やはり俺がボーダーA級部隊隊長をやっているのはまちがっている。(更新停止)   作:新太朗

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今回から職場見学編に入ります。

他の作品も準じ更新していきたいので、よろしくお願いします。

では本編をどうぞ。


職場見学 比企谷八幡③

戸塚のテニス強化依頼から数週間。俺のクラスは、前のような騒がしさがあった。

三浦の復活と職場見学のことが話題になっている所為でもある。しかし、三浦は以前の元気はなかった。よほど応えたらしい。

 

そして俺は今現在、職員室の(独神暴力女)教師の平塚先生に呼ばれてここにいる。

平塚先生は俺の職場見学の希望用紙を見て、溜め息を漏らしていた。

 

「・・・はぁ~比企谷。これはどういうことだ?・・・なぜ、用紙を白紙で出した?」

と俺はそれに対して

「いまいち、どこかに行こうと思いませんし。それに大学卒業後はバイト先に就職しようと思うので。だったら、行く必要ないと思っただけです」

 

「・・・はぁ~・・・比企谷。君は奉仕部に入って影響はなかったのか?」

 

「・・・あるんだとしたら、悪い方向にだと思います」

と俺が言うと、平塚先生は驚いて

「!!・・・それは、どういうことだ?」

 

「そのままの意味ですよ。雪ノ下は俺の性格を直すといいながら、罵倒暴言でこちらを傷付きているだけ、それで性格が直ると思っているんですか?生憎と俺はMではないんで、ここ最近ストレスが溜まっているんです」

 

「そうか・・・君から見た、雪ノ下はどんな感じだ」と平塚先生は聞いてくるが答えなんて決まっている。

 

「自分の意見が正論だと思い込んでいる、世間知らずの箱入り娘ですかね?しかもたちの悪い」

と俺が言うと苦笑しながらも平塚先生は

「・・・そうか。しかし彼女は優秀な人間なんだが。それにしても世間知らずでは無いと思うし、現実主義者だともうのだが?」

 

「現実主義者?そんな事はないですよ。あいつほど現実が見えてない奴を初めて見ました。何で、平塚先生はそこまで雪ノ下を気に掛けるんですか?」

と俺の質問に真剣な顔になって

「彼女は優秀な人間だ。それは周りから浮いてしまう。だから他人との繋がりの大切さを知って欲しいのだ」

と平塚先生は言っているが、俺にはそれは無理だと思う。と考えていると

「とにかく、用紙の書き直しだ。それに職場見学は三人一組だ。決めておけよ」

 

平塚先生の説教から解放させた俺は、奉仕部の部室に向かっていた。

部屋に入ると、由比ヶ浜はおらず雪ノ下がいつも通りに読書をしていた。

雪ノ下が俺に気が付いて「会わなかったの?」と聞いてくるが一体、誰のことだ?

 

俺は前から気になった事を雪ノ下に質問してみた。

「なぁ、雪ノ下は奉仕部で何がしたいんだ?」という質問に対して雪ノ下は

「私は昔から可愛かったら、よく周りからチョッカイをされてね。私が持っていた物がよく盗まれたわ、そんな陰湿な事しか出来ない人達に失望してね。だから決めたのよ。

世界ごと人の価値観を変えて、理不尽なんて起こらない世界する。奉仕部はそのための第一歩と言ったところかしら。まぁ、ヒキガエル君には難しすぎて理解できないかしら?」

と長ったらしい説明と共に最後に罵倒してきたよ、こいつ。平塚先生、こいつはやはり世間なんて知らない箱入り娘ですよ。と考えていると部屋の扉が勢いよく開き、由比ヶ浜が入って来た。

 

「あー!やっと見つけた!どこにいたの?捜し回ったんだからね。それに聞いて回ったら『比企谷って、誰?』ってみんな言うから大変だったんだからね」

と元気が有り余っているのか?五月蝿い奴。

 

「探しに行っていたのよ、由比ヶ浜さんが」と雪ノ下が言うが

 

「二人で探せば、もっと早かったのにな・・・」と俺が言った途端、睨み付けてくる雪ノ下。睨むくらいなら、手伝ってやればいいのに。

 

「平塚先生に呼ばれて、職員室にいたんだよ。それに何で俺を探す必要があるよ。俺がどこにいようと俺の勝手だろうに」

と言うと、由比ヶ浜は黙って涙目になるし、雪ノ下は睨んでくるし

「すまん。いいすぎた」と謝罪しておいた。

 

「だ、だったらケータイの番号、教えて。・・・また探しに行くの大変だしさ」

と言うので、携帯を出して

「赤外線で送るぞ。受け取れ」と言うと由比ヶ浜は「・・・やった」と小さい声で言ってきた。・・・メアドだけでどんだけ喜んでいるんだ?このバカは。

 

由比ヶ浜から「次は私から送るね」と由比ヶ浜のメアドを受け取って、それからはいつも通り雪ノ下と俺は読書を由比ヶ浜はスマホいじりをしていた時に顔を顰めた。

 

