今回は特別予選の回です。今回でユイちゃんのチームが発表になります。
後アビサル・オウルのスキルですが、必ず発動するものなんですが、手札に加えなかった場合は、そのまま省略しますのでご了承ください。
それではどうぞ!
夕方ごろの宮地学園高等部、委員会活動で珍しく帰りが遅くなったユイとアリスは宮地学園の門をくぐり、帰り道を歩きながら明日のことについて話していた。
「そう言えば明日だっけ?ドラエン支部の特別予選」
「うん。そこさえ勝ち抜けば、
「めんどいなぁ。エントリーしたらすぐに出場って感じにとけばいいのに」
「そういう訳にはいかないの。参加希望者だってどれくらいいると思ってるの?・・・と、じゃあ明日、ドラエン支部10時に集合ね」
「はいはい、10時ね」
ユイとアリスは互いに別れ、それぞれ別々の帰り道を歩くのであった。
TURN129「超えられないモノ」
翌日のドラゴン・エンパイア支部の特別予選当日の10時、ユイ、アリス、アンが集まり、ユイはアンから申し込み用紙を受け取り、チーム名を確認する。
「どうですか?やっぱり女の子同士ですので、こういったチーム名が似合うかと思いまして」
「う~ん、私としてはかっこいいチーム名がいいんだけど・・・まぁいいか、ここでチーム名でケンカはしたくないし」
「ゲー・・・」
「却下」
「しょぼん(´・ω・`)」
アリスがチーム名の案を出そうとするが、それをユイに遮られ、しょぼん顔になる。そうしている間にユイは受付スタッフに用紙を渡し、受付をする。
「これ、よろしくお願いします」
申し込み用紙に書かれているチーム名の個所に『ドリームハーツ』と書かれていた。
☆
受付をした後、クロノのチーム、トコハのチームとバッタリ会い、お互いにチーム名の発表を行っていた。モニターには参加者のチーム名がたくさん集まっていた。
「ユイのチームって、あれ?」
トコハはユイたちのチーム、ドリームハーツと映しだされたのを確認する。
「はい。夢を抱く心、という意味合いで付けました。女の子なら夢を抱きますし、かわいいですよね?」
「うん、まぁいいんだけどさ、私としてはいまいち盛り上がりに欠けると思うんだ。もうちょっとこう、バーーっていう感じのをだね」
「お前のそのバーッていうのが意味わからん」
「むー・・・まぁいいや。じゃあさ、クロノのチーム名ってあれなの?」
ユイはクロノのつけたチーム名に指を指す。そこにはストライダーズと書かれていた。
「どうだ?いいだろ?超越者たちだ」
「ストライダーって、英語で大股、または早歩きって意味ですけど?」
「「えっ⁉」」
アンの指摘でクロノとタイヨウは驚愕し、トコハが呆れる。
「やっぱりね。知らないで付けたんでしょ?」
「わ、悪いかよ⁉」
「ちなみトコハさんたちのチームは何て名前なんですか?」
「うっ・・・それは・・・」
「じゃじゃーん!」
トコハが言いよどんでいると、クミが自分たちのチーム名に指を指す。そこにはハイメフラワーズと書かれていた。
「ハイメフラワーズ?」
「ぷっw」
「あははははは!このチーム名が1番ダサいよ、ははははは!!」
「ユイちゃん、笑っちゃ・・・ふふw」
このチーム名にクロノは鼻で笑い、ユイは大笑いする。アンがユイを注意するも、自分も笑っていた。
「私が考えたんじゃないから!!ハイメが勝手に登録しちゃったの!!」
「・・・これも俺に課せられた贖罪・・・耐えろ・・・」
どうやらこのチーム名はハイメが考えたものらしく、トコハ自身が決めたわけではないようだ。トコハが嫌がってるのはもちろんのこと、江西からも不評のようだ。
「まぁまぁいいじゃない。一周回ってかわいいかもしれないし~♪」
「そうそう!両手にフラワーズ!」
クミがファローを入れたところで、ここでハイメが登場する。
