やはり俺がボーダーA級部隊隊長をやっているのはまちがっている。(更新停止)   作:新太朗

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ついに、奉仕部三セットが揃う。

では本編をどうぞ。


奉仕部入部 雪ノ下雪乃②

米屋とのソロ戦をやった。翌日の放課後、俺がボーダー本部に向かおうとしていた所に後ろから声を掛けられた。

 

「・・・比企谷。そっちは部室ではないぞ」

 

「・・・何を言っているんですか?俺は部活に所属した覚えはないですよ」

と平塚先生に呆れながら答えた。

 

「異論は認めないと言ったはずだ。それに君のその腐った目や捻くれた性格は直さないと社会に出て、君が困ることになるぞ?いいから奉仕部に向かいたまえ。・・・それとも三年で卒業できなくてもいいのか?」

 

この教師は本気で言っているんだろうか?学年主席の俺をそんな理由で留年させることが出来るはずないのに、マジで性格が悪いな。自分こそ性格を直せよ。そんなだから結婚が出来ないんだろうに。

 

「・・・わかりました。向かえばいいんですよね?」

 

「最初からそうしていればいいんだ。あまり手間を取らせるな」

 

うぜぇー、この先公は。ここは素直に従っておくか。

俺は、昨日案内された特別棟の空き教室に来ていた。ノックをして中に入る。人間の入室許可を待った。数十秒してから聴こえてきた。

 

「・・・・・・どうぞ」とあまりにも間が長いのでいないのかと思っていた。その方がよかった。「・・・失礼しまーす」と言い扉を開けて入った。

入った瞬間、雪ノ下は驚いた顔を見せて言ってくる。

 

「・・・まさか、また来るなんて。あなた、もしかして私のストーカー?」

 

「・・・何でお前に好意を持っている前提なんだよ。それに俺は彼女がいるし」

 

雪ノ下は、まるで信じられないものでも見ている顔をしている。

「比企谷君。・・・いくら彼女がいないからといって、そんな嘘を吐かないでくれるかしら。聞いて悲しくなるわ」

 

「・・・もう、いないでいいわ。・・・それよりこの部活は何を?するんだ」

 

「・・・平塚先生から聞いてないの?」と雪ノ下は言っているが、あの先公がまともな説明をするとは思えないので「いや、聞いていない」と答えると雪ノ下が「じゃあ。クイズをしましょう」と言ってきたので、俺は「そんな、くだらんことよりさっさと教えろ」と返すと、雪ノ下はまるで親の仇でも睨むような鋭い視線を向けてきた。

 

この女。自分の思い通りにならないと、すぐに機嫌が悪くなるのか?その辺の小学生の方がこいつより大人に見えてくる。

 

そんな雪ノ下の睨みつけから部屋にノックの音が聞こえてきて、雪ノ下が「どうぞ」と短く返答してすぐに一人の女子が入ってきた。

 

「・・・失礼しま~す。って何でヒッキーがここにいるの!!」

何だ?この女子。初対面で変なあだ名を付けてる。俺は引きこもりではない。しかし初対面にしては、見覚えがある女子だ。

 

「・・・呼ばれているのよ。返事くらいできないのかしら?ああ、ごめんなさい。返事ができないくらい、脳がくさっているのね」

雪ノ下のいきなりの罵倒を無視して、鞄からラノベを取り出し読み始めた。

 

「・・・何とか、言ったらどうなの?」と言う雪ノ下の言葉に俺は「俺はヒッキーって変なあだ名で呼び合える友人はいないし、そもそも罵倒で人間の性格が直る訳ないだろう」と少し声に怒りが混じっているのを自分でもわかった。

 

「それよりも入ってきたらどうかしら?由比ヶ浜結衣さん」と雪ノ下が言うと由比ヶ浜と言う女子生徒は驚いていた。

「私のこと知っているの?」と由比ヶ浜の問いに俺は「こいつは、全生徒の名前と顔を覚えているんだ」と冗談まじりにそう言ってやると雪ノ下は「でも、貴方のことは知らなかったわ。比企谷君」と返してきた。

これは絶対に嘘だとわかった。学年次席の雪ノ下が俺のことを知らない訳がない。

まあ、どうでもいいかと自分の中で納得していると、雪ノ下が由比ヶ浜に聞いてきた。

 

「それで、由比ヶ浜さん。あなたはいったい?どのような依頼なのかしら」

由比ヶ浜は歯切れの悪い言葉で「えっと・・・その・・・」と俺のことをちらちらと見てきたので、雪ノ下がいきなり言ってきた。

 

「・・・比企谷君。少し部屋から出てってくれるかしら」

と雪ノ下の言葉と同時に俺の携帯が鳴った。

 

「・・・ちょっと。電話に出て来るわ」と言って部屋を出て、相手を確認したら意外な人物だった。

来馬さんだった。来馬辰也。鈴鳴第一の隊長でガンナーで大学生の人だ。

しかし、何でこの人から電話が?と思う。まだ俺がB級で、ソロの時に合同で何度か組んだことのある人だ。そんなことを思っているといつまでも待たせるのは悪いと思うので電話に出て、「もしもし、比企谷です」と言うと、携帯から来馬さんの声が聞こえてきた。

 

「比企谷君、突然で悪いんだけど。今夜のウチの防衛任務に加わってくれなかな?」と合同防衛任務の誘いだった。ソロの時にこう言うことは、たびたびあった。部隊のメンバーが急な予定や体長不良など場合はよく加わった。

俺はソロだったし、今でもこういうことはあるので「別にいいですよ」と答えると来馬さんのほっとした声が聞こえてきた。

「よかった。じゃあ、今夜8時からだからよろしくね」と言ってきたのでそのまま電話を終わらせて部室に入ると雪ノ下が立ち上がりこちらを見て言ってきた。

 

「いくわよ。比企谷君」と言ったので俺が「どこにだよ?」と返したら雪ノ下は「家庭室よ」と言ってきた。

この時、俺は知らなかった。まさか、あんなもの人が作れるのだと知らなかった。

 




今回は少し長く成りそうだったので、区切ります。

では次回の更新をお楽しみに

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