

『トニー様』

「何だ?」

 

F.R.I.D.A.Y.が突然、トニーの名を呼んだ。

ということは何か不測の事態が起きた。その報告だろう。

 

何処からともなく発せられた声に鈴音は驚き、辺りを見渡す。

トニーはそれを無視してF.R.I.D.A.Y.からの報告を聞く。

 

『後方からunknownが2機迫ってきます』

「ISか?」

『そうです』

「所属国は?」

『韓国、ロシア。統一性がありません』

「そうだな。……どういうことだ?」

『わかりません。そのunknown2機は明らかにこちらを捉えてるかと』

「おいおい、冗談はよせ。ステルスモードだぞ?発信機が無かったら……」

 

途中まで言って、トニーは気付いた。

 

「凰鈴音の荷物を調べろ」

『スキャンします』

「ちょっ!?」

 

F.R.I.D.A.Y.はすぐさまスキャンを開始した。

 

鈴音はトニーがいる操縦席まで詰め寄り、文句を言った。

 

「私がスパイだとでも言うの!?」

「いや、その可能性は全く頭に無いよ。何だ、君はスパイなのか?」

「違うに決まってるじゃない!」

 

鈴音がトニーの横まで顔を見せ、そう言った。

その間にF.R.I.D.A.Y.はスキャンを終え、結果を報告する。

 

『凰鈴音様のポーチに発信機を発見しました』

 

そう言うと同時に、操縦席のモニターにその発信機を映す。

マニキュアのような容器だが、F.R.I.D.A.Y.からの解析によって蓋部分に発信機が仕組まれていた事が分かった。

 

そのマニキュアを見た鈴音が「あっ!」と声を上げた。

 

「何だ、心当たりがあるのか?」

「これ、昨日突然渡されたヤツよ!」

「渡された?誰にだ?」

「中国政府の人間によ。数回しか会わない奴だったから名前は知らないけど、『入学プレゼントだ』とか言って渡してきたの!」

「F.R.I.D.A.Y.」

『中国政府の役員の容姿画像とその人物の詳細ですね?』

「あぁ」

 

F.R.I.D.A.Y.に鈴音に発信機を渡した奴を調べてもらっている間に、トニーは鈴音に説明する。

 

「凰鈴……」

「鈴音でいいわ」

「そうか、なら鈴音。恐らくその発信機を渡した役員。そいつはスパイだ」

「スパイ?何処の国からのよ」

「国じゃないな。亡国機業(ファントムタスク)だ」

亡国機業(ファントムタスク)?」

「そう。そしてその亡国機業(ファントムタスク)は恐らく僕が来ることをある程度予想していたんだろう。そして僕を見失わないように――」

「――発信機を()()()()()?」

「……オヤジギャグってやつか?」

「違うわよ!」

『終わりました』

 

F.R.I.D.A.Y.の一声に、鈴音は咳払いして気を取り直した。

 

『凰鈴音様、マニキュアを渡してきたのはこの女性ですか?』

 

F.R.I.D.A.Y.がそう言うと同時にモニターにその女性を映した。

 

「そう、こいつよ!」

『この方は今日付けで退職しており、その後の消息は不明です』

「明らかに確信犯だな。()()()()()()()()に報告しておいてくれ」

『既にしてあります』

「流石だな。オート操縦に切り替えてくれ」

『かしこまりました』

 

トニーはそう言って、操縦席を離れる。

その後ろを鈴音が付いて行く。

 

「とりあえず発信機を」

「わ、分かったわ」

 

鈴音はすぐさま自分のポーチからマニキュア(発信機)を出し、それをトニーに渡した。

 

トニーが鈴音に「何処かに掴まっておけ」と言い、ハッチを少し開く。

そしてマニキュアを投げ捨て、ハッチを閉めた。

 

「少し大回りで運転しろ」

『かしこまりました』

 

そう指示し、モニターの所まで戻り、unknown2機の動きを確認する。

 

ステルスモードだから、真っ直ぐに移動しなければ、それで撒けるかと思った。

 

しかし……。

 

「ちょっと、撒けてないわよ?」

 

鈴音の言う通り、unknown2機はクインジェットの後ろを追って来ている。

 

「何だ?高性能なサーモグラフィーでも積んでいるのか?」

『unknown2機、モニターに出ます』

 