「てかお前、こんなことしてていいのか?」
「ふふん、リーグ優勝したから、しばらくパーッとバカンスだよー!トコハたちをアキバのカフェからバーッチリ見守るからねー」
「それを言うなら草葉の陰でしょ?」
「それもどうかと・・・」
相変わらず日本のことわざを間違えているハイメ。指摘した言葉も使いどころがある意味間違っているのでタイヨウは苦笑いを浮かべる。
「相変わらずだね」
そこに遅れてきたチーム、福原高校ヴァンガード部の3人がやってくる。
「久しぶり」
シオンはトコハに一言挨拶をする。
「あっ、本当にリンさんがいる」
トコハはリンを見て、意外そうな表情をしている。
「あっ!見ろよあれ!」
「おぉ!久々にトライフォーが揃ったぜ!」
他の参加者はライバル同士とはいえ、トライフォーのメンバーがここに揃っているのを見て、少し興奮気味になっている。
「今日はライバルだね。よろしく」
「負けねぇよ」
「私も勝つつもりでいくよ」
「楽しみにしてるから」
トライフォーのメンバーは互いに笑みを浮かべる。その様子を一同からかなり離れた場所にいるカズマが見ていた。
☆
特別予選の開会式が始まる時間となり、参加者たちが全員集まったところで支部長が説明を行っているのだが・・・
「えー、今日のイベントは来る
全ての説明をマモルに押しつけた。マモルは支部長からマイクを受け取り、説明を行う。
「通常、
『おおおお!!』
「各チームメンバー1人1人がくじを引き、その台で待つファイターとファイト。1人3戦、勝ち星の合計が最も多いチームが優勝となります。対戦者は、ここにいる普及協会公認ファイターの皆さんと、我々です」
「えっ⁉クランリーダーに支部長も⁉」
「もし当たったら勝てねぇじゃん!」
クランリーダーと支部長も参加していることを知った参加者はほとんどが勝てないと思い始めている。だが、トライフォーとそれぞれが率いるチームメンバーにとっては関係ないことだった。
「おもしろいじゃない!」
「何があっても、勝つだけさ」
「ユイちゃん、絶対に勝ちましょう!」
「当然!狙うは優勝!がんばるぞー!」
「・・・ま、やるだけやってみる」
「とりましょう、出場権!」
「ああ!今日は頑張ろうな!」
「・・・トイレ」
一同がやる気を出している中、カズマは気だるげの様子だ。
☆
開会式が終わり、参加者は全員くじを引いて、指定された番号のファイト台へと向かっている。そしてその参加者の中に、トリニティドラゴンの3人もいた。
「ついに特訓を重ねた新生トリニティドラゴンの力を試すときが来ましたね、ツネトさん!」
「負ける気しない!」
「そうだ!そしてすでに、戦いは始まっている!!」
ツネトは意気揚々とし、くじを引く。
「ドロー!ゲット、1番トリガー!」
「「おお!」」
くじを引いた後、ツネトは1番と指定されたファイト台へと向かっていく。皆さん、忘れないでいただきたい。
「さあ!真っ先に俺の手にかかる不幸の相手は誰だ~?」
勝負以外での運を使ってしまえば・・・
「やぁ、君が1番?」
「ま、まっままっまっま、マモルさん!!?」
このようにろくなことにならないという事を。
「それでは、始め!!」
『スタンドアップ・((ザ))(ル)・ヴァンガード!!』
スタッフの掛け声で、参加者全員が普及協会公認ファイターたちとファイトしていく。
☆
参加者たちは着実にファイトを進めていっている。そんな中でシオンが初戦でファイトしているのは、大山支部長だった。
(初戦から支部長に当たるとは・・・。だが、僕たちの目的は
シオンは勝つという思いを込め、ファイトを進めていく。
「ブレイブランサー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!
