清蘭、鈴瑚初登場です。
九十撃目:月から来た兎
「サイタマ、何か音しねぇか?」
「え?音?」
サイタマと金属バットは守矢神社に来ていた。近くで何か音がするのだ。
「行ってみるか」
サイタマとバットは外に出て音のする方にむかった。
博麗神社。
「霊夢!妖怪の山でなんか変な蜘蛛みたいな機械が現れたらしいぜ!」
「絶対に異変ね、今回こそ名誉挽回じゃあ!」
霊夢は気合いが入っていた。異変解決はいつもサイタマに手柄をとられている。今日こそサイタマより先に解決する為すぐ様神社から飛び出し、妖怪の山まで向かった。
「気合い入ってるなー霊夢」
「あの…私もいいですか?」
「あれ?永琳とこの兎じゃん。此処に来るなんて珍しいな」
声がしたので魔理沙は顔を向ける。其処には八意永琳の弟子である鈴仙・優曇華院・イナバがいた。
「お前も気になるのか?」
「何か見覚えのあるような物だったのと、師匠から出撃してこいと言われましたので」
「じゃあ行くか」
「はい!」
魔理沙と鈴仙も妖怪の山に向かった。
その蜘蛛みたいな物がある場所では
「ねぇ鈴瑚、此処荒らしても大丈夫なの?」
「もぐもぐ(大丈夫じゃない?バレてないみたいだし)」
「団子食べながら話すな!」
青髪で青い服を着た兎が帽子を被り黄色の服を着ていて団子を食べてる兎を叩く。
「清蘭!杵で叩く事ないじゃないか!」
「団子食べながら話すお前が悪いのよ」
「むー」
清蘭と鈴瑚は喧嘩しつつも調査を続けた。2人は月の都出身の兎である。脱走兵であり、今は地上にいる鈴仙と顔馴染みである。
「けどこれで浄化出来るのかな…?」
「さぁ?」
清蘭と鈴瑚は悩み込む。その時
「ねぇ、鈴瑚、何か向かって来てない?」
「何が?………ってあれは!?」
清蘭と鈴瑚の目の先には……ヒーローの格好をしたハゲの男と学生服を着て片手に金属バットを持った男が向かってきてる。
「えっと…確かあれは…サイタマだった気がする…」
「サイタマ!?ちょっとこれはまずいんじゃあ…?」
「と、とにかく隠れよう!」
清蘭と鈴瑚は慌てて近くにあった低木に隠れる。
「なんか此処に兎2匹いなかったか?」
「いた気がする。てかなんだこれ?」
サイタマが気になったのは蜘蛛みたいな物だった。そして周りは荒れ果てている。
「おそらくこの馬鹿でかい蜘蛛みたいな物が荒らしたんだろうな」
「そうだな………って、なんだあれ」
「サイタマ、何か見つけたか?」
「あれ」
サイタマが指指す方にバットは顔を向ける。其処には…なにやら怪しいウサ耳と帽子が
「なんか怪しいな…」
「とりあえずこれ投げてみるわ」
「それ何処で捕まえてきた…?」
サイタマの手には蛇が1匹。道中で捕まえてきたらしい。そしてサイタマは怪しいウサ耳と帽子のいる低木に蛇を投げ込む。すると
「「へ、蛇ぃ〜!?」」
怪しいウサ耳と帽子の正体、清蘭と鈴瑚が飛び出した。何故か2人は抱き合ってる。
「誰?」
「私達は月の都の兵士!幻想郷を浄化する為に此処にやってきた!邪魔をするなら…いざ!尋常に勝負!」
「やるか!」
「おう!」
サイタマとバットは清蘭、鈴瑚と激突した。
守矢神社。
「あれ?神奈子様、サイタマさんとバットさんは?」
守矢神社の巫女、東風谷早苗はサイタマとバットがいない事に気づいた。其処で一緒にいた八坂神奈子に聞く事にした。
「あの2人かい?さっき変な蜘蛛みたいな物の所に行ったよ」
「そうですか、私も行ってきます!」
早苗は神社を飛び出してその変な蜘蛛みたいな物の所に向かった。
「あの子は本当に好奇心旺盛だね」
「早苗もまだまだ子供だな」
神奈子の隣にはいつの間にか洩矢諏訪子がいた。
「諏訪子、アンタも子供だろ?」
「私は子供じゃない!」
諏訪子は反発する。子供扱いされたからだ。
「テーブルにジュース置いたからそれでも飲んで落ち着きな」
「本当か!ありがとな!」
諏訪子はテーブルにあったジュースを飲む。
「ほら見ろ!やっぱり子供じゃないか!面白いね!」
神奈子は笑う。しかも涙流しながら(いわゆる笑い泣き)。
「ふざけるなー!」
更に子供扱いされた諏訪子が神奈子に飛びかかる。やっぱり騒がしかった守矢神社であった。
暑い。