東方一撃男   作:つじかみーん

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純孤初登場です


九十五撃目:無名の存在の神霊

静かな海…

其処に1人の神霊がいた。見た目で言うと金髪でウェーブのかかったような長髪。装いは満州族の袍服のようで黒のロングスカートを穿き、頭には冕冠(?)を被っていて、背後には7本の紫色の尻尾みたいな物がある。その正体は…嫦娥に怨みを持ち、月の都を度々襲撃していた今回の異変の黒幕、純孤だった。

「どうしたものか…」

純孤はそう呟いた。と、其処に

「何だここ?」

サイタマがやって来た。彼の目の前には海が広がっている。

「月の都に海がなんてあったのか」

サイタマが不思議そうに見ている。

「あれは…確か…」

純孤がサイタマの存在に気づいた。

「ちょっと其処の者」

「あ?」

純孤がサイタマに近づく。

「誰だお前」

「私は純孤。嫦娥に怨みを持つ神霊なり」

「あ!お前がクラウンピースが言ってた嫦娥に怨みを持つご友人様か!」

サイタマは一瞬考え込んだが直ぐに思い出した。

「その通りです。しかしあの妖精を倒すとは…」

「中々厄介だったけどな」

「それもそうです。あの子は地獄の妖精の中でも最凶と呼ばれる者…更に私の"純化させる程度の能力"で覚醒して鬼神を超える実力にした…そんな彼女に勝てるとは…最強とは伊達ではないですね」

「当たり前だ、そんな奴に負ける程俺は柔じゃねーよ」

サイタマは当たり前のように言う。

「そうですか…ならば私と勝負しません?」

「いいけど…お前クラウンピースより強いの?」

「勿論、あの子は最凶と呼ばれてるが精神年齢はまだ子供。実力は私よりかは下です(多分)。強き者を好む貴方には不快がないでしょう」

「なら期待するわ」

「そうしてくれないと困ります」

サイタマはゆるーく構える。そして、

「尋常に勝負!!」

サイタマと純孤の対決が始まった。

 

 

 

 

 

一方霊夢達は…

「何これ」

クラウンピースに教えてもらった(というより聞いてた)道を進行中、大量の妖精が倒れているのを見つけた。

「なんか…気味悪いぜ…」

「これもあの妖精と同じなんでしょうか…?」

「それ以外考えつかない。けどこれをやったのは…」

「「「「サイタマ(さん)だ」」」」

全員が息揃えて言う。そう、この妖精達を倒したのはサイタマである。

「けどこの先にサイタマがいる事が想定できるわね」

「いや霊夢…絶対いるだろ…」

「けどすっごい距離ですよ…これ」

早苗が指さす。今自分達がいる場所から出口までは相当な距離である。

「のんびり行くとサイタマさんに手柄とられますね」

鈴仙の発言に霊夢と早苗は

「「行くぞぉぉぉぉぉ!!」」

人間とは思えない速さで出口まで向かって走った。

「私達も急ぐか」

「…はい」

魔理沙、鈴仙も霊夢と早苗の後を追う。そして…

「ちょっとタンマ…休ませて…」

「最近動いてなかったから身体が言う事聞かない…」

割と早く霊夢と早苗に追いついた。しかし2人は疲れ果ててた。

「自分の体力の事考えろよ…サイタマじゃあるまいし」

「少しは考えて行動しません?」

その2人に呆れた魔理沙と鈴仙であった。

 

 

 

 

一方その頃金属バットは…

「広い所だな…」

やっと大広間に出た。だが幾つもの道がある。

「どれが本物か…………何だあれ?」

バットが見つけたのは……未だに縛られているクラウンピースだった。

「何してんだお前」

「助けて…」

「?」

クラウンピースは助けを求めたが声が小さく聞き取れない。

「ほどいて…縄を…ほどい…て…」

「縄解けばいいのか?」

聞き取れたのかバットが聞き返す。それにクラウンピースは頷く。

「ちょっと待ってろ…」

バットは縄を解こうとする。しかし中々解けない。そして…

「よっと!」

縄は解けてクラウンピースは自由の身になった。

「お兄さんありがとう…お礼に道を教えるね」

クラウンピースはお礼として正解の道を教えてくれた。

「ありがとな」

「待って!」

バットが正解の道に行こうとした時、クラウンピースが呼び止める。

「あたいも連れてって…」

「………一緒に来い」

バットは断ること無くクラウンピースを一緒に同行させた。

 




アイス食べたい。

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