スキル発動!スペリオルコール!」
「捨てる手札がないから、実質ノーコストか。やるね~。でも、完全ガード!」
支部長はブレイブランサーの攻撃を完全ガードで防ぐ。
「トリプルドライブ。セカンドチェック。クリティカルトリガー!効果は全てレドンへ!サードチェック!クリティカルトリガー!効果は全てスレイマンへ!レドンでヴァンガードにアタック!」
「ガード!インターセプト!」
レドンの攻撃をトレイニーモンクとチャトゥラで防ぐ。
「スレイマンでアタック!カウンターブラスト!スキル発動!山札からレドンをスペリオルコール!パワープラス2000!」
「ジェネレーションガード!護天覇竜ブルワーク・ドラゴン!雷激でシールドプラス10000!」
「まだだ!もう1度レドンでヴァンガードにアタック!」
スペリオルコールしたレドンの攻撃は支部長の手札では防げないためノーガード。ダメージチェックで出たのはノーマルユニット、シオンの勝ちだ。
「いや~、お見事!仲間を増やし、
シオンと支部長はファイトを終え、健闘を称えた笑みを浮かべる。
☆
参加者は続けて2戦目のくじを引いて、指定のファイト台へ向かっていく。
「2回連続とは、奇遇だね」
「またまたマモルしゃーん!!」
そんな中ツネトは不幸にも2回連続でマモルと当たってしまった。
「よろしくお願いします」
「げぇ⁉元ダークゾーンの支部長⁉」
ハイメフラワーズの江西も、指定の席に着き、ファイトを始める。
「冬麗の花乙姫インベルノでヴァンガードにアタック!」
「エキサイトバトルシスターみろわーるでアタック!」
ハイメフラワーズも着々と勝利を重ねていっている。
「ユイちゃん、戦績はどうでしたか?」
「今のところ2勝だよ。このまま全勝するよ!」
「僕たちならまぁ大丈夫っしょ」
ドリームハーツの3人はファイトが終わり、戦績を発表し合っている。
☆
『終わった人から並んで、3回戦のくじを引いてくださーい』
いよいよ最終戦、参加者たちは最後のくじを引き、指定されたファイト台へと向かっている。そんな中ツネトが引いたくじは1番ではない。つまりはマモルと当たることはなくなったわけだ。
「1番じゃないんですね?」
「ああ!やっと、俺の手にかかる相手は誰だ~」
意気揚々と指定されたファイト台に向かうツネトだったが・・・
「んっふっふっふ~、俺だ~」
対戦相手は大山支部長だった。とことんついていないツネトであった。一方その頃、カズマはくじを引いて、指定されたファイト台に向かっている。
(・・・1勝1敗・・・か)
「君は・・・」
そんなカズマの3試合目の相手は・・・
「3回戦の相手は僕だよ。よろしく、東海林カズマ君」
かげろうのクランリーダー、安城マモルだった。カズマとマモルはファイト台にデッキを設置してファイトの準備を進めている。
(こないだのあいつの兄貴かよ。クランリーダーってことは、めちゃめちゃつえぇんだよな・・・)
お互いに準備ができたところでファイトが開始される。
「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」
「セレイテッド・ドラコキッド!」
「
セレイテッド・ドラコキッド PW5000
「僕の先攻!ドロー!ライド!ワイバーンストライクギャラン!セレイテッドは移動!ターンエンド!」
ワイバーンストライクギャラン PW8000
R ギャラン R
セレイテッド R R マモルの手札5枚 山札43枚
「俺のターン!ドロー!ライド!
ハウルオウル(引) PW4000
「速効・・・手札をつぎ込みフィールドを一気に埋めてきた。除去してもグレード1の数で発動する、シャドウパラディンの
ハウルオウル ニーズ ハウルオウル
ニーズ ルート ニーズ
「右のニーズのブースト、ハウルオウルでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード。ダメージチェック『竜牙連弾サザーランド』」
「さらにルートのブースト、ニーズでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード」
「ドライブチェック『アビサル・オウル』」
「ダメージチェック『随竜侍女レアス』」
「最後に左のニーズのブースト、デスフェザーでヴァンガードにアタック!」
「ガード!『スプリットバーン・ドラゴン(☆)』」
「ターンエンド」
PW11000➡PW8000
PW12000➡PW8000
PW11000➡PW8000+SH10000=18000 カズマの手札2枚 山札42枚 マモルのダメージ2枚
「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!ワイバーンストライクドーハ!バーサーク・ドラゴンをコール!」
バーサーク・ドラゴン PW9000
「バーサークのスキル!カウンターブラスト(2)!相手グレード2以下のリアガードを選んで退却できる!左後列のニーズを退却!セレイテッドを移動!」
セレイテッド ドーハ バーサーク
R R R
「セレイテッドで右のハウルオウルにアタック!」
「ノーガード」
「バーサークでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード。ダメージチェック『
「ドーハでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード」
「ドライブチェック『バーサーク・ドラゴン』」
「ダメージチェック『
「ターンエンド」
PW5000➡PW4000
PW7000➡PW7000
PW12000➡PW7000 マモルの手札4枚 山札38枚 カズマのダメージ2枚
「俺のターン!スタンド&ドロー!ライド!