雪ノ下が由比ヶ浜に「どうしたの?」と聞くと由比ヶ浜は顔を横に振って「なんでもないよ。ただ、嫌なメールが来て・・・」と言ったところで雪ノ下は俺を見て

「比企谷君、由比ヶ浜さんに迷惑メールを送るのを今すぐ止めなさい。裁判沙汰にしたくなかったら」

 

「なら、訴えてみろよ。絶対にお前の負けだけどな」と俺は勝ち誇った顔をしていると

 

「犯人は皆、そんな事を言うのよ。その発言こそ、証拠だわ。そして、犯人は『証拠はどこにある?』『大した推理力だ。まるで小説家のようだ』『どうして、俺だけが疑われる』など。最後に『殺人犯と一緒の部屋にいられるか』」

 

「・・・最後のは被害者のセリフだろ。つまりお前は証拠がないだけで裁判に負けるとそう言いたいんだな?さすがは学年次席だけの事はあるな。役に立たない頭脳をお持ちで」

とここまで皮肉を言うと雪ノ下は睨み付けるだけで何も言わなかった。だったら、最初から言わなければいいのに。こいつは由比ヶ浜とは違うベクトルでバカだな。

 

「ゆきのん・・・これはヒッキーとは関係ないと思うよ。クラスの事だしさ」

 

「そうなの?だったら比企谷君は関係ないわね」

と俺を由比ヶ浜とは違うクラス扱いにしやがった。やはりこいつの性格の方が直した方がいいんじゃないか?

 

「暇だね」と由比ヶ浜に雪ノ下は少し呆れながら「・・・勉強でもしたら、中間試験まで日が無いのだし」に対して由比ヶ浜はいかにもバカな発言をした。

「勉強なんて、社会に出て使うことなんてないし、やる意味ないよ」

と、こいつは米屋より駄目かもしれない。よく総武に入れたな?やっぱり裏口か?

 

「由比ヶ浜さん。勉強とは自分で意味を見つけ出すものよ。それが意味が無いなんて、勉強をして来た人達に失礼よ」

 

「ゆ、ゆきのんは勉強できる人だけど私はそんなに出来ないしさ。・・・ヒッキーはどうなの?」

 

「俺は学年主席だから、勉強は出来るほうだぞ」

 

「・・・学年出席?・・・ねぇ、ゆきのん学年出席ってなに?」とマジか。こいつのバカさ加減は筋金入りだな。

「由比ヶ浜さん。学年出席ではなくて、学年主席よ。言うならば、その学年で一番勉強が出来る人のことよ・・・」

 

「えっ!?・・・ヒッキーって頭がいい人なの?意外かも・・・」

 

「お前は見たまんまのビッチだな」と俺の言葉に由比ヶ浜は「はぁ!?ヒッキー、何言ってんの、私は処じょ・・・ってなんでもない!てかヒッキーキモい!!」

 

ホント、こいつはすぐ人を罵倒してくるな・・・やはり女子高生の間では、罵倒が流行ってるな。間違いない!

 

「由比ヶ浜さん。別にこの歳で処女であることは恥ではないのよ」と誇らしげに言っている雪ノ下が、その発言はどうかと思う。

 

「ゆきのんは、少し女子力が低いんじゃない?・・・うん!ゆきのん、あたしと一緒に勉強会しない?中間に向けて」

 

「・・・勉強会」とその声は嬉しさが混じっていた。まぁ、あいつの性格からして今まで勉強会をしたことが無いのも無理はない。相手を罵倒しまくるのが目に見える。

 

その時に俺の電話が鳴って、画面を見た時に一瞬、硬直してしまった。

電話の相手は二宮さんだった。部屋から出て電話に出た。

 

『・・・出るのが遅いぞ比企谷。話がある今夜、時間開けておけ』と言うが

 

「今夜はシフトがあるので無理ですよ、二宮さん。明日なら時間がありますけど?」

と返すと

『・・・明日は俺達が無理だ。それなら、明後日ならどうだ?』

 

「明後日なら、大丈夫のはずです」と返すと

『それなら、場所はエンジェル・ラダー 天使の階段だ。スーツを用意しておけ』

とそこで電話が切れた。二宮さん・・・俺、スーツ持っていません。

仕方が無い。陽乃さんに相談してみるか?あの人ならなんとかしてくれるかもしれない。

しかし、二宮さんからこのタイミングでの相談となるとやはり『鳩原』さんのことだな。俺、あんまり喋れないんだけどな。

 

部屋に戻って見ると、雪ノ下と由比ヶ浜が消えていた。どうやら、勉強会には俺は呼ばれなかったらしい。まぁ、いいか。

由比ヶ浜とやっていたら、教えるだけで時間を消費してしまいそうだ。

 

とりあえず、二宮さんの相談のことを考えないと。最近、イベントがありすぎで精神的に参っているな。はぁ~溜め息が出る。

 




次回は番外編で二宮を登場させます。

鳩原の件に八幡が関わっているので一応やっていきます。

感想などよろしくお願いします。

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