やはり俺がボーダーA級部隊隊長をやっているのはまちがっている。(更新停止)   作:新太朗

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由比ヶ浜のクッキーは、ポイズンクッキング?ではないかと思う。

では、本編をどうぞ。



奉仕部入部 由比ヶ浜結衣①

 

由比ヶ浜の依頼とは、クッキー作りの手伝いだった。ある人物に感謝を伝えたいとのことだそうだ。

そして今、三人で家庭室にいるんだが由比ヶ浜は、エプロンを付けるだけで苦戦している。この先が思いやれる。

そういえばと。俺は、奉仕部の活動についてまったく知らないので雪ノ下に聞いてみた。

 

「なぁ、雪ノ下?・・・奉仕部は、いったいどんな活動をしていくんだ?」

 

「・・・はぁ~。本当に平塚先生から何も聞いてないようね。しかたがないから特別に教えてあげるわ。・・・奉仕部の理念は、『釣った魚を与えるのではなく、釣り方を教える』というものよ。その残念な頭でしっかりと理解しなさい」

 

マジで何なんだ女は?人を怒らせる才能があるんじゃないかと疑いたくなるほどイライラさせる。陽乃さんには悪いが、この妹はまったく可愛げがない。

 

「へぇ~そうか。がんばれ(棒)」と言ったのが不味かったのか、ものすごい目つきで睨んできた。はぁ~ホント、気に食わないことがあるとすぐに睨んでくるんだったらその性格を直せよ。と思っているとエプロンといつまでも格闘している由比ヶ浜に雪ノ下がエプロンを付けてやった。

 

「・・・これくらい、一人でしないとこれから先、苦労するわよ」と呆れながら雪ノ下が言うと由比ヶ浜が「あ、ありがとう・・・」と返してきたが、いいかげん始めてくれないかと思う。

 

ここで俺はふと思ったことを由比ヶ浜に聞いてみた。

「由比ヶ浜は、料理はどのくらいできるんだ?」と言うと由比ヶ浜は

「えっと・・・ママがしてるとこはいつも見ているよ」と聞いた時に俺には未来が見えた。迅さんじゃないが、俺のサイドエフェクトが言っている。このクッキー作りは失敗すると。

 

「・・・雪ノ下。今すぐ、クッキーではなく別のものがいいと思うぞ。由比ヶ浜のクッキーは絶対に失敗する。・・・それにクッキー作りに絶対に必要ないものまである。今すぐ止めた方がいい」

と俺の忠告をまったく聞く気がない様子の雪ノ下が、何を意味不明なことを言っているの?という顔で俺を見てきた。

「比企谷君。いくらなでもそんな訳ないじゃないの・・・さあ、由比ヶ浜さんこの男は無視して、さっそく作っていきましょう」

人の忠告を無視して、由比ヶ浜と料理をしていく雪ノ下。だが料理が終わりに近付くにつれて、雪ノ下の表情が雲っていった。

 

数分後、出来上がった料理に愕然としていた。見た目は、もろホームセンターで売っている木炭である。

「すごいな、由比ヶ浜。小麦粉やバターなどから木炭を練成するなんてな。・・・お前錬金術士になれるぞ。そして二度と料理をするな!!」

 

「いったいどうすればこんな結果になるのかしら?・・・取りあいず、どうすればいいか解決策をさがしましょう」

 

「だから、由比ヶ浜が二度と料理をしないしかないだろう」と俺の策に由比ヶ浜が「それで解決しちゃうの?」とツッコンできたが雪ノ下の「それは、最終手段よ」に対して由比ヶ浜が「それで、解決しちゃうの?」といちいち、オーバーリアクションなやつだな。あと、声がでかくてうるさい。

 

「・・・やっぱり、才能がないのかな?」とテンションが下がり気味で言うと雪ノ下が少し怒り気味に「その言葉は撤回しなさい。そんなことを言う人間は、本当に努力をしてからいいなさい」と何が気に入らないのか、今までの中で一番に怒っている。

 

「でも、周りのみんなはやっていないしさ」と言うがみんなとはどこまでをいっているんだ?と思っていると、雪ノ下が「まず、その考えを改めなさい。周りに合わせては、自分の成長にならないから」とちょっといいことも言うんだなと驚いていると由比ヶ浜は少し黙ったと思ったら、すごいことを言ってきた。

 

「・・・・・・・・・・・かっこいい!・・・」と、マジか?雪ノ下の説教がまったくと効いてない。こんだけ言われて、あんなことが言えると筋金入りのバカだ。

と、ふと思ったことがあったので二人に言った。

 

「わざわざ、手作りに拘る必要はないんじゃあないか?相手に贈ることが大事だと思うし、それに失敗したものを贈るより市販でも気持ち込めて贈られたら、大抵の男は大喜び間違いないしな」とここまで言うと二人は驚いていた。

 

「・・・貴方でも、そんなことが言えるなんて驚いたわ」と雪ノ下

 

「・・・ヒッキーも喜んだりするの?」と由比ヶ浜が聞いてきたので「いや。俺は喜んだりしないな」と言うと、肩を落としてがっかりした。

 

「・・・そうだよね。うん、自分なりに考えて何か別のものを贈ることにするね」と言って鞄を持って帰っていった。由比ヶ浜、使ったものを片付けて帰れ。

 

次の日、平塚先生がうるさそうなので奉仕部に向かった。まあ、読書には持ってこいの場所かと思ってると部屋の扉が開いて、由比ヶ浜が現れた。

「やっはろー。ヒッキー、ゆきのん」と無駄に元気なやつだ。どうでもいいが雪ノ下のあだ名がゆきのんか。ネーミングセンスの欠片もない。

 

「・・・何か用かしら。由比ヶ浜さん?」に対して由比ヶ浜が「あれ、ゆきのんは私のこと嫌いなの?」雪ノ下は「違うわ。・・・ただ苦手なだけよ。あとゆきのんは止めて頂戴」とよほど嫌いらしと思っていると「それ、女子の間じゃ同じ意味だから。あ、それとこれよかったら」と雪ノ下にラッピングした袋を渡したと思いきや、俺にも渡してきた。

 

「ヒッキーにも上げるね」と中身を確認したら、昨日の木炭クッキーだったので俺は由比ヶ浜に質問した。

「・・・由比ヶ浜。これ、味見したんだろうな?」と俺の質問に目を逸らしてから「・・・もちろんだよ?」となぜ疑問系が付く。これは食べたら腹を壊すな。

 

「じゃあ、私はこれで。またね、二人とも」と言って、去っていった。

 

「あれで、彼女の問題は解決したのかしら?」と雪ノ下が聞いてくるので俺は「本人が納得しているんだ。これ以上の手助けは、いらんだろうよ」

 

「・・・そうね」と納得がいってない顔している雪ノ下。

俺的には、静かになって読書の続きができる。

 

 

 




次回は番外編をしていくたいとおもいます。

では次回の更新をお楽しみに。

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