アビサル・オウル PW7000
「アビサル・オウルのスキル!山札の上を7枚見て、
ハウルオウル リア・ファル ニーズ
アビサル ルート R
「アビサル・オウルのブースト、ハウルオウルでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード!ダメージチェック『ドラゴンナイトナーデル』」
「ルートのブースト、リア・ファルでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード」
「ドライブチェック『デススプレイ・ドラゴン』」
「ダメージチェック『ラーヴァフロウ・ドラゴン』」
「ニーズでセレイテッドにアタック!」
「ノーガード」
「ターンエンド」
PW11000➡PW10000+SH10000=20000
PW15000➡PW10000
PW7000➡PW5000 カズマの手札2枚 山札37枚 マモルのダメージ4枚(裏2枚)
「僕のターン!スタンド&ドロー!ライド!ドラゴニック・ブレードマスター!!」
ドラゴニック・ブレードマスター PW11000
「ギャランをコール!」
バーサーク ブレードマスター R
ギャラン R R
「ドラゴニック・ブレードマスターでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード」
「ツインドライブ『ドラゴンナイトナディーム』セカンドチェック『マザーオーブ・ドラゴン(治)』ヒールトリガー!ダメージを1回復、パワーはバーサークへ!」
ブレードマスターは空を飛び、リア・ファル(カズマ)に急接近して青龍刀で1閃の斬撃を繰り出す。
「ダメージチェック『グリム・リーパー(☆)』クリティカルトリガー!効果は全部ヴァンガードに!」
「ギャランのブースト、バーサークでヴァンガードにアタック!」
「・・・ノーガード。ダメージチェック『アビス・グラール(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに」
「ターンエンド」
PW11000➡PW9000(+5000)
PW22000➡PW14000(+5000) マモルの手札5枚 山札33枚 カズマのダメージ3枚
「お、いたいた。・・・マモルさんが相手か・・・」
3戦目のファイトが終わったクロノがファイトの観戦にやってきた。
「ここまでは一進一退ってところだな。いいぞ、まだこれからだ」
「・・・。スタンド&ドロー。ライド!
「ストライドジェネレーション!!!暗黒竜カーニバル・ドラゴン!!!」
ジェネレーションゾーン コスト『デススプレイ・ドラゴン』グレード3
暗黒竜カーニバル・ドラゴン PW26000 ハーツ『
「
黒翼のソードブレイカー PW6000
「ソードブレイカーのスキル!ソウルブラスト『
ドロップゾーンに置かれたアビサル・オウルの
カーニバル・ドラゴンのスキル発動!黒翼のソードブレイカーを退却!相手は自分のリアガードを2体選んで退却させる!」
「ギャラン、バーサークを退却。なるほど、強力なスキルだね」
「右のニーズを後列へ移動!リア・ファルをコール!」
ハウルオウル カーニバル リア・ファル
ニーズ ルート ニーズ
「これでリアガードが揃った!」
「・・・ニーズのブースト、ハウルオウルでヴァンガードにアタック!」
「ガード『封竜アートピケ(引)』」
「ニーズの
「ノーガード!」
「トリプルドライブ『
カーニバルは暗黒の雷をブレードマスターに放つ。ブレードマスターはまともに黒雷を受ける。
「ダメージチェック『ドラゴニック・ブレードマスター』」
「ニーズのブースト、リア・ファルでヴァンガードにアタック!
「ジェネレーションガード!!炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン!!」
ジェネレーションゾーン コスト『マザーオーブ・ドラゴン(治)』
炎翼剛獣ディナイアル・グリフォン SH15000
「スキル発動!カウンターブラスト!アタックしているリアガードを退却!」
「!ターンエンド」
PW11000➡PW11000+SH5000=16000
PW26000➡PW11000
PW18000(退却により無効)➡PW11000+SH15000=26000 カズマの手札5枚 山札28枚 マモルのダメージ4枚(裏2枚)
「惜しい!でも今のターン、よかったぞ!」
「本当に素晴らしかったよ。スキルを駆使してフィールドを整え、敵を壊滅させる。その傍ら、ちゃんと手札を確保していたしね」
「・・・大人の余裕って奴かよ・・・」
「僕も負けていられないな。ストライドジェネレーション!!!覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"!!!」
ジェネレーションゾーン コスト『ラーヴァフロウ・ドラゴン』グレード1+2
覇天皇竜ドラゴニック・ブレードマスター"戴天" PW26000 ハーツ『ドラゴニック・ブレードマスター』
「
ドラゴンナイトナーデル PW7000
ドラゴンナイトナディーム PW9000
随竜侍女レアス PW6000
「ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"のスキル!カウンターブラスト!Gゾーンの"戴天"を表に!
「前のターンのジェネレーションガードでいきなりの
ナーデル 戴天 ナディーム
R R レアス
「リアガードの数が相手より多いので、ヴァンガードを
ナーデルでヴァンガードにアタック!
