赤蛮奇、今泉影狼、九十九弁々、八橋初登場です。
「まさか…この私が…負けるなど…」
ろくろ首の妖怪は倒れていた。負けたのである。
「妖怪って…こんなにも強いのね」
黒い服を着た者は腕を組みながら言う。
「しかし、お前のその奇妙な能力はなんだ…?」
「これは超能力よ」
「超能力か…」
ろくろ首の妖怪は力尽きたのか気を失った。
「中々いい勝負だったわよ、赤蛮奇」
黒い服を着た者はサイタマを探しにいった。先程戦ったろくろ首の妖怪、赤蛮奇に礼を言って。そして黒い服を着た者の正体は…B級1位の地獄のフブキである。彼女は部下と共に幻想入りした。しかし今はフブキ1人である。
「早く土地を見つけてくれればいいんだけど…」
ため息をつきながら呟いたその時
「フブキ?」
「サイタマ!?」
フブキは振り返った。其処にはサイタマがいた。
「お前1人なの?」
「いえ、部下と一緒に来たのよ。マツゲ達には土地を見つけて来てって言っておいたけどね」
話によるとフブキは部下に土地を見つけてこいと命令し、偶然拾った新聞を見て逆さまの城の事が気になり単独で向かってた所、赤蛮奇と遭遇し勝負になった。勝負を終えた時にサイタマと会ったのだ。
「貴方もその城に向かってるの?」
「気になってな。後その道のりだけどあの脇道進めばいいって」
サイタマが指を指さした方向に脇道があった。薄暗く禍々しい雰囲気の脇道だった。
「本当にあってるの?」
「うん、さっき会った妖怪に道を聞いたから」
「そう…なら行きましょう」
サイタマとフブキは怪しい脇道へと向かった。
一方その頃霊夢達は…
「ちょっと!3人同時とかなしでしょ!」
「先に仕掛けてきたのはアンタでしょ」
霊夢、魔理沙、咲夜は竹林で出会した狼の妖怪、今泉影狼と勝負していた。
「まさか人間がこんなにも強いだなんて…人間怖いわー」
「いやお前が弱いだけだと思うけど…」
「私は満月の夜に真の力を発揮できるのよ!」
影狼は言う。狼人である為、満月の夜だと力が増幅するのだ。しかし今は真昼間である。その為弱い。
「けど満月の夜だと貴女は毛深くなるって聞きましたけど…」
「それ気にしてるから言わないで!」
咲夜の言ったことに影狼は傷ついてしまった。影狼は満月の夜だと毛深くなる事を1番気にしている。
「けど!今回はひとまず撤退します!ま、満月の夜になったら……覚えてて下さい!」
影狼は捨て台詞を残して逃げていった。
「結局なんだったんだ?」
魔理沙は首を傾げる。
「霊夢さん、急がないとサイタマさんに手柄取られますわよ?」
「そんなのわかってるわよ!」
霊夢達は急いで逆さまの城へと向かっていた。
とある場所
「姉さん、この道であってるの?」
「間違いないわ。輝針城への道のりは此処であってるわ」
女性2人が会話しながら逆さまの城、輝針城に向かっていた。その正体は琵琶の付喪神である九十九弁々と琴の付喪神である九十九八橋だった。しかし2人に血縁関係はなく、同じ時期に付喪神になったので姉妹役をしている(弁々が姉役で八橋が妹役)。2人は道具による世界征服を企んでおり、輝針城に向かっていたのだ。と、そこに
「誰だ?アイツら」
「とりあえず聞いてみましょ」
サイタマとフブキが向かってきた。弁々と八橋の前に立ち、
「お前らさ、逆さまの城の道知らない?」
「え?輝針城の事?あっちだけど…」
「そうかサンキュー」
道を教えてもらうとサイタマとフブキはその方向に進んだ。が
「ちょっと待ちなさい!」
弁々がサイタマとフブキに呼びかける。
「姉さん!道教えたんだから私達も急ぎましょうよ!」
八橋が弁々の肩を叩きながら言う。
「落ち着いて八橋、よくご覧なさい。あれは最強と呼ばれてるサイタマさんよ。隣の人は知らないけど」
「あのサイタマさん!?これはいい機会なんじゃ…」
「そうよ、これは滅多にないチャンスよ」
弁々と八橋は小声で会話した後構えた。
「私達は琵琶と琴の付喪神の姉妹(血は繋がってないが)、九十九姉妹だ!最強と呼ばれてるサイタマさん!道具で世界征服の1歩として貴方を倒します!」
と、言って弁々が前に出てサイタマを襲う。
「お前ら馬鹿か?道具で世界征服とか」
サイタマは弁々を殴り飛ばした。飛ばされた後、弁々は地面に頭から刺さってしまった。
「姉さん!?」
八橋は突き刺さった弁々を助け出そうとするが深く刺さっているのか抜けない。その時、八橋の目つきが変わった。
「姉さんの敵!私がとる!」
八橋はサイタマに襲いかかる。
「地獄嵐!」
横からフブキが自身の得意技である地獄嵐をした。八橋はそれをもろにくらってしまい無残な姿で気を失った。
「サイタマ、早く行きましょう」
「そうだな」
サイタマとフブキは再び輝針城へと向かった。
フブキの部下はのちに登場します。はい
ちなみに咲夜は紅い霧の異変以降、性格が変わりました。