「「「「「「え?」」」」」」
誰もが耳を疑った。
「だってフブキがいないと…お姉ちゃん心配なんだもん!」
タツマキは言い続ける。しかし顔が赤くなっている。
「フブキ…タツマキってまさか…」
「そう…お姉ちゃんは極度のシスコンなのよ…」
フブキは溜息をつきながら言う。フブキの言う通り、タツマキは極度のシスコンである(いわゆる過保護)。ある事をきっかけに他人の助けを嫌うようになり唯一の肉親であるフブキに過保護になり、幼い頃フブキを虐めてた者達に超能力で容赦のない制裁をした程だ。
「話で聞いたところ…スカーレット姉妹や古明地姉妹もそんな感じだった気がします…」
「確かに…あの姉妹はな…」
タツマキだけでなくレミリア・スカーレットや古明地さとりも過保護である。妹に手を出す者がいれば容赦ないらしい(というよりレミリアの妹であるフランドール・スカーレットは地下室から出る事はないし、さとりの妹である古明地こいしとは会う事はほとんどないから意味なしか)。
「だからフブキ!一緒に帰るわよ!」
「だから私は此処で活動するって言ったでしょ!」
「何でアンタに決める権利があるのよ!決めるのは私よ!」
「何でもお姉ちゃんが決めないでよ!私には決める権利がある!」
「あるわけないでしょ!!」
こうしてタツマキとフブキによる姉妹喧嘩が始まった。サイタマ達は巻き込まれないよう比較的安全な場所に避難した。
5時間後…
「本当にそれでいいのね」
「だから言ったでしょ、私はもう決めた事なんだから」
タツマキは納得した。姉妹喧嘩は5時間にも及ぶものだった。辺りは無残な姿になっていた。フブキは傷だらけだが、タツマキは全くの無傷である。これがB級とS級の差か。
「とりあえずこれ」
タツマキがフブキに向かって何かを投げた。
「お姉ちゃん…これは?」
「永遠亭の無料治療券。それ見せたらタダで治してもらえるから」
タツマキは照れながら言う。喧嘩はしたもののフブキの事を心配してくれてる。
「じゃあ、私は帰るから。ピンチになったら……私を呼んでね」
タツマキは帰った。
「「「姉妹っていいものですね…」」」
「お主ら…涙流しすぎじゃ…」
妹思いのタツマキに感動した華扇、神子、針妙丸にマミゾウは呆れる。
「フブキ、あれでよかったのか?」
「私はそれでいいのよ、けど…お姉ちゃんは私が呼ばなくても来てくれるけどね」
サイタマの問にフブキは照れくさいように言う。
それから数日後、サイタマは人里で買い物をしていた。壊滅的な服装で。と、其処に
「サイタマさーん!」
「あ!お前!」
外の世界に帰ったはずの宇佐美菫子がいたのだ。
「お前って外の世界に帰ったはずじゃ…」
「そうなんですけど…なんか寝てる間だけ幻想郷に行けるようになったんです」
話によると菫子は寝てる間だけ幻想郷にいられるらしい。
「って事は本体は外の世界にあるって事?」
「はい!あ、けどもう授業なので目を覚まします!それではまた!」
菫子は手を振って帰った。
「アイツ学生だったのか」
サイタマはそう言うと自分の家に帰っていった。
博麗神社。
「あれって嘘だっのね…」
「けど私は楽しかったぜ」
霊夢と魔理沙が茶を飲みながら会話をしていた。
「で、あれはどうするんだ?」
「私に聞かないでよ」
魔理沙の目線には…落ち込んでる聖白蓮、雲居一輪、物部布都、古明地こいし、秦こころがいた。なんでか。と、其処に
「聖と一輪はいるか?」
「あ、ゾンビマン」
命蓮寺に居候しているゾンビマンが来た。聖と一輪を連れ戻しにきたらしい。
「何で落ち込んでるんだ?」
「オカルトボールの件でね」
「あ、あれか。騙された奴が悪いだけだろ」
この発言に
「うわ、鬼」と聖
「最低」と一輪
「人でなし」と布都
「イケメン」
「いやこころちゃん、イケメンは悪口じゃないよ?」
「じゃあ格好いい」
「言い方を変えてどうするの!?」
悪口を言わないこころにこいしが突っ込む。
「好きなだけ言え、聖、一輪帰るぞ」
悪口に全く気にしてないゾンビマンは聖と一輪を無理矢理連れて帰った。
「さて、我も太子様が心配してると思うし帰るか…」
布都も帰っていった。
「じゃあ、私達も帰ろっか」
「うん」
こいし、こころも帰った。
「結果的になんだったんだろうな」
「さあ?」
残った霊夢と魔理沙はオカルトボールの事がまだ気になってたらしい。
深秘録編完結です。タツマキキャラ変わったけど別にいいよね?