ナーデルのスキル!ヴァンガードが
「ガード!『黒翼のソードブレイカー』」
「ブレードマスター"戴天"でヴァンガードにアタック!
「完全ガード!『
ブレードマスター"戴天"は炎にまとった剣を振るい、炎をルアード(カズマ)に向けて放つ。そこにエスラスの術によって、炎を防いでいく。
「トリプルドライブ『封竜アートピケ(引)』ドロートリガー!パワーはナディームへ、1枚ドロー!セカンドチェック『竜牙連弾サザーランド』サードチェック『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』クリティカルトリガー!効果は全てナディームへ!ナディームでヴァンガードにアタック!
「ノーガード。ダメージチェック『デススプレイ・ドラゴン』『黙殺の騎士ギーヴァ』」
「ナディームの
ソウルブラスト『ワイバーンストライクジャラン』!随竜侍女レアスの
PW11000➡PW11000+SH5000=16000
PW26000➡PW11000(完全ガード)
PW27000➡PW11000 マモルの手札5枚 山札27枚 カズマのダメージ5枚(裏1枚)
「完全ガードを手札に戻した!でも凌いだぜ!まだいける!」
クロノはカズマにフォローを入れるが、カズマは苦肉な表情で盤面を見つめる。
(・・・そうだ・・・俺はあの時・・・)
☆
特別予選のため、部屋に出る前にカズマは机の中から自身のデッキを取り出そうとしているが、なかなか手をつけようとはしない。
「・・・いつまで囚われてんだよ・・・」
カズマは1人ごとを呟いて、自身のデッキを取り出し、迷いの表情で見つている。
☆
「(決めたんだ・・・だから・・・いけんだろ!)スタンド&ドロー!
戻したカード 『デススプレイ・ドラゴン』『
「これでコストを払わずにストライドできる!ストライドジェネレーション!!!」
ジェネレーションゾーン コストなし
「喰らいつけ!!求める世界を掴むまで!!
「ソウルブラスト『
ルートの
モルフェッサ ルアード アビサル
アビサル R アビサル
「薙ぎ払われたフィールドを埋めた!いっけえ!」
「・・・
「完全ガード!『随竜侍女レアス』(コスト『封竜アートピケ(引)』)」
「トリプルドライブ『
ルアード(カズマ)は空を舞い、竜の腕でブレードマスターに攻撃するが、レアスによって防がれてしまう。
「アビサル・オウルのブースト、モルフェッサでヴァンガードにアタック!
「ガード!『ドラゴンナイトジャンナット(☆)』『ラディエント・ドラゴン』インターセプト!『ドラゴンナイトナディーム』」
「なっ⁉・・・アビサル・オウルのブースト、アビサル・オウルでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード。ダメージチェック『ドラゴンモンクギョクリュウ』」
「・・・ターン・・・エンド・・・」
PW26000➡PW11000(完全ガード)
PW26000➡PW11000+SH20000=31000
PW23000➡PW11000 カズマの手札5枚 山札21枚 マモルのダメージ5枚(裏2枚)
「がんばれ!諦めんな!」
(・・・それが・・・何の得になんだよ・・・っ!)
「ストライドジェネレーション!!!ドラゴニック・ブレードマスター"戴天"!!!」
ジェネレーションゾーン コスト『竜牙連弾サザーランド』グレード3
「
カウンターブラスト!Gゾーンの戴天を表に!これでGゾーン表の戴天は3枚、よって、リアガード3体退却!」
戴天のスキルよって、カズマのアビサル・オウルが3体退却された。
「・・・っ!」
「
(・・・勝てっこねぇ・・・やっぱり・・・俺はどうせ・・・)
☆
カズマの昔の記憶、どこかの屋敷で幼少のカズマと、誰かがファイトをしていた。ファイトの結果はカズマの負けだ。
『・・・ありがとう・・・でも、もう、やめるよ・・・。お兄ちゃんには・・・絶対、勝てない・・・から・・・』
カズマは兄の少年にそう告げ、静かに涙を流す。
☆
昔を思い返し、カズマは諦めたような表情をしている。
「ブレードマスター"戴天"でヴァンガードに・・・」
「すみません、もういいです。やめます」
「えっ?」
「お、おい!」
カズマはマモルにサレンダーをし、自分のデッキを片付け始める。
