「そこをどけ!」
「悪いが…此処を通す別には行かない」
バット、霊夢、魔理沙、早苗、鈴仙はサグメに足止めされていた。
「サイタマはこの先にいるんだろ!?」
「確かに、サイタマ君はこの先に行った。だがお前達を通す…ん?」
サグメは何かに気づいた。
"おい、そこのウサ耳"
「え?私?」
鈴仙はサグメに呼びかけられた事に気づく。サグメの手には何故かスケッチブックが。余りに喋りすぎたからであろう。
"覚えているか?サグメだ"
「さ、サグメ様!?」
鈴仙は驚く。久しぶりにサグメと会ったからである。
「サグメ様!大変ご無沙汰しております!私は師匠から月に何かが起きてると聞かされて来たのです!」
"八意様から!?……鈴仙、お前だけは通ってもよい。行け、サイタマ君はこの先だ"
「あ、ありがとうございます!」
サグメは通す事を許可した。彼女自身も永琳を尊敬している。永琳から出撃を受けて月の都に来たから鈴仙だけ通行許可を与えたのだ。鈴仙は深く礼をし、先へと進んだ。
「じゃあ私達は!?」
"ダメだ"
「何故!?」
やはり霊夢達は通してもらう事は出来なかった。
「だったら仕方がねぇ…お前を倒して進むしかなさそうだな…」
"戦闘か、面白い。よかろう、私に勝てたら此処を通してやる"
「上等だ…一切手加減なしで行くからな!」
こうして残された者達とサグメの勝負が始まった。
一方サイタマは…
「てか嫦娥って誰だ?それと侵略してる奴らってなんだ?」
そう思いながら先へと進行していた。と、其処に
「そこのお兄さん!ストップ!」
突然前に少女が現れた。何やらアメリカンなピエロの格好をしていて、片手には松明がある。そして背中には羽が生えている。
「お前が嫦娥か?」
「違う!その人は私のご主人様とご友人様が怨みを持つ人!あたいはクラウンピース!地獄の妖精だよ!」
「妖精か…フッ」
サイタマは鼻で笑った。妖精なんて大した事ないだろうと思っているからだ。
「あー!いま笑った!あたいの事馬鹿にしてるでしょ!!」
「喋り方がチルノとほぼ一緒だ…」
サイタマは呆れる。確かにチルノは挑発に乗せられやすい上に喋り方がほぼ子供っぽい。それでクラウンピースもチルノと同類と思っているのだろう。
「あたいを馬鹿にした罰だ!それにご主人様から"月の都から出てくる者がいたら何をしても構わない"って言ってたし、覚悟しろ!」
「めんどくせぇ…けどやるしかないか…」
サイタマはゆるーく構えてクラウンピースとの勝負に挑む。
そしてサグメに足止めされている者達は…
"まだ動けるのか"
「当たり前だ…!」
無傷のサグメに対し、バットはボロボロである。服が破けており、所々血が流れている。後ろでは霊夢、魔理沙、早苗が倒れている。
"無理はしない方がいいぞ?"
「うるせぇ…気合があれば大抵どうにかなるんだよ!」
バットは金属バットを振りかざす。しかし避けられてしまい、逆に飛ばされてしまった。
「まだだ…!」
バットは再び立ち上がる。と、その時
「夢想封印!」
「マスタースパーク!」
霊夢と魔理沙が立ち上がり、自身の得意のスペルカードを放つ。あまりの突然だったのかサグメは避ける事が出来ず当たってしまった。
「よし!これで進めるな!」
霊夢と魔理沙は先へと進んだ。やっと意識を取り戻した早苗も先へと進む。一方瓦礫の中では…
「アイツら…覚えておけよ…!」
巻き添えになったバットが埋まっていた。
お気に入り変動激しす(2回目