茨木華扇初登場です。
八十一撃目:片腕有角の仙人
「師匠!起きてください!朝です!」
とある森の白い家。小人は寝ているハゲの男の布団に跨り叩く。一寸法師の末裔である少名針妙丸である。
「んが?」
ハゲの男は針妙丸に言われるがまま起きる。その男の正体は…趣味でヒーローをやっており、多くの人から人気が高いサイタマである。
「……もう朝か」
サイタマは欠伸をし、背伸びして周りを見渡す。と、その時何かに気づいた。
「え?誰?」
サイタマの目の前に見知らぬ女性がいたからだ、桃色の髪をしており、頭にはシニヨンキャップを着けている。右手全体包帯で巻かれており、左手には鎖が着いている。民族衣装みたいな服を着ており胸元には花の飾り、前掛けには茨の模様がある。
「はじめまして、サイタマさん。私は茨木華扇という名の仙人と申します」
女性は茨木華扇と名乗った。お辞儀してきたのでサイタマと針妙丸も返す。
「今仙人って言ったよな?もしかして青蛾と同じ…」
「ソイツとは違います!」
華扇は青蛾とは違う仙人だと言い切る。
「私は仙人ですがまだ修行の身です。ですので…」
「?」
「私を、弟子にして下さい!」
「ヤダ」
「何でですか!」
華扇はテーブルを叩く。振動で湯呑み茶碗と針妙丸が宙に浮く。
「いや仙人は普通人に教える側だろ」
「私はまだ修行の身です!だからサイタマさんに教わろうかと!」
「俺より青蛾の方がいいと思うけど」
「邪仙なんかに教わりたくないです!」
サイタマは青蛾に教われというが華扇は真っ向に否定する。
「じゃあこの弟子の小人はなんですか!」
華扇は針妙丸を指さす。
「針妙丸は単に一緒に住んでるだけだ」
「師匠!私って弟子じゃありませんでしたっけ!?」
「お前を弟子にしたつもりはない」
「ガーン…」
針妙丸は驚くべき事実に心が刺さり落ち込む。
「じゃあ私を弟子に…」
「ヤダ」
華扇の弟子入り志願にサイタマは断りつづける。それが数時間経過した。その結果…
「私は諦めませんよ!では!さらば!」
華扇は帰った。しかし弟子入り志願は諦めてない。
「なんか俺が仙人みたいじゃんか…」
「師匠は仙人です!」
「余計なお世話じゃ」
針妙丸の言う事をサイタマは否定する。
数日後…
人里では奇妙な噂が流れていた。
「顔が人間で体は犬の生物が走っていた」
「脚を売る老婆を見た」
等の奇妙な噂が瞬く間に広がり子供達を恐怖に陥れた。しかし一部の者達は…
「何それ?外の世界の作り話でしょ?」
「あ、そーすか…」
博麗神社の巫女、博麗霊夢はその奇妙な噂を熱弁する霧雨魔理沙に対しそっけない返事をする。
「けど霊夢、実際にあったら面白いと思わないか?」
「私には迷惑」
「だろうなw」
たとえあったとしても迷惑扱いする霊夢に魔理沙は笑う。
「そうだ霊夢、これ知ってるか?」
「何を?」
「えっとな……………
オカルトボールの事をな」
全部変更しました。すみません