「・・・本当にいいのかい?」
「はい」
カズマはマモルに軽く頭を下げ、その場を去っていく。納得のいかないクロノはカズマを追いかける。
「3回戦もそろそろ終了だ!・・・おっとぉ、福原高校ヴァンガード部がトップに躍り出たぁ!」
『おおぉ!』
参加者が歓声の声を上げている中、カズマはドラエン支部を出ていき、クロノはカズマを追いかける。
「おい待てよ!」
「あ、クロノさ・・・あれ?」
それを見たタイヨウが首を傾げ、2人の後を追う。
☆
ドラエン支部の外に出たカズマを負い、クロノはカズマに問い詰める。
「お前!何でまた諦めた?まだ可能性はあったのに、どうして続けなかったんだよ⁉」
「守り切れねぇってわかってんのに、続けてどうすんだよ?」
「そんなのわかんねぇだろ⁉トリガー次第じゃ凌げたかもしんねぇ!何で本気になれない?何で最後まで足搔かねぇんだよ?」
「・・・何したって無駄だ。この世の中は、自分じゃどうにもならねぇことがあんだ。意味ねぇよ」
「そんなの言い訳だろ⁉最初から諦めて、勝てるわけねぇよ!怖がって逃げてるだけじゃねぇか!」
「てめぇに、何がわかる⁉」
「待てよ!」
立ち去ろうとするカズマをクロノは止めようとするが、カズマはクロノの手を払いのける。
「ほっといてくれ!!」
「何か引っかかってんなら、俺に話してみろ!!」
「うぜぇっつってんだろ!!」
「たくっ!1回や2回勝てねぇくらいで、駄々こねてんじゃねぇよ!勝てるって!絶対!がんばれば!」
バキッ!
「ぐっ!」
「クロノさん!」
クロノの説得がイラついたのか、カズマはクロノを殴りつけた。
「えらそうに説教たれてんじゃねぇ!!てめぇ何様のつもりだよ?」
「・・・何すんだよ!!」
バキッ!
やられたクロノもカズマを1発殴り返す。
「やめて!2人ともやめてください!」
2人の騒動を止めるタイヨウ。カズマは何も言わずにドラエン支部から去っていった。
☆
特別予選の閉会式、支部長が結果発表を行う。
「優勝の福原高校ヴァンガード部は、これで早くも
『おおおお!!』
福原高校ヴァンガード部の優勝で、歓声が大きくなっていく。
「悔しいぃ!私のせいでごめんね、トコハちゃん、江西っち」
「ち・・・?」
江西は悔しがっているクミの先ほどの呼び方に?を作る。
「いいのいいの!予選本番は、ショップ大会なんだから!」
「承知した!次は頑張るぞい!」
「ち・・・?ち・・・とは・・・?」
ハイメフラワーズの離れた場所でドリームハーツも悔しがっている。
「ああーー!!悔しい!シオンに先越されたーー!!」
「ごめんなさい。せっかくアリスちゃんが全勝してくれたのに・・・」
「ああ、いいっていいって。でもまさか最後の最後で負けちゃうなんて・・・」
「まぁ、過ぎたことはしょうがない。ショップ大会で汚名挽回すればいいし」
「それを言うなら汚名返上」
「それでしたら、明日お2人に提案があるのですが・・・」
「OK。じゃあ明日あのファミレスに集合ね」
ドリームハーツは明日の予定を立てている。
☆
特別予選が終了し、クロノとタイヨウはマモルに先ほどのケンカの事情を説明している。
「・・・なるほどね。彼にも何か、事情があるのかもしれない」
マモルは真剣な表情でクロノに語りかける。
「クロノ君、この前のことなんだけど・・・」
マモルは先日、あの廃墟ビルに相変わらず不良たちとつるんでいる姿を目撃したのをクロノに話す。
「最近あのあたりに、ヴァンガードで人を脅す輩がいるらしくてね。普及協会でも、対策を講じているところなんだ。気をつけてほしい」
マモルはクロノにそう言って忠告をする。
後日クロノは、カズマとの関係で、そのヴァンガードで人を脅す輩と関わってしまう事になってしまうことはまた別のお話。
to be continued…
トコハ「まさかリンさんとシオンがチームを組むなんて思わなかった」
シオン「いや、意外性なら、君たちのチームの方が上だろう」
江西「俺のことか?だが所詮、俺は咎人・・・」
トコハ「ああ、もういいから!コロッケパン食べに行くよー!」
クミ「レッツゴー、ニシベーカリー♪」
江西「コロッケパン・・・!おい、待ってくれ・・・!」
シオン「なんだかんだ息ぴったりか。ハイメフラワーズ・・・強敵だな・・・」
TURN130「カードショップ魁」