モニターに映し出されたunknown2機。

 

1機は通常よりもとても太い腕が特徴的なIS。

全身装甲であるため、誰が乗っているかは確認できない。

 

そしてもう1つのISは――

 

「おいおい、冗談だろ!?」

 

――アイアンモンガーのようなISであった。

 

これにトニーは驚きを隠せないでいた。

 

『トニー様、unknown2機との接触まで後、約30秒です』

「ちょっと、どうするのよ?」

 

鈴音がそう訊いてくる。

それによってトニーは我を取り戻し、鈴音とF.R.I.D.A.Y.に言った。

 

「とりあえず君は此処にいろ。そしていつでもISを装着できるようにしておけ。F.R.I.D.A.Y.、マーク45を」

『かしこまりました』

 

F.R.I.D.A.Y.はトニーに指示された通りにマーク45を用意し始める。

 

しかし、鈴音はトニーの提案に異議を申し立てた。

 

「ちょっと待ちなさいよ!私は闘わずに此処にいろって訳!?」

「そうだ。学園側に不測の事態があれば僕だけで対処しろと言われている」

「そんなんじゃ納得できないわよ。私も闘うわ!」

 

鈴音がISを展開しようとするが、トニーが腕を掴みそれを阻止した。

 

「少し試したい事があるんだ。それに命の危険もある。だから君は待っていてくれ」

「……わかったわ。でも、アンタがもし不甲斐ない闘いをしてたらハッチを突き破ってでも闘いに参加するわよ」

「ああ、それで良い」

 

不満気に鈴音はそう言って、椅子に座った。

 

ハッチまでに行く間に、アイアンマンのパーツがトニーに装着されていく。

 

「……!」

 

鈴音は少し目を輝かせてそれを見ていた。

 

トニーはハッチを開け、外に出た。

 

外に出てすぐに、unknown2機の姿が見えた。

 

すぐさま小型ミサイルを2機に放つ。

 

「……だよな」

 

しかしそれはアイアンモンガーによるリパルサーによって破壊される。

 

「おいおい、前はそんな事出来たか?」

『前?』

「あー、いや、何でもない」

「……」

 

トニーがそう問いかけるが、アイアンモンガーは答えない。

 

「とりあえず、邪魔をするなら撃墜するぞ?」

 

両手のリパルサーを向けて警告する。

 

しかし、やはりunknown2機は何も言わない、答えない。

 

怪しく思ったトニーはF.R.I.D.A.Y.に指示する。

 

「中に人がいるか調べてみてくれ」

『かしこまりました』

 

だが、調べようとした時。

unknown2機は元来た道を引き返して行った。

 

「……どいうことだ?」

『意図が全く掴めません。すみません、トニー様。解析出来ませんでした』

「しょうがない。それより束に通信を」

『直ちに』

 

そしてすぐに束は通信に出た。

 

『はーいもすもす!』

「束、今しがたunknown2機と接触したのは知っているな?」

『うん。追跡しようとしたけど、ロストしちゃった。うーん敵も中々のステルス機能を付けているね』

「そうか……。マーク1はあるか?」

『あるよー?』

「ということは1から造ったということか……。ありがとう、束」

『ううん。さらば〜!』

 

そして束との通信を終了した。

 

「あのunknown2機を造ったのは間違いなく亡国機業(ファントムタスク)だな。その製造者だが……」

 

前世でのアイアンモンガーの搭乗者であるオバディア・ステインがこの世界に自分と同じように来た。という線も考えたが、トニーの()()が正しいのであれば、その線は限りなくゼロに近い。

 

「あいつにそこまでの()()()があるとは思えないしな。それにあいつは男だ。ISに乗れない。……まぁ性別が変わってるならわからないが」

 

トニーはクインジェットに戻る最中も考えていたが、結局答えは出ないままであった。




ぶっちゃけ、製造者はラスボスのようなモノです。
ISの登場人物かマーベル(映画)の登場人物かはまだ言えませんが……。
言えるのはオリキャラ(作者による完全オリジナルキャラ)では無いです。

わかった!って人も楽しみにしておいてください。



それと、この話を書いてる最中、鈴音の「ぬわぁんですって!?」って言ってる姿を想像して吹いた。

※あとがきに訂正!というか追加!しました。
(映画)が付いてます。

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